DQ11
過ぎ去りし時を求めた後に登場する【ダンジョン】。従来作のいわゆる【隠しダンジョン】に相当する位置づけとも言えるが、明確にシナリオ内で存在が示されることから「隠し」とは言いにくいのも事実。
DQ11の特殊なシナリオ構成からはある意味「全てのダンジョンをプレイするならばここが最後になる」という意味での文字通りの【ラストダンジョン】でもある。ラスダンか隠しダン(裏ダン)か決めるのがちょっと難しいところの立ち位置はDQ9の【宝の地図】に近い。
英語版での地名は直訳のDrustan’s Labyrinth。
古の勇者【ローシュ】の仲間であった【ネルセン】が死の間際に【神の民】と協力し、自身が建国したバンデルフォン王国の地下に遺したもの。
いずれ現れる邪神ニズゼルファ討伐に挑む者のため、ローシュ一行が使った強力な武具が眠っている。
また奥では【ネルセンの最終試練】に挑むことができる。
【主人公(DQ11)】一行は覚醒した【ケトス】からネルセンの迷宮の話を聞き、それまで封印されていた扉が開いて行けるようになる。
挑戦は任意だが、邪神を倒すための力を付けるのに非常に適した場であり、シナリオ上でも勧められるため、大抵のユーザーが来ることになる。
また、【ホムラの里】で【ハリマ】を元の姿に戻すには、少なくとも導師の試練の「天啓の谷」まで来る必要がある。
やり込み要素の多くを占めている場所でもある。
各マップは過ぎ去りし時を求めるまでに登場したマップを流用したもの。スタート地点が変更され、ワープポイントや障壁が設けられるなどで進み方も異なる。全体的に各マップで本来なら終点であった箇所から始点に戻るというような形になっている事が多い。
魔王が誕生しなければ存在しなかった【天空魔城】と【黄金城】のフロアもこのダンジョンに存在する。この事に関して、プレイヤーの間では
「最終試練のボスと同様に、挑戦者の記憶を読み取ってダンジョンが構築されている」
説が主流。
最初のダンジョンフロアである【試練の里への道】を抜けると、中継地点としてその後の各試練(ダンジョン)に通じる拠点となる【試練の里】があり、セーブや買い物・【ふしぎな鍛冶】などもできる。
その後は3つの試練(迷宮)に分かれているが、最初は【導師の試練】しか挑戦できない。ネルセンの魂が待つ各試練の最奥に着くとネルセンの最終試練に挑戦でき、合格するごとに【賢者の試練】→【勇者の試練】の順に解放されていく。
導師の試練、賢者の試練はPS4版と3DS版で元のダンジョンや構造がほとんど同じ(進み方は若干異なる)だが、試練の里への道と勇者の試練は両機種で全くの別物になっている。
ネルセンの迷宮全体の生息モンスターは両機種共通だが、出現するダンジョンがPS4版と3DS版とで異なっているものがかなり多い。【討伐モンスターリスト】の並び順はPS4版基準になっているため、3DS版では未討伐で?マークになっているモンスターがどこに出現するものなのかを読みにくいのが欠点。
生息モンスターは【強モンスター】が中心であり、世界に異変が起きた後にいなかった新たな強モンスターが出るほか、既出の強モンスターもすべて出現し、世界に異変が起きた後のときより強化されている。
強モンスター以外の新登場グループは14種と少数派だが、全て地上の世界にはいない新たなモンスターであり、能力は本作の雑魚モンスターの中でも最強クラスである。
また試練の里への道にはメタルスライム・強、導師の試練・不屈の迷宮にははぐれメタル・強、賢者の試練・不惑の森にはメタルハンド・強、勇者の試練(全域)にはメタルキング・強がお供として登場することがある。
両機種の生息ダンジョンの組み合わせパターンごとのモンスター種族数を以下の表にまとめる。
PS4→ ↓3DS | 試練の里への道 | 導師の試練・不屈の迷宮 | 導師の試練・天啓の谷 | 賢者の試練・不惑の森 | 賢者の試練・追憶の城 | 勇者の試練 |
試練の里への道 | 9 | 0 | 1 | 3 | 0 | 2 |
導師の試練・不屈の迷宮 | 2 | 15 | 2 | 0 | 2 | 3 |
導師の試練・天啓の谷 | 5 | 1 | 16 | 2 | 0 | 2 |
賢者の試練・不惑の森 | 2 | 4 | 8 | 19 | 4 | 0 |
賢者の試練・追憶の城 | 1 | 0 | 0 | 0 | 13 | 3 |
勇者の試練 | 6 | 0 | 4 | 4 | 4 | 21 |
PS4版
次の空間への移動の際には魔法陣を使って移動するほか、試練の里への道、不惑の森、奈落の冥城では一つの空間の中でも魔法陣で他の場所にワープする構造になっている。別の空間に通じる魔法陣は必ず台座の上にあるので、同じ空間内への魔法陣と見た目の区別が可能。
空間と空間の間には「はざまの霊道」と呼ばれるフロアが挿入される。床も天井もない異空間で、暗闇の中に紫色の絵の具を溶かしたような不気味な背景の中に、次の空間への魔法陣と、全回復とセーブが可能な【女神像】がある。BGMも【鎮魂歌】という気が滅入る空間。
屋外型のダンジョンや試練の里で空を見上げた時もはざまの霊道と同じ模様になっており、不気味な音が聞こえることも。
なお、試練の里から試練の里への道に戻れる以外は、徒歩で前の空間に後戻りすることはできず、【ルーラ】で脱出するしかない。【リレミト】は無効。
訪れたときの外界の時間帯が昼か夜かで、出現するモンスターの半数ほどが異なっている。見た目の時間変化はないためすぐには気づきづらい。
【討伐モンスターリスト】を埋めたり、モンスターから特定のアイテムを取りに行きたい場合は障害になりがち。迷宮内で昼夜を切り替えても、それが出現するモンスターに反映されるのは奈落の冥城だけである。更に、夜の時間帯で試練に突入した場合、ダンジョンの長さもあって大抵は試練の里に戻った時点で外界は夜が明けている。そのため、夜の時間帯のモンスターリストを埋めようとする場合は一度他の場所のキャンプや宿屋で時間帯を調節してから来ると良い。
基本的に賢者の試練までは昼間訪れると既出の強モンスター、夜間訪れると新規の強モンスターが多く生息している傾向がある。昼と夜とで同属色違いのモンスター同士が入れ替わるということもある。ただし【モンスター乗り物】として利用できるものや空を飛ぶもの、新規モンスターについては昼夜両方で生息している。
また乗り物のモンスターを中心に、複数のダンジョンに重複して生息するモンスターも一部いる。
3DS版
最初のフロア(表示は「ネルセンの迷宮」)はあたり一面白い光に包まれ、【旅の扉】と女神像がある。BGMは【聖(ひじり)】といういかにも神聖な空間で、PS4版のはざまの霊道とは正反対なイメージのフロア。
3DS版3Dモードの試練の里や屋外型ダンジョンでは、異変が起きた後の世界のように空が濁った感じになっている。
空間から次の空間へは旅の扉を使って移動し、同じ空間内の別の場所へのワープは魔法陣を使う。地上や前の空間に徒歩で後戻りできないのはPS4版と同様だが、あちらとは逆で試練の里への道も含めてルーラは無効。
途中退出するにはリレミトを使うしかない。試練の里への道でリレミトを唱えるとバンデルフォン王国跡へ、それ以外で使うと試練の里へ戻る。
逆に試練の里ではルーラが有効で、むしろ外界に脱出するにはルーラしか方法が無い。
導師の試練・賢者の試練では旅の扉で新たな空間に移った際に全回復し、その地点に女神像もある。勇者の試練でも奈落の冥城から別の空間に移った時に回復するが、女神像は各空間を経てスイッチ近くの魔法陣で入口付近に戻ってきた地点にのみ置かれている。
また、全面で【中断】セーブは使用不能。
こちらでは昼夜でモンスターが変化することはなく、出現ポイントの場所にさえ行けば会える。
複数のダンジョンに重複して出現するモンスターはいない(勇者の試練内を除く)。
DQ11S
基本的に3DモードはPS4版、2Dモードは3DS版の仕様であり、構造や出現モンスターもそれに応じたものとなる。
試練の里と勇者の試練には合言葉ヨッチがいるため、【冒険の書の世界】の完全攻略には勇者の試練まで到達する必要がある。
なお【2D/3Dモードにする】で切替を行った場合、ネルセンの迷宮や最終試練の進度は全てリセットされるが、勇者シリーズ・聖賢シリーズ・英雄王シリーズの装備は再取得できない。