【主人公(DQ8)】

Last-modified: 2024-03-10 (日) 05:12:58

パーティメンバー:DQ8
【主人公】―【ヤンガス】【ゼシカ】【ククール】(―【モリー】【ゲルダ】

概要

【ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君】【主人公】。18歳。【性別】は男。
公式名は「エイト」、外伝作品での呼称は「勇者エイト」。作品のナンバリングの数字が公式名に使われるのは初めてで、以降恒例化する。
現ナンバリングタイトル中、年齢がわかっている中では旅立つ時点での年齢が最も高い主人公である。
2002年11月の作品発表時に1点のみ公開された画面にてその姿が明かされ、公式イラストは2003年8月に公開された。
 
【トロデ】の治めるトロデーン王国の近衛兵だが、実は【人間】【竜神族】のハーフ。
【主人公(DQ5)】以来3作振りに結婚イベントを引っ提げた主人公でもあり、丁度3作後のDQ11にも結婚主人公が出てきた。なおDQ5主人公とは逆でこっちが王に仕える側。

容姿

頭の赤い【バンダナ】と黄色い服がトレードマーク。身軽で颯爽とした冒険者らしいルックスをしている。少し竜神族の服装にも似ている。
トロデーン城が呪いを受けた時の回想シーンでは他の兵士と同じ鎧兜姿なので、旅に出るにあたって上記の服に着替えたと思われる。
主人公としては歴代最年長ながら、DQ6までの歴代主人公に比べると、その顔立ちはやや幼く、腕も細い。
この辺りは既に【鳥山明】が前作の頃より絵描きをPCに移行し、絵柄が大幅に変わった事も考慮すべきだろう。
相棒の不思議なねずみ【トーポ】がいつもポケットの中に入っている。このトーポの正体は竜神族である祖父の【グルーノ】
 
彼をデザインするにあたって、鳥山明曰く、

目立ちすぎちゃダメ、健全じゃなきゃダメ、個性が強くてもダメ…って、主人公がいちばん難しい!しかもいいヤツ描くの苦手(笑)。目でいい人っぽくしてるんだけど、あとは設定的に品の良さを出す必要があったんで、そこも意識しました。

とのこと。

DQ8

本作の【主人公】で、【名前】は前作と同様にひらがな・カタカナ・一部記号を用いて4字以内で自由に付けられる。文字数制限か4文字の主人公はナンバリングタイトルでは本作が最後となった。

その旅立ち前

両親のいない彼が【トロデーン城】にやってきたのは8歳のとき。
この頃、【ミーティア】姫とは同い年だったこと、他に友達と言える子どもがいなかったことから、よく二人で遊んだとのこと。
ふたりで変装して弁当を持って【トラペッタ】の町まで行こうとして、迷子になったこともあるらしい。
その他にもトロデーン城の庭をふたりで散歩したりと、とにかくよくミーティアといっしょにいたようだ。
今も昔も、ミーティアからは「お兄様のような人」だと慕われている。
このあたりのことは【ふしぎな泉】にこまめに通うことで少しずつ明らかになる。
 
なお、8歳と明言されてはいるが、主人公は小さい頃や両親についての記憶が無かったはずで、年齢だけはっきりしている理由は不明。
ちなみに物語中でミーティアが誕生日を迎え18歳になるので、すでに18歳である主人公の方が誕生日は早い、つまりいつの生まれかも判っているか、仮にでも誕生日を決めてあるようだ。
名前は持ち物に書かれていたそうなので、生年月日を特定できる情報も持ち物に残されていたのかもしれない。
 
やがて近衛兵に取り立てられることになるが、これはミーティアが「いっしょにいられる時間が今までよりも増える」と考え【トロデ】に頼んだ事による身内人事である。
トロデーンの貴族はこれを「素性の分からぬよそ者が近衛兵に取り立てられるとは思わなかった」と日記に残しているが、一方で「この人事はきっとうまくいくだろう」とも記している。
身内人事である事や素性不明というハンデを乗り越えられる程度には、主人公のトロデーン内での評価は高かったようだ。
 
ちなみに「勇者」のような称号的なものを除くと、物語開始時点で明確な職業に就いている主人公は、何気にシリーズ通して彼が初めてである。
他の主人公は、そもそもストーリー内で来歴に触れられない王子先代勇者の子供村の少年漁師の息子など、イマイチ職業が不明瞭な人が多かったので、地味に希少。
しかも一国の兵士とあれば、現代で言えば公務員である。国が滅びない限りは安泰の人生、だったはずなのだが…

その旅路

そんな主人公が城づとめをしていたある日、道化師【ドルマゲス】がトロデーン城にやってきて呪いをかけ、城の人々はイバラに、トロデ王は醜い魔物に、ミーティア姫は馬に姿を変えられてしまった。
だが、彼はなぜか1人だけ呪いの影響を受けなかったため、主君・姫君と共にドルマゲスを倒すための旅に出る。
この一件に限らず、彼は戦闘中も装備品によってもなぜか一切呪われることがない体質を持っている。
トロデとミーティアは呪いをかけられた瞬間に、ドルマゲスが奪った杖を封印していた魔法陣の中にいたため、呪いの効力が薄まりイバラとは違う姿になったのだが、主人公が呪いを軽減するどころか全く影響を受けなかった理由は当初は謎。
最初に挑むダンジョンである【滝の洞窟】でもボスが呪い攻撃を使うようになっており、戦闘後に呪いが全く効かないことに驚くなど、呪いが無効化されることが強調される。
後述のドルマゲスとの決戦の時にも、イバラの呪いで封印されそうになるものの、主人公が先頭にいたためにイバラの呪いを全て弾いてしまい不発に終わっている。
これは後述する彼の生い立ちによるものなのだが、理由については本編中でも一切明かされず、実際に明らかになるのはなんとクリア後のおまけシナリオをクリアしたときである。
 
旅路の中で、はぐれ山賊【ヤンガス】、ドルマゲスにを殺された少女【ゼシカ】、同じく恩師を殺された聖堂騎士団のはみ出し者【ククール】(3DS版ではさらに女盗賊の【ゲルダ】、モンスターバトルロード主催者の【モリー】)を仲間に加えてゆく。
 
長き旅の末に仇敵ドルマゲスを討ち果たすが、なぜか2人と城にかけられた呪いは解けず、【七賢者】の末裔の殺害も止まらなかった。
一連の事件の背後に復活を遂げんとする【暗黒神ラプソーン】の存在があることを知った彼は、故郷を救うため、そして世界を救うために暗黒神との対決に臨むのだった。
 
旅の途上は常に主君たるトロデと馬姫様が同伴しており、歴代勇者と異なりパーティリーダーという性質は薄い。
そもそも、旅の動機と目的は主であるトロデと馬姫様の呪いの解呪であり、彼は家来として主君の旅に同行しているだけ。
そのためか、英語版のサブタイトルは「Journey of the Cursed King(呪われし王の旅)」である。
天空シリーズの勇者のように特殊な血筋の生まれであり、その血筋的にもラスボスとは多少なりとも因縁は存在するものの、身内や大切な人を殺されたなどの直接的な因縁はなく、選ばれしものとして戦う使命を負わされていたというわけでもない。結局は成り行きでラスボスと対峙することになっただけである。
その正統派勇者といえる性能に反して、ストーリー上では、シリーズで最も主体性のない主人公といえる。
 
暗黒神ラプソーンを倒して世界を救っても、その功績を称賛される描写はほとんどない。
エンディングのイベントで登場する【クラビウス】にも感謝されることは無いし、【聖堂騎士団】には世界を救った後まで目の敵にされる始末。世界を救ったのに称賛されなかった主人公ナンバー1ではなかろうか。
伝説となって遥かのちの世にも語り継がれる【主人公(DQ3)】とは、えらく扱いが違う。
一応、最後の戦いから数ヶ月後、トロデーン国の近衛隊長に出世しているが、それでも一兵卒には変わりない(トロデーン国ではこれ以上のポストを準備できなかった可能性はあるだろう)。
最初から最後まで宮仕えの一兵卒という、地味ながらも堅実な職業で働いていることも相まって、その点では異色の主人公と言える。
ただし、真エンドではミーティアと結婚できたので、ゆくゆくはミーティア女王の王配になると思われる。あるいは、トロデーンがDQ11のユグノア王国のように男子しか王になれない国の場合は国王になるだろう。
3DS版の別エンドでゼシカと結婚する場合は、【リーザス村】の領主は現状で【アローザ】が務めている以上、男女の制限は無いようなので、領主の座は血統たるゼシカが継ぐことになるだろう。それでも、その夫ということで、安定した生活が約束されることは間違いない。
 
主人公は現サザンビーク王の甥=サザンビーク王家の血筋であり、かつ竜神族とのハーフでもあるというとてつもない出自ではあるが、聖堂騎士団や【チャゴス】などから「薄汚い」「見るからに身分が低い」などと言われる。
これらの出自は全て隠しダンジョンで明らかになる事であり、ラプソーンを倒すための旅の道中では誰も知らない事であり、トロデーン王国の近衛兵だという事は他国では明かさないため、見た目はただの旅人に過ぎない。
このような評価を下されてしまうのも止む無しだろうか。
顔立ちだけでサザンビーク王の血縁者では?などと見抜けるのは相当な眼力の持ち主でも難しいだろう。
トロデやミーティアに至っては国王と姫という本物の王族だが、人間ではない姿になっていたために、トラペッタで石を投げられたり、聖堂騎士団に蹴り飛ばされたり、チャゴスにムチを打たれたりしている。
 
なお主人公の仲間たちは何気に相当な身分の者ばかりが集まっている。

  • トロデ、ミーティア … トロデーン王族
  • ゼシカ … 【リーザス村】の長アルバート家の娘で、【七賢者】の一人【シャマル】の末裔
  • ククール … 【ドニの領主】の息子(正妻の息子であり正式な跡継ぎ)
  • モリー … モンスターバトルロードの主催者で、王家の結婚式に招待される程の資産とコネを持つ資産家
  • ヤンガス…盗賊王【ヤンパー】の息子(外伝で判明)
  • ゲルダ…凄腕の女盗賊

ヤンガスとゲルダに関しては表社会の身分ではないが、そっちの業界では相当に名が通っていると思われる。

その出自

先述の通り、彼の正体がわかるのは、なんとクリア後のオマケ要素によってである。
このような演出は外伝作品も含めて前例はなく、かなり斬新な試みである。
本編クリアで満足して、オマケ要素をプレーせず、この主人公が結局何者であったのかわからずじまいだったプレイヤーも少なくないだろう。
 
その素性は現在サザンビーク王クラビウスの兄、【エルトリオ】王子と竜神族の娘【ウィニア】の間に生まれた子。
つまり、【人間】【竜神族】とのハーフである。
のちに二人は竜神族によって引き離され、結果、不幸にも二人とも死に至ることとなる。
この辺りはなんとなくダイの大冒険【ダイ】の出自に似ている。
生まれてきた主人公についての処遇は、長老たちの間で「何年にもわたる長い議論」が行われたとのことであるから、少なくとも何年間かは【竜神族の里】で過ごしていたのだろう。
やがて長老会議が出した結論は、主人公を人間界へと追放することだった。
 
なお、この追放の際にはこれまでの記憶を封印する呪いをかけられている。
生まれてすぐに追放されたのでは記憶を封印する必要がないので、やはり何年かは里にいたのだろう。
 
彼が呪いの影響を受けないのは、先にかけられたこの竜神族の強力な呪いが後にかけられる他の呪いを打ち消してしまうことが原因である。
実際、初見プレイでは気にも留めないだろうが、【ザバン】戦で【呪いのきり】を弾くときには竜族の紋章が一瞬現れるのだ。残念ながら他の呪い攻撃では紋章は出てこない。
この呪いのおかげで【ドルマゲス】の呪いを受けることが無かったことは塞翁失馬と言うべきか。
なお、上記の演出以外にも【チーズおじさん】の存在や彼が教えてくれる【トーポ】の隠された特技、さらには【ユリマ】の「人でも魔物でもない者」という台詞など、実は最序盤にこそ主人公の正体に迫る伏線が散りばめられていたりする。
 
ちなみに、人間体の【竜神王】が使う【竜神の封印】は他3人と違って高確率で食らってしまうが、これは呪いとは関係なく主人公が竜神族であるため。ただしこの技を使ってくるのは最初だけなので、チーム呼びで避ければ後は気にしなくていい。
 
余談だが後述する【ドラゴンソウル】の説明文に「竜の魂を解放する竜神族の秘技」と書いてあるため、北米版と3DS版ではクリア前にその出自をネタバレしてしまう可能性がある。
もっとも、これの習得LVは前者は65、後者は70と、クリア前にそこまでレベルを上げるということは相当なやり込みの域になる。
 

  • 生まれる前に父が死亡し、母も自分を産んですぐ死亡した
  • 竜神族の血を引いているのに人間とのハーフという理由で記憶を封じられて地上に追放された
  • 事実だけ観れば、自分も王族なのに王族にこき使われる
  • 世界を救った後もその功績が世に認められる事は無く、実力と功績で掴み取った近衛兵長の座が限界
  • 出自が分かった後も父が元々いたサザンビーク王家にも入れない

……などよく考えるとかなり不幸な人生なのだが、身内を失った原因が魔族の襲撃ではないことや、前述した通りエンディング後という完全な後付けタイミングで出生がわかるためか、DQ4やDQ5の主人公ほど不幸扱いされる事は多くない。
主人公本人にとって出自を知らない方が幸せなのか、生まれ故郷に行けて祖父にも会えたから幸運かは、プレイヤーの解釈次第である。

性格・人物像

ドラクエの主人公は基本的に性格の設定はされていないものの、トロデ王からは「マイペースだが、頼りになる」と評されている。
また、優しそうな外見、襲ってきたヤンガスを助けるといった行動から、温和で慈悲深く、純朴なイメージを持たれている。
ちなみに、最初から最後まで、台詞は全くない(ぱふぱふ屋で彼を先頭にすると、声色が分かるシーンはある)。
が、イベント中に身振り手振りを交えて話している場面が何度かあるので、表示されないだけで、必要な時はキチンと喋っているのだろう。
しかし、全てのイベントシーンを確認してみても、彼が話している場面は数えるほどしかなく、頷くだけだったり、棒立ちで成り行きを見守ったりすることの方が多い(これは演出面の問題が大きいが……)ので、大人しく控えめなイメージを持つ人もいる。
なおミーティアの発言によると、幼少期は意外と腕白な性格だったらしい。
 
後世まで語り継がれる偉大な伝説を残したり国王となった従来主人公の影に隠れがちだが、元から身寄りのない孤児同然の状況だったにもかかわらず、18歳という若さで王族を傍で守る近衛兵にまで昇格しているあたり、少なくとも大半の一般庶民からすれば一生足掻いても手の届かない、エリート街道ド真ん中な人生勝ち組である。
しかも最終的に近衛隊長の座を掴み、仕える姫君に想いを寄せられ、展開次第では結婚までするという誰もが羨むリア充の権化である。
近衛兵への昇格はミーティア姫の推薦があったからなのだが、兵士としての能力が足りなかったり人間としての信用がなければいくら姫の推薦があってもトロデ王や家臣が許さないだろう。
前述の通り、エンディングではトロデ王から護衛の任務を達成した栄冠を讃えられ近衛隊長に出世するのだが、役職にふさわしい鎧を貰えるわけでもなく、せいぜい普段着で出歩く事を許された程度である。
一応服装の変更が可能な都合上、クリア後なら竜神の鎧兜、3DS版ではメタルキング装備での、立派な鎧を着た格好いい近衛隊長っぽさが出せるので、竜神装備、或いはフルメタルジャケットでラプソーンを倒してみるのもいい。
そして、素性不明で若くして急激に出世したにもかかわらず、城の人々は彼に嫉妬したり反発する様子も見せず純粋に評価・賞賛している。
城の人々は茨に変えられ、復活したときにはいつの間にかラプソーンが倒されていたので、トロデやミーティアが「主人公が暗黒神を倒した」と言っても俄かには信じられないだろう。
そんな中で彼が近衛隊長として受け容れられているのは、彼自身の人格による所も大きいと思われる。

戦闘能力

表立って勇者と呼ばれることはないが、シリーズ通じての勇者の特徴を色濃く持っており、その意味では原点回帰と言える。
HPが高く攻撃力も中々、抜群の回復力を誇る他、【ギラ系】の攻撃呪文、ゆうきスキルで覚える【デイン系】【ベホマズン】といった典型的な勇者専用呪文を習得。
戦闘での役割も、勇者らしく攻撃と回復である。補助呪文はゆうきスキルによる【マホトーン】のみ。

ステータス・装備・耐性

Lv素早さ身の守り賢さ最大HP最大MP経験値スキル
ポイント
1866522000
1539351832109441131138
30967540102307110152012117
4513911065192442227975135222
60214150962484972842629725259
994002002153768064786931659350

 
高レベルになるまでは、ククールと似たステータスを持つ。
ククールに比べると素早さと賢さで劣り、Lv35くらいになるまではMPも低め。
しかしHPはヤンガス並みの高水準を常に維持するため、打たれ強い。
Lv45までは力はククールよりわずかに高い程度であるため、物理攻撃もそれなりといった程度の威力だが、その後は大きく伸び、最終的には戦士系のヤンガスをも超える力を持つようになる。
前述の通り腕は細いのだが序盤でもヤンガスを救い上げられる腕力を持っている辺り、出自の関係もあるのか意外と力持ちである。
 
武器は剣とヤリ、そして序盤戦のおなじみ装備となったブーメランを使用できる。
防具はヤンガス、ククールと共通するものが多い。
強力な主人公専用装備の登場はクリア後になるが、そのうちの【竜神のよろい】【竜神のかぶと】【着せ替え】に対応し、赤い甲冑姿となる。
反面、他の3人が持つ呪文・ブレス双方を軽減する体防具が無く、ダメージを割合で軽減出来る防具も殆ど無く、回避率を高める装備もないため、高いHPのわりに守備面で不安が残る。
また、素早さ成長率が歴代主人公でも4の主人公、3の主人公に次ぐ悪さで、当然パーティメンバーではヤンガスに次ぐ遅さなので注意が必要。
 
デイン系に耐性を持っているが、食らう機会は【レティス】のライデインや【グレートジンガー】のギガデインくらいであまり活かせない。
もちろん、【いなずま】【いなずまぎり】【イオ系】なので普通に食らう。
【ラリホー系】【メダパニ系】にも耐性を持ち、わずかながらも行動不能になる確率が低い。
また、特殊体質のおかげで【呪い】に対して完全耐性を持っているのも長所。【からみつくいばら】も無効。
リメイク版DQ4の【ピサロ】のように呪われた装備品を装備しても呪われないので、【サタンヘルム】などをより強力な装備を手に入れるまでのつなぎに使うプレーヤーもたまにいる。
装備すると例のデロデロは通常通り流れるためドキッとするが、「○○○は呪われない!」と表示され、通常の装備をした扱いになる。
装備可能な呪い装備が少ないのが難点だが。
 
ただし前述の通り、他3人とは違って竜神の封印は高確率で食らうので注意。
と言っても竜神の封印は人間体の竜神王が1ターン目に使ってくるのみで、他に食らう場面はない。【チーム呼び】で対抗するといいだろう。

習得呪文・特技

 
ゼシカやククールとは違い、自力習得の呪文は少なく、バリエーションに乏しい。
そのため、スキルで何を覚えるかが非常に重要になってくる。
ベホマを自力で覚えてくれるのは嬉しいところである。
戦闘中一回限りという制限こそあるものの、チーム呼びを利用する事で様々な補助を実現出来るのも大きな強み。

スキル

ヤンガスやゼシカに比べると、序盤のスキルポイントの伸びが少し悪い。
ゆうきを軸に、剣かヤリのどちらかも並行して上げていこう。
DQ8の全キャラクターに言えることだが、格闘スキルは【縛りプレイ】用であることは頭に入れておこう。
 

  • ゆうき
    覚える呪文では【ライデイン】【ベホマズン】が特に役立つが、何と言っても彼の代名詞である消費MP軽減が非常に強力。
    優先して90まで上げたいところだが、勇気スキルだけだと対単体火力が不足しボス戦が面倒になるので、並行して武器スキルも上げていきたい。剣かヤリのどちらかを選ぶのが吉。
  • 剣スキル
    系統への特攻や2回攻撃等、優れた効果を持つ武器が多く、対単体特技を多数習得する。
    【かえんぎり】【はやぶさぎり】は常用でき、【ドラゴンぎり】はドラゴン系への切り札でクリア後も活躍。
    これらはMPを消費しないため、気軽に使っていける。
    また、勇気スキルも必要になるが、武器に左右されず使える【ギガブレイク】を習得出来るのも利点。
    その反面、【ギガスラッシュ】までは集団への攻撃手段が乏しく、全体攻撃は全くできないのが欠点。ブーメランでの通常攻撃や呪文攻撃で補う事になる。
    単体攻撃についても、特技数は多いがどれもヤリの【さみだれ突き】に火力負けしている。【バイキルト】を受けた状態で比べると逆転できるが、それは【いてつくはどう】に弱いということでもある。困ったことに本作は凍てつく波動の使い手が多く、ドルマゲス以降やたらと浴びせられることになる。
    武器の入手時期が中盤以降に偏っており、相当な期間どうのつるぎ~はがねのつるぎになるのも難点。
  • ヤリスキル
    剣よりも対応できる幅が広く、単体・集団共に高い水準でこなす事が出来る。
    【しっぷうづき】による先制攻撃、【なぎはらい】で集団戦、【さみだれ突き】で単体戦と申し分無い。
    さみだれ突きは剣スキルの特技より高火力だし、【ジゴスパーク】に至れば高火力の全体攻撃もこなせるのも、剣に比べて優れている点だ。
    さらに、やはり【雷光一閃突き】によるメタル狩り能力の高さも長所として外せないだろう。レベル上げは勿論、【レティス】【黒鉄の巨竜】戦でも活躍する。
    全体的にバイキルトと相性の悪い特技が多いが、逆に言えば凍てつく波動が気にならないという利点にもなる。
    武器も【英雄のヤリ】【デーモンスピア】等の強力な武器がほぼノーコストで入手できる。
    MPを消費する特技が多く、特技を覚える間隔が少し遅めなのが難点だが、消費MPについては勇気スキルによるMP消費軽減でかなり補える。
  • ブーメラン
    武器の性能上、集団の雑魚に強く単体に弱い。
    会心が出ないという関係上スキルによる装備補正は総合で+20と高い。
    【ほのおのブーメラン】で考慮すると、攻撃力83と主人公の力の高さも踏まえれば低くはない。
    しかし進むにつれ攻撃力不足が顕著に出る上、単体攻撃力は100まで振る必要がある割に剣・槍より低い。
    一応【ギガスロー】自体はそこそこ使えるが、他が半分程度で覚えられる性能の特技を100振って覚えるのは…。
    序盤~中盤に差し掛かる辺りは通常攻撃だけでも十分に使えるのでスキルまで振る必要性は低い。
    しかし長期的やり込みを目標にしたプレイでは52、あるいは66ポイントまではお呼びがかかる事も。詳細は【ブーメランスキル】の記事を参照。
  • 格闘スキル
    ほぼ実用性は無いが、11と低いポイントで【だいぼうぎょ】を覚えられる。
    ストーリーが進めば進むほど役に立つ特技なので、これは覚えさせても損はしない。

運用

勇者としての性質を色濃く持つ彼だが、歴代勇者との最大の差異にして最大の長所は、ゆうきスキルによる消費MP減少。
勇者といえば「強力な呪文を覚えるが、最大MPが並程度なので乱用しづらい」という印象があるが、ゆうきスキルを高めると呪文に必要なMPが減少する。
これにより、終盤になるとベホマズンを自在に連発することができる。その回復力はまさに化物級。
賢さが伸びにくいので、中級まではともかく上級攻撃呪文の威力には期待できない(ベギラゴンのダメージが100以上になるのはレベル70くらい)。
しかし回復呪文は非常に有用で、MPを消費する各種攻撃特技も強力なので、非常にありがたい。
また最速Lv17で【ライデイン】を習得でき、敵全体に結構なダメージを与えるためザコ戦が非常に楽になる。
魔法に秀でた主人公というのは歴代作品でもなかなか異色である。
主人公でなく勇者という括りならDQ5勇者なども該当し、DQ11主人公もかなりの芸達者であるが、その中でもDQ8主人公はMP効率が良いため、継戦能力においては群を抜いている。
反面先述の通り防具の耐性面で不安を抱えているため、HPの高さとは裏腹にやや打たれ弱いのが欠点か。
 
もちろん呪文のみならず肉弾戦の才もピカイチ。
中でも【はやぶさのけん】【はやぶさ斬り】や、【さみだれ突き】【雷光一閃突き】は、ボス撃破の際に有効なダメージソースになる。
【ドラゴンスレイヤー】【ドラゴン斬り】や、【ふぶきのつるぎ】【かえん斬り】も相手によっては非常に有効。
これに【バイキルト】、タンバリンを組み合わせれば【竜の試練】において強力なダメージを叩き出す。
【双竜打ち】(スマホ版まで)や【キラージャグリング】(3DS版)の前にはどうしても霞んでしまうが、物理アタッカーとしても優秀だ。
ただし素早さが控えめな割りに時折やけに速く、ゼシカやククールのバイキルト・タンバリンより前に行動しがちなのが困りもの。
【しっぷうのバンダナ】【アルゴンリング】などを装備すると、その傾向が更に強まる。

北米版

彼自身にボイスの追加や演出の追加はないが、レベル65で【Dragon Soul】を習得できるようになった。
また唯一他の移植版とは全く違う追加点があり、それはスーパーハイテンションになると腕を交差させた後に力を解放させ、カットが変わるとバンダナが吹っ飛び、髪が逆立ち仁王の如く怒りに打ち震えた姿へと変貌するというもの。完全に超サイヤ人そのものである。
これは後の3DS版では搭載されていない機能で、唯一この北米版のみのオンリーワンである。
一体彼に何があったというのだろうか……

3DS版

ステータスの数値に変更は無いが、ヤンガスのちからがアップしたためちからの値がパーティ中2位となった。
 
追加イベントとして、煉獄島に収監されたときに見る夢で、主人公の幼少期が語られるようになった。
トロデーン城近くの【森】で行き倒れていた所をミーティアが見つけ、助けられる件が描かれている。
与えられた最初の仕事は住み込みの小間使いで、台所でジャガイモの皮むきなどをしていた。
 
また、【呪われしゼシカ】戦後にゼシカが目覚める際、直前まで夢に見ていた亡き兄【サーベルト】と容姿が似ている主人公の顔がだぶって見える、という演出が追加されている。
 
戦力面でもそれなりの状態異常耐性を持つ【ゴシックミトラ】、待望の主人公用の回避装備【ゴシックコート】、終盤まで普通に使える【サーベルトのよろい】といった専用装備が追加され、レベル30までに獲得できるスキルポイントが若干多めになっているなどかなりテコ入れがされた。
 
【追憶の回廊】まで来ると、想像を絶する敵の攻撃の熾烈さで受ける絶大なダメージを一気に埋められる手段は【せかいじゅのしずく】かベホマズンくらいしかない。
この事から、せかいじゅのしずくを量産しない場合は、ベホマズン係に抜擢されてしまう事が多い。
それでもアタッカーとしては優秀なので、大したダメージを受けなかったターンはふぶきのつるぎかえんぎりやドラゴンソウルを使って大ダメージを狙うと良い。
場合によってははりきりチーズなどでタンバリン係も担うとなお良いだろう。
専用装備の1つ【竜神のかぶと】のお陰で、高命中率の状態異常攻撃に対しても安泰なのも強み。
 
しかし、依然割合軽減出来る装備は乏しい為、威力が高い専用スペックの特技が乱れ飛ぶ試練終盤になると他のキャラ以上に脆くなりがち。呪文はまだサーベルトのよろいや【はぐれメタルよろい】があるが、ブレス耐性は配信アイテム以外では割合軽減装備が無い。
更に素早さも低めなので、LV99でもベホマズンでの回復の前に敵の追撃を許してしまいがち。
彼を戦闘メンバーから外すことが出来ないので、この辺への対策はしっかりやっておこう。
もっとも、外せたら外せたで、彼のベホマズン無しで追憶の回廊に挑むのは自殺行為だが。
 
本作品ではキャラクターがしゃべるようになったが、各キャラクターは主人公の名前を一切言わない(名前の部分にきたら「あなた」、「この青年」など。いっさい言わない場合も)。
システム上仕方ないのだが、『ファイナルファンタジーX』のティーダを彷彿とさせる。

DQ9

再登場したドルマゲス、ラプソーンを倒す事(or期間限定の【Wi-Fiショッピング】)で彼のコスプレ装備が手に入る。
コンプリートすると、ミーティア姫に忠誠を誓う「【トロデーン近衛隊長】」の称号がもらえる。
外見だけなら町人に身をやつした「トロデーン近衛隊長」である。

DQ10オンライン

3DS版DQ8発売記念に【DQVIII主人公券】が配布され、主人公のコスプレをすることができるようになった。
このときのプレゼント呪文が「わたしはぜしかは」(私はゼシカ派)だが、ゼシカエンドを選べるようになった3DS版の発売とも重なって、上述DQ9の「ミーティアに忠誠を誓う~」とバランスを取るためなのだろうか。

DQ11(欧米版)・DQ11S

当初は欧米版限定の【おしゃれ装備】として【トロデーンバンダナ】【トロデーンの服】が登場し、2つ装備することで【主人公(DQ11)】をDQ8主人公の外見にすることができる。
DQ8の知名度がシリーズ内で最も高い欧米圏ならではのサービス。
【ふしぎな鍛冶】【Artisanal Trodain Bandana】【Artisanal Trodain Togs】に強化することもできる。
 
その後DQ11Sでは言語に関係なく逆輸入されている。ただし強化版は削除された。

バトルロードシリーズ

「勇者エイト」の呼称が初めて使われた。
【スペシャルカード】【ギガスラッシュ】【スーパーハイテンション】で登場。
【とどめの一撃】【ドラゴンソウル】
バトルロード1・2では【ロトのつるぎ】、ビクトリーでは【竜神王のつるぎ】を装備している。

シアトリズム

プレイヤーキャラクターのひとりとして登場。公式イラスト同様、兵士の剣を持っている。初期職業は【勇者】

トレジャーズ

お宝に【主人公の像(VIII)】が登場。

ライバルズ

第5弾「勇気の英雄譚」で目玉となる英雄カードの一つとして「勇者エイト」の名で実装された。

レベル1 コスト0 小さな相棒
味方リーダーがテンションスキルを使う度カードを1枚引く この効果は条件を満たすと自動的に発動する

レベル2 コスト0 挑戦!バトルロード
スキルブーストを持つカードを自分が使用した後 味方リーダーのテンション+1 この効果は条件を満たすと自動的に発動する

レベル3 コスト11 姫君との結婚
この対戦の間 自分のターン開始時 味方リーダーのテンション+3 さらにカードを1枚引く スキルブースト:コスト-1

DQ8がシリーズで初めてテンションシステムが登場した作品である事からか、いずれもテンションに関連した効果を持つ。
各レベルの発動は多少厳しいが姫君との結婚を発動することができればかなりのアドバンテージを獲得することができる終盤型の英雄カードである。
テンションスキルはおうえんカード無しでは溜めるのに3ターンかかるため事故るとレベル1で詰まりやすいのはネック。後攻なら最初からテンションが2溜まっているので比較的スムーズに動きやすく、先行有利になりやすいライバルズ(に限らずカードゲーム全般)では珍しく後攻が安定するデッキであった。

なお、レベル3には本家以外の作品では今まで見ることができなかった人間姿のミーティアが描かれている。(後にはミーティア自身も人間姿で参戦している。)
思いっきり真EDのネタバレをしているのだがそれは大丈夫なのか?。

ドラけし!

「勇者エイト」

OPムービーやタイトル画面で登場していたがDQ8イベント「ドルマゲスを追って」でついにドラけし化。
期間限定ドルマゲスピックアップドラポンから排出され、星4の青属性。
スキルは横長を物理で攻撃するチーム呼びで、出てくるモンスターは【オークキング】【うごくせきぞう】【バトルレックス】
いずれも原作でスカウトモンスターとして登場しているが、オークキング以外は登場時点でドラけしに未実装である。

「SH勇者エイト(+)」

2023年1月12日開催のDQ8イベント「闇の世界と暗黒神」の後半にてSHT状態の「SH勇者エイト」が限定ドラポンで登場。
ドラけしずかんでは「竜の魂を解放した姿」とあるが、SHTにそんな設定はないはずだが…
 
星5の緑属性でスキルは上方向かスライド方向の縦長範囲を呪文攻撃する【ドラゴンソウル】。けしコンで入手できる【星降る腕輪(VIII)】と錬金することで【はやぶさの剣・改】を装備した「SH勇者エイト+」にすることが可能。スキルも横に一列ずつ伸びる「ドラゴンソウル+」にパワーアップ
炎ブレスと似ているが、スキル威力は炎ブレスより劣る。しかし、攻撃は+で357まで伸びるため、非常に高い威力を出せるうえにスライド方向に撃てるので当てやすい。

「竜神装備エイト」

2023年10月1日開催のDQ8イベント「竜の試練」で竜神装備をした彼が新ドラけしPUで実装。
星6の赤属性で、スキルは呪文防御力を下げつつ縦長の範囲を呪文攻撃する「ドラゴンバースト」。
本作では初の呪文防御力ダウン持ちである。

当イベントのバトケシ!では竜神王と真紅の巨竜にダメージアップ大と獲得ポイントアップ大を持つ。

クロスブレイド

第3弾で【ギガレア】として登場。

ウォーク

DQ8コラボイベントに登場。
7の主人公と同様に「エイト」の名称で個別のキャラクターとして登場するが、あちらと違って自らセリフを発している。印象は【ローレシアの王子】と同じく礼儀正しく正義感の強い青年。
イベント期間中は助っ人として登場し、特定のスポットを訪れるか戦闘をすることでポイントを得てレベルアップできる。
はやぶさ斬りを修得しており、スキルの種使用でギガスラッシュや【ギガソード】を修得し、
パッシブ効果で斬撃・体技ダメージが最大20%、ギガスラッシュやギガソードのダメージ上昇、加えて強敵の【なげきの亡霊】戦ダメージの上昇効果も得られる。

スマブラSP

2019年7月31日参戦の【勇者(スマッシュブラザーズ)】のカラーバリエーションとして登場。
ステージ「特設リング」での肩書きは『竜の血を引きし勇者』。
性能などの詳細は当該項目を参照。 
同じくDLCとして配信されたペルソナ5のジョーカーがエイハという呪怨属性の魔法を使用するため、ゲーム的な都合であるが本作は初めて彼に呪いが効く作品である。
逆に竜特攻の剣を持つファイアーエムブレムのキャラ達がいるが、半分竜神族だからといって彼らから受けるダメージが増えたりはしない。
 
CVは梶裕貴(新ダイの大冒険で【ヒュンケル】役を担当)。
DQ8は2015年に3DS版でフルボイス化しているが、主人公には一切のボイスがなかったため、これが初めてのボイス実装である。
余談だが、その3DS版で【ゼシカ】のボイスを担当した竹達彩奈と梶裕貴は、勇者のCVが発表されるほんの1か月前に結婚を発表している。
単なる偶然かもしれないが、主人公とゼシカには3DS版で結婚エンドが追加されたこともあり、CVの発表当初は「キャラも中の人も夫婦」という妙な一致がSNSで話題を呼んだ。