【プチャラオ村】

Last-modified: 2024-01-31 (水) 16:59:54

DQ11

【メダチャット地方】の南にある村。村を照らす吊り提灯とアジアンテイストな建築が特徴的。英語版での地名はPhnom Nonh。カンボジアの首都の「プノンペン(Phnom Penh)」と、「(不思議な)現象」の意味を持つ"phenomenon"を合わせたものと思われる。
なおタイトルムービーで【マルティナ】【ロウ】が登場するシーンの背景はこの村である。
村の奥には【プワチャット遺跡】があり、後述の【壁画世界】に繋がっている。
ストーリー上では【まほうのかぎ】の情報を求めて訪れる。
BGMは【対話】なこともあって、村全体は非常に明るい雰囲気がある。
ただ夜のBGMが機種・モードによって違っており、PS4版(11S3Dモード)では夜中でも対話が流れるため夜中でも賑やかな村という印象になるが、3DS版(11S2Dモード)だと夜のBGMが【フォークダンス】になるため、昼と夜での賑やかさの違いに大きな差を感じることになる。
 
序盤、世界に異変が起きた後過ぎ去りし時を求めた後の3パート全てで事件に見舞われる難儀な村。【ルーメン】のパロディだろうか。
しかも同じ事が言える【グロッタの町】は異変後以外の二件が黒幕となる魔物の1体が蘇り再度事件を起こした事が原因、残りの一件は別の黒幕が原因だが、こちらは3つの事件の黒幕が全く異なるという点で一線を画す。
ただし、プチャラオ村を襲った魔物たちはいずれも人間たちの命を奪うことまではしておらず、被害に巻き込まれた全員が無事に戻ってきている点は幸いというべきか。
 
ここの宿屋の2Fでは【ぱふぱふ】をしてくれるバニーガールがおり、【主人公】のみりょくが+5される。
 
村の周辺には今なお巨大な石柱や、自然に同化しつつある巨大な城の跡が広がっており、かつてはとてつもない文明があったことが容易に想像できるようになっている。モデルはアンコールワットなどに代表される東南アジア系の古代文明だろう。
遺跡にある美女の壁画は見ると幸運が訪れると言われている。村はこれ目当ての観光客で賑わっており、村民たちは商魂逞しく働いている。中には度が過ぎた客引きや開運詐欺のような店もあるが…。
ちなみに匂いに敏感な【セーニャ】曰く、この村の料理には独特のスパイスが使われており、街中もスパイスの香りで満ちているらしい。
 
壁画の正体は【メルトア】という魔物。【ブブーカ】らご利益にあずかろうとする人間や、【メル】という少女に化けて騙した善良な人を壁画の世界に取り込んで力を得ていた。取り込まれた人間は絵画に書き足されている。
討伐後は壁画から美女が消失し、事件が明るみに出たため観光ブームは去ってしまう…と思いきや今度は事件の舞台になった村と言う事で、呪いの壁画の怪談を観光資源に商売を始める。転んでもただでは起きない商魂のたくましさには恐れ入るところ。
事件解決後は道具屋に【壁画のレプリカ】が入荷される。

世界に異変が起きた後

道中で出会った【バハトラ】を送るため【シルビア】と共に世助けパレードで訪れるが、一部の人は戸惑っているものの村全体の雰囲気が落ち込んでいる。
というのも【フールフール】により村民たちの大切なものが奪われる事件が起きており、世助けパレードや主人公に対しても、フールフール同様に大切なものを奪っていくのではないかと疑いの目を向ける人もいる。
また、世界全体が荒れる状況で観光に出る者などほとんどいないため、壁画による観光業も実質的な廃業に追い込まれており、他にもプチャラオ村を観光中に世界に異変が起こり故郷に帰れない最中でフールフールに家族を奪われるという二重苦を味わっている者もいる。
村の惨状を見たシルビアが魔物に対して激怒しフールフール討伐を買って出る一方で、【グレイグ】がシルビアの「騎士に二言はない」という発言に反応するのが印象的。
その後、これまた道中で出会った【チェロン】と共に事件解決に奔走し、解決後は世助けパレード共々感謝される。
 
ちなみに、フールフールのいた【岬のほら穴】には奪われた金品が残されたままになっているが、村人たちは誰も持って帰ろうとはしないらしい。
その理由は、お金や物よりも大切なことに気づいたからである。
この間のイベントはバハトラとチェロン親子、そしてシルビアの正体と彼の父親との和解が主なテーマになっているが、バハトラ親子同様に村人達が大切な人を失いかけてからこそ、家族がどれだけ大切な存在かを改めて知るきっかけになっているのだ。
壁画による観光資源、それによる村や商人たちの蓄えさえも失い何も無くなったプチャラオ村だが、村長は「壁画が有名になる前の、昔に戻っただけ」として、村人達が一丸となって再び元の活気を取り戻そうとやる気を見せている。
後に村の神父はこの出来事を「辺りが闇につつまれた時こそ、真に輝く身近な光に気づくことができる」と語っている。

過ぎ去りし時を求めた後

【ハッスルじじい・邪】により、邪神に捧げる【ハッスルダンス】を踊り続けるというシュールな呪いが村にかかっている。
BGMの【オーレ!シルビア!】も相まってなかなか愉快な光景だが、死ぬまで強制ダンスなので本人たちの疲労は計り知れない、地味に凶悪な呪いである。「そ~れっ ハッスル ハッスル!」のセリフも口が勝手に動くのだろう。
一部のお気に入りは壁画の世界に連れ去られてしまっている。子供や老人はお気に入りではないらしく、呪いを受けていない。
 
解決後も一部の村人は踊りの楽しさに目覚めてしまった模様で、これ以降はかつて世界が滅んだ世界線にて存在したパレードを自由に行うことができるようになる。

ハッスルダンスをする村民達

男女問わず、とにかく皆踊っている。
表情は一様に困り顔だが、振り付けはそれぞれ個性が出ており、一部のプレイヤー間で人気が高い。
 
特にシスターのダンスとそのセリフは一際インパクトがある。
全文は

ダメですぅ 見ないでくださいよぉ……。
わたしぃ 神に仕える者でありながらぁ
……そ~れっ ハッスル ハッスル!

困った様な表情かつ露出の乏しい修道服だが、それでいて踊りは意外と大胆でギャップがある。
そこへ更にこのセリフである。【バハトラ】曰く「いいだな……」。激しく同意した人も多いだろう。
 
見ている分には楽しいが、本人達は踊り疲れて死にそうなので早めに助けてあげよう。
 
なお、宿屋や道具屋、ゴールド銀行などの各種施設の従業員も例外なく踊らされてしまっているものの、施設自体は通常通り使用可能。
苦渋の表情でくねくね踊らされ続けながらも通常通りのシステムメッセージを息も切らさず淀みなく喋る様は他の村人以上にシュール。たとえ延々と踊らされ疲れ果てようとも仕事はきっちりこなすあたり、見上げた根性である。