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【ヒム】

Last-modified: 2018-04-19 (木) 17:22:25

ダイの大冒険 Edit

【ドラゴンクエスト ダイの大冒険】に登場するキャラクター。
【超魔生物】と化した【ハドラー】率いる【オリハルコン】製のチェスの駒から生み出された
金属戦士軍団【ハドラー親衛騎団】の一人で、兵士(ポーン)の駒より生み出されたスキンヘッドの屈強な格闘戦士。
駒としての機動力の低さから幾度か一番弱い敵呼ばわりされた事はあるが、実際は距離を詰めての格闘に関しては天下無敵。「1つ前の敵を確実に殺る」能力を反映している。
【ザボエラ】を片手で捕らえたまま空中に居る【バルログ】【サタンパピー】の群れに軽々と跳躍して一瞬で全員を叩き伏せ、至近距離で放った【ダイ】【空裂斬】を難なくかわした上に、武器の上に立ち乗るなど、その身体能力は緩急自在。
 
物語中盤、先走るザボエラを連れ戻すべく先兵としてやって来て、ダイの救出にやって来た【ポップ】達を救うと同時に圧倒的強さを見せつけ居合わせた【クロコダイン】を戦慄させ、不敵な態度に終始した。
 
対魔王軍前線基地の港町【サババ】で他の親衛騎団共々襲撃してきた時、同じく先陣切って立ちはだかった【ノヴァ】と戦い額に必殺の【ノーザン・グランブレード】を受けるが、負った手傷は僅かなものであった。
それから自ら放った【マヒャド】【シグマ】【シャハルの鏡】で跳ね返されて凍りついたノヴァにトドメを刺そうとした矢先、遅ればせてやって来た【ヒュンケル】に額をぶち抜かれた。
その後【アルビナス】の指示で渋々ダイと激闘を繰り広げたが、
自分の額を悠々と貫いたヒュンケルに対して異様なまでの執着心を抱き、自らの宿敵と睨むようになる。
 
ハドラーが自らの誇りを示すべくアバンの使徒の下へ立ちはだかった時には、自ら宿敵と睨んだヒュンケルとタイマンでバトル。
しかし新たなる光の力に目覚めたばかりの彼にまるで歯が立たず、【ブラッディースクライド】で核(コア)を貫かれると同時にバーンパレスから落とされ、一度はそのまま沈んだものと思われた。

新たなる生命の証 昇格(プロモーション) Edit

死の淵からアルビナスとシグマ、そしてハドラーの最後の戦いの雄叫びが聞こえた後、自分一人になっても仲間やハドラーの意地をアバンの使徒達に見せつけ、一矢報いようという強い想いと底意地が迸った瞬間蘇ったヒム。星ドラでは「昇格ヒム」、スーパーライトでは「銀髪鬼ヒム」と呼ばれる。
彼は一個の生命体となり、それは単なるチェスの駒としての昇格能力が働いただけでなく、戦いの中で散っていった他の親衛騎団達やハドラーの命が宿った瞬間でもあった。
その経緯を伺っていたバーンパレスのモンスター達が自分やハドラーを侮辱した事に怒りが頂点に達した瞬間、彼にはハドラーの生き写しを思わせる銀髪が生え、新たに溢れ出す凄まじい闘気と速さの格闘能力をもって周辺にいたモンスター達を瞬く間に殲滅。
そして改めてヒュンケルに戦いを挑み、ハドラーや自分を含む親衛騎団達の想いを乗せて奮戦するも、彼の覚悟の挑戦を受け、生死を分ける紙一重の差で再び敗北。
敗れたことで自分にトドメを刺すよう覚悟を決めるが、ヒュンケルに手を差し伸べられた事で、彼との間に新たなる絆が生まれる。
 
【マキシマム】との戦いの後はダイ達の心強い仲間となり、その先で立ちはだかった【ミストバーン】との戦いでは、光の闘気による攻撃が苦手なミストバーンを圧倒した。
真・大魔王バーンとの最終決戦でも瞳の選別を受けることなく1戦力として立ち向かった。
結局バーンには一太刀浴びせることすら敵わなかったものの、後の天地魔闘破りにつながる攻撃を二度にも渡って繰り出している。
この戦いを通して彼らとの絆を深め合い、バーンとの決戦時ポップの妙策で砕け散ったシャハルの鏡を見て、先の戦いで散ったシグマを思い起こしてその事を呟く。バーンにバーンパレスの心臓部に落とされ脱出する際にも、見様見真似で【グランドクルス】を使おうとする時に彼らに対して抱いた絆の事を露わにしていた。
この際技の反動で両腕が大破し崩れ落ちるも、ポップの機転によって脱出に成功。
大魔王バーンとの戦いの後は、デルムリン島で獣王遊撃隊としてチウやクロコダイン達と仲良くやっているようだ。

人物 Edit

血気盛んな熱血漢で闘いの先陣を切る事が多く、戦いを心から楽しむ傾向にある。
親衛騎団の中でも、武人となったハドラーの性格を最も色濃く受け継いでおり、常に正々堂々の勝負を望む。
初登場時には「不意打ちのような真似で倒しても面白くもなんともない」と言い放ち、ダイ一行を見逃している。
その後のヒュンケルとの一騎討ちでも嬲り続ければ勝てる勝負だったが、「そんな勝ち方をするくらいなら死んだほうがマシ」と語り、勝ち負けの結果以上に内容を重視する一面も覗かせた。
そうした戦いに対する姿勢や意気込みを見たハドラーからは、「今のオレに一番似ている」と評されていた。ただしアルビナスがヒュンケルと【バラン】の一騎打ちの横やりを入れようとした際は一度は止めたものの、ハドラーのためにという免罪符を出され目を瞑ることとなった。ヒムが暴走しそうになるとアルビナスはこの手を使って諫めることが多い。
 
一方、凍りついたノヴァにトドメを刺そうとする際、凍りついた全身を強打する事で「粉雪のように」四散させようとするなど、ハドラー譲りとも言える残酷な一面もある。
しかしただ惨いだけなのかというとそうではなく、その際「俺にはこいつ(ノヴァ)の気持ちがよくわかるのさ」「ぶざまに生き残るくらいなら美しく死んだ方が良いと思う人種がこの世には居るんだよ」とに語っており、一種の美学と、そこから生じる彼なりのノヴァに対する共感・敬意を伺わせる。
後にヒュンケルとの決戦時にも、自分の必殺技に対して【無刀陣】でのカウンター戦法に賭けた彼に対して自分のこの技を食らったら欠片も残らない事を指摘した後「おまえさんにそんな惨めな死に方をして欲しくない」「最後まであんたらしくカッコ良く散って欲しい」と諌めている(この時はヒュンケルの「真の戦士ならば例え泥をすすってでも戦い抜いて、己に課せられた使命を果たす」という覚悟と闘志を目の当たりにし、彼のことを改めて大した男と認めている)。
 
また短気で感情的過ぎるきらいもあり その様子にハドラーやアルビナスから手を焼かれる事もしばしばあるが、ハドラーへの忠誠心や仲間意識も人一倍強く、仲間が犠牲になった時も常に一番に声をかけている。
時には感情的な性格のあまり血の通わない金属の体なのに思わず涙を流す場面があったが、この描写は後に彼が一個の生命体と化すという奇跡の伏線と思われる。
血の涙を流しながら死の淵から甦る瞬間と言い、プロモーション後ハドラーの面影が映る部分と言い、そういった様々な部分でもハドラーの素の性格が最も強く投影された描写が伺える。
これらの要素から、ヒムという名前自体も英語で「彼」を表す【he】の目的格である【him】が基になっていると思われる。
(但し、ダイの大冒険の単行本やjump comics perfect bookでの英字表記は【Hym】)
 
ダイ達の仲間になってからもなおハドラーへの忠誠は変わることはなく、ミストバーンとの戦いに際しても、ハドラーを高く評価していたミストバーンと戦うことに後ろめたさがあることを告白している。
他方で、仲間内に馴染んでポップのような三枚目っぽい描写も見られるようになり、特に【チウ】に出会い頭、彼率いる獣王遊撃隊に半ば無理やり入隊させられてから、彼の妙に高いカリスマ性とキャラ性の強さに圧倒され、その凸凹関係めいた二人(?)の漫才めいたやり取りは微笑ましさすら感じる。
しかし、自身の蘇生と昇格を複雑な感情で語った際「悪に奇蹟は起こらないっ!!キミは正義の獣王遊撃隊第12号だから…それでいいのだっ!!」と後押しされてからは見解を改め、純粋に彼を「隊長」として接するようになる。
ちなみにその時は遊撃隊バッジがなかった為、チウに間に合わせに「オリハルコンにも書けてしかも消えない【魔法の筆】」で左胸に隊員番号の12を書かれ、遊撃隊のしきたりによって半ば不本意ながらも「ヒムちゃん」とちゃん付けで呼ばれていた。
(名前の候補は他に「ヒーたん」、「ヒムすけ」、「ポンちゃん」が存在)
ミストバーンを殴りながらこの名前を挙げられたとき、金属生命体ながら鼻水を出す快挙を成し遂げている。

能力 Edit

メラゾーマの火力を拳に上乗せして繰り出す【ヒートナックル】を必殺技に格闘主体で戦うスタイルを好み、生まれつき【メラ系】呪文の力を宿されているが「飛び道具として使用することはほとんどない」とキャラクタープロフィールに書かれており、実際にそのような使い方をする場面は一度もなかった。
後に昇格してからは闘気を纏えるようになった為、超熱拳に闘気を上乗せした【オーラナックル】を新たに習得。
左利きらしく、それらの必殺技を繰り出す時は大抵左手を主軸に使う。
加えて段違いのスピードをも身に付け、その度合いは戦闘の天才たるヒュンケルや作中トップクラスのスピードを誇る【ラーハルト】をして認める程。
ヒュンケルはヒムとラーハルトではラーハルトに分があると分析しているが、闘気技はラーハルトではダメージを与えられなかったミストバーンを圧倒しており、相性の問題が大きいようだ。
 
そして物語終盤、崩壊するバーンパレスの心臓部から脱出する際、壁に穴をあけるためのグランドクルス役を買って出、見よう見まねでグランドクルスを繰り出した。
この時、一緒に脱出したチウ達の傍にヒムの姿が無かったためチウには死んだと思われ「永久欠番」とされたが、実際はちゃんと生きており崖下でしっかりとポップに抱き留められ生存していた。
「ダイヤの9」から逃がそうとしてくれたハドラーの手を掴めず助けられなかったポップだが、今度はその生まれ変わりであるヒムを助けたのだ。
この時グランドクルスの反動で両腕は吹き飛んでいたが、最終回では元気に巨岩を持ち上げていたため回復呪文で治ったと思われる。
 
また、親衛騎団時代はハドラーの魔力で破損部分を修復されていたが、昇格後は一個の生命体と化した為ホイミ等の回復呪文を受け付けるようになり、これによってハドラーの魔力をなくしても破損したボディを瞬時に修復が可能となっている。
(それまでは効かなかった筈の【マホイミ】【閃華裂光拳】が通用する体になってしまったという事でもあるが)
言わば【はぐれメタル】【メタルキング】と同じような体質なのだが、このことを聞いたとき「オレ、あいつらと同じか…」となんとも微妙な表情をしていた。
しかし、物を食べるという行為は出来ないようで【薬草】による回復は不可能な模様。
ヒュンケルから胸に正拳突きを食らった際は口から血(らしきモノ)を吐いている。
またクロコダインの次に「やられ役」として右腕を破損したり両腕が吹き飛んだりと負傷の描写が多い。
超金属生命体ゆえ簡単に再生できるため、生身の人間に比べると負傷させられることが多いのはやむなしか?
どんな動かし方をしてもまず間違いなくどれかは犠牲が出る兵士の駒らしいとも言える。
 
ちなみに親衛騎団の各メンバーはモチーフとなったチェスの駒にちなんだ能力を持っているが、ヒムのモチーフである兵士(ポーン)の駒は「プロモーション」以外にも「初回移動時のみ前方に2マス進める」「敵のポーンが2マス移動してきた時のみ、斜め1マス進んで駒を捕獲する『通過捕獲(アンパッサン)』」という能力を持っている。
前者はヒムがいつも先陣を切って敵に突撃すると言う性格に反映されたのだと思われるが、後者は特にそれらしい能力は見られない。特殊な状況でのみ使える能力なので、無理があったのだろう。
強いて言うならアバンの使徒側における兵士とも言えるヒュンケルにやたら執着する部分だろうか?