【デルカダール城下町】

Last-modified: 2022-08-19 (金) 10:38:38

DQ11

【デルカダール地方】の北部に位置する、デルカダール王国の城下町。
町の奥には【デルカダール城】が聳え立ち、王城から城下町まで全てが城壁に囲まれている。
 
町の特徴として挙げられるのが、金持ちの住む上層・平民の住む中層・スラムである下層に分けられている点で、下層から中層への入り口には歩哨の兵士が立って入場を制限している。
他の国には見られないほど貧富の差が浮き彫りになった町と言える。
歩哨の兵士は賄賂を要求してくるなど腐りきっており、いきなりプレイヤーにこの国の闇を垣間見させてくれる。
 
デルカダール城から脱獄後、【レッドオーブ】を探しに下層を経由して戻ってくることになるが、
肝心のオーブはカミュの相棒だった【デク】が彼を助ける為にデルカダールに返却した後だった。
再びオーブを手に入れるために、二人はレッドオーブが保管されている【デルカダール神殿】に向かうことになる。
 
【シルビア号】入手後には再び来ることができるが、入口で【カミュ】に「この辺りは用心しろよ」と注意されるにも関わらず、城以外の施設には普通に入れる。
【悪魔の子】として追われる身になって最初に訪れた際は特徴である【サラサラヘアー】を隠すために【たびびとのフード】を被っていたのでまだわかるが、顔も髪も丸出しの状態でも全く見とがめられることはない。
どうやら悪魔の子の情報は城下町にはなぜかほとんど周知されていない様子。
 
その語感から【デルコンダル】を想起したプレイヤーが多いようだが、開発者へのインタビューによれば、名前が似てしまったのはたまたまとのことである。
デルカダール国民の子孫がDQ2の時代にデルコンダルを建国したとも考えられるが、時代が経ちすぎているので流石にないか。
 
※以降、DQ11Sについては各モードの移植元の機種を参照。

上層

デルカダール城の正面に広がる、上流階級の人々が住む区画。
中層部よりも一段高い位置にあり、広さは中層の半分ほど。
中央には大きな噴水があり、その周囲に大きな屋敷が3軒と【デク】の店がある。
また、井戸も中層部のものとは別に用意されている。
PS4版では【ソルティコの町】【ジエーゴ】の屋敷の外観や内部マップが流用されている建物が存在する。
 
北西の屋敷にある本棚で読むことができる2冊の本からは、デルカダール王国の歴史などを知ることができる。
『デルカダール王国の歴史』によると、「元々高地故に土地が痩せ雨量が少ないため作物が育たない不毛の大地と呼ばれていたが、他国から追われてきた「デルカン」と「ダール」の兄弟が荒れた土地の開拓を始め、長年の治水を行われた結果、不毛の大地は実り豊かな土地へと姿を変え、兄弟が人々に王として奉じられて造った国がデルカダール王国の始まり」とされている。
 
『デルカダール王国 観光案内』には、「歴史書によると下層は元々お堀だったが、人々が勝手に住み着くことで市街地として大きくなり、あらくれ者たちが富を求めて世界中から集って今の町並みができた」と書かれている。

中層

町に入るとまず広がっているのがこの中層部。
教会や宿屋、道具屋など、基本的な施設があり、民家も多い町の中心部。
まっすぐ進めば上層部と城があり、北東に下層部への入り口がある。
また、民家の屋上に張られたロープを渡ることで上層部へ移動することができ、
上層部への通り道を兵士が塞いでいる時にはこの方法で侵入することになる。
 
3DS版は秘密の【鉱石ショップ】が存在し、【どうのこうせき】【てっこうせき】などの鉱石系の素材が売られている。
PS4版では、入り口の橋部分から下層部の様子を見る事ができる。

下層

元々お堀だったスペースに、人々が勝手に集まり住み着き始めた、いわゆるスラム。地名表記は「デルカダール城下町・下層」。
幼少期に国を離れたとはいえ王族である【マルティナ】もここの存在は知らなかったというほど国から放置、というよりは隔離された地域。
ここに住む人曰く「豊かさに見捨てられた町」であり、仕事も住めるような建物も少ないため人がその辺の道端で寝転がっており、住人たちからは貧乏と空腹という言葉ばかり出てくる。
そのうえ上層・中層から捨てられたゴミの山のせいで悪臭が酷く(2Dモードではゴミの山にハエがたかっている)、ここから中層に向かおうにも「治安が悪いから」という理由で兵士による厳重な検問が布かれており、外は魔物が出るためこの地域から離れて暮らすことも難しい。
売られている野菜は上層から流れてきた腐りかけのもので、道具屋に至っては明らかに体調が悪いことが伺える。
このように人々は粗末な生活をしているが町に暗い様子はなく、むしろ生命力に満ちており皆強かに生きている。
上層部からの廃棄品を仕入れてきて販売する男や、詐欺まがいの占いでお金を稼ぐ【イメルダ】ばあさん等、様々な人間模様が見られる。
中には身寄りのない子供達に家を譲ったために路上で寝ているホームレスや、同じく子供たちのために自発的に見回りする老人などの姿も。
町中の雰囲気は過去作の【ロンガデセオ】(DQ6)や【パルミド】(DQ8)に近いが、最序盤に訪れる場所ということもあってさすがに【カジノ】は存在しない。
カミュと相棒のデクは過去にここの下宿に滞在していたことがあり、【下宿の女将】とは顔見知りである。
 
あるゴザの傍にいる老人に話しかけると、「とっておきの裏情報」を5ゴールドで買うことができる。
内容は、「すぐそこにあるゴザの上は案外寝心地がいい」というもの。
ちなみにこのゴザは情報を聞いていなくても利用でき、実際には寝心地は最悪なものの一応全快が可能。
ただし、ここで休むと【呪いのモチーフ】と共に5ゴールド盗まれてしまう。
盗んだ男は酒場におり、問い詰めると盗んだ金を返すと言うが、戻ってくるのは3ゴールドだけ。
残りの2ゴールドは、本人曰く飲み代に使ってしまったとのことで、この分は取り戻すことができない。
「盗まれる」というシチュエーションから損をしたと勘違いしやすいが、下層の宿屋はぼったくり(5ゴールド×人数分)、中層の宿屋は(3ゴールド×人数分)と考えると、一泊5ゴールド(取り返せば2ゴールド)と意外と安い。
もっとも、すぐ近くにある【導きの教会】なら【タダ宿】が利用できるのであまりありがたみはないが…。
なお、このスリは世界に異変が起こった後は、身寄りをなくした子供の親代わりをしている。
 
中層部に続く道は【門番】の兵士が塞いでおり、通ることができないが、いくつかの方法で中層部に辿りつくことができる。
方法は全部でPS4版等では5種類、3DS版等では4種類で、シナリオ進行のためには下記のどれか一つをこなせばよい。

  • 門番に賄賂を渡す
    門番の男に彼の要求通り2000Gを支払えば、自由に通してもらえる。
    一応、お金さえあればこれが一番手っ取り早い方法ではある。
    とはいえ他の方法なら多少手間が掛っても実質タダかはるかに低いコストで通れるため、2000Gも支払うのはもったいないと思われる。
    また、賄賂は買い物ではないので【買い物できない】しばりをしていても支払えるが、これで2000G支払っても【太っ腹】【称号】は貰えない。
  • 門番にイヌをけしかける
    町の住人から、「門番はイヌが苦手」という情報を聞けるため、これを利用する方法。
    イヌの【ドラコ】の飼い主の女の子に話しかけると、
    【レッドベリー】【せいすい】をくれれば、ドラコを貸すことを考えてもいい」と言う。
    この2つの品を持参して話しかければ一時的にドラコが仲間に加わるので、そのまま門番に近づけば彼が逃げ出し通れるようになる。
    せいすいは下層の道具屋で販売しており、レッドベリーは【導きの教会】の側の木から採取できる。
    買い物や採取の場所と方法もあわせて教えてくれるため、一種の初心者向けチュートリアルを兼ねているところもある。
    なお、3DS版等ならせいすいはデルカダール地下水路で拾えるので取り逃してなければ買う必要はない。
    ちなみにPS4版等の場合、ここを訪れる段階ではせいすいを拾える場所がなく、ドロップする敵もいないため、せいすいは買うことでしか入手できない。ゆえに「買い物できない」しばりをしていると、この方法は使えなくなる。その場合は、後述のラブレターを渡した方がいいだろう。
    後述のラブレターを渡して自由に通れるようになっても、彼女からドラコを借りることができる…もはや意味がまったくないのだが…。
    この方法で門番を退けている間に女の子に話しかけると、門番の名前が【グレゴリ】というのがわかる。
  • 門番にラブレターを渡す
    かくれんぼが得意な少年【ジェット】からは、「【下宿の女将】は若い頃【ダイアナ】にそっくりの美人だったらしく、字もそっくりだ」という情報を聞くことができる。
    この情報を聞いた後に下宿の女将に会いに行くと【女将のラブレター】を書いてもらうことができる。
    これを門番に渡すと、彼は「仕事なんてしてる場合じゃない!おれは恋に生きるんだっ!」などとのたまい仕事を放棄するため、その後は自由に通れるようになる。
    アイテムもお金も時間調整(下記参照、PS4版のみ)も掛からない一番オススメの方法。
  • 抜け道を通る
    ゴミ捨て場の近くにある梯子を登り、板やロープで組まれた細い通路を渡っていくと、【つけもの石】で抜け道を作っている男がいる。
    完成目前だというその抜け道は、今まで使っていたつけもの石が割れたため、代わりの石が1つあれば開通するとのこと。
    つけもの石はすぐ傍にある壺から入手できるので、これを渡せばいい。
    すると中層部へ続く抜け道が開通し、この抜け道を通ると中層部北西のスペースに出ることができるようになる。
    この方法で中層へ出ても、下層に戻って上記のラブレターや賄賂を渡して自由に通れるようになるとなぜかまた完成目前の状態に戻っている
    賄賂、イヌ、ラブレターで中層に抜けた後に再度つけもの石を渡せば、また抜け道が開通し、以後自由に通れるようになる。開通した抜け道は過ぎ去りし時を求めると消滅するが、改めてつけもの石を渡せばまた開通して、それ以降は永久的に残る。
  • 門番が眠るのを待つ(PS4版等のみ)
    PS4版等に限り、ある特定の時間帯にのみ門番が居眠りをする。
    この間は普通に門番の横をすり抜けることができるので、普通に行き来が可能になる。
    ただし、時間調整のための待ち時間が恐ろしく長いのでかなり非効率。

 
これらの方法の中で、賄賂、イヌ、ラブレターの3つに関しては、【旅のおもいで】のおもいでリストに登録される(選ばなかった方法は、過ぎ去りし時を求めた後の【ケトス】覚醒後に登録される)。
3DS版等では最初の攻略時に「イヌをけしかける」の手順で攻略しないと、最終的に旅のおもいでに3つ全て登録されないが、この門番は【シルビア号】入手後に戻ってくると、なぜか元の位置に戻っていて、改めて賄賂やラブレターを渡したり、イヌをけしかけたりすることができる。
最初の攻略時に賄賂やラブレターを渡していても、【命の大樹】に向かう前だったら、改めてイヌをけしかけておもいでリストに登録することができる。
なお、門番を退かすチャンスは初回攻略時、船入手後から命の大樹到達前の間、過ぎ去りし時を求めた後の計3回あるため、ケトス覚醒前でも自力で3つ全てを旅のおもいでに登録できる。

世界に異変が起きた後

完全に崩壊してしまっており、町の入り口からは入ることができなくなっている。
【デルカダールの丘】側からも、下層の入り口に通じる坂道が崩落していて通れなくなっている。
シナリオ上では、【屍騎軍王ゾルデ】撃破後に【グレイグ】と共に城の外(崩壊した城下町)に出ており、【リタリフォン】が迎えに来てくれる場面があるが、すぐに【最後の砦】前に移動してしまう。
 
3DS版では最後の砦でのイベント終了後にデルカダールの丘から城の地下水路を経由して崩壊した【デルカダール城】の入り口から外に出ると、一応城下町には出られるものの、城の入り口付近の階段が崩落しているので町中を探索できず人もいないため、特に来る意味はない(もちろん【ルーラ】の行き先にも登録されない。また、BGMも【フィールド】曲の【勇者は征く】が流れるため、どうやら崩壊後のここは町扱いされていない模様)。なお、ゾルデ撃破前に城下町に出ようとすると「待て、どこに向かうつもりだ?」とグレイグに止められてしまう。
また、2Dモードなら下層にも入るだけならできる。もちろん中に人はおらず、入口付近で通路となる梯子が遮断されているため、奥に進むことはできないが…(この時もBGMは勇者は征くが流れる)。
 
一方、PS4版では「崩壊が激しく歩いてまわるのは危険だ。」とグレイグに止められ外に出られないので城下町に行くことすらできない。

過ぎ去りし時を求めた後

城下町の店にも新商品が並ぶようになり、特に3DS版限定の鉱石ショップでは【アレキサンドライト】をはじめとした貴重な素材が買えるようになる。
下層では門番の兵士が性懲りもなく賄賂を求めたりしているが【マルティナ】【グレイグ】を連れて行ったとしても特に変化はない。門番が気づかなかったか当人たちが知らんふりをしたのか……いずれにせよ彼は下層よりもっと低いところに行く未来が待ってそうではある。
3DS版で最初の攻略時にイヌをけしかけていない場合は、このタイミングで行うといいだろう。逆に初回攻略時にイヌをけしかけず、ここでも他の方法(賄賂かラブレター)で開通してしまうと、二度とおもいでリストに登録できなくなってしまうので要注意。