概要 
【モンスター物語】に続いて出版された、
文字通り【アイテム】に纏わるエピソードを集めた短編集(1989(平成元)年12月)。
本文構成として【横倉廣】がクレジットされおり、【小説ドラゴンクエスト】と共通した要素が登場しており、【モンスター物語】に登場した人物の後日談などもいくつか見られる。
旧エニックス社は小説版で公式としてかなり自由に描かせており、それは本作でも同様。
よって、これにおける設定をどの程度重視するかは判断を要する。
一応、本作で初出の【マネマネ銀】はゲーム版の【公式ガイドブック】でも取り上げられ、外伝ではあるがビルダーズで【マネマネ金属】として登場している。
時期的にロト編に登場したもののみとなっており、【おうじゃのけん】に始まり【ひかりのよろい】で
締められている。
世界が平和になってからの商売に頭を悩ませる人々の試行錯誤を描いた【ゴールドカード】や、
脱力もののオチがついた【けんじゃのいし】あたりはユーモアに富んでいてテンポもよく、おすすめ。
古い本だが、ブックオフなどで割と出回っているので入手は容易だろう。
収録エピソード 
- 【王者の剣】 神の剣 伝説の誕生
- 【ゴールドカード】 大不況 ゴールドカードの誕生
- 【幸せの靴】 アレフガルド創世期 妖精ネリーの靴
- 創世間もないアレフガルド、力のない人間は魔物に対抗できず自信をなくす一方。
人間たちのために立ち上がったのは、心優しい一人の妖精だった。
- 創世間もないアレフガルド、力のない人間は魔物に対抗できず自信をなくす一方。
- 【黄金の爪】 魔王の叫び声 黄金の爪
- 【変化の杖】 真説・変化の杖
- 【まだらクモ糸】 まだらクモ糸の秘密
- 【ラーの鏡】 秘鏡異聞 ラーの鏡
- 遥か太古の天界。妖精たちが女神の美しさについて噂していた。
一人の妖精が自らの仕える女神の名を挙げるが、彼女はその身から発する光のせいで鏡に映ることができず……。
- 遥か太古の天界。妖精たちが女神の美しさについて噂していた。
- 【賢者の石】 賢者の石の謎
- 勇者ロトがゾーマを倒して六ヵ月、ゾーマが作った賢者の石の処置を巡って学者の意見が分かれていた。
果たしてその青い石の中に眠っているモノとは……ん? 癒しの力を持ってて青いって……まさか、ねぇ?
- 勇者ロトがゾーマを倒して六ヵ月、ゾーマが作った賢者の石の処置を巡って学者の意見が分かれていた。
- 【最後の鍵】 永遠の秘宝を求めて
- どんな扉も開けてしまう物騒な鍵が作られ、そして隠された理由が明かされる。
それは世界に光をもたらすために命を懸けた男たちの、誰にも知られることのない戦い。
- どんな扉も開けてしまう物騒な鍵が作られ、そして隠された理由が明かされる。
- 【魔法の玉】 アリアハン脱出! 封印破りの火薬玉
- 一見単なる火薬の塊でしかないこれが何故「魔法」の玉なのか?
一人の男が海の向こうを目指して魔法の玉作りに挑戦するが……。
- 一見単なる火薬の塊でしかないこれが何故「魔法」の玉なのか?
- 【ロトの鎧】 伝承の地 樫の里
- 竜王が現れて間もない頃、ラダトーム城に伝わるロトの鎧を竜王の手に渡らせぬべく隠すように命じられた一人の戦士。
彼の名はグレイ。その身には彼も知らない、ある秘密があった。
「神の剣 伝説の誕生」のエピローグにして、【モンスター物語】の「呪いのブラックメイル」・「メルキドの守護神ゴーレム」から続く三部作の完結編。
そして物語は新たなる伝説へと繋がっていく……。
- 竜王が現れて間もない頃、ラダトーム城に伝わるロトの鎧を竜王の手に渡らせぬべく隠すように命じられた一人の戦士。
関連 
旧エニックス社は当時、【公式ガイドブック】を皮切りに出版業に乗り出していた。
初期の商品としては他に【知られざる伝説】、【モンスター物語】、小説、ゲームブック、4コママンガ劇場、陶器の人形がある。
またこの時期、サントラ集は【アポロン音楽工業】が販売。
オーケストラ演奏は【NHK交響楽団】が担っていた。