ベルクス
【ライゼ】 ― 【グロイサン】 ― 【フーガ】 ― 【スイグン】 ― 【テンペスト】 ― 【ヒヒ】 ー 【タークス】 ー 【ベアーチェ】
勇者アバンと獄炎の魔王
44話で初登場した【ベルクス】の一員。DQ7のモンスターの【フーガ】とは無関係。
名前の由来は恐らく八卦の「風(ふう)」。
鳥の仮面を被り槍を携えた細身の戦士で、「魔槍のフーガ」を名乗る。
礼儀正しいように見えるが【ライゼ】曰く気取っているに過ぎず、後述の【アバン】との戦いでは最終的に感情的になっていた。
なお、他の7人の仮面は哺乳類モチーフだが彼だけは鳥類である。
気配を殺すのは得意ではなく、自身の邪気で周囲の魔物が凶暴化してしまう。
石壁を切り裂く威力と攻撃範囲の広さを兼ね備え、槍を任意の空間に突き刺して固定する事で妙技も繰り出せる。
同じベルクスに属する剣たちが狙っているアバンを自分が先に倒すことで仲間内の序列で優位に立つことを目論み、【ヒヒ】が彼の居場所を占っているのを盗み見て先回りする形で【チュゴナ】で遺跡の調査をしていたアバンに戦いを挑んだ。
前述の槍術で追い詰めたはずだったが、遺跡の像の槍に装備を変えたアバンはこの戦いで槍術を習得し、形勢を逆転する。
それを受けて彼が槍も使いこなせることを知り、ただ倒すだけではなくその体をも得ようと魔槍奥義【風陣花散】を繰り出すも、【虚空閃】と【アバンストラッシュ】で破られた挙句、ベルクスの正体(人間の肉体ではなく武器の方)まで知られてしまい、ライゼや【ヒュンケル】、そして自身の同士である【スイグン】と【テンペスト】に阻まれ強制的に退去させられた。
その際、奥義をも破られたうえに武器本体を傷つけられた彼は、これは悪夢だとまで(武器である彼が本当に寝たり夢を見たりするのかは怪しいものだが)嘆き、喚き散らしていた。
まあ、アバンの使った槍は即席で遺跡にあったのを拝借しただけの鉄屑同然の代物で、おそらく(ドラクエ3では)攻撃力28の【てつのやり】未満の性能であろう。それに対して、フーガはおそらく材質が同様で同じように魔界の名工の手によって作られたことから【鎧の魔槍】(攻撃力は初期状態が85、改良後で90)に近い性能と思われ、そこまで差があるのに後れを取ったのでは、武器そのものである身としては受け入れ難い、面目丸潰れだと嘆くのも無理はないかもしれない。
なお、他のベルクスと同じくアバンが武芸百般であると知って彼の肉体を得ることを狙っているが、前述の経緯で退去させられる前にホウキで妨害してきたヒュンケルを見て、「こいつも棒術を…!」と、何やら彼のほうにも目をつけているらしい様子が見られた。
その後師弟決別編では【ベアーチェ】を新たに加えライゼ、スイグン、テンペストと共に裏切り者の【タークス】を叩きのめした後、5振りでアバンを急襲。
そしてフーガは最終的に他のはぐれ武器達と争ってまで競争率が高く得られるかどうかわからないアバンの肉体を狙い続けるよりも、その時ちょうど川で溺れて無力化していたヒュンケルの肉体を楽に奪って一抜けする事を思いつき、密かに仲間たちから離れると激流に身を投じる。
…だが、迂闊にヒュンケルを狙ってしまったのがまずかった。
意識のないヒュンケルの身体を捕らえたまではよかったものの、ヒュンケルを狙うもう一人の存在に運悪く水中で見つかってしまい、彼からヒュンケルの返還を迫られる。
しかしフーガは迂闊にも「依代無しで生きられないはぐれ武器の葛藤など、低俗な魔物には分からない」と、よりにもよって彼に向かって言い放ってしまった。
当然その言葉は借り物の力とはいえ実質的に魔王軍最強たる存在の最大の地雷を見事に踏み抜いてしまい、そのままなす術もなくその指だけで本体も肉体も粉砕され文字通り散った。
激流の中でも身じろぎもせずに佇むその姿からただ者でない事はフーガも理解していたようだが、なまじプライドがあるばかりに相手を過小評価してしまい、狙ったかのように最悪の暴言を言い放って魔王軍最強の護衛を怒らせるという致命的なミスを犯してしまったことが運の尽きであった。
…が、その後の彼の独白で「声を出した時点で生かして帰す気は無かった」と言われているあたり、どうやらヒュンケルを狙ってしまった時点でフーガの運命は決まっていたようだ。