【バーサーカーのたね】

概要

【不思議のダンジョン】シリーズに登場する「草系アイテム」の一種。
飲むか、投げ当てられたキャラクターやモンスターがバーサーカー状態になる危険極まりない草。
　
バーサーカー状態では、操作プレイヤーは倍速2回攻撃になり、モンスターは倍速1回攻撃になる。また頭上に『暴』の吹き出しが出現する。
その間は他の【NPC】やモンスターを見境無く攻撃したり、攻撃対象が近くに存在しなければ猛スピードで壁を掘り回ったりとやりたい放題。
つまりモンスターとしての【バーサーカー】と全く同じ挙動や行動を取る草。
ゆえに最初からバーサーカー状態のバーサーカーにこの草を投げ当てても当然意味は無い。
操作プレイヤーはコントローラーでの操作が一切不能となるので、他のモンスターに囲まれて倒される無様な姿を黙って見ているだけのパターンも多々ある。
一見すると何の利益も無いマイナスアイテムだが、そこはやはり不思議のダンジョンのアイテム、敵に投げ当てることでの使い様は存在する。
特にモンスターハウスにこれを投げ入れれば、外から壊滅させ、アイテムを比較的安全に取れる利益だけを得ることも可能となる。
　
余程腹が減っていても、これを食べるのはリスクが高すぎるため基本的には飲まない方がいい…というか、暴走状態でも容赦なく腹は減るので差し引きで損しかない。
一応、「店などがなく真っ向勝負で勝てるモンスターしかいないフロアである」「階段の場所がわからない」という条件ならば、運良く階段に向けて移動してくれれば多少は満腹度の節約にならなくもない。
もっとも、限定的すぎる条件なので、「基本自分で飲むべきではない」という原則は変わらない。
　
元ネタは『SFC版風来のシレン』で初登場した「キグニ族の種」と呼ばれるアイテムを輸入したもので、全く同じ挙動を取るが唯一バーサーカーのたねとの大きな差異は「倍速状態にはならない」点。

トルネコ2

PS版のトルネコ2では【神父】や店主ですら襲い掛かるやや意地悪な仕様になっている。
【教会】の周囲を回る神父を殺害した挙句、隣に建てられた【十字架】を破壊して【天罰】を2回連続で受けて【死亡】したり、恐るべき攻撃力を誇る【ガーゴイル】に手を出して反撃されて死亡なんて事態もありうる。
　
逆を言うと「バーサーカー状態」は擬似的な「封印状態」にできるので、完全に用途が存在しないわけでは無い。
同じ理屈が【バーサーカーの杖】にも言える。
識別後は「封印状態」に近い形にできるのを活かして【おおめだま】や【だいまどう】等の特殊能力が厄介なモンスターへ投げ当てて使用するか、通路の袋小路等の安全な場所で【皮の盾】を装備して食べれば【満腹度】2.5程度の腹の足しにもなる。
また、PS版の「バーサーカー状態」は「封印状態」とは異なり、「身代わり状態」を永続化させることができるという利点がある。
これは【身代わりコンボ】を成立させるための要素となるのでそういった面でも活用は可能。

トルネコ3

買値は150G、売値は75G。
【異世界の迷宮】の【ガーゴイルの店】には販売されておらず、150ゴールドで販売されている未識別の草は【毒草】か【まどわし草】で確定する。
　
その凶悪性は踏み留まるのを全く知らず、今作でより一層凶悪化した。
一番最悪な状況に陥る危険性があるのが今作の【ポポロ】での操作で【邪悪な風穴】･【封印の洞くつ】･【異世界の迷宮】に挑戦している場合だろう。
爪と指輪しか装備できないポポロにおいて、代わりに戦闘の主力となる仲間モンスターをひたすらに攻撃し続けて【全滅】させてしまう。
仲間と距離を置いてから飲もうとすれば、仲間と離れて一人でフロアを歩き回るという危険極まりない行いをすることになる。
つまりこの草の存在のせいだけで「未識別の草を飲む ≒ 自殺行為」という方程式が完成しているのである。
今作において「【インパスの壺】または未識別の壺の中に入れる最優先アイテムは未識別の草となる」とも言われる要因の一つ。
万が一【草の神の壺】の中に誤って入れてしまうと…。
持ち込みありのダンジョンならば、最初からひとつ持ち込んでしまうのも良いかもしれない。
　
今作ではモンスターに対して使用した場合は敵味方問わず50ターンの効果時間を経ると、他のあらゆる状態異常を解除して復帰させるという裏の効果を持つ。
よって、ターン無制限の状態異常（鈍足・封印・劣攻・劣防）の治療にも利用できるが、かなり強引な荒業となる。
仲間モンスターへの命令が【ここでまってて】ならば、バーサーカー状態でも決して移動しないので、仲間モンスターを利用した「投げ識別」も可能である。
勿論隣接したら通常攻撃のダメージを受けるので、操作プレイヤーや他の仲間モンスターが倒されても影響が少ない弱い仲間モンスターを利用すると良い。
　
バーサーカー状態のキャラクターやモンスターは【水路】の中の【水系】モンスターや、水路に阻まれ到達できない場所にいる相手にも攻撃しようとするので、仲間モンスターの【水系】モンスターを水路に置いたり、水路を挟んだ反対側に仲間を待機させたりして、未識別の草を飲むといった対策は一応存在する。

少年ヤンガス

【ゲキドのたね】に取って替わられているが、効果はかなりマイルドになった。