【フォルケン】

Last-modified: 2022-12-07 (水) 22:03:45

ダイの大冒険

【ドラゴンクエスト ダイの大冒険】に登場するキャラクター。声優は牛山茂。
【テラン王国】の国王。80歳と高齢の王であり家族もいない(と思われる)。
病床に臥せており、謁見は寝室で行い、外を出歩くときも人に支えられながら杖をついて歩いている。
 
テランは武力も無い小国ではあったが、フォルケン自身は世界中の伝説に通じ並々ならぬ知識を持ち、【パプニカ】の王女である【レオナ】の話を聞いて勇者一行の協力者となってくれた。
【ダイ】【バラン】によって記憶を消された際は、部下の兵士【カナル】に命じて、城内で一番厳重な地下牢にダイをかくまっている。
ダイが闘気の力に耐えられる強い武器を求めていた時には占いで探すことを提案。自国出身の占い師【ナバラ】【メルル】のおかげで、【ダイの剣】誕生につながるある人物を見つけ出す助けとなった。
メルルに対しても、祖母ナバラをも上回るだろう潜在能力を見抜き、「その力ゆえにこれから世にも恐ろしい辛いものを見ることになるだろうが、目をそむけてはならない。その力は必ず人々を救うものになるから、その日を信じて強く生きろ」とアドバイスしている。実際に最終決戦でダイ達・フローラ達ともに目覚めた彼女の力によってで救われていることから、フォルケン王には先見の明があったと言えよう。
 
統治者としては博愛と平和を重んじ、自然を愛し神を敬う人物。
しかし、それがゆえ国内での武器はおろか道具すらも開発禁止という厳命を言い渡した結果、生活が不便になったことで国民の流出による国力の衰退を招いてしまった。
そのため現在のテランの人口はわずか50人と、もはや国としての体をなしておらず、残った国民も有事には神頼みしか出来ないと言う有様だった。
 
理想としては立派なものであり、その実現を目指して王と共に国に残った人も少数ながらいた訳だが、魔族やモンスターの生息する世界で武器を禁じては日々の安全すらおぼつかない。生活を豊かにする道具や開拓技術がなければ食うにも困るのだから、多くの人々に受け入れられなかったのも当然ではある。
本人も「ワシの力量不足だったのかもしれん」と悔いているものの、国の崇める神に等しい【竜の騎士】であるバランに対してすら「あれはれっきとした侵略だから相手が誰であろうと立ち向かう」と宣言し戦うことを選ぶレオナの考えに対しては、兵士に協力を命じつつ「そなたが正しいか否かは歴史がいずれ証明する」と返している辺り、積極的な戦いという選択については全肯定していないようにも見える。
ダイがバランを撃退した後には戦局が文字通り世界の命運そのものに関わっていったこともあってか、レオナの発破を受けて世界会議に出席したりダイに知識を提供するなどさすがに考え方も変わってきている。
 
テラン王家の人間はフォルケンしか登場しておらず、彼自身家族もいなければ高齢かつ病床に伏す身。すでに村程度の規模のテラン「王国」も、彼の寿命と共に王制は失われてしまうのかもしれない。