【ラダトーム】

Last-modified: 2024-03-18 (月) 11:17:02

概要

記念すべきDQシリーズ最初の【城】および【町】
SFC版DQ1の【公式ガイドブック】では「Ladutorm」という綴り。英語版での表記は全機種・作品共通でTantegel。
 
【アレフガルド】の中央にある、大きな内海との臨海部に位置している。
この城を代々治める王家は、アレフガルドの全土を支配下に置いているらしい。
劇中ではあまりそう見えないが、平和な世であれば多分ちゃんと統治できているのだろう。
 
専用曲に【ラダトーム城】がある。当初はFC・MSX2・MSX版DQ1でしか使われなかったが、リメイクに際してDQ2やDQ3などのラダトーム城にも専用曲が使われるようになった。
 
海峡を挟んだ目と鼻の先に【魔の島】が存在するため、魔族の侵攻にたびたび脅かされている。
DQ1とDQ3では、この海峡は潮流が激しいために、人間側は海峡越しの本拠地攻撃はできないとされる。
一方、あくまでも海路が使えないだけなのか、GB版DQ1のOPでは多数の部下を引き連れた竜王が本来の姿で空から直接ラダトーム侵略し、光の玉を奪い、部下にローラ姫を攫わせてそのまま飛び去っていく場面が描かれた。
海を超えて魔の島に乗り込むことができないのは勇者もまた同じであり、魔の島へ虹の橋を掛けるという【にじのしずく】を得ることを目的に勇者はアレフガルドを奔走する。
 
しかし、そんな海峡も後世であるDQ2の時代では、海流が穏やかになったのかそれとも航海術が発達したのか、ここを【船】で通行することができるようになった。
 
ラダトームには城と城下町が存在し、城の構造はシリーズを通してほとんど変化しないのだが、なぜか城下町だけ場所がコロコロ変わる。
DQ3の時代では街が城の西に隣接しているが、DQ1では街が東側に少し離れた場所に移動し、かと思えばDQ2の時代ではまた城の西に移動している。メタな視点からは通常西側から旅をしてくるDQ3の主人公一向が街に先に入るのが自然なように街を西にしたのだろう。

平和になるとムダな公共事業を行いたがる行政体質なのかもしれない。
リメイク版DQ2にて、「昔は町と城が離れていたが今はこの通り」といった旨のセリフが聞けるので、DQ1→DQ2の間はただ単に町と城をくっつける際に西にくっつけただけなのだろうが、DQ3→DQ1の間に一回離した理由は謎。
 
ラダトームが「王国名」なのか「王都の名称」なのかはっきりしていないが、そのことについては【統一されていない設定】の項目を参照。

DQ1

アレフガルドを統治する城で、【国王】【ラルス16世】
そして【そんな、ひどい…】で有名な【ローラ姫】の居城でもあるが魔物にさらわれており、救出すると国王の隣の【玉座】に座るようになる。
海を隔ててすぐ南には【竜王の城】が聳えている。
 
最初の場所だけあって、至近の敵は【スライム】【スライムベス】【ドラキー】と弱い魔物ばかり。少し離れて【ゴースト】が混じる程度である。リメイク版ではエンカウント率も特例として半分に下げられており、装備を整える前の事故などが起こりにくくなっている。

ラダトームの城

本作の【スタート地点】
電源を入れると、あなた=勇者はここに出現する。
ドラゴンクエストの全てがここから始まった。
 
ゲームスタート時、主人公は【玉座の間】閉じ込められている
【宝箱】が3つ用意されており、中身は【かぎ】と120Gと【たいまつ】。鍵を手に入れてわざわざ扉を開けないと部屋から出られない。
開発段階では電源を入れるとラダトーム城周辺のフィールド上からスタートする予定だったのだが、なにしろ当時は日本にコンピューターRPGの概念がほとんどなかった時代。
テストプレイヤーたちは「城のシンボルに触れると城に入れる」ことに気づくことができず、丸腰のまま敵と戦い回復手段がないままバタバタと死んでいった。
これではマズいと確信したエニックスはゲームのスタート地点を玉座の間に変更し、更に「王様の説明を聞くまで玉座の間から出られない」という状況に閉じ込めることでプレイヤーが否応なしにゲームの目的を知るようにレールを敷いた。
かくして「ストーリーの最初は街か城の中に出て簡単な説明を受ける」というDQのお約束が誕生したのである。
なお、玉座の間に扉と宝箱があるのは初回のみ。120Gと松明を無視して1Fに降りると宝箱は消えてしまい、中身は手に入らなくなる。因みにこうなると竜王に騙されて闇に閉じ込められたときと同じ状態になる。
 
DQ1では、【復活の呪文】の発行(リメイク版は【冒険の書】の記録)は全てラルス16世にしてもらうことになる。
必然的に電源をつけてプレイを再開した際にもここから再開することになる。
また、【ルーラ】【キメラのつばさ】を使った場合、また【死亡】した場合も必ずラダトームに飛ぶ。
これほどお世話になる回数の多い城はシリーズ全体を通じて見てもなかなかないだろう。
なお、呪われていると城から放り出される。
 
城1階には【MP】をタダで回復してくれる【ラダトーム城の老人】がおり、回復呪文と併用すれば【宿屋】要らずに。
城の宝物庫と東側半分は、鍵が必要となっており、【まことの ゆうしゃなら ぬすみなど せぬはずだ。】と言いながら窃盗を止めない役立たずの宝物庫の番兵や、城で唯一の店である【鍵屋】、初めて足を踏み入れるであろう【バリアー】が存在する。
なお宝物庫は宝箱が4つもあるが、中身は全て10ゴールド前後。鍵代がもったいないので、開ける必要はない。
 
更に外れには【たいようのいし】を守る【賢者】のいる地下室の入口があるが、この入口が見つけにくい場所にあり、行き詰まるプレイヤーも多かったようだ。
そのためか、FC版の公式ガイドブックでは【Dr.パルプンテ】がヒントを与えている。
 
【りゅうおう】を倒し世界に平和を取り戻した後はここで物語が終わる。つまりスタート地点がゴール地点でもある。
王は主人公に王位を禅譲することを提案するが、
【いいえ。 わたしの おさめる くにが あるなら それは わたしじしんで さがしたいのです】
と言って主人公はローラ姫を連れて城を去っていく。

リメイク版

王の間と地下室の構造が変わり、王の間はFC版等に比べ広々とした感じになった。
スタート時の宝箱の配置も変わってわかりやすくなっている。
扉の向こう側には【教会】のような施設が新登場し、司祭に話しかけると【HP】が全快する。
とはいえFC版同様、MPを全快してくれる老人が存在するので、特に活用はできない。
 
一方、宝物庫の中身は【ドーピング】アイテムに差し替えられているので、忘れず入手すべきである。

ゲームブック(双葉社)

勇者ロト【ゾーマ】打倒後に自ら築いた聖なる城という設定になっている。

ラダトームの町

城下町は【武器と鎧の店】【道具屋】【宿屋】に加え、【呪いをとく研究にはげむ老人】の家、鍵が必要な【聖水屋】がある。
ゲームスタート直後はまずここの武器防具店で装備を整えることとなる。
道具屋では【屋根】の仕掛けも登場し、ここでそのギミックを学ぶことができる。
 
宿屋にはローラ姫捜索隊の生き残りがおり、ローラ救出後には台詞が変わって容態が悪化している様子が覗える。
さらに、竜王を倒した後になるとこの【兵士】は絶命したらしく、まともな反応が無くなる。
ただし、なぜか足は普通に動いているので、そのへんはどうにでも解釈できたりする。
寝ているだけかもしれないし、敵前逃亡に引け目を感じて死んだふりをしているのかもしれない。
 
実はクリアに必須のアイテムやイベントがあるわけではないため一切立ち寄らずにクリアすることも可能で、RTAなどでは無視されることもある。

リメイク版

宿屋内に【預かり所】が追加されているほか、話しかけると主人公についてくる尻軽町娘がおり、一緒に宿屋に泊まるといきなりお楽しみができる(スマホ版除く)。
またローラ姫捜索隊の生き残りの居場所が変わり、聖水屋の裏に倒れている。エンディングでは【返事がない。ただのしかばねのようだ。】をDQ1で唯一見られる。

小説版

主人公アレフは、この町に住む鍛冶屋夫婦に拾われ育てられていた。
プロローグとエピローグにしか登場せず。

ゲームブック(双葉社)

アレフガルドでは活気のある町という設定。
原作同様呪いを解いてくれる老人のほか、饒舌な武器屋や「ポートピアの犯人はヤスだ」と教えてくれる人まで、様々な住民が登場する。

DQ2

一人娘を勇者に持っていかれたにもかかわらず存続しているが、アレフガルドの地に存在した他の町や村は全て消滅しており、国勢は衰退の一途を辿っている。
海峡を挟んで南の城には竜王の城が健在であるものの、住んでいる【竜王のひ孫】に人類攻撃の意思はない様子。
国王は【武器屋の隠居】に身をやつし国政に目を向けていない。
 
呪いの仕様が変わり、城と町を分ける必要がなくなったことと、アレフガルド全体がミニチュア化された事情もあり、かつて別々にあった城と町が1つの施設となっている。
前作の城の西半分と町が凝縮されて1つのマップに収められた形になっているが、なぜか東西が逆になっている。ちなみに東西が逆になっているのはDQ3でも同じ。
いったいどういう事情があって逆側に配置したのかは全くの謎である。
 
施設は宿屋・武器と防具の店・道具屋・教会があり、前作で聖水屋だった場所は裁縫の店(【あまつゆのいと】の在処が聞ける)に変わっている。
王が武器屋に隠れてしまったため、復活の呪文は教会の神父の一人から聞く形になる。
武器屋ではローレシアの王子にとって久々の新武器である【おおかなづち】や、はじめての兜である【てつかぶと】が売られているが、どちらもその高値に見合う性能ではない。
おまけにすぐその上位装備【ロトのつるぎ】【ロトのかぶと】がタダで手に入るので、なおさら買う価値はなし。
しかし、大金槌はともかく鉄兜は本作ではじめて登場した兜(頭防具)なので、その真新しさという誘惑に駆られて買ってしまったプレイヤーは多いだろう。
初見プレーで順路通りに行くならロトの兜の入手はまだ先なので、それまで使えなくはないのだが…性能は周知の通り。
【呪いをとく研究にはげむ老人】も健在だが、実際に呪われた状態で訪れても「新しいタイプの呪いだから無理」とかぬかして解呪してくれない。大人しく教会でお金を払って解呪してもらおう。
上述の様に武器屋もロクなものを置いておらず、宝箱もないためビックリするほど実入りがない町になってしまった。
 
ただし、MPを回復してくれる爺さんが健在なので、事実上の【タダ宿】として機能する。
宿屋では前作と同額の6Gを請求されるため懐かしさを感じたプレイヤーも多いだろうが、実際には大幅に値下げされていて1人あたりに換算すれば2Gと、今作のスタート地点である【ローレシア】よりも安い。しかし、この爺さんのおかげで後衛2人が死亡して蘇生費用もない、という状況ぐらいしか利用する機会がない。ついでに入り口からの距離も遠い。
また、世界地図のどこへ行くにも遠過ぎないくらいの距離で行ける、中盤の拠点とするにはちょうどいい城。
 
何よりもFC版等では、【ムーンペタ】【ムーンブルク西のほこら】【砂漠】【ドラゴンの角】【ルプガナ】【海上】と、延々と道中を旅してきたパーティーがようやく復活の呪文を聞ける場所なのだ。
船を手に入れてもまだ油断は禁物。何があってもここまで辿り着くように。一旦安全な地域までルーラで引き返して復活の呪文を聞く手もある。
城の周辺には【グレムリン】【どろにんぎょう】【きとうし】といった面々が徘徊しているが、前作のように【スライム】【ドラキー】が単独で出現することもある。
 
【きんのカギ】があれば武器屋の隠居ことラダトーム王に会える。
彼からはMSX・MSX2版では一定条件下で【あぶないみずぎ】を、ガラケー版以降では【いのちのもんしょう】をもらえる。
彼はエンディングでようやく王であることを白状し、リメイク版ではもとの玉座に戻っていく。
 
なお、スマホ版では【ルーラ】習得後にいきなり行くことができる。

小説版

勇者ロトと前作の主人公アレフを讃える「ロト祭」の主宰国であり、パーティの3人も過去の祭りの際に訪れたことがある。

DQ3

DQ1より前の時代を描いたこの作品では、やはり下の世界「アレフガルド」に存在する唯一の城。
【ラルス王】が統治している。
【ギアガの大穴】に飛び込んで【ラダトーム西の港】から船を貸してもらった勇者たちが見る、恐らく最初の町である。
海を隔ててすぐ南には【ゾーマの城】が聳えている。
町の奥に城があるという、【アリアハン】と似た構図になっている。
 
終盤の城だけあって周囲の敵は強力だが、そんな中に【スライムベス】が混ざっている。
ただ単純に感傷用というわけでもなく、このスライムベス、こちらがよほど高レベルでもない限り【トヘロス】が効かない、逃げられないという厄介な問題を引き起こしてくれる。
【スライムつむり】【じごくのきし】といった上の世界にも現れる強敵はアレフガルドにこれる通常レベルでは普通逃げられるのだが、こいつが1匹混ざっているだけで逃げられなくなる。
 
なお、アリアハンと同じ構図なのにフィールドマップ上では町のマップチップが使われているが、これには理由がある。
ゾーマを倒して地上に戻ってくると、ゾーマの城が崩壊したということで城があった場所が砂地になっているのだが、容量の関係で「ゾーマの城だけを砂のマップチップに書き換える」と言うことが出来ず、やむなく「城のマップチップを一律全て砂に変える」処理を行っている。
しかしラダトームまでこれで消えてしまってはエンディングが進まないため、やむなくラダトームに城のマップチップを使うことを避けたのである。
実際、何らかの手段でゾーマ討伐後に上の世界に戻ってみると、城が軒並みゾーマの城と同じく砂地に変わっていて入れなくなっている(例外はアリアハンと【イシス】で、前者は【ナジミの塔】の地下から侵入可能で、後者は2度の画面切り替えを経て街中に入る珍しい構造であるため)。
前作DQ2ではハーゴンの神殿だけを消すことが出来ていたのにも関わらずそうしたのは、DQ3の容量不足の深刻さを推し量るエピソードの一つと言えるだろう。
ただし、容量が増えた各種リメイク版でも、特に町のマップチップのまま変更はされていない。

ラダトームの町

町の構造はDQ1と似ているが、聖水屋に相当する部分は教会になっている。
道を東に進んでいくと城があり、DQ1とは城と町の位置が左右逆。というよりシリーズ中、DQ1だけが城と町の位置が東西逆になっている。
ただしDQ2のように一体化するほど密接している構造ではなく、町の北東のはずれにある城のシンボルまで道を進む必要があるので、DQ2とも若干位置は異なるようだ。
また、宿屋が1人1Gと異常に安い。言うまでなく本作でも最安値。
MPをタダで回復してくれる爺さんはいるものの、城までやたら長い道を歩かなければならず、それだけでも面倒臭いので、この宿屋を利用したほうが手っ取り早い。
どういうわけか下に落ちてきた【カンダタ】が教会2階の牢屋にぶち込まれているほか、呪いを解く研究をしている少年がいる。
 
FC版では店で【はやぶさのけん】が初めて売られているが、初めてここへ来た時点ではまだ買っても大して役には立たないだろう。
また【エルフの隠れ里】の道具屋をスルーしていた場合は、【てんしのローブ】が買えるのも、ここが最初となる。
もっとも僧侶と賢者には既に守備力で勝る【まほうのよろい】があるうえ、魔法使いには【マイラ】まで行けば【みずのはごろも】が買える。耐性が異なるので単純に比較はできないものの、今更ここで天使のローブを買っておく必要があるかどうかは微妙。

ラダトームの城

城では魔王を倒せる唯一の武器と言われる秘宝、【おうじゃのけん】【ひかりのよろい】【ゆうしゃのたて】を魔王軍に強奪され、中身のない宝箱が3つ残されているのが痛々しい。
アレフガルドで冒険の書に記録できる唯一の場所だが、町に入って城までの道のりがやたら長いので城に行くことそのものが面倒臭い上に、DQ3ではルーラで飛ぶ場所を自由に選択できるようになったため、DQ1の時とは異なり、さほどお世話になる機会はないだろう。
一応MP回復の老人はこの時代から健在なので【タダ宿】に何が何でも拘るという人は利用してもいい。
もっともここまで来たら今更宿屋の宿泊費用に拘泥するような段階ではないのだが。
 
DQ1と同じくたいようのいしがあるが、DQ1と同じ場所には地下室はあるもののおっさんが一人いるだけ。
今回の隠し場所は台所付近。台所側から【屋根】で隠されたエリアに入ると上り階段があり、その先で手に入る。
城の内部に屋根で隠された部分があれば不自然なので、とりあえず入り口を探してあちこち押してみた人も多かっただろう。
 
DQ1には無い戦士たちの宿泊室もあるが、使っていた戦士たちは誰一人帰ってこないという。
【オルテガ】と名乗る男が現れたという話も聞ける。彼は自分の名前以外の全ての記憶を失っており、己の義務感のみに従い大魔王の城へと向かったという。
 
エンディングではここがゴール地点となり、ラルス王に会えばゲームクリア。
なお、地下室にいるおっさんには太陽の石を託すことができる。呪いを解く人物ともども、DQ1の時代でもなぜか生存している彼が一体何歳になっているのか激しく疑問。
かくして勇者はロトの称号を受け、アレフガルドの英雄となる。だがその後、勇者の姿を見た者は誰もいない。
ここラダトームの地でロト三部作は終わりを告げ、同時に勇者ロトの伝説が始まりを告げるのだ。
 
ラダトーム城内のBGMは上の世界のお城のモノと共用になっている。アレフガルドのフィールドBGMはDQ1とお揃いになっているのだが…容量をギリギリで遣り繰りしたことで有名なゲームだしフィールドだけでも精一杯だったということだろうか?

リメイク版

リメイク版DQ2と同じく、DQ1のラダトーム城のBGMが使われるようになった。
武器の防具の店に【みかがみのたて】【ミスリルヘルム】が追加されかなり品揃えが豪華に。
城のテラスではアレフガルドの地図【ようせいのちず】が神父から貰える。
 
「勇者1人パーティ」「勇者抜きのパーティ」「それ以外」のどの編成でゾーマを倒したかによって、この町と城の住民のセリフが変化する。
他の町やほこらの住人のセリフは変化しない。

小説版

城下町の人口は1万8千。
城下町の宿屋で【ガライ】からオルテガの情報を得ることになる。

DQ7(漫画版)

【キーファ】の二番目の転生先であるゴドム編に登場。
悪政を強いるゴドム王に謀反を起こすために、キーファは直接ゴドム城に向かわずにラダトームに向かい救援要請をしている。
その際、キーファは無報酬でいいので自分たちを傭兵として雇い、ゴドムの制圧に協力してほしいと要請した。
当時の国王はキーファはけしてウソを言える目ではないと感じ、キーファに協力することになる。

DQ11・DQ11S

【邪神ニズゼルファ】を倒した後の真エンディングのスタッフロールに登場する【りゅうおう】ふっかつのじゅもんを使うと、DQ1のラダトーム城の玉座の間を再現したマップを動き回ることが出来る。
この時の【主人公(DQ1)】の名前はクリアした冒険の書の【主人公(DQ11)】ものが使われる。
 
PS4版とDQ11SではSFC版の画面を再現。当時主流だったブラウン管式テレビを意識した表示方法となっており、フォントもSFC版のものを再現している。開始前には「ガシャ、パチッ」というカセットを挿して電源を入れる音まで再現されている。
階段を降りると各ハードメーカーのオンラインストアのDQ1のダウンロード画面に切り替わり、ゲームに戻ると "TO BE CONTINUED TO DRAGON QUEST" が表示される。
なおこのミニゲームは撮影禁止に設定されているため、キャプチャー機能は使えない。
 
3DS版では後述の冒険の書の世界と同じグラフィックでFC版が再現され、主人公もカニ歩きである。フォントは2Dモードのものを使用。
階段を降りるとゲームを終了してニンテンドーeショップに切り替わる()。

冒険の書の世界

3DS版では始まりの祭壇から行ける【冒険の書の世界】のひとつでもある。必要な【冒険の書の合言葉】【時渡りの迷宮】第10(最終)階層の宝箱にある。
グラフィック・キャラ・BGMともFC版DQ1を再現。行動範囲は玉座の間のみ。
王様の声が出なくなる案件が発生しており、ローラ姫からクエスト【いにしえの呪文】を受注する。
 
DQ11Sでは【試練の里】で冒険の書の合言葉が手に入る。
グラフィックがリニューアルされたが、BGMは3DS版と同じ。

DQMCH

なんと本編では【ラストダンジョン】であり、幻魔王【マガルギ】の住処。
つい最近まで【アレフガルド】ごと海に沈んでいたのもあり、
他の幻魔の住処と同じく例によって人間はひとっこひとり住んでいない。
ロトのオーブを集め、マガルギのもとへ持っていけばどんな願いことでも叶う。はずだったが…
 
ここにたどり着くためにはガライ上陸→【ドムドーラ】【聖なるほこら】【沼地の洞窟】と、
アレフガルドを反時計回りにぐるっと回ってこなければならない。
しかも再び訪れることになってもルーラで移動できない。かなり面倒である。
 
地上の城の構造は本編のものと概ね変わらないが(何故かDQ2時代よりもDQ1時代に近い)、城下町は跡形もなくなってしまっている。
一見手入れの行き届いた清潔な城に見えるが、よく調べると穴だらけになっているタルや、空っぽのまま置かれた宝箱が、ここが長い間まともに使われていないことを物語っている。
また、地下にはマガルギ(に憑りついた【ギスヴァーグ】)が築いたと思われる巨大ダンジョンが広がっている。
地下への入り口は城の裏側に隠されており、さらに地上の城の正面入り口の門は固く閉ざされている。
マガルギの潜む場所へ行くには、横の勝手口から中へ入り、地上2階の謁見の間を通って、外郭から裏側へ飛び降りなくてはならない。
 
地下はラストダンジョンだけあって難敵ぞろいで、ワープやバリアーといった厄介な仕掛けが豊富。
中でも、ここから罠の宝箱からはオーブのダンジョンに出てくる能力値の【ミミック】が現れ、下手に挑むと返り討ちにあうこともあるので注意。
さらに、地下5階では【ローズバトラー】【カオスドレイク】【くさりまじん】【グリフィンクス】の4体のボスが最深層への扉を守る。
それを抜ければいよいよ幻魔王マガルギとのご対面となる。
 
なお、ここにある宝箱のうち、【せかいじゅのは】【せかいじゅのしずく】は何故か何度でも入手できる。
ここに来るまでに商人の誰かと別れ回復アイテムの補充もままならないキャラバンや、単純に金がないキャラバンにとっては決戦前の救済措置として使うことが多いだろう。
ご利用は計画的に。
 
マガルギ絡みの全てが解決した後は、正気に戻ったマガルギが地上の城の謁見の間の玉座に座っている。
一度ゲームをクリアした後は再びラダトーム城を目指すこととなり、
ここでマガルギから新しい旅の目的であるオーブ探しと4幻魔の救出を教えられることとなる。
ただし、ほかの幻魔のように戦いを挑むようなことは出来ない。残念。

いたストシリーズ

SPではチュートリアル専用ステージとして登場している。
ポータブルでは最初のステージとして登場。いたスト序盤お馴染みの8の字型マップである。
エリア名はガライ、メルキド、リムルダールなどのアレフガルドの地名がついている。
BGMは通常時はもちろん【ラダトーム城】、目標金額突破時は【戦闘】【竜王】のメドレー。
 
また、アレフガルドのステージがある作品では、エリア名の一つとしても登場。
DS以外では銀行の左下部分に位置している。
 
30thでは【ダウンロードコンテンツ】追加マップとして登場。
DLCマップ共通の仕様として「背景が全て同じ」「固有のBGMがない」「イージーモード未対応」がある。
そのため、マスの配置とエリア名は同じであるものの、ラダトーム感は薄い。

ビルダーズ1

【終章 ラダトーム編】の舞台として登場する。また、旅の扉・青の先で拠点として開拓していくことになる城。
肩書に「闇と呪いの中心」といかにも恐ろしい文面が並ぶ通り、竜王の城から近いこともあって呪いの影響を強く受けている。ルビスの力も及ばない死の大地。
 
終章に至るまでの間にラダトームの現状をいくらか聞けるのだが、「失われた王都」やら「灰色の世界」やらと何だかとんでもないことになっていることを感じさせる。
そしていざ終章を始めラダトームの地へと降り立った瞬間、草木や空は深い闇に染まり、地面は見渡す限り灰色、そこらじゅうに骨がゴロゴロ散らばっているなど、まるでこの世の終わりのような光景を見せつけられ、それら全てが大袈裟でもハッタリでもなく、偽りなき真実であったことを思い知らされる。
【リムルダール】もヤバかったがその比でもないほどに絶望感漂う風景は最早壮観。
これまでは章開始時に入手できていた【希望のはた】がなく、装備は【ひのきのぼう】一本のみ、着るものすらない、そして文字通りの灰色の大地と漆黒の空が広がり、素材すらまともに入手できないという絶望的な状況から始まる。
そのため、まずは【せいすい】を量産できるようにして各地を浄化し素材回収の目処を立てていくのが当面の目標となる。
 
なお、このラダトームは最初に訪れる場所に復興させる町がない唯一のエリアで、最初の旅のとびら・青で移動した先にある廃墟となったラダトーム城が拠点となる。
そのため、希望のはたを使うまでは最初のマップの仮拠点、使った後はラダトーム城とキメラのつばさの移動先が変わる唯一のエリアである。
ちなみに拠点南西の水場を埋めてしまった場合、本章は【水わく青石】が存在しないので、新たに水を引く場合は拠点の中心か南の海から引っ張ってくる必要がある。
まあ拠点作りにおいて水場は必須ではないが。聖水用の水は聖水自体を強制的に作らされる【占いの間】で勝手に作ってくれるようになるのでともかく、回復量2アップで作りやすい【メルキドガーデン】は作っておきたいので、やはり水場はつぶさないようにしたい。
 
スタッフロール後のムービーでは、主人公を中心に、城と町をひとつにまとめる大工事が行われている。

ドラけし!

記念すべき最初のステージとしてラダトーム地方が登場。
また、2021年12月実施のDQ1イベントでもこれとは別に登場する。
ボスは【おおさそり】で、レアモンスターは【まほうつかい】
隠しステージには【がいこつ】がいる。

ロトの紋章

DQ3から100年後、【異魔神】の軍勢によって攻め滅ぼされてしまう。
ラダトーム王家は、第三のロトの血脈(死産と偽った勇者ロトの娘フローラの子孫)を密かに守っていた。
その当代が、アレフガルドの勇者【アステア】である。物語の初期、獣王グノンが初登場時にアレフガルドの戦況報告する中で「ロト王家の残党がたてこもるラダトーム城」と口にしている。
続編開始の少し前に発表された短編集『ロトの紋章RETURNS』では、アステアの兄であるアロイスが、ラダトーム城を攻略しようとする魔王軍を撃退する場面が描かれているのだが……よく考えたら、勇者の証とも言われるライデインをホイホイ使うわ、ラダトーム兵士達に「第三のロト万歳」と称えられているわ。と、前述のロトの血脈を手段を選ばず隠し通そうとしていたクダリは一体何だったのか、とツッコミたくなるような展開だったりする

また玉座の下にあるオーブの間の祭壇に【闇のオーブ】が封印され、光の玉も保管されている。
オーブが安置されていた台座が地面に沈み、光の玉を乗せた台座が地面から出現する。
 
オーブの間の祭壇の柱にある四つの女神像からは邪悪を滅ぼす神の光を放つ。
聖なる者であれば光に当たっても滅されることはないが、ある程度の痛みはある模様。
ちなみに女神像には知能があり言葉を話すことができる。
 
闇のオーブはラダトーム陥落の際にアステアが持ち出され、光の玉はポロンのオクルーラで転送された竜王前に出現した。

ロトの紋章 ~紋章を継ぐ者達へ~

アステアを除くラダトーム王族が皆殺しにされたため、アステアが同じくロトの子孫である【アラン】と結婚して王国を再興。
ギアガの大穴を経由しなければならないが、アリアハンに最も近い国。
【失われし日】と同時に起きたラダトーム城の【ア・カギ】【アロス】以外の人々が全員集団失踪した事件を機に、国王夫妻と家臣団という国の要を失ったラダトームは崩壊し、荒廃してしまった。
ラダトーム城も廃墟となり、魔物の住処になっていた。
 
アロス達の活躍により物語後半で異空間に幽閉されていた国民を取り戻し、無事復興。
しかし、「勇者の血は魔を引き寄せる」という事実を今回の件で否応なしに痛感させられたアルス・アラン・アステアは
勇者の血脈は世を忍びつつ継いでいくこと、そして自らは表舞台から姿を消すことを選択する。
これによりラダトーム王国はラルス家の末裔だったことが判明していたア・カギに返還され、彼女を新女王としてラダトームはラルス王家のもとで新たな一歩を踏み出すのだった。

前作のラストシーン以来アランとアステアがラダトームを治めていたため、「このままだとラダトーム王家もロトの血脈だったことになってしまい、DQ1に繋がらない」という点は読者からたびたび指摘されていたが、これでようやくDQ1本編と辻褄が合った格好になる。

余談

城の1階中央のバリアーについて

城の中央には、水に囲まれたバリアーが存在する(DQ2のみ、マップの広さの関係からか省略されて存在しないが)。
この配置が何なのかは度々議論になるが、漫画【ドラゴンクエストへの道】にて、噴水であることが語られている。
玉座と店のカウンターが同じマップチップを使っているように、限られた容量の中で世界を表現しようとしていることがうかがえる。
同じく噴水を水に囲まれたバリアーで表現したものが、FC版DQ2の【ペルポイ】の町にも存在する。
 
しかし、容量の制限が緩くなったSFC版DQ1・2でも、これはバリアーのまま変わらなかった。同じソフトに収録されグラフィックも共通であるはずのDQ2のペルポイの方はわざわざ噴水のオブジェクトが追加されている、にも関わらずである。
SFC版DQ3ではバリアーの色が青系から赤系の色に変わったため、まるで池の中で溶岩が煮えたぎっているような、噴水とはかけ離れた全くわけのわからないオブジェクトになってしまっている。
リメイクまでの時を経て、開発陣が噴水であったことを忘れてしまったのか、漫画の描写が間違っていたのか?
真相は闇の中である。
 
余談だが、開発中はスタート地点をどこにするかの試行錯誤の段階で、この噴水付近も案として出ているが、外に出ていかれたら同じということで却下されている。

歴代王在位期間の謎

小説版やアイテム物語モンスター物語の設定をまとめると、
ラルス1世 79歳 アレフガルド暦823年(ギアガの大穴を通った時点)
ラルス8世    アレフガルド暦1348年(竜王出現時点)
ラルス16世    アレフガルド暦1547年(竜王を倒した時点、あと数日で1548年だった)
ラルス22世    ローレシア暦217年(ムーンブルク滅亡時点、竜王を倒して220年後と説明されている。つまり、アレフガルド暦で1767年)
 
8世から16世の平均在位期間は200年を9人で割って22年。
16世から22世の平均は220年を7人で割って31年。
かなり雑な計算なので、誤差もあるだろうが、ここまでは、一代あたり20~30年と常識的な数字になる。
 
しかし、ラルス1世から8世の間では、これが525年を8で割って、1代あたり65年になってしまう。
ましてや、ラルス1世の老齢から考えれば、実質は7人で525年と言える。
何代もの平均でこの長期在位は明らかに不自然であるうえに、ラルス8世以降は急に短命になることも不可解である。
しかも「竜王を倒して220年後」となるとDQ2が「DQ1からおよそ100年後」という設定と矛盾してしまう。
このあたりは統一されていない設定も参照。
しかし、この理由については小説版等にはなんら記されていない。
 
上記は、歴代国王の名前が全員「ラルス」だという仮定に基づく。歴代国王にラルス名でない王がいた場合、例えば「ローラ」が王家の伝統的な名前で「ローラ〇世」という女王がいたりした場合、当然ながら平均在位期間はさらに短くなる。