【人食い火竜】

Last-modified: 2023-08-26 (土) 10:53:38

概要

DQ11に初登場したモンスター。
【ワイバーンドッグ】【ウルフドラゴン】【レジェンドウルフ】の色違い。
星ドラでは【ブレイク系】のような姿の覚醒火竜が登場した。

DQ11

【ヒノノギ火山】および【ホムラの里】に登場する【ボス級モンスター】
英語版での名前はTatsunaga(タツナガ)。
ちなみに3DS版のルビによると火竜は「ひりゅう」ではなく「かりゅう」と読む。PS4版ではルビがないので分かりにくいが、火竜撃破後に里で売られる【火竜のタクト】が五十音順で「か」の位置にソートされるので、それで確認することはできる。
外見は全く異なるが、火山に住んでいることや生贄の儀式など、DQ3の【やまたのおろち】を思い起こさせるイベントが多い。
 
物語開始前、ホムラの里の民を脅かしていたが巫女【ヤヤク】と息子の剣士【ハリマ】によって退治された、とされていた。
PS4版ではヤヤクの部屋に日本画風の人食い火竜らしき絵が飾られている。
 
後述する通り、このボスとは2回戦うことになるが、1回目と2回目でHPなどのステータスが違うにも関わらず、複数回戦う【ホメロス】や敵としての【ロウ】などとは違い、【討伐モンスターリスト】には1匹のモンスターとして掲載される。
その為、どのように攻略しても討伐数が必ず2匹になるという珍しいボスである。
討伐数を2匹以上にできるこいつ以外のボスは主に過ぎ去りし時を求めた後に集中しており、他には特定の手順で倒す必要がある【ムンババ・邪】【試練その1】【試練その2】、裏ボスの【邪神ニズゼルファ】【時の破壊者】などがいる。

世界に異変が起きた後

ヒノノギ火山で儀式の妨害をしていた【テバ】の事情を聞いた主人公たちは、火山の内部でヤヤクの秘密を探ることになるが、そこで退治されたと伝えれていた火竜は実は火山の中で生きていたことが明らかになる。
慌てて里へ戻り、テバがヤヤクを追及しているところへ里に火竜が現れる。

1回目の戦闘

住民たちが火竜に抵抗するが、なぜかヤヤクが竜を庇い、自ら餌となって喰われてしまう。
その後、1回目の戦闘が発生する。
 
このときは完全2回行動で、120前後の通常攻撃、240前後の【痛恨の一撃】、全体攻撃+1回休みの【おぞましいおたけび】、ダメージ+守備力2段階ダウンの【ガードクラッシュ】【れんぞく火球】(PS4版)、【火球のいちげき】(3DS版)、【ベギラゴン】などを使用。
致命傷となる攻撃がほとんどないためそこまで苦戦はしないだろう。HPも多くはない2400なため、ごり押しで行ける。
……ということは、仮に1回目の来襲でも本来のHPが4800あったとすると、あのボウガン一発あたりのダメージは1200程度ということだろうか?(戦闘前2発与えている)
 
ちなみに、火竜が襲来している状況下でも宿を利用したり里の外に出ることが可能。
 
戦闘終了後、火竜は火山に帰り、社のヤヤクの部屋にいる侍女から彼女の日記を見てほしいと勧められ、真実を知ることになる。
火竜の正体は、火竜の断末魔の呪いによって姿を変えられ、理性を失い変わり果てたヤヤクの息子、ハリマであった。
ヤヤクはこの事実を里の人間に知られてはハリマが殺されてしまうと考えて、ハリマをヒノノギ火山に隠して元の姿に戻す方法を模索していたのである。
ヤヤクの発案で定期的に火の神に捧げられていた供物は火竜の飢えを満すための食事であり、火竜を大人しくさせることでハリマを救うまでの時間を稼ぐという方策だったのである。
しかし、世界に異変が起きて作物がまともに取れなくなった影響で供物が足りなくなったため、火竜が人の血肉を欲する様になってしまった。
悩んだ末にヤヤクは村人から生贄を捧げ、一時的にでも火竜の空腹を満たすことでハリマの呪いを解く方法を探る時間を稼ぎ続けるという苦渋の選択をしたのであった。
なお、生贄を選ぶにあたって里の中でも特にふくよかな体型をした人物を指名している点について、できるだけ最小限の被害で長期間火竜の空腹を満たしたいというヤヤクの考え…と言いたいところだが、実はテバの母が儀式以外での里人の立入りを禁じられている火山にこっそり出入りするヤヤクの不審な行動を見とがめたことが原因で、口封じの目的を兼ねていたようである。

2回目の戦闘

ヒノノギ火山の奥で2回目の戦闘となる。
 
HPが1回目の2倍の4800になり、完全3回行動に強化。1回目とは比較にならないほど強く、恐らくここまでかなり高レベル(レベル50以上)で余裕を持って進んできた人でも普通に苦戦する。
単純な苦戦度はラスボスをも超え、【アラクラトロ】をも超える。ドラクエ7の【ヘルクラウダー】を彷彿とさせる終盤屈指の鬼門ボスと言えるだろう。
攻略本に書かれているデータは1戦目のデータなので間違えないように。
【六軍王】で最もHPの高い【覇海軍王ジャコラ】と同格のHPを持ち、魔王軍はおろか【魔王ウルノーガ】すらやらない3回行動を平然と行う規格外のスペックを誇る。
このまさしく怪物そのものの火竜を討ち倒した親子が相当の傑物だったのか、或いはハリマの強さがそのまま反映されたのか…。
 
行動パターンは完全にランダムだが、ほとんどが打撃系で各個撃破に特化しており、火球や雄叫びはそこそこ、ベギラゴンの頻度は低め。
規則性がない上に行動回数が多く、想定外の事故が起こりやすい。
特に痛恨の一撃はHPの低いメンバーが食らうと一撃でほぼ瀕死の状態まで削ぎとられるため、他の攻撃が重なってしまうとあっという間に陥落させられる危険性が高い。
痛恨の一撃は、先端の角でスマッシュを繰り出してくるのですさまじい威力を持つことが分かる。
苛烈な火力を発揮しつつ、1回目と同様に【おぞましいおたけび】でこちらを休み状態にしてくる。
また、素早さも比較的高いためレベルが40前後の段階では1ターン目から一人が集中攻撃されて即死…という事態も珍しくはない。
HPが高いメンバーでも3回行動の攻撃が一人に集中するとかなり危険。
HPが減ってくると【ゾーン】に入り、ただでさえ高い攻撃力がさらに上がるが、ここまでくればもう一息である。
前のターンのダメージが残っていると危険なので、回復をこまめにしてHPは常に最大値近くを保っておきたい。
ステータスダウン系の状態異常が通るため、【ヘナトス】をかけると一気に楽になる。【マヌーサ】は中耐性でやや効きにくいが、3回行動でも長持ちするので試す価値は大いにある。この2つが決まればそこまで苦戦しないだろう。ただし行動回数が多いゆえにすぐに効果が切れるので、手が空けばかけ続けること。
もっとも、呪文を唱えるより先に1ターン目でヘナトス役が事故死する可能性はあるので、注意しておくこと。
【スクルト】【炎の旋律】などの耐性上昇も有効なので、かけておけば余裕ができやすい。
攻撃面では【ドラゴンバスター】【ドラゴンぎり】【ムーンサルト】【氷属性】攻撃が有効。
 
このイベントを行える時期には幅があり、最速では【主人公】【グレイグ】【ロウ】【シルビア】という、主人公と年長者一行しかいないタイミングとなる。
ストーリー的にこなす必要が生じるのは【ケトス】入手後【勇者のつるぎ】を鍛造するためであり、その時期相応の強敵なのだが、早期に来てしまい痛い目を見るプレイヤーも多い。
ただしこの4人でも勝機が全くないというわけではない。
【ベホマラー】【ハッスルダンス】もヘナトスもスクルトも竜特攻の類も揃っているからだ。
要はレベルさえ足りていれば突破は十分に可能。異変後の店売り最強装備を早期に解禁したいのなら試してみよう。
パーティレベルの平均が50程度もあれば事足りるだろう。
何よりここまで来る前に一度は通るであろうヒノノギ火山・裏道が非常にレベルの上げやすい場所となっている。
装備品はサマディー城下町のものがこの時点で最強になる。ボス戦はないのでついでにこちらのシナリオも終わらせておこう。
まぁ急いで倒すメリット自体もあまり大きくはないので順当にストーリーと敵の強さを楽しみたい人は他のイベントから進めていく方が無難であるのは確か。
強いて言うなら【はぐれメタルよろい】【はぐれメタルヘルム】等過ぎ去りし時を求める前の店売り最強装備を早期に入手できて長く活躍出来ると言う点だが、早い段階で最強装備が欲しいならまだしもそもそも人食い火竜を最速で倒せるレベルならば他のボス戦はあまり苦労はしないだろう。
 
竜を倒すと、ヤヤクと一緒にその体内に飲み込まれていた「やたの鏡」の力で呪いが解けてハリマの姿に戻る。
しかし、呪いの影響で寿命は僅かしか残っておらず、最期は母への伝言を託して成仏した。
前述の通り母親のヤヤクは食べられてしまっているが、彼はそのことを覚えていなかった模様。知らずに逝く方が幸せか。
 
イベント後里の住民から人食い火竜は一度退治してもまた復活し、火竜を倒した英雄は二度と戻ってこないという言い伝えを聞ける。
【セーニャ】もこの点には言及しており、先代の人食い火竜もまたかつて里を救った英雄であり、その悲劇の連鎖が代々続いてきたことが示唆されている。
DQ10の【天魔クァバルナ】や『ゲゲゲの鬼太郎』の牛鬼のように、本体は「他者を依り代とする魂だけの存在」で、たとえ討ち取られようともその者に取りつき新たな肉体を得て蘇る……そんなところだろうか。
ちなみに、倒した魔物に魔物化する呪いをかけられてしまったというケースについては【アモス】という前例もある。
 
この戦闘は2017年4月11日の発売日発表会で一足早くデモプレイとして公開されたが、パーティに【ベロニカ】がいて【グレイグ】がいないという、実際のプレイでは実現しえない編成となっていた。当然重大なネタバレへの配慮と思われる。
余談だが、HPは3DS版DQ8の【ジャハガロス】と同じである。

過ぎ去りし時を求めた後

こちらの世界では供物として捧げる作物が十分に取れるため火竜は大人しく洞窟内に留まっており人を襲うことはない。従って戦闘もない。
この時点では特に狂暴化するような兆しも見られず、ヤヤクも特に焦っている様子はないことから、邪神の邪気は直接的には影響していないようだ。
ヤヤクの頼みで【ラーのしずく】を入手すると火竜をハリマに戻すことができる。
2回目の勇者のつるぎ鍛造に必要なイベント。

DQ11S

基本事項は移植元に同じ(3Dモード→PS4版、2Dモード→3DS版)。

すべての敵が強い(2戦目)

ただえさえ強かったのにさらなる大幅強化で火力がヤバい。クリア前での苦戦度は最強と言っても過言ではないボスである。
攻撃力が大幅に上がっており、【痛恨の一撃】で360前後のダメージを受ける。完全3回行動なので、痛恨の頻度も高い。
痛恨に耐えても、完全3回行動なので追撃で倒されてしまうことが多い。
その火力の前に、ゴリ押しはほぼ無理。搦め手を使う必要がある。
【ヘナトス】は素通しなのでよく効くが、【マヌーサ】には中耐性がありやや効きにくい。弱体化させても3回行動ですぐに解けてしまうが、やはり両方を併用しよう。
 
眠りや混乱には強耐性を持っており、かなり効きにくい。【メダパニーマ】【メダパニダンス】はほぼ無力。仮に【ユグノアの子守歌】で眠らせても、3回行動ですぐに目覚めてしまう。
これらに頼らない正攻法でいくなら、力負けしないよう十分にレベルを上げてから挑んだ方が良い。
そして、スクルトとすぐ解けてしまうヘナトスを切らさないように、2ターンに1回くらいの頻度で掛け直そう。ただしヘナトスをかけても痛恨のダメージは下がらないので注意。
休みを防ぐために、手が空いたら【キラキラポーン】【まもりのたて】なども良い。
グレイグを先頭に置いて、【会心完全ガード】を使わせるのも手。
補助なしでは、数ターン耐えるのが限界である。
 
正攻法ではなく、搦め手を使ってラクに戦いたいなら、シルビアの短剣スキル「状態異常成功率アップ」ときょくげいスキル【キラージャグリング】を組み合わせ、混乱を狙うのもあり。
キラージャグリングの対単体混乱率は凄まじく、短剣の状態異常成功率アップ効果と組み合わせれば、混乱が非常に効きにくいコイツも半分程度の確率で混乱させてしまうことができる。
これにマヌーサやヘナトスを組み合わせれば、かなりラクに戦えるだろう。
混乱は比較的持続ターンが長いため、その間に立て直し&カミュを支援し、【ヒュプノスハント】をお見舞いしてやろう。
もちろん、【ヴァイパーファング】からの【タナトスハント】も効く。
人食い火竜が猛毒と混乱の両方にかかった場合は、【ヒュプノスハント】【タナトスハント】の順で使うこと(ヒュプノスハントは混乱のみを解除して猛毒は解除しないが、タナトスハントは混乱と猛毒を両方解除してしまうため)。

火竜の宿命~誕生編~

【ボイスドラマ】第4話では人食い火竜の誕生秘話が語られ、時代が下ってヤヤクの夫(ハリマの父)が火竜討伐に向かうところで話は締められる(つまり、ヤヤクとハリマが倒した火竜は……)。