【ラーのかがみ】

Last-modified: 2024-04-14 (日) 03:28:53

概要

DQ2で初出の【道具】
魔法の力で変身した・させられた者を元の姿に戻すという働きを持つ鏡。
ストーリー上必要なアイテムである場合が多い。
 
なお、ラーとは古代エジプト神話における太陽神・最高神の名前である。
DQ2が発売された1980年代当時はテレビでピラミッド関係の特番が多く、そのため太陽神ラーもよく知られており、「ラーのかがみ」というアイテム名だけで「太陽神の力で真実の姿が映し出される」と理解されやすい状況にあった。
(DQ3に【イシス】【ピラミッド】が登場したのもその文脈と言える。)
 
もっとも、ゲーム内においてラー自身が登場したことはなく、ドラクエ世界において「ラー」とは何を指すのか謎である。
例外として、後述するように初期の関連書籍である【アイテム物語】には、このアイテムのエピソードとして太陽神ラーが登場する。
同じ事情は、【ガイア】の名についても当てはまる。
 
なぜかこのアイテムにはバグが多く、主に以下のものが確認されている。

  • 特定のキャラクターの前に立ってルーラで移動した直後のフィールド画面でも鏡が機能するバグ(FC版DQ3&SFC版DQ5)
  • 特定のメンバー単独で入手しようとすると鏡が消滅するバグ(SFC版DQ5。通称【重要アイテム消失バグ】
  • 特定の場所で鏡を使うと何の効果も発揮せずに消滅するバグ(SFC版DQ2)

 
なお「ラーのかがみ」が登場しない作品でも、DQ8は【太陽のカガミ】、DQ9は 【アバキ草】、DQ11には「やたの鏡」及びその関連アイテム【ラーのしずく】と、名前や働きの似たアイテムが登場する。
DQトレジャーズでは、ついにニセモノである【うーのかがみ】が登場。

DQ2

【犬】に変えられた【ムーンブルクの王女】を元に戻すのに使われる。
ムーンペタにいる犬の前で使うことでイベントが進むが、その犬に話しかけて犬が後をついてきた状態では反応しないのが微妙に不便。
話しかけた直後であればローレシアの王子の正面にいるのでそのまま使用可能だが、1歩でも歩くともう向かい合わせにすることはできない。
この仕様はリメイク版でもそのままである。
 
この作品のみ使用後に鏡が砕け散ってしまう。
シナリオ設定としては、ハーゴンによる強力な呪いを解呪した代償として破損した、つまりある種の身代わりのような役割を担ったと言える。
後の作品で言うとリメイク版のDQ5で【ストロスのつえ】が石化の呪いを解いたあと破損する演出がこれに近い。
メタな解釈としては当時は【預かり所】も無かったので、用済みの重要アイテムが消えるのはプレイヤーへの配慮ととれる。あるいは【ハーゴンの神殿】まで持っていかせないためだったかも知れない。
なお、預かり所が追加されたリメイク版でも、この仕様は変わっていない。
 
なぜか【ムーンブルク】城東の【毒の沼地】に沈んでいる。ハーゴンの軍勢が隠したのか?
場所のヒントはムーンブルク城の【たましい】が「ひがしの ちに 4つのはしが みえる ちいさなぬまちが あるという。」と教えてくれる。
FC版の平仮名表記では「4つのが見える小さな沼地」と勘違いする可能性もあったが、該当の毒の沼地はちょうど正方形の角を形成するように田の字状に4つのマップチップが並んだものだったので、そのように解釈しても見付けることはできただろう。
GB版では画面が狭くなった都合上、「2つの橋」に変更されている。
スマホ版では鏡のある場所が光っているのですぐ分かる。
 
また、使い道のヒントはムーンブルク城の地下室にいる兵士が教えてくれる。
この地下室は一種の隠し部屋のような扱いである上、毒の沼地をかなり歩く必要があるので、敵の強さも合わせて探索の難易度は高い。
ただし普通のダンジョンのような4倍マスのマップではないので広くはなく、相対的にエンカウント率も高くないのが救いか。
初見プレイなどでこれらのヒントを全て収集する場合、王子二人は王女に比べてかなりの経験値が先行することになるだろう。
いずれの作品でも、場所さえ知っていればヒントを聞かずとも入手可能。
 
逆を言えば、情報が無ければ解決することは難しいポイントでもある。
特にラーの鏡の在処については、情報なしで見付け出すことはまず不可能な場所にある。
この情報をくれる魂はFC版だと見た目がただの「動き回る」でしかなかった。
つまり「炎にも話しかけられること」に気付かないうちは王女を仲間にすることができない。
結果的にムーンブルク西のほこらから先に進むこともできなかった。
幸いにも序盤の謎解きであるためか「炎にも話しかけられること」は雑誌などでヒントとしてよく紹介されていた。
 
なお【ファミコン神拳 奥義大全書 復刻の巻】の「ドラゴンクエストII 制作スタッフ座談会」によると、当初この鏡は【風の塔】頂上の宝箱に入れる予定だったが、風の塔を2人で登るのは難しすぎたため、現在の場所へ移動させられたということである。
そのせいで風の塔の最上階には、空っぽの宝箱が寂しそうに佇んでいる(リメイク版では【いのりのゆびわ】が入っている)。
 
しかしその結果、上記のように「炎に話しかける」という謎解きが半ば必須になってしまった。
それに気付けなかったプレイヤーでも、いずれ風の塔を見付けることはできただろう。
結果的に王子2人で先に風の塔を攻略してもなおラーの鏡が見付けられないという、更なる難易度上昇になるケースもあった。

SFC版

どういうわけか【ローレシア】城でも使うことができる。
ローレシア城の入り口を一度通過すると、階段で別の階層に移動しない限りラーの鏡が反応するようになる。
そこで使用すると王女(ムーンペタにいる犬)に鏡を使用した時と同じメッセージが流れ、王女が出現しないのに鏡だけが壊れてしまう。
ローレシアの犬相手に使用できるという話が有名だが、実は城の【兵士】相手だろうと、誰もいない道端だろうと使用できてしまう。
逆に、ローレシア城の赤い石畳を踏んでいない場合は入り口にいる犬に使っても効果がない。
 
王女が出現しないのに鏡だけが壊れて無くなってしまい、沼地に行っても再入手できないので、その後にムーンペタに行っても王女を犬から人間に戻すことができなくなる。
王女がいないと【ムーンブルク西のほこら】が通れないのでこれをやるとハマってしまう
試しに遊んでみるのはいいが、間違ってもセーブをしないように気をつけよう。
 
このような現象が起こる原因を推測すると次の通りになるが……
ラーの鏡を使えるようになるのは「仲間が加入する」というフラグが立っている時のみであり、通常それはムーンペタで犬の目の前にいる時だけ【フラグ】が立つ。
しかしこのフラグが他所のイベントでも使いまわされており、そちらでもラーのカガミが反応してしまうのが原因かと予想される。
具体的に言うと、【サマルトリアの王子】がハーゴンの呪いで離脱してローレとムーンの二人だけでクリアした時エンディングで復活したサマルが合流するのだが、そのポイントはまさにローレシアの城の入り口。
しかし実際は「ムーンペタの犬を王女に変える」処理があって初めてムーンが仲間になるので、王女のいないローレシアで使ってもラーの鏡は無駄死にになってしまうのだ。
 
【宝箱復活バグ】を利用してアイテムコンプリートを狙う場合、このアイテムは【ゴールドカード】に次ぐ鬼門となる。
まず王子2人だけで風の塔に向かい【かぜのマント】を入手しなければならない。
更にその後「ラーの鏡を入手して王女加入→【ドラゴンの角】を経由して【ルプガナ】で船入手→【世界樹】のある島まで行き【せかいじゅのは】の入手を諦める」までの冒険をノーリセットでこなすことになる。
まずはムーンブルク城内に出現する【メタルスライム】を狩ってレベル上げから始めよう。

小説版

沼地の【ほこら】に奉られている。さすがに「沼から拾う」では書きにくかったか。
また満月の夜に効力を発揮する設定で、ラーが太陽神であることが完全に無視されている。
ゲーム中ではラーが何なのか説明されてないので別にいいが、『アイテム物語』との辻褄は合わなくなった。

DQ3

【サマンオサ南の洞窟】(ラーの洞窟)にあり、【サマンオサ王】に化けた【ボストロール】正体を暴くのに必要になる。
なお、FC版ではサマンオサ王の寝室で誰もいないベッドに向かってこれを使用することで、昼間でも正体を暴ける。
または、ベッドの目の前でルーラを使いフィールドマップに出た状態での使用でも、同様に正体を暴くことができる。
ちなみにこのアイテムは「ラーのかがみ」表記だが、FC版では正体を暴く時のみ「カガミ」表記になる。
前作とは違い、使用後も失われることはないため、ボストロール打倒後は【預かり所】で眠ることになる。
恐らくボストロールに敗北した場合の詰み防止であろう。
 
他方、以下については特に何の効力も発揮しない。

ただし、【ドラゴンクエストミュージアム】で公開された【堀井雄二】自筆の開発資料によると、ポルトガの2人(同資料中では「猫馬」)は元々ラーのかがみで呪いが解けるイベントとして構想され、ラーのかがみの使い道が2つある予定だった模様。容量上の理由でカットされた仕様の1つであろう。解決後に手に入る【ゆうわくのけん】の威力が入手時期のわりに半端なのも合点がいくが、入手時期がサマンオサ攻略後だとしても微妙な威力かも。

リメイク版

用途はFC版と同様だが、【商人】鑑定させると男女でセリフが変わる。
女商人は鏡の美しさにうっとりするが、男は「おや、私の顔が映っていますよ」と発言する。
鏡なんだから映って当然、「おや」というほど珍しい現象でもないだろう。それとも鏡というアイテムそのものが稀少なのか、本当は魔物か何かの化身だとでもいうのか……

ゲームブック版

【ジパング】【八岐大蛇】を倒すと手に入る。
DQ11に先駆けて「八咫(やた)の鏡」の名称で登場し、作中では主にこちらの名前で呼ばれる。老人のセリフで「またの名をラーの鏡とも呼ぶ」と説明された。
 
この「八咫鏡」は、草薙の剣、八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)と並ぶ三種の神器として日本神話で有名。
このゲームブックにも草薙の剣のほか、【イエローオーブ】が「八坂の勾玉」として登場する。
八咫鏡は日本の太陽神である天照大御神より授けられたものであることから同じく太陽神繋がりでこの名称になったのかもしれない。原作ゲームの名称はなぜかエジプト神の名になっているが。
 
しかしジパングの宝として保管されていたにもかかわらず、国民たちはまさかヒミコが八岐大蛇であるとは思わなかったようであり、この鏡でヒミコの正体が見抜かれることはなかった。
 
なお、概要にも記述がある通り、29年後に発売されたDQ11においてゲーム本編に正式に登場した。

小説版

サマンオサ国の神器で、南の洞窟の社に奉納されている。
小説版DQ2同様「かつて妖精たちが使っていた」という設定だが、こちらは満月の夜でなくても効果がある。

CDシアター

修行の為勇者アレル達と別れた僧侶ライドがダーマでの修行を経て賢者になった後どこかで入手し、サマンオサ城でアレル達と合流した際これを使用しサマンオサ王の正体を見破った。

DQ4

【カジノ】の景品(2500コイン)として登場してシリーズファンを驚かせた。
前作、前々作では一品物かつイベントにも関わる重要アイテムなのに、本作では量産されてしまっている。
おまけにイベントでの用途はなく、敵【マネマネ】【モシャス】を解除することしか使い道が無い。
 
【てんくうのつるぎ】でも解除できるので、アイテムコンプに興味が無いなら入手する必要性は皆無。
天空の剣強化前だとしても、マネマネと戦う機会など【デスパレス】でうっかり話しかけたときくらいしかないからだ。それか【マスタードラゴン】にうっかり話しかけなかったときか…。
マネマネが一匹だけならひたすらこれを使い続けてMP切れを待つという戦略もあるが、マネマネはMPが高くて時間がかかるうえ、変身してしまえば先攻後攻が安定しないため結局ダメージは喰らうことになるので実用的ではない。
複数のマネマネのモシャスを1ターンで解除しようと仲間に持たせても、作戦を【いろいろやろうぜ】にしない限り使ってくれない。
しかも、どういうわけか【パーティアタック】【勇者】が自分自身に使っても勇者のモシャスは解除できない。解除できれば凍てつく波動と異なり補助呪文の効果を維持したまま次々と変身してさらに補助呪文を重ねがけしていくなんて戦法も使えたというのに。
もちろん勇者に変身したマネマネは普通に解除できるが、【アストロン】を唱えられた場合はごていねいに鉄の塊が映るだけで解除できない。わざわざアストロン状態のメッセージを用意しているあたりは芸が細かいと言えるが、要するにアストロンはラーの鏡で解除できないということなので、意味はない。
第二章・【武術大会】の対戦相手である【ベロリンマン】に使うと、相手が幻であった場合にそれを見破ることができるが、次のターンにはまたベロリンマンが分身してしまうので実用性はない。
というより、これは打撃や【ほほえみのつえ】、果ては【やくそう】でも同じことなので別にこの鏡ならではの効果とは言い難い面もある。
マネマネのドロップアイテムでもあるが、売ることすらできないので預かり所の欄の圧迫になるだけである。
 
ちなみに、これを【裏切りの洞窟】に持っていっても、【うらぎりこぞう】達を見破ることはできない。
話しかけた時点で正体を現して襲ってくるので、どっちにしろ変わらないが。
【公式ガイドブック】によれば「モシャスで人間の姿に変身しているモンスターを元の姿に戻すことができる。」とある。
上記の通り、マネマネは元に戻せても元々人間である勇者に効果がないのは納得。だが裏切り小僧に効果がないのは疑問が残る。彼らは能力までコピーできていないので【へんげのつえ】又は元々持っている自身の能力であってモシャスではないのだろうと思うだろうが、公式文献の1つである【モンスター物語】で裏切り小僧のエピソードには「入ってきた人間を仲間たちと引き離し、モシャスを使って仲間に変身した姿で襲いかかるのです」とある。効果に矛盾は否めないがやっぱりモシャスのようだ。
なのに解除できないとは矛盾している。
もっとも、この世界では量産されているようなものなので、この程度のものでバレバレになるようでは元も子もないことから【リレミト】同様、この鏡についても特殊な結界を張っていると考えたほうが自然だろう。
いずれにしても無理に追求するだけヤボな話である。
 
【トルネコ】鑑定させても具体的な用途は言ってくれない。要するに「モシャスを解除できる」とはゲーム中で一言も明言されていないのだ。つまり用途に気付けない人は気付けない。
 
余談ではあるが、CDシアター2章では【ベロリンマン】登場時に「カジノ『ラーの鏡』所属、ベロリンマン!」とアナウンスされているため、エンドールのカジノの名前として用いられていることが伺える。
また、4コママンガクラブでは「2~6までのラーの鏡がそれぞれ自分の活躍を自慢して張り合う中、4のラーの鏡だけ単なるカジノの景品であることにいじける」というネタがある。

リメイク版

用途は変わらず、天空の剣の効果の範囲が敵全体になったのでほぼ使い道のないアイテムになった。というのに、入手にはなんとFC版の4倍である10000コインが必要となった。
【ほしふるうでわ】と同じコインでわざわざこっちを手に入れる人は益々いないだろう。
相変わらずマネマネのドロップアイテムでもあるので、アイテムコンプをしたいならデスパレスの個体を狩りまく(DS版・スマホ版なら【トルネコの盗み】でぶんど)ろう。
トルネコに鑑定させても相変わらず具体的な用途は言ってくれない。

DQ5

【神の塔】という厳かな施設に祭られる。しかも試練付き。
【ニセたいこう】の正体を暴くのに用いる。
もちろんモシャス解除も可能だが、入手時点で既に【てんくうのつるぎ】を持っていることもあってあまり使われない。ただ、天空の剣の【いてつくはどう】の効果は敵1グループにしか効かないので、2体の【ジェリーマン】のモシャスを解除したいときには必要。
 
ニセたいこうの目の前で使うことで正体を暴くのだが、SFC版では目の前でキメラの翼を使って脱出した後で使うこともできる。
すると、イベントフラグだけがマップ上に残っており、【ラインハット】前のフィールドでニセたいこうと戦える。
このやり方ならば馬車のメンバーが使えるので、街中で強制的に人間が前に出される仕様を避けることができる。
 
なお重要アイテムなので、SFC版ではNPCに近い扱いの【ヘンリー】は持つことができない。
やる人はまずいないだろうが、お家騒動を王子一人に任せよう(神の塔に一人で挑戦する)という偏屈なプレイヤーはこれに注意
 
また、【ラマダ】の変身を暴いたり、石化した妻を元に戻すことはできない。

DQ6

今作では「ラーのカガミ」表記。
「もう一つの世界」がテーマということもあって、このアイテムの地位が向上。 
魔王【ムドー】の正体を暴くという大任を与えられ、序盤の旅ではこれを手に入れることが目的となる。
最初にその名を聞けるのは下の世界のトルッカであり、実際に存在するのも下の世界の方だが、上の世界にもその噂は届いており旅の商人から「夢の中で見た」というヒントというよりも伏線となるセリフが聞ける。
 
その効果も単に変身を暴くと言うだけに留まらず、様々な幻惑を仕掛けてくるムドーの魔術そのものを打ち破って防御すると言う、大変頼りになる性能。
場所も【月鏡の塔】で、ミステリアスなギミックで守られているというVIP待遇。
安置されている部屋ごと空中に浮かせられて隔離されているほどのお宝はそうそう無い。
【ソルディ】兵士長に「そなたらがもってきたのは、本当にラーのカガミなのであろうな?」と訊かれるが、もちろん本物である。
 
これを上の世界のレイドックに持ち帰ると、イベントが進行する。
しかし、上の世界で「ラーのかがみを取ってこい」と命じられて旅を始めてからかなり長い期間が経ち、双方の世界の謎が生まれたり、鬱イベントを2つも見せられたり、下の世界のレイドック王妃が「鏡さえあれば…」とか譫言を言ったりするため当初の目的を忘れてしまったプレイヤーも少なくない。
 
下の世界で、ムドーの島へと乗り込む際、留守番を申し出たバーバラに持たせて彼女もろとも船に置き去りしてしまえるが、そのまま、ムドー戦の直前の幻術イベントまで進むと、しれっと主人公の目の前に現れてムドーの術を破ってくれる。
 
ムドーの幻術を打ち破った後でも、【フォーン城】で見た目には分からない背後の存在を見抜くのに役立ったりと、出番はちょくちょく用意されている。
同じイベントアイテムを再使用する機会は従来のシリーズでは珍しかったが、本作からは【ふくろ】で常時持ち歩けるようになったため、その手のイベントを作りやすくなったと思われる。
またトルッカの町の道具屋に買取を持ちかけることも可能だが、ひれ伏してしまうほど有名な宝らしい。
当然値段などつけようがなく、買い取ってもらうことはできない。
 
【バーバラ】は当初自分の姿が見えないことからこの鏡を求めて旅をしていた。
出会ったときに【ゆめみのしずく】を使わずに透明のまま連れまわす、または話しかけること自体をスルーしてバーバラを勝手に鏡の前に行かせることができるが、その場合は透明な状態のままバーバラがラーのカガミを覗き込む。
すると、さすが真実を映し出す鏡、バーバラの姿は確かにそこにあることを示すのだ。
しかし鏡の中で見えたからといってどうなるわけでもなく、結局透明なまましょんぼりしたバーバラはその場から動いてくれなくなるので、さっさと夢見の雫を使って実体化してしまおう。
なお小説版、CDシアター、漫画版ではラーの鏡を見つけた後に夢見の雫を使う展開となっている。
実体化した後のバーバラを仲間にしないように話を持っていくと、案の定その場から動いてくれない為、彼女が邪魔で鏡が取れなくなってしまう。
 
ちなみに今作はなぜかモシャス解除ができない。イベントに入れ込みすぎて、昔からの役目を忘れてしまったのか。
今作では【勇者】にならないと【いてつくはどう】が使えず、一方で【あくまのカガミ】などのカガミ系モンスターが様々な場所で登場して厄介な為、残念な仕様である。
 
【ホック】の変装を暴くことはできない。変身とは別物だからダメだということか。
【牢獄の町】で再会する、正体を現す前のソルディにも効果がない。
また、【デスタムーア】によって最終的に牢獄の町の人々は石や動物に変えられるが、この人達も鏡で元の姿に戻せない。
【しあわせの国】に向かう最中の【ひょうたん島】の中のバニーガールやバーテンダーにも何故か効果がない。バニーガールの一人(一匹?)は「ヒヅメが……。」とボロを出しかけているので、魔物が変化している姿なのは間違いないのだが…。
 
また、サンマリーノの老婆がラーの鏡の由来を昔に大地の女神が作ったと子供に聞かせている。
そしたらラーとは大地の女神なのか、そうでなければなぜラーの鏡なのか、依然として謎だが……。

リメイク版

表記が他の作品と同じく「ラーのかがみ」となった。また、メッセージウィンドウでの「カガミ」は「鏡(かがみ)」と何故かいちいち読み仮名がつく表記になった。
 
バーバラと出会った時にはゆめみのしずくを絶対に使わされるので、ラーのかがみを覗き込む演出は無くなっている。この流れになったのは、出会った直後に雫が使えるということに気付かなかったプレイヤーが多かったのだろうか?
また入手した直後には、【ハッサン】が「あっちの世界のレイドックに持っていこう」と提案するようになった。
 
戦闘ではきちんと敵のモシャスを解除できるようになった。

小説版

上述の通り夢見のしずくを使う前にバーバラが安置されている鏡を覗き込むのだが、遅れて部屋に入ったイザが一瞬【黄金の竜】の姿を垣間見るという描写がある。
原作通りの大きさだと全身を映すのが厳しいためかデザインが変更されており、鏡面が楕円形で子供の背丈ほどもあるという姿見のような形状となっている。このため、鏡の持ち運びや角度調整に苦労している様子が描写される。

DQ7

ラストダンジョンである【ダークパレス】にひっそり置かれているモシャス解除装置。
重要アイテム扱いであるが、存在を伝え聞いていたり、何かのストーリーで存在を匂わされたり等の演出はここまでに一切無い。
これを手に入れる頃には、【マジャスティス】等の呪文解除手段が揃っているので、利用価値は無いに等しい。もちろんこれを使うイベントもなし。
普通にエンディングを見る分には全く必要のないアイテムである。
 
だが、ストーリー上ではラスボスである【オルゴ・デミーラ】が神になりすましている時期があり、そしてこの正体を暴くのに世界各地を巡って【四精霊】を目覚めさせると言う大掛かりな旅をする。そこで、ラーの鏡があれば、その正体をあっさりと暴けてしまう。
また、それ以外のシナリオでも、ラーの鏡によって容易に解決出来る事件が多く存在する。

そうした事態を防ぐため、魔王が予め手元に確保しておいた(と言う事を演出するために、ここに置かれた)とする考察もあるようだ。オルゴ・デミーラの用意周到さを考えれば、あながち的はずれな考察でもないだろう。
 
また、あくまでも考察の域を出ないがDQ7には「オルゴ・デミーラはキーファが絶望の末になり果てた姿である」という、いわゆる「オルゴ・デミーラ=キーファ説」という物が根強く、その根拠の一つとしてこのアイテムの存在を挙げられることも多い。本来のシナリオでは最終的にラーの鏡を使ってオルゴ・デミーラの正体を暴くはずだったが、シナリオ変更後もフレーバー的に残されていたという物である。
 
直接的に必要ないからと言って安易にリストラせずに残しておくことで、上記のような考察する余地も残している。
DQシリーズをやりこんでいるプレイヤーのみがニヤリとできる、さり気ない演出アイテムといったところか。

DQ10オフライン

プレイヤーが入手できるアイテムとしては存在しないが、各種族の【出身村のおはなし】にてNPCが保有するアイテムとして、ムービー中にCGモデルとテキストで登場する(エルフの場合は【ヒメア】が鏡無しで正体を見抜くため登場しない)。
これによって主人公が元々人間であり、元の身体の持ち主とは別人であることが暴かれる。

DQ10オンライン

古代オルセコ王国でも重要アイテムとして登場し、また戦闘を補助するNPCが使用して特定の状態変化を解除してくれる。
詳しくはこちらを参照。
また類似の物として、食べた者を元の姿に戻す【ラーの果実】というアイテムも存在する。

ビルダーズ2

【ムーンブルク島】に登場する。表記は「ラーの鏡」。
 
真実を映す鏡であり、【飛行兵団】が保管していた。
飛行兵団の倉庫から持ち帰った後、城の兵士に化けた魔物を探すために利用するが、後に密かにハーゴン教団に奪い返されていたようで、【へんげのつえ】による変身を解かれる。
奪還した後は【リック】が内通者の証拠として預かることになったが……。
 
ムーンブルク島クリア後は、何故かムーンブルク島からの持参品として【収納箱】にしまわれている形で【からっぽ島】に運び込まれる。
持ち込んだ【プット】の話では雪原に捨てられていたのを拾ったというが、翳されたことがあるはずのプットが気づいていなかったほど薄汚れていたらしい。
本当の内通者だったリックが再利用できないように破壊しようと奮闘したが、結局壊せずに止む無く拠点外に捨てることにしたようだ。
『アイテム物語』の設定が生きているなら、神が作った物を破壊するのは人の身ではほぼ不可能だったのだろう。
 
勘の良いプレイヤーはこのラーの鏡に使い道があるのではないか、と考えたかもしれない。事実、これを使うことによってあるキャラクターを元の姿に戻すことが出来る。
 
それ以外の使い道は特になく、キャラクターに鏡を向けることが出来るくらいであり、家具として設置することはできない。
……はずなのだが、何故か最初に設置されているものを【ビルダーペンシル】でスキャンすることは可能。
当然、現物を設置できないので設計図を置いても完成させることはできないのだが。
当然というべきか一品物であるため、【そざい島】【かいたく島】に持ち込むことは不可能。

イルルカ

【ドークの館】のナンバリングコレクションとして登場。
消去法でいくとこれがDQ3象徴のアイテムになる。
かつては一国の王に化けて国を恐怖政治に陥れたこともあるのに、今では砂漠の世界の東の洞くつでぐうたら生活しているボストロールに対しての皮肉かもしれないが…

ジョーカー3プロ

モンスターズシリーズでキーアイテムとなるのは初。
プロモーションビデオでも登場するので事前にラーの鏡が出てくることを知っていたプレーヤーも多かっただろう。
【神獣界】に存在する宝。最初は輝きを失っていたが、神獣界に点在する15か所の石碑に祈りを捧げることで力を取り戻す。
その後、【エース】によってリアクターに機能を組み込んでもらえるが、そのおかげで彼らノチョーラ族の正体が暴かれることに…。
 
ブレイクワールド各地にはどうにも不自然な場所に石塊(一部は石柱)がいくつも置かれているが、ラー機能を組み込んだことでそれらの石を見破ることができるようになる。
石塊はマザーの暴走で姿を変えられていた魔王の配下であり、高い戦闘力を有する残党である。
雑魚だと思って喧嘩を売ると高確率で返り討ちにあうほど強いため要注意。ダグジャガルマ戦後すぐのパーティで勝つのは困難。
なお、どこに魔王軍の残党や姿を変えられた神獣がいるかは「ミヤブリスト」でチェック可能。
 
また、大魔王と和解した後は未完の神獣の祠の入り口を見破ることが出来る。
各大陸のどこかに1つずつあり、2本の石柱とその間の壁の窪みが目印。珍しいモンスターが生息するため配合に活用しよう。

バトルロード1

【スペシャルカード】として登場。
使用者はムーンブルクの王女。彼女が仲間になる時に鏡は壊れていると思うのだが。
そもそもお前は使われる側だろ!と突っ込んだ人は多そうだ。
なお【モリーセレクション】の絵柄は犬の時の王女が鏡に写った自分の本当の姿を眺めており、傍らにはサマルトリアの王子が佇んでいる。
一方、通常の絵柄はラーの鏡からひょこっと顔を出しているので可愛い。
 
まばゆい光で敵全体を【マヌーサ】状態にする。それってただ単に鏡で目を眩ませてるだけじゃ…。
通常のマヌーサとは別の状態異常として扱われているため、マヌーサは効きにくいがこっちは効きやすいなんてこともある。
通常のマヌーサは物理のみにしか効果を発揮しないがこちらは特技に対しても発揮する。敵によって使い分けると良いだろう。
 
モンスターバトルロードIIでは同様の効果を持つ【正義のソロバン】が登場するが、効きやすさ(耐性グループ)は別物である。
また、【レジェンドクエストII】では必須カードとなっている。

トレジャーズ

【お宝】の一つとして登場。

お宝No.51
レアリティトレジャー
カテゴリーレジェンド
コレクションどうぐ
標準価格10,000,000G

ニセモノに【うーのかがみ】が登場。

ドラけし!

DQ2イベント「ロトの血を引く仲間たち」のムーンブルク地方にてボス面をクリアすると宝箱への道が開かれる。
これとボス面クリア後に2-1をクリアすると入手できるようになるワンワンプリンを錬金するとムーンブルクの王女のドラけしが手に入る。

ウォーク

2023年2月14日からのイベント「ゆがめられた真実とラーのかがみ」で登場。
アイテムとしてではなく、イベント内の仕掛けという扱いである。
スマートフォンのカメラを使ってモンスターの姿を実風景に重ねる「ARモード」をラーのかがみに見立て、モンスターにされた人間を映して正体を明かし、助けることでイベントが進行する。

アベル伝説

亡霊の島の宝箱にあり、【ふなのりのほね】はコレを指し示す。
【ドランの都】の王である【ピエール3世】に化けた【シーザーオライオン】の正体を明かすのに使われた。その後シーザーオライオンの魔法によって犬に変えられていた【フランク】、そして豚になっていた【モコモコ】を元の姿に戻した。
本作では正体を暴く用途にとどまらず重要な道標ともなっており、鏡の周囲に「?の場所を指し示す【竜の天秤】真実の湖にあり」と書かれている。
ただしそれらの文字を実際に我々の目で解読すると「LAANO KAGAMI DAYO」となっているのがわかる。

スライムドーン!!

【ランプのまじん】が所持する宝箱の中身として登場。
高値で売れると鑑定所にもちこむものの類似品のヲーの鏡と鑑定されて70ゴールドで下取りされてしまう。
が実は本物を安く買い取るために騙されていたことが後に判明する。

アイテム物語

太陽神ラーに仕える若き武将ゼグンドが、恋心をよせる主君の妹スリスのために制作し、贈ったもの。
水の光や星のきらめき、月の輝きに由来する真珠金を薄く延ばし、表面を星の粉で磨いて造られた。
「真実を映し出す鏡」であり、魔物でも、神々であっても、この鏡に映ると真実の姿が現れる。
これによってラーの暗殺をもくろむ魔界からの刺客、武将に化けていたボストロールの正体が暴かれ、ゼグンドの手で討ち取られた。
その後、ゼグンドとスリスは結ばれ、鏡は太陽神に献上された。
やがて鏡は地上界にわたるのだが、そのいきさつは語られず。

商品化

実際にラーの鏡という商品がエニックスから90年頃に発売されていた。
価格は1500円。もちろん普通の鏡で真実を映し出したりしない。現在では入手困難だと思われる。
また、主にコンビニなどで発売される「一番くじ」のドラクエverにて、ラーの鏡(を模した手鏡サイズの鏡)が景品になったこともある。

周囲の文字

鏡の周囲にルーン様の文字が書かれているが、作品や商品ごとに書かれている文字は全くバラバラで、しかも意味が通じなかったり、ルーンに欠けている文字を創作したりしているようで、意味はわからない。ある意味これも【統一されていない設定】だろうか。
例外的に、1990年ごろに発売された商品に関しては、上側にトールキンのホビットのルーンと思しき文字で「Its your real face you believe or not」下側にローマ字で「DRAGON QUEST」と解読できる。