【ドラゴンクエスト ダイの大冒険 勇者アバンと獄炎の魔王】

Last-modified: 2024-03-04 (月) 22:21:55

概要

【ドラゴンクエスト ダイの大冒険】のスピンオフとなる漫画作品。
『ダイ』本編と同じく【三条陸】が原作を担当している。
ここでは元となった読み切り『番外編 勇者アバン』についても記載する。

番外編 勇者アバン

【月刊Vジャンプ】の前身であり、【週刊少年ジャンプ】の増刊であった『ブイジャンプ』1991年11月27日号に掲載された読み切り作品。
連載中に描かれた番外編であるため、作画は本編と同じく【稲田浩司】が担当し、本編の単行本(JC13巻・文庫版8巻・新装彩録版8巻)に収録されている。
これ以前に刊行されたブイジャンプには三条陸・稲田浩司コンビによるDQ1を題材とする漫画『ドラゴンクエストI秘伝 竜王バリバリ隊』が連載されていたのだが、1991年版アニメの放送開始に合わせて第3話の代わりに『勇者アバン』を掲載することになったという経緯がある。なおブイジャンプは第3号で休止され、のちにゲーム情報主体のVジャンプとして仕切り直されたため、そのまま『竜王バリバリ隊』は未完となった。
 
本編より十数年前、【カール騎士団】の一員だったアバンがハドラー討伐に旅立つ切っ掛けとなる事件が描かれている。
 
後に本編において、アバンが【凍れる時間の秘法】を使用した際の回想が17年前と明記されていることから、この番外編は少なくとも17年前、アバンが14歳以下だったときの出来事であると考えられる。
 
新アニメの61話では、フローラが過去を語るという形にて、この作品が映像化された。

勇者アバンと獄炎の魔王

2020年版アニメに関連した企画の一つとして始動。作画担当者は芝田優作。『DRAGON QUEST ダイの大冒険』部分のロゴは、2020年版アニメと同じものが使用されている。
月刊Vジャンプ2020年11月号にプロローグを掲載、12月号より本格的に連載を開始した。コミックスは現在9巻(第36話)まで発売中で、1巻につき4話収録。
ストーリー全体の構成としてはネイル編(1巻)、ヨミカイン編(2巻)、ウルス編(3巻)、サババ編(4巻)、ギュータ編(5巻)、凍れる時間の秘法編(6巻)、勇者と魔王の復活編(7巻)、地底魔城突入編(8巻)、魔王軍死闘編(9巻)。

2022年3月からは、Web漫画サイト「少年ジャンプ+」にも後追い連載開始。こちらは毎週土曜日の週一更新で配信され、8月20日の第22話後編で同日発売のVジャンプ連載分に追いつき、以後はVジャンプ最新号発売日と同日更新となったが、地底魔城突入編を直前にした2023年3月20日の第29話でジャンプ+配信を6月30日まで休止していた。
 
第1話は上述の『勇者アバン』をリメイクしたものであり、台詞もほぼそのままだが、社会情勢の変化により問題視されそうな一部台詞が異なっている(※同時期刊行の新装彩録版はそのまま)。
第1話ラスト(『勇者アバン』リメイク部分終了)以降は新規のストーリーとして、本編では断片的にしか語られなかったハドラー討伐の旅路が詳細に描かれる。

本作固有の特徴として、本編である【ドラゴンクエスト ダイの大冒険】と違い、原作ゲーム作品から登場したモンスターの登場が多いという特徴がある。
ボス枠を務める大物モンスターについてもゲーム初出のモンスターの特殊個体というパターンが多く、逆に【ダイの大冒険】で多く見られた完全オリジナルの敵は、『ダイ』本編で登場しているキャラクターばかりとなっている。
 
作風としてはレベルを上げる為に雑魚モンスターとの戦闘シーンが多かったり、限られた呪文や装備を工夫、中でも味方を強化する呪文を活用するなど、ゲーム作品のドラクエを意識した作りとなっている。
『ダイ』本編連載当時は存在していなかった職業や呪文、本編や原作者コンビの次作『冒険王ビィト』のセルフパロディと思しきシーン、現代の社会情勢に則した描写など、本編の30年後に描かれた続編だからこその要素も多い。
本家の原作者である三条によるアバンと旧魔王軍を掘り下げたストーリー描写や、本家の意外なキャラクターの再登場等が評価され、コミックス1巻が重版される程に売れた。
現状の売上は8巻発売時点で100万部。

2020年版アニメは【東映アニメーション】不正アクセス被害によって約一ヶ月の放送スケジュール遅延が発生しているが、ジャンプ+での後追い連載開始は3月19日、本来なら第74話が放送され原作未読者もアバンがどうやって生きていたのか知るはずの日だった。
一方で「アニメ第89話でアバンが【凍れる時間の秘法】を使用した翌週の「ジャンプ+」配信分(第22話前編)で『勇者アバン』における該当シーンが描写され始める」という、本編と外伝の連動が思わぬ形で非常に近しいタイミングで起きる結果となった。

登場キャラクター

『ダイ』本編と共通

【アバン】
【クロコダイン】
【ザボエラ】
【ザムザ】
【テムジン】
【バダック】
【ハドラー】
【バルトス】
【ヒュンケル】
【ブラス】
【ブロキーナ】
【フローラ】
【ホルキンス】
【マトリフ】
【まぞっほ】
【レイラ】
【ロカ】

初登場

【アリアム】
【エルドラ】
【オトギリ姫】
【カノン】
【ガンガディア】
【キギロ】
【グランナード】
【コバルト】
【ジニュアールI世】
【チョコマ】
【ディードック】
【ドリファン】
【ドルディウス】
【パプニカ王】
【バルゴート】
【フューレ】

地名

『ダイ』本編と共通

【オーザム】
【カール】
【サババ】
【地底魔城】
【デルムリン島】
【パプニカ】
【ネイル村】
【魔の森】
【ロモス】
【死の大地】

初登場

【ヴィオホルン山】?
【ウルス村】
【ウロド荒野】
【逢魔窟】?
【海底宮殿】
【ヨミカイン遺跡】
【ギュータ】

モンスター

『ダイ』本編に登場済みの系統

いっかくウサギ系統
エリミネーター系統
オーク系統
おおありくい系統
おおなめくじ系統(登場場所的におそらく【うみうし】
ガーゴイル系統
がいこつ系統
キメラ系統
ギガンテス系統
【キラーマシン】
ぐんたいアリ系統
ごうけつぐま系統
ゴーレム系統
サーベルウルフ系統
さそりばち系統
さまようよろい系統
しりょうのきし系統
じんめんちょう系統
スモーク系統
スライム系統
だいおうイカ系統
ドラキー系統
バピラス系統
フレイム系統(登場場所的におそらく【ブリザード】
マンドリル系統
メーダ系統
メドーサボール系統
ようがんまじん系統(登場場所的におそらく【ひょうがまじん】
よろいのきし系統
リカント系統
リザードフライ系統

種類が明言されているもの

【あくまのめだま】
【あばれザル】
【エビルマージ】
【おおめだま】
【ガスト】
【ガニラス】
【キラーアーマー】
【キラーマシーン】
【ぐんたいガニ】
【しにがみのきし】
巨大【じんめんじゅ】
巨大【マンイーター】
【さまようよろい】
【バーサーカー】
【バーナバス】
【魔のさそり】
【ミイラおとこ】
【メドーサボール】

初登場の系統

【亜人面樹】
【暗黒の騎士】
【デストロール】
【クイーンマーマン】

呪文・技

『ダイ』本編に登場済みの呪文

【アストロン】
【イオナズン】
【イオラ】
【キアリー】
【ギラ】
【ドラゴラム】
【バギ】
【ヒャダイン】
【ヒャダルコ】
【ベギラマ】
【ベホイミ】
【マヒャド】
【メラゾーマ】
【ベタン】

初使用の呪文

【ドゴラム】
【ドラ】
【バギマ】
【ピオラ】
【ピオリム】
【レミーラ】

『ダイ』本編に登場済みの技

【アバンストラッシュ】
【大地斬】
【海波斬】
【空裂斬】

初使用の技

【豪破一刀】(武鋒・豪破一刀)
【魔力樹液弾】
【スプラッシュベール】
【武鋒円】

アイテム

DQシリーズ作品由来

【きえさりそう】
【キメラのつばさ】
【どくがのこな】
【パデキア】

『ダイ』本編と共通

【カールのまもり】
【ハンマースピア】
【魔法の筒】
【かがやきの杖】
【アバンの剣】

初登場アイテム

【ギュータの法衣】?
【不死鳥のかがり火】
【魔鉱石】
【アバンの盾】?
【アバンの鎧】?

その他の用語

【カール騎士団】
【禁呪法】
【幽霊騎士団】(ゴーストナイツ)