Top > 【ドラゴンクエスト】
HTML convert time to 0.025 sec.


【ドラゴンクエスト】

Last-modified: 2018-05-15 (火) 23:29:09

・DQ本編シリーズ

DQ1DQ2DQ3DQ4DQ5DQ6DQ7DQ8DQ9DQ10DQ11

DQ1・2DQ1・2・3BSDQ1

概要 Edit

1986年5月27日に【エニックス】からファミリーコンピュータ向けに発売されたロールプレイングゲーム。言わずもがな【ドラゴンクエストシリーズ】の全ての始まり。
開発は【チュンソフト】
 
当時パソコンで流行していたRPGをFCユーザにも広めるべく、【堀井雄二】が海外産PCゲーム『ウルティマ』や『ウィザードリィ』などをヒントに作成。
ROM容量は512キロビット。キロバイトに直すと64KBで、これは携帯電話(ガラケー)の待受画面1枚分と同等。発売当時はこんな低容量でRPGを作ることは不可能と言われていたが、堀井雄二は容量削減のための工夫を凝らしてシナリオを書き上げた。
 
FCのコントローラでも容易に操作できるコマンド選択式のインタフェースを採用し、同時にマルチウィンドウ方式でのメニューやメッセージ表示、対話方式の戦闘システムも取り入れた。
主人公の名前を自由に付けられることや、100人以上の登場人物による多彩なセリフを楽しめることも、従来のFCソフトにないアピールポイントとなっていた。
そのほか、RPGをわかりやすく理解させるためのゲームデザインが多数盛り込まれており、ゲームシステムも至ってシンプル。パーティの概念は無くアクションゲームなどと同様に1人のキャラクターだけを動かし、戦闘も1対1。
後のJRPGに多く見られるような会話が自動で進むイベントシーンはほとんど無く、主人公を成長させて必要なアイテムを数点入手するのみでラスボスにたどり着けるようになる。
 
MSX2/MSXパソコン向けにも移植版が発売されたほか、海外では【DRAGON WARRIOR】のタイトルで発売された。
またSFC以降の様々なマシン向けにリメイクが行われている。

開発 Edit

1980年代初期、【週刊少年ジャンプ】でパソコンゲームを扱うコーナーのライターを務めていた堀井雄二は、自身が取材し作品も応募した「エニックス ホビープログラムコンテスト」にて【中村光一】らとともに入賞し、その後訪れたアメリカApple社のショウでコンピュータRPGを知る。
帰国後、堀井雄二は早速Apple IIの互換パソコンで『ウィザードリィ』などのRPGにハマり、そして中村光一とのタッグでRPGをFCに送り出そうとする。
しかし当時のFCソフトはアクションゲームやシューティングゲームが全盛であり、RPG自体がマニア以外にはほとんど知られていなかった。
そのため、文字や数値による情報の多いRPGをいきなり出すのではなく、まずは「画面の文字を読んで判断する」という行為に慣れてもらうため、いわば布石としてアドベンチャーゲームを出すことになり、推理ADV【ポートピア連続殺人事件】をFCに移植する(発売は1985年11月29日)。
この移植ではパソコン版のキーボード入力からFCのコントローラに適したコマンド選択式へのインタフェースの変更が行われ、DQのコマンドシステムのベースとなっている。
 
そして1985年11月にドラゴンクエストの開発がスタート。スタッフは4~5人のみという少数精鋭であった。
プロデューサー【千田幸信】は大ヒット曲 "We Are the World" の「ヒットすることを前提としたモノづくり」に刺激を受け、このドラゴンクエストを「世界一のゲームにすることを目指す」と宣言。
『ウルティマ』と『ウィザードリィ』のいいとこ取りをしたRPGにしようと考え、前者のフィールド画面と後者の戦闘システムを参考に作成された。また従来のパソコンRPGには無かった「ストーリー性」を組み入れた。
制作にはジャンプの編集者であった【鳥嶋和彦】も協力しており、彼はユーザーの関心を引きつけるため、大ヒット作『Dr.スランプ』の作者で当時【ドラゴンボール】を連載中だった【鳥山明】にイラストを担当させた。
音楽担当のすぎやまこういちとの出会いは、一通のアンケートハガキがきっかけであった(【すぎやまこういち】の頁参照)。
 
容量が少ないとよく言われる本作であるが、それでも開発当初の予定からROM容量を増やしている。当初は製品版の半分の32kB(256kbit)とされていたがいろいろと凝った要素を入れるようになったため、最終的に256kbitROMを2個搭載して512kbitとした。
また実際にプロトタイプ版をテストプレイさせたうえで、その結果をもとにシステムを練り直し、当時の子供を中心としたFCユーザーが入りやすいように配慮して制作された。
そのプロトタイプ版は、ゲームのスタートがいきなり城と町の間のフィールドマップ上からという仕様であり、テストプレイヤーは進め方が分からずそのままフィールドマップをさまよったり、町に入っても会話や買い物などをせずに外に出てしまい、その挙句モンスターにやられゲームオーバーとなってしまった。
そこで「主人公を(王の間に)閉じ込めてしまえばいい」とスタッフが進言。冒険の目的を否が応でも聞く事になり、扉の開け方などのチュートリアルも完遂できるような仕様に仕立てた。
またレベル2までの必要経験値を下げ、さらに敗北によるゲームオーバーも廃止してレベルが上がりやすい仕様に変更した。レベル1の最大HPもわずか9しかなかったが、これも15前後(名前による変動あり)に上方修正されている。
もし当初の仕様のまま通していたら『ドラゴンクエスト』は人気ゲームにならず終わってしまい、その後の国内のゲーム史も今とはだいぶ違うものになっていたかもしれない。
ただ、それでも堀井雄二は先に発売された『ゼルダの伝説』の出来を見て、敵が画面に見えずライフ(HP)なども数字のみで表現されるDQが果たしてウケるのか、不安になっていた。
 
ドラゴンクエストの第一報は1986年2月11日発売の【週刊少年ジャンプ】11号、続いて3月発売の『ファミリーコンピュータMagazine』4月号にて掲載された。
発売日は当初1986年4月とされていたが、1ヶ月ほど延期されている。シリーズ恒例となる発売延期の伝統(?)は第1作からすでに始まっていたのだ。
 
(参考:マンガ【ドラゴンクエストへの道】、『月刊LOGiN』1986年7月号、『ファミコン通信』1988年16号、『電ファミニコゲーマー』2016年4月4日付記事 など)

作品の特徴(オリジナル版) Edit

日本の家庭用ゲーム機用RPGの基本を作った『ドラゴンクエスト』。
ファミコン初の正統派RPGとして発売された本作は、結果的に独自のシステムとなったものも多く、次作のDQ2では不便さや鬱陶しさなどから多くのシステムが見直されている。

演出面 Edit

従来のパソコンRPGではメインマップ部・ステータス表示部・コマンド&メッセージ表示部、などといった具合に画面が常に分割されていたが、本作では開閉可能な【マルチウィンドウ】を採用。
移動時は画面全体を使って主人公周辺のマップを映すことでアクションゲームなどと同様の感覚で移動ができ、必要な時だけウィンドウを開いてその中で【コマンド】の選択をしたり、メッセージを読んだりするという形を取っている。
ウィンドウ配置は移動中・戦闘中とも共通で、画面左上にステータスウィンドウ(名前・レベル・HP・MP・経験値・ゴールド)、右上にコマンド選択ウィンドウ、下にメッセージウィンドウという配置である。
ウィンドウに表示する文字については『ポートピア連続殺人事件』と共通で、当時のパソコン(PC-6001等)で使われていたものがベースとなっている。かなと英数字とで文字の線の太さが統一され、違和感なく読めるようになっている。
ひらがなと数字はすべて使用可能である一方、カタカナはROM容量の関係で一部の文字のみを搭載(→【よく使う20文字のカタカナ】)。呪文・アイテム・キャラ・モンスター・地名などの名称はこれらの文字のみを使って設定されている。
 
グラフィックはFCソフトらしい鮮やかな色使いとなっているが、後作と比べると描写は立体感の無いシンプルなものである。壁はブロックのように1マスずつの正方形を並べて表現され、登場数の少ない【玉座】は店のカウンターと同じ部品で代用されるなどした。
【キャラクター】は、一部を除いて1種類につき2パターンのドット絵を用意してそれを交互に表示させることで、手足の動きを表している。FCでは以前からアクションゲームなどでも広く用いられていた手法だが、本作は静止中・移動中に関わらず常に一定間隔で動き続けるため、キャラクターがいることがわかりやすくなっている。
しかし本作では主人公・【NPC】とも横や後ろを向いたグラフィックがまだなく、当時のパソコンRPGと同様に常に前を向いたままである。この姿はプレイヤーはもとよりスタッフからも「カニ歩き」と呼ばれることがある。
 
戦闘は、画面中央にウィンドウが現れその中に【モンスター】のイメージが表示される形式。フィールドマップ上では風景画も背景として表示されるが(1種類のみ)、ダンジョンや廃墟では黒1色の背景である。
モンスターのグラフィックは一つの絵を数体に流用しつつ、色を別にしてスプライトの反転機能も使用することで「亜種・強化種」を表現している。
ただし戦闘画面のアニメーションなどは無くモンスターの点滅や消滅といった程度であり、進行状況は主にウィンドウ内の文章で「誰が何をしてどうなったか」が解説される。
グラフィックはあくまで戦闘のイメージを補完する要素に過ぎず、極端な話グラフィックを全く見ずに文章だけでも状況の把握は可能。
 
使用されている【BGM】は8曲のみでループの長さも短いが、【洞窟】は階層が低くなるごとに低音かつスローテンポになっていく。
ME(音楽的要素のある効果音)は【宿屋】が次作で変更されたものの、【勝利】【レベル・アップ】【呪いのモチーフ】は第1作である今作で既に確立し、現在に至るまで変わらずに使われている。

システム Edit

プレイヤーキャラクター Edit

ゲームを新規に始める時、まず【プレイヤーキャラクター】である【主人公】【名前】を入力する。名前はひらがな4文字まで自由に付けられる(濁点や半濁点も1文字としてカウント)。
ステータスは【HP】【MP】【ちから】【すばやさ】があり、ちからと武器に基づいて【こうげき力】、すばやさと防具に基づいて【しゅび力】が算出される。
敵を倒して得られる【経験値】が一定値に達すると【レベル】が上昇。それとともに各ステータスも上がり(=強くなる)、特定のレベルになると新しい【呪文】も覚える。【最大レベル】は30。
初期能力値と成長パターンは主人公の名前によって異なり、同じレベルでもステータスに違いが現れてくる(このシステムは後にも先にもDQ1のみ)。
呪文は10種類あり、使う際は文字入力の必要はなく、あらかじめリストに表示されているものからカーソルで選択する方式である。

アイテム Edit

【アイテム】は「【武器】【防具】(よろい・たて)」と【道具】に大きく分けられ、両者は別の枠で管理される。

武器・防具は入手すると攻撃力・守備力がそれに応じて変化し、さらに主人公のグラフィックにも武器や盾の所持が反映される。使用中の品は「つよさ」コマンドで確認可能。
後のシリーズのような「装備する」という概念は本作には無く、新しいものを入手すると古いものはその場で売却か破棄となる。道具として使ったりすることもできない。

道具は「どうぐ」コマンドで選んで使う。消耗品の【やくそう】【かぎ】は専用枠で一度に6個までまとめ持ちができ、それ以外の道具は8枠まで持てる。
【りゅうのうろこ】など【装飾品】に相当する道具は使うと効果を発揮するが、【呪い】の道具を使うとラダトーム城に入れなくなる。解除はラダトーム城下町の老人にしてもらうしかない。
不要な道具は重要アイテムを除いて道具屋で売却できる(本作では自発的にアイテムを捨てることはできず、拾得時に道具を持ちきれない場合のみ何か選んで捨てることになる)。

移動画面 Edit

移動画面は『ウルティマ』に準じたトップビュー方式で、主人公を上下左右に移動できる。地形はFCの描画機能に合わせてマス形式になっており、マッピングがしやすくなっているほか、主人公の移動単位もこのマスに合わせられている。

Aボタンでコマンドウィンドウを開き、コマンドを選択することで様々なことができる。また立ち止まっているとステータスウィンドウが自動的に表示される。
この他、本作ではスタートボタンでの【ポーズ】もできる。
コマンドは以下の8つ。

フィールドマップ Edit

【フィールドマップ】上では、スタートのラダトームから離れるにつれて、出現するモンスターが強くなっていく。主に【橋】を渡ることによってモンスターの顔ぶれが変わっていく仕組みであり、さらに【森】【山地】では【草原】より遭遇率が高くなる。
また本作に限り、山地を移動するときはスクロールが若干遅くなるという仕様がある。
フィールドマップから【城】【町】【洞窟】へはシンボルの上に乗るだけで中に入れるが、【ほこら】に入るには「かいだん」コマンドの使用が必要。
移動手段は徒歩のみで、乗り物は登場しないが、【キメラのつばさ】【ルーラ】の呪文を使うとラダトームの城の前まで一気に戻れる。

町の施設 Edit

町には以下の施設があり、これらを利用するには戦闘や宝箱から得られるお金【ゴールド】が必要(売却時は逆にゴールドが得られる)。
なお宿屋と鍵屋は場所ごとに価格が異なる。

  • 【宿屋】 : HPとMPを最大値まで回復できる。
  • 【武器と鎧の店】 : 武器と防具を購入できる。従来持っていたものは購入時に自動売却。
  • 【道具屋】 : やくそう・たいまつ・キメラのつばさ・りゅうのうろこの購入と、道具の売却ができる。
  • 【鍵屋】【聖水屋】 : かぎ・せいすいをそれぞれ専門に扱う。

ダンジョン Edit

【ダンジョン】(洞窟)の中は、そのままでは真っ暗で何も見えないため、道具【たいまつ】か呪文【レミーラ】を使って視界を広げる必要がある。
敵の出ない【ロトの洞窟】を除き、フィールドマップ同様に階層が深くなるにつれて強いモンスターが出現するようになる。
キメラのつばさ・ルーラは使えないが、【リレミト】の呪文を使うと地上まですぐに脱出できる。

戦闘 Edit

フィールドマップやダンジョンを歩いていると、【ランダムエンカウント】方式により一定確率でモンスターとの【戦闘】が発生する。
戦闘はタイマンで、主人公と相手は必ず交互に行動していき、どちらかが倒れる(HPが0になる)か逃げるまで戦いを続ける。【不意打ち】を受けない限りは必ず主人公の先攻。
主人公の番になると「コマンド?」と表示され、コマンドを選択して主人公の行動を決定していく。
戦闘コマンドは以下4つ。

  • 【たたかう】 : 武器(または素手)で攻撃する。一定確率で【会心の一撃】になることもあるが、今作では会心が避けられてミスになるという場合もある。
  • 【じゅもん】 : 呪文を唱える。使えるのは戦闘用の呪文と回復呪文のみ。
  • 【にげる】 : 戦わずに戦闘を終わらせる。失敗することもある。
  • 【どうぐ】 : 道具を使う。呪文同様、戦闘に関係無い道具は選べない。

敵側も主人公と同様に通常攻撃や呪文などを使ってくるが、中には敵側にしか使えない特殊攻撃として【ほのお】を吐いてくるものもいる。各モンスターごとにそれぞれ個性があり、こちらもそれに応じて戦法を変えていく必要がある。
なおこちらのレベルが高くなると、弱いモンスターが一定確率で逃げるようになる。

戦闘の結果、勝利するとモンスターに応じた経験値とゴールドを獲得できる。
敗北した場合はゲームオーバーではなく、ラダトームの城に強制送還され、ゴールドが半減するものの経験値やアイテムはそのままで生き返って冒険を続行できる。

復活の呪文 Edit

ゲームの中断する時には【ラダトームの城】で王から【復活の呪文】と呼ばれる、20文字のひらがなで構成されたパスワードをメモしておき、次回再開する時にCONTINUEを選んでそれを入力する。
こうすることで、中断時のキャラクターのデータをそのまま使って冒険を再開することができる。ただしHPとMPは再開時には全快で固定。

設定 Edit

舞台 Edit

【アレフガルド】と呼ばれる大地が本作の舞台。
王のいる【ラダトーム】城を中心として6つの町村(1つは廃墟)、5つのダンジョン、2つのほこらが存在する。
地形はラダトームから東の【マイラ】の森、【ガライの町】がある西のガライヤ半島、南の【メルキド】高原までが陸続きとなっている。
南東部の【リムルダール】島は離れ島だが、本作には船はなく、海の下に掘られた洞窟経由で行き来する。
そして中央の【魔の島】には【竜王の城】がある。スタート直後から見えるが、乗り込むにはリムルダール島側からアイテムで橋を架けなければならない。

ストーリー Edit

プロローグ Edit

かつて、アレフガルドを闇に閉ざしていた大魔王伝説の勇者ロトによって倒され、魔物たちも【光の玉】によって封印された。それ以来アレフガルドは平和が続いていた。
月日は流れ─。【ラルス16世】の治める時代に、アレフガルドに再び邪悪なる者【竜王】が現れた。
竜王はラダトームから光の玉と【ローラ姫】を奪い、アレフガルドは再び魔物の徘徊する世界となった。
竜王に戦いを挑んでいった者はいたが、生きて帰ってきた者は一人もいなかった。
そんな中、予言者【ムツヘタ】が、勇者ロトの血を引く者が竜王を滅ぼすであろうと予言した。そして予言どおり、その勇者─すなわちこの物語の主人公─が現れた。

シナリオ Edit

シナリオとはいっても、本作ではスタートからエンディングまでのストーリーが明確に組み立てられている訳ではなく、ただ「竜王を倒す」という当初からの目的を達成すれば良い。
それには竜王の島に渡るのに必要な【たいようのいし】【あまぐものつえ】【ロトのしるし】の3品を集める必要がある。これらの入手の順番は決められておらず、順不同で集められる。
 
行動の自由度は後の作品に比べると非常に高い。なにしろ、一定条件を満たさないと越えられない関所のような場所が無いため、物理的には竜王の城を除く全ての場所にスタート直後から行けてしまう。
ただし、出現モンスターはラダトームから離れるにつれて強くなっていくため、レベルアップと装備の強化をしていきながら徐々に足を延ばしていく、といったことを繰り返す必要がある。
また、各種キーアイテムは【かぎ】が必要な場合が多いため、まずは鍵屋のあるリムルダールを目指すことが最初の大きな目標となる。
 
なお、主人公には「竜王を倒す」という最終目標以外に「ローラ姫を助ける」という使命もある。
当時の多くのゲームで見受けられた「ラスボスを倒すと姫が救出される」というパターンではなく、冒険の途中で姫を助けることができ、しかも助けると貰えるアイテムでロトのしるしが入手しやすくなるというメリットもある。
しかし、彼女を助けなくてもロトのしるしは入手でき、ゲームクリアも可能である。これほどにまで第1作は自由度が高いのだ。

その他 Edit

ローラ姫を助け、城に連れ帰る前に宿屋に泊まると【ゆうべは おたのしみでしたね。】という特別なセリフを聞く事が出来る。
低容量にもかかわらずこんなセリフを入れる堀井雄二のこだわりは続編でもちょくちょく見かける。
 
また、本作には他のDQシリーズには一切見られないバッドエンディングがある。
竜王の戦闘前の質問に「はい」と答えると、文字が赤くなり、画面が暗転して、以降操作が全く出来なくなる。事実上のゲームオーバーである。
この時教えられた復活の呪文を入力すると、レベルは1、所持金やアイテムは一切無い状態でのスタートとなる。初期状態よりも苦しい状況に陥ってしまうが、それでもなお、その状態から挽回して竜王を打倒する事は可能。
こういった後の作品で見られない事象が所々に見られる点が本作最大の魅力である。

知名度と人気の上昇 Edit

本作の発売前は【週刊少年ジャンプ】にて堀井雄二自身の筆によって特集が組まれた一方、『ファミリーコンピュータMagazine』(以下ファミマガ)での初掲載時は他のFCソフトと変わらない2/5ページのみでの扱いだった。
そのファミマガの第一報ではラダトーム城1階の画面写真に対して「壁にかくれて敵兵がいっぱいいるぞ!」「(普通の女性NPCを指して)茂みの中にはお姫さまが」など、編集者すらRPGを理解していないように思える文章が散見され、当時のRPGの知名度の低さがうかがえる。
しかし発売後、ファミマガにおける発売後2週間の有名デパート売上ランキングでは『スーパーマリオブラザーズ2』に次いで2位にランクイン。またこの時期に創刊された『ファミコン通信』(以下ファミ通)でも売上ランキング初登場時は2位を記録。
 
ファミ通では創刊号からプレイ日記風の記事が3回連続で載り、第2号から町・ダンジョンの全マップを2回掲載した(2回目は綴込み付録)。
一方『マル勝ファミコン』では当初「RPGは攻略本いらず」としてゲームの進め方や、メモ・マッピング用の書込型シートのみを載せ、発売1ヶ月半後にマップを公開。その後は語呂合わせの復活の呪文などを多く取り上げ、発売5ヶ月後には、ファミコンにキーボードを接続して遊ぶ『ファミリーベーシック』上で動作する【復活の呪文作成プログラム】のプログラムリストを掲載した。
ファミマガでは本誌での攻略記事は少なかったが、独自の攻略本として【ドラゴンクエスト完全攻略本】を出版している。
 
なおこの頃のメディアはネタバレ規制の考え方が薄かったのか、ラスボスやエンディングの画面まで堂々と載ることも珍しくなかった。
ファミ通では創刊2号の記事でラダトームの地下室の場所までマップで暴露しており、エニックスから注意を受けたのか創刊4号にお詫びを掲している。
 
ともかくこうして人気が広がり、ドラゴンクエストはヒット作に成長。最終的な出荷本数は150万本となった。
ファミ通での読者投票による「1986年ベストヒットゲーム大賞」(1987年3号に掲載)では2位以下を大きく突き放してトップに輝いた。
'86年度ファミマガゲーム大賞では30点満点中25.02点で2位にランクイン。翌年DQ2が結果的に歴代最高点となる28.02点を叩き出すことになるが「操作性」の部門においては本作が5点満点中4.64点(DQ2は4.59点)とFCでは最高の評価を得ている。
因みにこれ以外の5部門は全てDQ2が1位を総ナメにしていることもあり、1つの部門とはいえ唯一DQ2に勝る記録である。そういう意味でも価値ある記録と言えるだろう。
 
1986年10月には続編の製作が公に発表され、ドラゴンクエストはシリーズ化されることとなった(開発自体は4月から行われていた)。
ファミマガではDQ2の第一報がわずか4行の文章のみだったが、それにもかかわらず読者の関心は高く、ハガキアンケートでの期待作第1位を獲得。
以降は各ゲーム誌ともDQを発売前から大きく扱うようになり、後の社会現象に繋がっていくのである。
 
その後の『週刊ファミ通』の記念読者投票企画でDQ1は、900号記念「心のベストゲーム」(2006年)で30位(シリーズ中7位)、1000号記念「未来に伝えたいゲーム」(2008年)で12位(シリーズ中3位)となっている。

2017年には、ゲームセンターCX250回記念として同作のFC版に挑戦した。
地道なプレイが続いたが、最後の最後であのりゅうおうにベギラマを命中させて倒すと言う奇跡を見せた。

移植・リメイク Edit

MSX2版・MSX版 Edit

FC版から約半年後の1986年11月21日にホビーパソコンであるMSX2、12月18日にMSXで移植版が発売された(MSX2版はソニーから発売)。
 
ゲーム内容はFC版と同じで復活の呪文も互換性があるが、マシン性能の都合上、サウンドやグラフィックに違いが見られる。
キャラや地形のデザインはFC版に忠実だが、両機種ともスクロールが滑らかではなく1マス単位であり、特にMSX版ではその際の描画も遅いため目が疲れやすい。また両機種ともフェードアウト/インの演出は無く、いきなり画面が切り替わる。
さらにMSX版は戦闘でダメージを受けたときに画面が揺れる演出も無く、代わりに周囲が赤くフラッシュする。
サウンドは両機種とも音程がFC版と違う曲が多く、【キャラの声】は「ポツポツポツ・・・」といった音、階段やダメージなどのSEは低音の「プップッ」音で代用されている。

海外版(NES) Edit

FC版の海外移植版。タイトルは "DRAGON WARRIOR"。
この移植にあたっては、当時・HAL研究所、後の任天堂社長である故・【岩田聡】がローカライズを担当した。
メッセージが英語に変更されただけにとどまらず、グラフィックが見直されており、キャラの横・後ろ向きパターン、フィールドマップの海岸線描写が追加された。これによってTALK(はなす)コマンドの方角指定が削除されている。
また、復活の呪文に代わってバッテリーバックアップによる【冒険の書】を採用。

スーパーファミコン版 Edit

オリジナルから約7年半後の1993年12月18日、シリーズ初のリメイクとして【ドラゴンクエストI・II】にDQ2とともに収録された。
 
DQ1のゲーム内ではストーリーに変更は無いが、ゲームバランスに介入がなされており、難易度が下げられているほか、町の人の配置やセリフも変更され、わかりやすくなっている。
復活の呪文は廃止され、NES版同様に冒険の書にセーブを行う方式に変更されている。
グラフィックやサウンドはSFCの性能に合わせてグレードアップされ、インタフェースに関しては当時の最新作であるDQ5のものを反映。
FC版で独特だったシステムは多くが廃されてDQ2以降に合わせられたが、たいまつやまとめ持ちなど一部は存続している。
 
DQ1での主な変更点は以下。(DQ2と共通のグラフィックやUI面についてはI・IIのページを参照)
 
キャラ・育成関連

  • 【みのまもり】のステータスが追加され、守備力の計算方法が変更。
  • 武器や盾の装備による主人公のグラフィック変化が削除。

アイテム関連

  • 武器・防具はDQ2以降と同様に道具と同じ枠での扱いとなり、ステータス反映には【そうび】コマンドか店での購入時に装備する必要がある。
    道具欄は武器防具とやくそう・かぎを含めて10枠であり、持てるアイテム数は実質的にFC版より減少。やくそう・かぎのまとめ持ち制は存続。
  • 【すてる】のサブコマンドが追加。
  • ステータスを上昇させる種・木の実が追加。

移動中

  • 宝箱はDQ3以降と同様に一度しか中身を取れなくなった。これに伴い一部の宝箱の中身が変更。
    また新たに追加された【壷】【タンス】にもアイテムやゴールドが隠されている。
  • ポーズ機能、山地で動きが遅くなる仕様はともに廃止。

施設関連

  • 武器と防具の店・道具屋ともアイテム売却が種別を問わず可能になった(武器防具購入時の自動売却は廃止)。
  • 【預かり所】が追加。上述した道具欄圧迫の救済措置ともなっている。
  • 【リムルダール】では従来無かった道具屋の旅商人が追加。

戦闘関連

  • 戦闘は交互制ではなくなり、DQ2以降と同様のシステムで1対1の戦闘を行うという形に。
    【すばやさ】がターン内での先攻・後攻に影響するようになり、最初のターンで主人公だけが動ける【先制攻撃】も起こる。
  • すべてのアイテムを戦闘中に使用可能になった。【たいまつ】【せいすい】【ほのおのつるぎ】は使うと相手にダメージを与えられる。
  • 姿が左右反転していたモンスターは全て原画と同じ方向に合わせられた。
  • 敵のステータス・行動パターンなどが変更。FC版には無かった【ぼうぎょ】を使う敵も登場。
    また敵から得られる経験値・ゴールドが全体的に増加。
  • 敵側にもMPとすばやさの概念が登場。
  • 炎ブレスの名称がDQ5に合わせて段階別に変更された。
  • 通常攻撃のダメージ計算が変更。FC版では基礎ダメージ量に-0~50%とダメージのブレが激しかったが今作では±12%程度と乱数が安定し、且つ最大値が上昇した。この仕様はGB版も同様。

マップ・シナリオ関連

  • 【竜王の城】の周辺が変更され、城が高台の上に築かれた。
  • 【雨のほこら】【聖なるほこら】に地上部分、【メルキド】に2階が追加。また、ほこら内部や地下室の構造が変更。
  • ダンジョンのマップがDQ2以降にあわせて大型化。【岩山の洞窟】と竜王の城は構造が大きく変更された。
  • 竜王の質問で誤った選択肢を選んだ場合、リムルダールの宿屋に戻されるようになった。
  • 【ゆうてい】など実在人物のゲスト出演がすべて削除され、代わりに新たな名前のモブキャラが追加された。また【ぱふぱふ】娘の居場所が変更。

サテラビュー版 Edit

1996年2月にSFCの衛星放送システム「サテラビュー」のコンテンツとして『BSドラゴンクエストI』が放送された。
SFC版DQ1をベースとして全4話が配信された。
詳細は【BSドラゴンクエストI】を参照。

ゲームボーイ版 Edit

1999年9月23日発売の『ゲームボーイ ドラゴンクエストI・II』にSFC版と同じくDQ2とのセットで収録された。
ナンバリング作としては初の携帯機向けリメイク作品。
 
基本的にはSFC版を踏襲しており、【中断】機能など携帯機で遊びやすいような工夫がされている。
またGB版独自の変更点として、ラダトームが竜王たちに襲われるシーンを紙芝居のような形で描いた【プロローグ】が追加されている。武器や盾の装備による主人公のグラフィック変化も復活した。
 
DQ2と共通のグラフィックやUI面についてはI・IIのページを参照。

ガラケー版 Edit

2004年3月1日、合併後のスクウェア・エニックスによりFF1と同時にiアプリ版の配信が開始された。EZアプリ版は2004年8月19日、S!アプリ版は2006年7月3日に配信。
プレイするには【ドラゴンクエスト for MOBILE】の会員登録をしている必要があった。アプリ起動時に認証のための通信が行われるが、2018年3月31日をもって同サービスが終了したため、現在はガラケー版のDLおよびプレイはできなくなっている(DQ2・DQ3も同様)。
 
ゲーム内容はSFC版をベースとしているが、グラフィックがグレードアップされた。
各マップの構造自体はSFC版DQ1からそのままだが、画像がSFC版DQ3に準じたものに差し替えられ、キャラの等身も大型化してDQ6と同じサイズとなった。移動速度もDQ6並みに速くなっている。
モンスターもすべて描き直され、サイズがSFC版よりも大きめになった。しかしSFC版にあった木漏れ日や靄の演出が削除されているなど、一部劣化点も見られる。このグラフィックはスマホ版以降にも継承されている。
音楽・効果音はGB版準拠、文字のフォントは端末のOS依存であった。
 
システム面での変更点は以下。

  • 最大レベルが30から50に、最大経験値が65535から99999に変更され、それに伴って呪文習得レベルも変更されている。
    ただしステータスが強化されたわけではなく、パラメータ上昇が細かくなっただけである。
  • 呪文・道具でのHP回復時には回復後のHPの値(満タンの時は「全快」)が表示される。
  • 【取扱説明書】の代わりとして、簡単なヘルプ機能【たびのこころえ】が追加。

Wii版 Edit

2011年9月15日にWiiで発売された『ドラゴンクエスト25周年記念 ファミコン&スーパーファミコン ドラゴンクエストI・II・III』に、FC版とSFC版『DQ1・2』がほぼそのまま収録された。
こちらの記事、およびFC版SFC版の記述を参照。

スマホ版 Edit

DQシリーズ8作品のスマホ展開第1弾として、2013年11月28日に【ドラゴンクエスト ポータルアプリ】(iOS、Android)のコンテンツとして、同アプリと同時に配信が開始された。
開発は【マトリックス】
ポータルアプリから購入した場合(あるいは無料配信期間に入手している場合)は同アプリの起動ボタンからゲームを起動できる。起動時の認証は行われないので、オフライン状態でもプレイは可能。
ポータルアプリ版では2017年3月のアップデートから、スクエニIDを用いてのサーバ保存が可能になった(方法はDQ公式サイトを参照)。
また2016年9月よりAmazonアプリストアでAndroid/Fire版が単独配信されている(Fire端末はスマホではないが、本wikiでは一貫してスマホ版として扱う)。
海外では "DRAGON QUEST" のタイトルで単独アプリとして配信されている。
 
【タイトルロゴ】がオリジナル版以来初めて変更され、Wii版『DQ1・2・3』をベースとしたものになっている(初リメイクがDQ2とのセットであった本作は『DQ1・2』としてのロゴは作られたが、DQ1単独のロゴは長らくそのままだった)。
 
システム・シナリオやグラフィックはガラケー版準拠だが、縦持ちで片手でも操作できることを念頭に置いて作られている。
コマンドウィンドウとステータスウィンドウが一体化されて画面下部にまとめられ、コマンドはボタンタップによる入力方式、主人公の移動は画面下のタッチパッドで行う。パッドは位置や大きさをカスタマイズ可能となっている。
またGB版から登場している従来の中断機能に加え、新たに【オートセーブ】機能を搭載。
ロトシリーズの共通点として、音楽(BGM・ME)はDQMBなどと共通の汎用シンセサイザー音を使用。SEは3DS版DQ7から流用しているものが多い。文字のフォントはガラケー版同様にOS依存である。
 
配信当初はSFC版と同様に1/2マス単位の移動であった。
しかしコントローラやガラケーのような「ボタンを押し込む」感覚のないツルツルのスマホディスプレイでは小回りが利きにくく、この点で操作性の悪さを指摘する声が多く挙がった。
後の2014年2月13日のバージョンアップ(V1.0.4)により1マス単位の移動に変更された。
また2014年9月のバージョンアップ(V2.0.0)からはDQ2ともども、画面上の任意の場所をドラッグしてキャラ移動できるようになった(DQ9のタッチペン操作に近い感じ)。
 
その他、従来機種との相違点は以下の通り。

  • 最大レベルはGB版以前と同様に30に戻った。ただしLv30の必要経験値が65535から70000に変更。
  • ルーラの消費MPが1に変更。
  • 初期所持品に【たけざお】が追加。
  • 移動中のコマンドに【さくせん】が追加され、「そうび」「たびのこころえ」などがそのサブコマンドになった。
  • 【世界地図】を搭載。ゲーム最初から利用でき、専用のボタンで表示可能。DQ1としてはサテラビュー版を除けば初採用。
  • 地面にアイテムが落ちている場所などが、何もしなくても光るようになった。
  • 【アクションアイコン】が導入され、対象の方向を向かなくても会話などが可能になった(V1.0.4以降)。

PlayStation4版・ニンテンドー3DS版 Edit

DQ11に関連して、同作と同じ2機種でロトシリーズ3作が配信されることとなり、DQ1は2017年8月10日から両機種ともにDQ2と同時にダウンロード専用で配信を開始した。
開発は【ビー・トライブ】
DQ11発売からの半年間である2018年1月28日までは、同作で真エンディング内の動画に表示される復活の呪文を入力すると特典として『ドラゴンクエスト(無料版)』をダウンロードできた。有料版とのゲーム内容に差異はないが、3DS版はMiiverseのコミュニティ(無料版配信期間内にサービス終了)に参加できなかった。
 
スマホ版のベタ移植で、インターフェースが各機種向けに最適化されている。また、キャラのグラフィックの使用色数がスマホ版より増えている。
【かぎ】の売値が16Gに、【せいすい】の売値が12Gにそれぞれ変更され、これにより【錬金術】が出来なくなった。

ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ版 Edit

2018年7月7日に発売の「ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ週刊少年ジャンプ50周年記念バージョン」にファミコン版が収録される。
ニンテンドークラシックミニの機能として中断ポイントが4つ作れるので手軽に遊ぶことができる。

関連作品 Edit