【カメレオンマン】

Last-modified: 2023-08-24 (木) 01:55:36

概要

DQ4に登場する【ボス級モンスター】
【ピサロのてさき】【コンジャラー】【カロン】の色違いで、何が「カメレオン」であるのかはよくわからない。
一般的なカメレオンのイメージは「変色」だが、DQ4では体色の変わるモンスターが複数いる(【おおめだま】など)にもかかわらず、こいつに限って変色しないのだ。
ただし、顔の縁に帆のようなひだがついており、眉の代わりに眉骨が強調されたような顔は、【鳥山明】が竜族などの爬虫類系を描く際によく見られる特徴なので、そういう背景を知っていれば爬虫類族に見えなくもない。
なお、DQ6にも同名のモンスターがいるが、あちらは【きりさきピエロ】などの色違いで全くの別物である。
詳細は【カメレオンマン(DQ6)】にて。

PS版【公式ガイドブック】では「魔族の調教師」と紹介されている。

DQ4

【テンペ】で若い娘を生贄に差し出させ、食っていた魔物。
NES版での名前はChameleon Humanoid。
2匹の【あばれこまいぬ】を両脇に従えて襲いかかってくる。
 
呪文が得意そうに見えるが、実際は【ホイミ】が使えるだけ。
とはいえHPが40しかないコイツにとって、30~40回復はほぼ全回復に等しく、実質【ベホマ】と変わらない。
MPは6しかないが、二度もホイミを使われると、トータルでのHPが100を超えることもある。
そのため、まだまだ駆け出しの【アリーナ】一行にとっては、なかなか倒しにくい相手。ちなみに判断力は低く、ホイミを2回使ってもまだホイミを使おうとする。
 
攻撃力・守備力共に高く、眠り攻撃を使ううえ、謀ったかのように【ヒャド系】の耐性が高い。
素早さも50と、この時期の敵としては段違いに高く、アリーナであってもまず先制は不可能。
お供に連れている暴れ狛犬2匹の攻撃も強烈なので、それなりの準備と対策を立てておかないとなすすべもなく殴り殺される。
 
ひとまず周辺でレベルを上げ、【ブライ】【ルカニ】を、【クリフト】【スカラ】を習得すれば楽に勝てるようになる。
ひとしきり【やくそう】を持たせたうえで、全員にスカラをかけて回れば完璧。後はルカニをかけて攻撃するだけ。
本人お供共々こちらに対する攻撃手段が打撃のみなので、守備力さえ高めてしまえばもはや相手ではない。
とは言え、スカラをかける前は強敵。上述の通り素早いので、運悪く1ターン目でいきなりクリフトが眠らされたりするとつらい。そうなってしまったら防御と薬草で凌ごう。
スカラをかける順番は、クリフト→ブライ→アリーナが良い。とにかくクリフトの命が最優先。スカラが行き渡る前に彼がやられてしまっては苦戦を免れない。
逆にアリーナは素の耐久が高いため、スカラは後回しで良い。後ろ2人にスカラが行き渡ったら攻勢に転じよう。
また、律儀に100以上ダメージを与えなくても、最大HPがホイミの回復量以下のあばれこまいぬに8程度ダメージ与えてホイミをあばれこまいぬに使わせてMPを浪費させるか、事前に16~19程ダメージ与えといてから、1ターンでアリーナとクリフトの攻撃とせいすいによるダメージを合わせればホイミを使わせずに倒すことも出来る。
一応、【マヌーサ】も有効。よほど運が悪くないかぎり、そこまで育てなくとも充分勝てる相手だが、石橋を叩いて渡りたい人は覚えてから挑んでもいい。
そこまでレベルを上げれば、全員に【サラン】で買える最高武具一式を買い揃えられるぐらいお金も貯まるので、まず負けることはなくなる。
 
落とすアイテムは【いのちのきのみ】
100%落とすが、ドロップアイテムの仕様上、先にこいつを倒してこまいぬを残してしまうと絶対に落とさなくなるので注意。
大抵のプレイヤーはあばれこまいぬの方から先に倒すと思われるので、そうした事態が起こるケースは稀だろうが。
 
ちなみにコイツ、雑魚としては登場しないボス専用モンスターのくせに状態変化への耐性がザコ敵並みに穴だらけ。
上述のルカニやマヌーサをはじめとして、他にも【ラリホー】【メダパニ】のほか、なんと【ザキ】すら効いてしまう。ここまで状態異常耐性の低いボス専用モンスターは本作では他に【アンドレアル】位しかいない。
いずれもよほどやりこまないとこの段階で習得できる呪文ではないため、「だからどうした」といった話ではあるのだが、一方で時期も糞も関係なく、そもそも呪文の習得が一切不可能な前章のボスであるピサロの手先にはちゃんと耐性があることから見ても、ずいぶんと異質なボスである。
もしかしたら当初はその辺に普通に登場する雑魚敵だったものが、何らかの事情により急遽ボスに抜擢され、その際、先に設定されていた耐性に修正が施されなかったのかもしれない。
単なる雑魚モンスターであるにもかかわらず極端に耐性の高い【ベビーマジシャン】と真逆である。
FC版のデータ内でも、こいつだけ序盤の雑魚の中に紛れている(他のボス専用モンスターは後ろにまとめられている)ので、信憑性は高い。
 
なお、複合的な状況からカメレオンマンが異質な点は揺らがないが、一応断っておくと、補助呪文の中でもルカニ系が効くボスは多く、マヌーサやラリホー、マホトーン等が効くパターンも特に珍しくはない。
カメレオンマンがボス専用モンスターとして異質なのは完全無力化できるメダパニと即死呪文であるザキ系が効く点。
他の作品で即死が効くボス専用モンスターとしてはFC版DQ2の【ベリアル】、ザキ系ではないがメガンテが有効で、さらにメダパニまで効くSFC版DQ5の【ようがんげんじん】が該当するので、一応これらも全く類例がないわけではない(しかもカメレオンマンと違って、これらのボスは時期的にもその穴を突くことができる)。
ちなみに、DQ4ではモンスターの耐性とは別に、ボス戦(イベント戦)フラグとして【どくがのナイフ】の麻痺と【どくばり】の即死、および【パルプンテ】の即死効果・MP0・全員混乱は発動しないようになっているが、いずれもカメレオンマン戦では関係がなく、恩恵は受けられない。
逆に言うと、上述のアンドレアルやベリアル、ようがんげんじんは、あえてそういう穴を作ったとも解釈できるが、カメレオンマンは意味なく穴だらけになっているという点でも異質である。

リメイク版

DS版以降での英語版での名前はMaster Kung。
 
リメイクでは自分にしかホイミを使わなくなった。そのため、HPの低いあばれこまいぬを弱らせてホイミ用のMPを浪費させる戦術が使えなくなった。更にホイミの消費MPが3から2に減ったことで、ホイミの使用回数が2回から3回に増え、よりしぶとくなった。
とはいえ基本的な性能は変わらないので、スカラとルカニをかけたら後は殴っていればそのまま勝てる。ホイミを使わせたくなければ事前に16~19ダメージ与えてアリーナとクリフトの攻撃とせいすいを合わせよう。
ただし、クリフトのスカラもブライのルカニも設定レベル通りには絶対覚えてくれなくなったので、FC版よりもレベルを上げる必要がある点には注意。まぁ、ある程度の技量があればそこまでレベルあげなくても勝てるが。
また、補助呪文に有効ターンが設定されたため、戦闘が長期化した際は、効果の切れたものから再度かけなおすなどの配慮は怠らないように。
ブライが新たにラリホーを習得するようになったので、眠らせてからタコ殴りにすれば回復させずに倒すことも可能。
そのためだけにラリホー習得まで鍛え上げる労力の方がよほど大きいが。
 
ちなみに穴だらけの耐性は一切修正されていない。
アンドレアルの方はザキ耐性を得たというのにコイツは放置。何故なのか…(まあアンドレアルと異なり、補助呪文等覚えていない時期に出るというのが理由だろうが…)
結果として本作品中唯一「ザキで即死するボス」の座を射止めた。
まぁわざわざコイツをザキで即死させようとする酔狂なプレイヤーはいないだろうが。
ついでに【メガンテ】という新たな穴も手に入れていたりする。
こちらは何をどうしようと実行不可能。

小説版

アリーナが単身生贄のふりをして戦う事となる。
若い娘を茸と謎めいた黒い液体でもてなそうとするも、アリーナがその隙を突いて攻勢に転じ、何とか倒すことに成功する。
かつて生贄として捧げられた娘達の髑髏を9個、よじれた愛の形のように大切にしており、アリーナがとどめを刺す時には彼女達の仇を討つように「骨も砕けよとばかりに、九度」得物の杖で殴り殺していた。
ゲームでは微塵もカメレオンらしくないが、本作では飛び出た目玉が左右別々に動いたり、舌を伸ばしてハエを捉えるなど、それらしい描写がある。

CDシアター

「私の獲物だから手を出さないで」と、ブライとクリフトの忠告を無視してこちらも単身生贄のふりをして戦闘。
序盤からアリーナを圧倒。更に原作同様あばれこまいぬを呼び出し、一度はアリーナを戦意喪失まで追い込む。
ちなみにアリーナが怪我をして血を流したところを見て、やたらと興奮し喜ぶ趣味を持つ。
 
だが、追い詰められ恐怖したアリーナにトドメを刺そうとした時、何処からかヒャドが飛んできてあばれこまいぬを倒し、さらに何処からかホイミが唱えられてアリーナの傷が全快。
突然の出来事に戸惑うカメレオンマンにアリーナが反撃開始。怒涛の連続攻撃を浴びせて見事逆転勝利。
その後、勝手に手を出したお供二人に対しては「正直言って、危なかったから」と、二人の行為に感謝する。

プリンセスアリーナ

原作同様にアリーナ達3人で戦うのだが、隙を突いてクリフトを人質に取る。
しかしそれもつかの間、テンペに辿り着いた時に娘の墓前で自害しようとしていた村の女・ハハナが手にしていた短剣で隙を突かれて絶命する。

モンスター物語

【いたずらもぐら】【ミステリドール】の秘密を【リリパット】に解説する役どころで登場する。
また、【あくまのす】の話では、上記のカメレオンマン&リリパットと同一人物(?)と思わしき二人がミノの留守番をしていた。