概要
ゲームソフトのパッケージに描かれるイラストで、そのゲームのイメージをアピールするためのもの。イラストを採用せずロゴのみのゲームもあるが、DQシリーズではほぼ全ての作品でイラストが採用されている。
対応するゲームハードのメディアの形状に応じてサイズも変化させている。FC・SFCの時代はメーカーやソフトによって向きが縦向きか横向きか異なり、DQシリーズはFC時代は横向き、SFC時代は縦向きである。統一規格のプラスチックケースを用いた2000年代以降のハードでは縦方向で統一されている。
DQのパッケージイラストは基本的に【鳥山明】がデザインしていた。ナンバリングタイトルはDQ11まで鳥山によるものであるが、DQ10オンラインはVer.5までの担当となった。外伝では不思議のダンジョン、モンスターズ、スライムもりもり、剣神、ソード、ビルダーズの各シリーズを担当した。これらのうち2016年のジョーカー3までは【鳥山明 ドラゴンクエスト イラストレーションズ】にも掲載されている。
DQ10オンラインのVer.6以降やDQトレジャーズは他者によるデザインとなっている。
海外版の場合は鳥山のイラストが使われない場合も多い。
多くの作品ではその作品のキャラクターやシステム・シナリオをイメージさせるものとなっているが、ゲーム内容の詳細までは気にせずにイラストを制作しているのか、実際に登場しないモンスターが描かれているなどゲーム内容との乖離が見られることがある。
FC時代はROMカセットのラベルにも同じイラストが使われていたが、SFC以降は別のイラストになったり、メディアが小型化したDS・3DSやSwitchではロゴのみになったりと時代に合わせて変化している。
DQ1
城の外で正面の巨大な竜と対峙する後ろ姿の【主人公】。城の周囲には【ドラキー】のような黒いコウモリが無数に飛んでいる。
ただし竜は身体は青く腹の横線が無い、【指の数】も三本ではなく四本であるなど、【りゅうおう】のモンスターイラストとはやや異なる。
DQ2
城と巨大な【シドー】の上半身(全身グレー)をバックに、中央で剣を手に飛びかかる【ローレシアの王子】と右にいる【サマルトリアの王子】・【ムーンブルクの王女】が左であざ笑う【ハーゴン】と対峙する構図。後ろの2人はそれぞれ細身の剣と杖を構えている。
王子たちの等身はキャラ単体のイラストと同じくらいのサイズだが、ムーンブルクの王女の衣服と髪の色は異なっている。ハーゴンの顔はリアル調で描かれている。
よく見るとサマルの剣はローレの腰のあたりを、ムーンの杖はサマルの後頭部のあたりを叩いてるマヌケな姿にも見える…というような指摘が当時あった。あくまでイレギュラーな解釈だが、ハーゴンとシドーが大笑いしているように見えるのも納得である。
NES版
日本版と同様に主人公3人+ハーゴン&シドーというメンバー構成は同じ(絵柄はだいぶアメリカナイズされたもの)なのだが、覆面状態ローレシアの王子がDQ2では攻撃力の低い【ロトのつるぎ】を、長髪のサマルトリアの王子が槍というなぜか両方とも最強ではない中盤の武器を持っているという奇妙なイラストになっている。
背景からすると恐らくはラストダンジョンである【ハーゴンの神殿】での戦闘シーンをイメージしていると思われ、そちらは資料があったのか、それに合わせてちゃんとハーゴン神殿に出てくるモンスター達も描かれているのだが…
DQ1・2
SFC版、GB版ともDQ2をイメージしたイラストになっている。
SFC版はシドー(薄い緑色)をバックに、中央にローレシアの王子、左右にサマルトリアの王子とムーンブルクの王女がそれぞれリアル頭身で描かれており、DQ1側のキャラクターは全く描かれていない。
カセットラベルにはDQ1の【勇者】と【ローラ姫】が描かれている。
GB版
SFC版の緊迫した雰囲気からは打って変わり、先頭を歩くローレシアの王子と少し離れて続くサマルトリアの王子・ムーンブルクの王女が青リンゴや水筒で食事をしながら旅をするデフォルメ調の主人公達が様々な魔物をバックに描かれている。
背景のモンスターにはDQ1にもDQ2にも登場しない【アルミラージ】【つちわらし】【ひとくいそう】がなぜか混ざっている。
DQ3
世界地図と二岐の竜をバックとし、中心に【勇者】のバストアップ、その左右後ろに各職業のキャラクターがVの字状に並んでいる。並び順は【戦士】【魔法使い】【武闘家】【僧侶】【賢者】【商人】【遊び人】の順で、それぞれ男女交互に並んでいる。
なおこのイラストはグレーのケント紙に描かれている。
このフォーメーションはセルフパロディとしてDQ3の【知られざる伝説】の挿絵や【ドラゴンクエストカードゲーム ぎんのタロット】のパッケージに引き継がれている。
SFC版
崖の上で剣と盾を携える左向きの勇者が描かれている。背景は円で囲まれた雲海で、左側の崖の上に城がある。
GBC版
デフォルメ調で、【ラーミア】に乗ったパーティメンバーが描かれている。メンバーは前から魔法使い、勇者、武闘家、遊び人で、魔法使いのみ女で他の3人は男である。遊び人は落ちそうになっており尻尾に掴まっている。
DQ4
左下の城を背景として、左側で顔をこちらに向けている後ろ姿の男【勇者】が大きくセピア色で描かれ、右側には青いドラゴンと、剣を構えて飛びかかるカラーの女勇者が描かれている。
PS版
剣を構える男勇者が大きく描かれ、右側手前に飛び跳ねる【アリーナ】、右側背後に塔と思われる建物を見据える【ライアン】、上部に【マスタードラゴン】という配置になっている。
DS版
一枚絵のパッケージイラストは用意されず、PS版開発時に描かれた男勇者、ライアン、アリーナ、【マーニャ】の公式イラストが使われている。
DQ5
手前右側に青年【主人公】とその足元に【スライム】、後ろに【キラーパンサー】、左奥に【ビアンカ】が描かれ、警戒するような表情で左側の宙を見上げている。
また主人公の構える杖には、作中に登場しない小さな青いドラゴンが佇んでいる。
背景は森の中。
また、パッケージイラストとは別に、同じサイズで幼年時代の主人公と【パパス】を描いたイラストもあり、こちらは【取扱説明書】の表紙に使用された。
右側手前に幼年主人公がおり、左下にいる黄緑とオレンジの2匹のスライムと会話しているように見える。主人公の左には【ベビーニュート】に似た小型ドラゴン、そして背後で【パパス】が彼らを見下ろしている。
背景は荒野のような場所で、右上に城が見える。
PS2版
左側手前に主人公、その背後の右側にキラーパンサーとビアンカが、険しい表情で右側へと構えており、主人公の手前に緑色のスライムが宙を舞っている。
背景には左上に城、右上に無数の【ドラキー】がおり、ドラキーたちの下にパパスの勇ましい幻影が描かれている。
DS版
一枚絵のパッケージイラストは用意されず、PS2版開発時に描かれた公式イラストが使われている。
幼少期と青年期を表現しているのか左半分に幼い主人公とパパス、右半分に大人のビアンカと主人公、キラーパンサーが描かれている。
DQ6
【黄金の竜】に乗る【主人公】、【ハッサン】、【ミレーユ】が描かれ、作中のプロローグのワンシーンをイメージしている。竜の翼は枠から大きくはみ出す形になっており、製品パッケージでは側面に回り込む形で印刷されている。
背景には【デスタムーア】第一形態が青く描かれ、大ボスがイラストに登場するのはDQ2以来。
DS版
一枚絵のパッケージイラストは用意されず、大地を背景として、新たにに描かれたパーティメンバー6人(【バーバラ】【チャモロ】【テリー】含む)の公式イラストが使われている。
DQ7
背景には【謎の遺跡】があり、その手前に右から主人公、【マリベル】、【キーファ】の3人の後ろ姿がある。
手前にはその3人を正面からアップで見た絵が大きく描かれ、主人公の頭の上にはトカゲがおり、マリベルはリンゴを頬張っている。
3DS版
石版の台座を背景に、新たに描かれたパーティメンバー全員(【ガボ】【メルビン】【アイラ】含む)の公式イラストを組み合わせている。ロゴの後ろには【石版案内人】がいる。
DQ8
今作のフィールドをイメージした広大な大地が背景となっており、空の上を【メタッピー】が飛んでいる。
下部左側に【主人公】、その左後ろに【ヤンガス】が、右側に【ゼシカ】、その後ろに【トロデ】と【ミーティア】(馬)が描かれており、馬車の屋根上にスライムが一匹いる。
【ククール】だけはパッケージに登場できていない。
3DS版
リメイク作品としては久々に一枚絵が使用された。
背景には【イバラ】に包まれた【トロデーン城】、左側に【ドルマゲス】の顔が大きく描かれている。
手前には左向きに突き進む主人公一行が手前から順に主人公、ゼシカ、ミーティア(馬)とトロデ、ヤンガスの順に描かれ、青と緑のスライムが混ざっている。
仲間キャラとなった【モリー】や【ゲルダ】は登場していないほか、またしても【ククール】がハブられている…
DQ9
【セントシュタイン】を連想させる城下町を舞台に【主人公】のパーティ(女戦士、女旅芸人、背の低い男僧侶)が描かれており、【マルチプレイ】をイメージした賑やかなイラストとなっている。
また町のさまざまな【住民】や【猫】、ネズミ、トカゲに加え、スライム、【ズッキーニャ】、【リリパット】、【ひとつめピエロ】、【ブラウニー】、【キングスライム】、【ベホイムスライム】、【ボストロール】といったモンスターも交ざり、上空にはドラキーと【モーモン】が多数飛んでいる。
DSのパッケージ形状の都合で高さがとれないのに【堀井雄二】が「主人公をジャンプさせてほしい」と要望を入れたため、非常に低い飛びあがり方をしている。
DQ10オフライン
通常版はオンライン版Ver.1イラストの上部をトリミングして使用。
左上の【光の神殿】を背景に【ファルシオン】、右上に【冥王ネルゲル】。そして下半分に人間【主人公】と5種族の冒険者の姿がある。
周囲のカラーを赤くすることでオン版と区別されているが、オフ版で仲間になるキャラは描かれていない。
デラックス版は左右に2分割されており、左は赤い背景にオン版Ver.1のパッケージイラストからの【主人公(DQ10)】の切り抜き、右は黄色い背景にオン版Ver.2のパッケージイラストからの【勇者姫アンルシア】の切り抜きが描かれている。
DQ10オンライン
Ver.1は上記参照。
Ver.2は湖を背景に空にはファルシオンに乗る【勇者姫アンルシア】と【ホイミスライム】、地面には釣りをする【オーガ】(女)と料理をする【ドワーフ】&【プクリポ】。そして主人公とアンルシア。
Ver.3は炎の領界を舞台に竜族の男女と主人公兄妹。
Ver.4は古のエテーネ王国を舞台にキュルル、パドレ、主人公が描かれている。
Ver.5は【魔界】を舞台にユシュカ、イルーシャ、主人公が描かれている。
Ver.6は鳥山明ではなく【中津英一朗】によるイラストで、主人公や同バージョンの主要登場人物たちが描かれている。
DQ11
【ユグノア城跡】を思わせる廃墟を舞台に旗を振って仲間たちを先導する【主人公】と、腕を振り上げて鬨の声を上げるその仲間達。主人公の左に【シルビア】【ベロニカ】【セーニャ】【カミュ】、右に【ロウ】【マルティナ】がいる。
イラストはPS4版と3DS版で共通。ただし3DS版はパッケージの大きさに合わせ、PS4版よりも狭い範囲を切り抜いた構図になっている。
DQ11Sも同じイラストだが、SwitchはPS4よりさらに縦長のパッケージな上、PS4よりもプラットフォームロゴの占有面積が狭いため、PS4版ではカットされた上下の背景も見える。
また【ヨッチ族】やトカゲなどが描き足されている。
モンスターズシリーズ
作品 | イラスト |
---|---|
DQM1 | Sの字を書くように行進する【テリー】とモンスター達。テリーの後ろは【わたぼう】 |
DQM2 | 不思議な扉を前を真横に行進する【ルカ】と【イル】、そしてモンスター達。 |
DQM1・2 | 牧場を舞台にイルに乗った赤い【あばれうしどり】に追われるルカ、その前方にテリーとわたぼう。 |
キャラバンハート | 世界地図を背景にキーファ率いるキャラバン一行。 |
ジョーカー1 | 背景は白。タイトルロゴの中に主人公と【神獣】 |
ジョーカー2 | 沢山のモンスターが背景。タイトルロゴの上に主人公が座っている。プロフェッショナル版は背景が白くなっている。 |
テリワン3D | 牧場を舞台にモンスターと共に冒険に出かけようとするテリー。一番後ろには【ブオーン】の下半身。 |
イルルカ | 上方には青、緑色のモンスターを率いたイルが、下方には赤、紫色のモンスターを率いたルカ |
ジョーカー3 | 背景は白。主人公が【れんごく天馬】に乗っている。プロフェッショナル版はジョーカー1のデザインを踏襲。 |
DQM3 | 背景色は青。玉座に座る【ピサロ】の周囲に【ロザリー】、【ベネット】、【アゲぴぴ】。その他ピサロに関連深いモンスター達。 |
不思議のダンジョン
作品 | イラスト |
---|---|
トルネコ1 | ゴールドを落としながら走るトルネコ |
トルネコ2 | 【邪悪な箱】からモンスターとトルネコが飛び出す |
トルネコ3 | 船の上にトルネコ一家 |
少年ヤンガス | 【ポッタルランド】でモンスター達を率いて直進するヤンガス |
スラもりシリーズ
作品 | イラスト |
---|---|
スラもり1 | 主人公の【スラ・ストライク】に驚くモンスター達 |
スラもり2 | 【スラリンガル】の大砲で発射される主人公 |
スラもり3 | 船の大砲で発射される主人公 |
バトルロードビクトリー
大量のカードを背景にDQ3、DQ4、DQ6の主人公。そしてプレイヤーの分身となる【男の子】と【女の子】。
ソード
【封印の仮面】をバックにこちらを振り向く主人公、【ディーン】、【セティア】。
ビルダーズシリーズ
ビルダーズ1は【メルキド】を舞台にブロックを持ち上げた主人公。
ビルダーズ2はブロックをおおきづちで打ち飛ばす主人公。
ヒーローズシリーズ
鳥山のデザインではなくCGで描かれている。
ヒーローズ1は背景が青く、ヒーローズ2は赤い。
シアトリズム
鳥山のデザインではなく『シアトリズム ファイナルファンタジー』同様モンスターオクトパスによるもの。
鍵盤の上に様々なキャラが描かれている
トレジャーズ
宝物を見つけて喜ぶ【カミュ】と驚く【マヤ】、【ミューシャ】、【トンブー】。
周囲には【ドラキー】が飛んでいる。
なおイラストレーターは【中鶴勝祥】である。
インフィニティストラッシュ
【記憶の神殿】を背景に【魔法の闘衣】を来たダイ。その脇に【ゴメちゃん】。
その後ろにロモス王国衣装の【ポップ】と武神流【マァム】。更に後ろに【鎧の魔剣】を携えた【ヒュンケル】。