【クラーゴン】

Last-modified: 2024-04-14 (日) 03:41:50

概要

外套膜が紫で、その差し色及び頭や腕がオレンジなオオイカ族のモンスター。
名前の由来が北ヨーロッパの伝説の海の怪物「クラーケン」からなのは間違いないが、そのクラーケンは巨大なイカという姿以外にもタコやクラゲ、ドラゴン、果てはエビか三葉虫のような虫など実に様々な姿で描かれる。
まあアンコウのクセにピラニアを名乗るモンスターや、サソリのクセにザリガニと名乗るモンスターがいるこのシリーズでは細かいことだが。
 
色違いに【だいおうイカ】【テンタクルス】【海冥主メイヴ】【イレイザーGe50】が、亜種のボスモンスターに【オセアーノン】がいる他【マ素】に汚染され凶悪な姿になった【凶だいおうイカ】【凶クラーゴン】というものも。
 
なおドラクエシリーズ史上初めて、そしてFC版のDQで唯一の最大【3回攻撃】を行うという快挙を達成したモンスターはこのクラーゴン。
以降の作品でもしばらく3回攻撃は登場せず、【ボス級モンスター】ですら3作後のDQ6を待つことになる。
 
元来はDQ2の開発時に描かれたモンスターであり、【鳥山明 ドラゴンクエスト イラストレーションズ】ではDQ2のモンスターとともに「クラーケン」という名称で原画が載っている。ただしDQ2発売前の紹介記事ではクラーゴンの色で「テンタクルス」として紹介されていた。

DQ3

【アレフガルド】の海全域に生息する生きた災害。
(最大)450のHPはFC版の【バラモスブロス】に匹敵する高さで、【勇者】の切り札である最強の攻撃呪文【ギガデイン】にも2度は耐える。攻撃力も150と高く、何より1~3回攻撃&【痛恨の一撃】&最大3匹出てくるという暴力を兼ね備えた強敵。
痛恨の選択率は1/7とかなり低いが、手数が多いぶん痛恨をもらう可能性が増す。そうでなくとも高い攻撃力から繰り出される3~9回攻撃(9回攻撃になる確率は1/64)という猛攻はアレフガルドの海の脅威として多くのプレイヤーに恐れられた。
 
…と、まともに戦えば恐ろしいほどの強敵だが、本作における「イカを見たら【ザキ】」の法則に漏れず、ザキや【ザラキ】を唱えればボトボトと簡単に落ちる。
つまり、【僧侶】【賢者】がいればただのカモ。要するに本作での標準的なパーティ構成であれば何の問題もなく倒せるということ。
さすがに制限プレイでもないかぎり、アレフガルドまで来てザキの使い手が1人もいないなんて状況は考えにくいので、低レベルで出会う可能性があった【テンタクルス】と比べるとはるかに対処は容易であり、アレフガルドでは同じく最上位種の【ダースリカント】と並んでカモられる存在。
素早さもさほど高くないので【ほしふるうでわ】があれば先攻は安定する。
ザラキ使い以外は余計なことはせずに防御しておいた方が被ダメージを抑えられるだろう(【防御攻撃】を使う場合は手空きの前衛キャラは道具などでサポートするのも手)。
また、防御面もお留守で、守備力がたった10しかない上にほとんどの攻撃呪文が素通りするおかげで攻め手には困らない。まあ余計なことはせずに普通にザキでいいんだけど。
なぜか本作のこの系統は上位種ほど守備力が下がっていき、だいおうイカが40なのに対してテンタクルスは15、そしてコイツの10となる。加えて攻撃呪文の耐性も、クラーゴンより下位種どもの方が高い。
 
一方で、何らかのこだわりによってパーティにザキ系の使い手がいないと、結構キツい戦いになる。
下手に逃げると回り込まれたときの被害が大きい。
【ラリホー】が効きやすいので眠らせるのが順当な手段。寝かせたあと戦士に【バイキルト】をかければなんとかなる。
HPにはある程度バラツキがあるため、運良くHPの低い個体orギガデインのダメージが高い数値で出ればこれ2発で倒せることもある。
総じて倒すのに骨が折れるため、僧侶の重要性に気づかせてくれる存在と言えるだろう。
 
なおこちらが十分に強ければ逃げ出すこともある。具体的には先頭キャラのレベルが44以上から逃げるをキャンセルしなくなる。
上述の通りザラキで簡単に一掃できる相手だし、【いのちのきのみ】を落とすのでちょっぴり損した気分になるかも(確率は1/128とかなり低いが)。
 
FC版の【格闘場】では、その体力や攻撃性能をもって【ボストロール】【だいまじん】とも互角以上の熱戦を繰り広げる一方、【まおうのかげ】にはザキで瞬殺されることも。対戦相手との相性が明確なモンスターである。

リメイク版

職業が増えたことで、標準的なパーティの基準が多少は変化したが、やはりさすがに僧侶や賢者がパーティにいないという可能性はあまりない。
唯一用心すべきは【すごろく場】で、ここで勇者あたりで挑戦していてクラーゴン3体が現れたら本当に気をつけること。運が悪いと痛恨なり手数の暴力なりでHPが500あっても押し切られかねない。
賢者で挑戦すればザラキで簡単に狩れるが、運悪く1匹しか仕留められなかった場合はちょっと危ない可能性がある。

小説版

大幹部である【ゾーマ八魔将】の1体。
魔将の中では最後まで生き残り、【ゾーマの城】の地底湖で待ち受けていたが、パーティとは別働隊である武闘家カーンと【カンダタ】に倒される。

DQ8

やはり海に出現。出現エリアは外海部とその四隅の外れに分布し、特に普通の外海部で頻繁に出る。
今作では完全2回攻撃で痛恨も無くなったほか、相変わらずザキ系呪文に弱く、眠り耐性も無いのでセットで使っておくと危険度が下がる。グループ別や大王イカとセットで出て来た場合にも有効だ。
そしてこちらが強ければ逃げる場合もあるのもDQ3と共通である。
 
しかし最大HPは502とかなり高く、打撃や攻撃呪文だけではなかなか倒せない。
さらに174というこの段階では場違いの攻撃力で2回攻撃をしてくるので、対抗手段が無ければ逃げるのが無難。船入手直後からでも挑めるが、よほど自信のあるプレイヤー以外はやめた方が良い。
また普通にプレイしていると気づかないが、こいつ自体は呪文は一切唱えないが、最大MPが20ある上にマホトーンが効く。【討伐モンスターリスト】には戦闘中には見られないモーションが残っており、開発当初は呪文も使える想定だったのだろう。

【ガルーダ】らと同じく、見事に【ラーミア】(レティス)登場作品と被っているのは偶然だろうか。
 
落とすアイテムは通常枠が【やくそう】(1/8)と貧弱だが、レア枠が【まんげつのリング】(1/256)と中々豪華。
尤も、通常枠とレア枠のドロップ率差が全モンスター中最大なので、討伐モンスターリストの完全コンプの高い壁として立ちはだかる。
 
なお大王イカと【だいおうキッズ】【オセアーノン】【プチアーノン】と違い、こいつの幼生にあたるモンスターは存在しない(ただし後の作品ではオセアーノンが登場せずこいつとプチアーノンが共演しているので、こいつの幼生がプチアーノンとも捉えられる)。

DQ10オンライン

Ver.5.0より【魔界】の海辺に登場。
ステータスはテンタクルスより上だが、特技の使用頻度が低いため相対的に弱く感じる。
詳しくはこちらを参照。

DQ11

今作はオセアーノンと同等の巨体となって登場し初見のプレイヤーを驚かせた。
 
最初に現れるのは【ダーハルーネの町】で、【ホメロス】に操られ主人公たちを沈めようとするが町長の船団に阻止される。「プギシャー」と鳴く。この時は戦闘がない。
少しストーリーが進むと【ナギムナー村】の沖で、漁を妨害していたところを主人公たちが退治するボスバトルがある。異変前に出現する個体はこいつだけなので、同一個体と思われる。
 
世界に異変が起きた後は普通にザコモンスターとして外海でエンカウントする。能力値は【ボス級モンスター】時と異なり、両足のステータスも異なる。
早期に登場する都合か本作ではテンタクルスの下位種となっているが、存在感は間違い無くこちらが上。
 
恐れられている魔物ではあるが食材にもなるらしく、クエストの【レッツ! 豊漁祈願】では【れんけい技】【爆炎斬り】で仕留めて【巨大ゲソスルメ】を入手することになる。
ちなみに現実の【ルイーダの酒場】のメニューとして爆炎斬りで焼いたクラーゴンのゲソ焼きというものが宣伝されていた。

戦闘能力

戦闘では2本の(3DS版2Dモードでは【だいおうキッズ】2体、異変後のザコ個体は【キングマーマン】2体)と登場。
行動パターンは通常攻撃に【ばくれつけん】【こおりのいき】【あまいいき】、さらに船を揺らして全員にダメージを与えると同時に転倒させてくる。
また、足が倒されると【自己再生】で足を復帰させる。
3DS版では【なかまをよぶ】。どうみても自身の一部なのに召喚を行う様子はなんだかシュール。
足も通常攻撃や【なぎはらい】で攻撃してくる他、身代わりで本体をかばうので倒すのに時間がかかる。
なお【デスタムーア】【ヘルバオム】と異なり、本体を倒せば足も一緒に倒れる(3DS版2Dモードの場合、だいおうキッズは次のターンで逃げ出す)。
眠りは弱耐性、幻惑と混乱は中耐性で有効で、3DS版2Dモード以外では本体に状態異常が掛かると足にも掛かる為、大きな弱体化が狙える。特に幻惑や混乱は持続時間も長いため、効けばかなり有利に戦える。
また自己再生はMPを消費し、そのMPは有限なためそのうち手切れになる。
ボスとして登場した時は【大砲ばあさん】から大砲を借りると戦闘開始前にイベントが追加され、混乱に加え攻撃力と守備力を1段階下げた状態で戦闘を始める事ができる。
前述の通り3DS版2Dモードでは大砲を使ってもだいおうキッズが混乱しない(というかだいおうキッズには行動不能系の状態異常が一切通用しない)ので、だいおうキッズへの対策をしないと大砲を使っても手こずる羽目になる。
【ベロニカ】【マホトラ】を覚えるまでレベルを上げ、MPを涸渇させて仲間を呼べなくする戦法がお薦め(杖での通常攻撃だと庇われてしまい安定しない上、せっかく大砲を使っても混乱が解けてしまう)。また、【マルティナ】【必中拳】は、かばうを貫通して本体を攻撃出来る。
さすがにボスの個体はザキ系が無効だが、ナンバリングのイカとしては非常に珍しい。
また、この系統のモンスターの通常攻撃は何故か【カウンター】できない仕様になっている。
 
ちなみにバグか仕様かは不明だが、この系統のモンスターを毒状態にすると何ターン経っても自然治癒しない。これは両足も同様。
11Sでは自然治癒する様になった。

邪ver

過ぎ去りし時を求めた後に出現。
【バンデルフォン地方・東の島】の周辺やナギムナー村から【南西の孤島】にかけての海上に出現。
全体的にステータスが強化されている他、3DS版の2Dモードで足の代わりに出てくるお供が【マーマン・邪】に変更されている。ドロップ等に変化はない。
しかし、悲しいことにテンタクルスを上回る強さを得られなかった。
両足に当たる部位の戦闘能力は最も強いが、この時期になれば【イオグランデ】や各種勇者専用剣技などの優秀な全体攻撃によって両足など容易く瞬殺出来るためあまり意味はない。
ただし、ボスだった時の名残か行動パターンは最も豊富で【かがやくいき】も吐いてくるため油断は禁物。

ジョーカー3・3プロ

自然系Aランクとして登場。スキルは【氷海の力】
ブレイクモンスターに【凶クラーゴン】が存在している。
特性は【メガボディ】【こうどう おそい】【水ブレイク】【AI2回行動】
+25で【まれにまもりの霧】、+50で【ときどきリバース】、+100で【かしこさギャンブル】
【ギガボディ】化で【スカウト%アップS】【超ギガボディ】化で【いてつくはどう(特性)】を習得。
プロフェッショナル版からおける合体特技は【地獄落とし】で合体特性は、【マテリアルキラー】
また、固定特性は【目くらまし】になった。

DQM3

今回もだいおうイカ共々参戦。自然系のAランク。
だいおうイカと【ソードイド】の特殊配合で生まれるほか、【モンスターのタマゴ・虹】から孵化する場合がある。
 
特性は【物質キラー】【水のコツ】(Lv20)・【ねむりブレイク大】(Lv40)・【1~3回行動】(Lサイズ)・【超会心率アップ】(Lサイズ)・【秘めたるチカラ】(Lサイズ・Lv60)。
能力はHPが全モンスター中第5位、攻撃力もトップクラス。
なのだが、それ以外全てがべらぼうに低く、合計上限は全モンスター中ワースト1。ついでに守備もワースト3位タイ。
初期スキルは【ディザスター】
斬撃火力だけなら本物なのだが、あまり攻撃向けではないねむりブレイクと斬撃向けではない水のコツで埋まっているのが地味に痛い。
 
【やまたのおろち】との配合で【キングヒドラ】が生まれる。

DQMSL

2014年2月15日「地図ふくびきスーパー」に実装。
自然系Sランク こうげきタイプ
リーダー特性「自然系こうげき力+10%」
とくぎは【ばくれつけん】
特性「AI2回行動」
2016年1月12日に新生転生追加。
リーダー特性「自然系こうげき力+15%」
新生転生とくぎ【アンカーナックル】【メイルストロム】
新生転生特性「AI2回行動」「ときどきバイキルト」「防御力+100」「すばやさ+100」
転生前は【テンタクルス】

ライバルズ

第8弾「一攫千金!カジノパラダイス」で登場。魔法使い専用のスーパーレアカード。

6/4/8
BET:以下の効果からこのターン発動していないものがランダムに1つ発動する
①すべての敵に1ダメージ
②ランダムな敵1体に2ダメージ
③敵リーダーに3ダメージ

コインをBETすることで相手にダメージを与えられるカード。
スタッツもあの強力な【魔軍司令ホメロス】以上であり原作でのタフさも再現できている。
しかし、下位種の【だいおうイカ】とは違いこいつは一切のGET能力を持たないため、コインは英雄【デボラ】のスキルか他のユニットから入手するしかない。
コインを大量に使うのであれば、【ぶちスライム】【ボックススライム】を採用したいわゆる「スライムぜシカ」が強く、残念ながらあまり日の目を見ることはなかった。
イラストは沈没船のお宝をこいつが占有しているというもの。

ウォーク

イベント「あぶない夏の異世界旅行」で2023年8月10日から登場。
イベントではDQ10の海域に登場し、【グランドタイタス号】の航行を妨げていた。ちなみに、自身を「魔界のクラーゴン様」と名乗っているが、
上述している通りDQ10の魔界にはこいつが登場する箇所がある。この個体もそこに生息していたものだろうか。
3章1話でボスとして登場し、その後はイベント中に得られる「あぶない水草」を500個使用して挑めるレア強敵モンスターとして登場する。
 
イベントでは単体で登場するが、レア強敵では【ポイズンリザード】【キラークラブ】を伴って出現する。
クラーゴン自身はバギ系が最大弱点で、次いでドルマ系、イオ系の順に有効。ギラ、ヒャド、メラ系は耐性持ち。
お供2体は共通でイオ系が最大弱点で、次いでドルマ系、バギ及びジバリア系の順に有効。ヒャド、メラ系は耐性持ち。
3体の耐性はおおよそ似通っているが、よりクラーゴン本体に効きやすいドルマ系かバギ系が有効といえる。
 
3体は役割分担が明確で、クラーゴンが攻撃役、ポイズンリザードは状態異常撒き、キラークラブは強化呪文といったところ。
クラーゴンは「物理攻撃→ヒャダルコ又はマヒャド」のサイクルで攻撃してくる。
ポイズンリザードは甘い息やもうどくのきりで状態異常にしてくるほか、混乱攻撃や休み効果のボディプレスも使う。
キラークラブはマジックバリア、スクルト、バイキルトによる強化が主体で、ラリホーを使うこともある。
注意すべきは4ターン目にキラークラブがバイキルトをクラーゴンに使うこと。こうなると一撃が重くなり崩されやすくなる。
前のターンにおうだちを使うので、そこで一気に倒してしまうのが有効。全体攻撃をぶつけると倒しやすい。
ただし、お供を片方でも倒すとクラーゴンは180程度が6回の触手れんだを使い始めるので、その後はクラーゴンに攻撃を集中させたい。
3体とも状態異常がそれなりに有効で、クラーゴンには幻惑が有効。効けばダメージを大きく軽減できる。
クラーゴンの攻撃はばくれつけんや触手れんだ等ランダム単体複数攻撃が多いので、盾役にゴッドハンドを編成すべき。
 
こころは赤色でコストは126。力の値を大きく高める攻撃偏重型の配分。
高グレードでは雨の時だけ斬撃・体技ダメージが増加し、ドラゴン系、エレメント系へのダメージが増加、ジバリア系に耐性がつく。

タクト

2021年9月30日開催の「ドラゴンクエストVIIIイベント」にて、「【ククール】SPスカウト」のAランク枠として登場。
自然系Aランク、ぼうがいタイプ。
リーダー特性「自然系体技威力+10%」
とくぎは「練気」「禁足のひょうが」「伸びる触腕」
覚醒スキル 10Pで「ジェット噴射」30P/50Pで「いどう封じ成功率+5%」を習得できる。

ドラけし!

内海・強のボスモンスターとして登場。
☆4・緑
スキルは【れんぞくこうげき】

余談

【鳥山明 ドラゴンクエスト イラストレーションズ】掲載の原画(当初はDQ2に登場するモンスターとして描かれた)には手書きで「クラーケン」と記されているが、FC版DQではカタカナの「ケ」が使えない。
(なお、FC版2開発中に発売されたファミ通には、DQ2のモンスターに混じってDQ3のクラーゴンと全く同じドット絵が掲載された。名前の表記はないので、こいつが「クラーケン」なのかは不明。)
なので怪獣やモンスターによくある「~ゴン」で代用したと思われるものの、FC版3当時まだ記憶に新しかった漫画「怪物くん」には「グラゴン」というモンスターがおり、そちらを元ネタにした可能性もある。
グラゴンは三角形の頭に多数の触手が生えたクラゲの怪物で、しかも気性の荒い暴れん坊ときており、クラーゴンのイメージにもよく合っていた。
伝説獣の知識が無い当時の子供は、そちらのほうを元ネタだと思っていたのではなかろうか。