概要
【パーティ】に加入するキャラクターが最初から装備している【武器】【防具】【装飾品】など。
各作品の項目を見てもらうとわかるが、特に【主人公】の初期装備は貧弱なことが多く、盾に至ってはナンバリングタイトルの主人公の初期装備率が0である。
しばらくストーリーを進めて仲間になるキャラクターは、基本的には「その時点では既に弱い武器・防具」を持っていることが多い。
これは戦士キャラなら重装備、戦いが本職でないキャラは護身用の装備しかしていない、といったキャラづけの意味もある。
また、途中加入のキャラはレアな非売品を装備していたり、
DQ7の【アイラ】の【ユバールの剣】のように一品だけ妙に秀でた装備をしていることもある。
ちなみに装備以外のアイテム類を持って加入してくることはまずない。精々リメイク版DQ5の【ヘンリー】が【すごろくけん】をもって入ってくる位。
それぐらいならまぁあり得るかもしれないが、あろうことか金を持って加入してくる仲間もゼロである。(ただし、【フローラ】のように加入と同時に金が貰えるキャラクターもいるが)
例え金持ち設定のキャラであったとしても、である。
野生児の【ガボ】とかは仕方ないにしても、主人公に財布を預けるのすら嫌なのだろうか。特に、DQ4では導かれしもの達は4章までに集めた道具をもって加入するが集めたゴールドは加算されない。【ゲルダ】なんかは加入直前で10000G拾ったと言ってるのにそれがパーティの資金になることはない。
この点について、DQ4の第5章での仲間たちに関しては【公式ガイドブック】で「主人公と出会うまでの旅の間に使い切ってしまったから」と説明されており、また作中でも【マーニャ】加入時に「マーニャがカジノで浪費したせいで一文無し」と【ミネア】が語っている。
その当のミネアは加入直前にお客さんから金を受け取った直後であるようにも見えるのだが、そのお客さんは「この人の占いはよく当たるからあなた(主人公)も占ってもらうといい」としか言っておらず、たった今占ってもらったとは言っていない。もしかしたらその時はただの雑談をしていただけかも知れず、ミネアが無一文であることとは矛盾していない。
他の仲間たちに関しても、明言こそされていないが状況的にお金を持っていなくても仕方がない状態で加入するようになっている(【トルネコ】は全額自腹で【船】を建造したばかり、【アリーナ】一行は病に倒れていた【クリフト】の宿泊費、【ライアン】は【キングレオ城】で拘束中)。
またリメイク版DQ5では【ビアンカ】がいつの間にか【メダルがたチョコ】を(パーティーの所持金には手をつけずに)購入している場面があり、こちらではステータスとして表示される「パーティーの共有財産」とは別に「個々人のお小遣い」を所持しているものと思われる。
「どうして王様はこんなにケチなのか?」~堀井雄二の回答
作品によっては【王様】から直々に「悪い奴が現れた、討伐してほしい」と依頼されるにもかかわらず、その王様が主人公に餞別としてくれる装備品は貧弱で、【ゴールド】も少額である。
プレイヤーとしては「どうして王様はこんなにケチなのか?」という疑問が生じるのは当然の成り行きとも言え、実際に【ドラゴンクエストマスターズクラブ】にて【堀井雄二】に直接この疑問をぶつけた読者もいた。
このときの回答は以下のとおり。
そうなんだよね。ボクもけっこう悩んだんだよ。
ホントは、王様ぐらいならもっといいモノをくれてもイイんじゃないかってね。
でもさ、やっぱり買い物をする楽しみってあるワケじゃない。
次に何が売ってるか、とかそういう楽しみを残すためにも、とりあえずは、最低限の装備でいいんじゃないかと思ったんだよね。
あんまりいいモノを、いきなりあげちゃうとさ、つまんなくなっちゃうでしょ。
それと、お金だってもっとくれてもいいよね。まあ、そのへんもね、
RPGで怪物を倒してお金をもらって、レベルアップしていくってゆー楽しみがあるじゃない。
だから、いきなりお金持ってると、怪物を倒すのがつまらなくなるような気がしたのね。
やっぱり、レベルアップするためだけに戦うんじゃツライでしょ。
買い物の楽しみがあれば、目的を持って戦えるから、イイんじゃないかと思ったんだよね。
あえて弱い状態でスタートすることで、むしろ勇者たちが旅に(つまらなくなったり、飽きたりなどで)挫折しないようにするため、
メタ的に言えば稼いだお金でより強い武具を【そうび】することで強くなる楽しみを体感させるためだろう。
さらに最初の【城】や【町】には「武器や防具はちゃんと装備しないと効果が無いぞ」と忠告する人がいることが多い。
堀井はシリーズを重ねても初心者への配慮を忘れてはいないのだ。
また、実績を重ね確実な期待が持てるベテラン冒険者ならまだしも、どこの馬の骨ともわからない全裸とか、親の七光りこそあれど本人はまだ冒険に出たこともないルーキーなどに最初から大金を注ぎ込んで一国の運命を託すような真似はリアルに考えても普通はしない。他の冒険者にも浅く広く声をかけている中の一環と見るのが自然だろう(この「浅く広く」の考察についてはこちらも参照されたし)。
「魔王に挑む意思表示」だけで謁見を許されて50Gでもくれている分、成果を挙げた後でないと報酬もなくそもそも謁見すらしてくれない『ウィザードリィ』などの王様よりは遥かに温情にあふれていると言えよう。
ただしロトの子孫であることが自明かつ自分の子に対してケチなDQ2だけは、この点においてはどうにも意味不明だが。
あるいは王子たちが十分に成長するまではハーゴンに見つからないように身分を伏せるため、身の丈に合わぬ豪勢な装備や大金を所持させない配慮とも言えるかもしれないが、それにしても、スライムやおおなめくじぐらいは安全に狩れる程度の装備(くさり鎌や皮の盾)や薬草数個ぐらいは託してくれても罰は当たらなかっただろう。
以下ではキャラクターがパーティ加入時に(主人公の場合は最初から)装備しているアイテムを記す。
一覧表では一律して加入時点で「装備しているもの」を扱い、DQ2の【どうのつるぎ】などスタート直後に貰ったり買ったりできるものについては、解説文で記すものとする。
DQ1
初期装備なし(グラフィック的には衣服と兜を身につけているが、能力値には全く反映されていない)。
恐ろしいことに、【勇者】は武器も防具もなんにも装備していない。その状態で【ラダトーム】の城へ現れる。
一般人が身に付けてるはずの【ぬののふく】すら無いということから、プレイヤーからは完全に全裸(もしくは下着姿)で紛うことなき変態、ないしは蛮族そのものとイメージされる。
全裸や下着姿で【ラルス16世】に謁見しようとする根性も見上げたもの。現実世界なら謁見以前に変質者として即刻御用である。
なぜこんな変態な格好で王に謁見することになったのか。王に会う前のエピソードを是非とも知りたいところである。
ゲームブック(【エニックス】)の【オープニング】では胴体に布きれを纏った主人公のイラストが描かれている。これならギリギリ許容範囲なのだろうか?
ロトの子孫はいつの間にやら野生に還ってたとしか思えない。
【公式ガイドブック】内のイラストでは、初期状態で王様と謁見しているシーンでも布の服に似た衣服を纏っている。
勇者はまず王様から餞別の120Gをもらい、無装備のまま城下町へ行って、まずは武器や防具(というか服)を買わねばならない。店員さんは変態姿の相手でも普通に応対してくれるので、安心である。
玉座の間の【兵士】に話しかけると、まず町で武器防具を買い揃えることを丁寧に教えてくれるのだが、城を探索している内にそのことをすっかり忘れてしまうと、無装備で【スライムベス】と遭遇し痛い目に遭う。
助言通りまっすぐ城下町へ向かう場合も、ラダトームの城と町は数歩分離れているため、この間で敵と【エンカウント】すると装備がないまま戦いを強いられることになる。
一応、本作では【スライム】やスライムベスがそれほど強くなく、丸腰でも1匹ならなんとか倒せるので、すぐに町に入ればハマることはない。
なお、開発時は「城と町の間からスタートして、町の人から話を聞いたりしてお城に行き王様から金をもらう。」という設定だったらしいのだが、実際にそれでテストプレイしたところ、城や町に入れることがわからずにうろうろしているうちに装備なしで上記の苦戦に遭遇するというケースが頻発したらしい。
かくして、数知れない勇者がフィールド上で丸腰の死体と化したそうな(この時点の仕様では死ぬと復活ではなくゲームオーバーだったらしい)。
こうした悲劇を防ぎつつ、一通りの操作をプレイヤーに覚えてもらうため、王の間からスタートするように変更になったという。
それでもあえて「初期装備がない主人公」だったのは、『ウィザードリィ』のシステムを踏襲しているのだろう。
ただし、それでもスタート地点となる城と店のある町が離れているという問題は残っており、この配置はリメイクされても変わっていないためどの機種でも事故は起こりうる。
次作DQ2以降は、最初から最低限の装備を身につけた状態でゲームが開始されるようになった。「初期装備」というシステムは、DQ1勇者の多数の犠牲のもとに確立されたシステムなのである。
最初の買い物について
さて、上述の通りナンバリング作で唯一「初期装備なし」という本作であるが、ある意味では最初に王様から貰える120Gで買い揃える装備が「初期装備」という見方もできる。
なお、この120Gという数字がちょっと厄介。
というのも、ラダトームの城下町の【武器と鎧の店】と道具屋で売られている商品から装備を整えるとなると、
- 攻撃力も守備力も確保:【こんぼう】(60G)+【ぬののふく】(20G)+【りゅうのうろこ】(20G)
- 攻撃力重視:こんぼう(60G)+りゅうのうろこ(20G)
- 守備力重視:【たけざお】(10G)+ぬののふく(20G)+【かわのたて】(90G)
- 守備力重視:たけざお(10G)+【かわのふく】(70G)+りゅうのうろこ(20G)
- 守備力重視:たけざお(10G)+かわのたて(90G)+りゅうのうろこ(20G)
これら5つのパターンが考えられ、どの組み合わせにするかという選択を迫られることになる。せめてあと10Gあれば、棍棒+皮の服という態勢で旅に出ることができたのだが。
そのため多くの場合は少しだけ稼いでより強い装備を整えるか、あるいは装備更新を見据えて予算内で可能な装備で妥協することになる。
いずれにせよ、装備を更新するタイミングをどこに見据えるかを考えておく必要がある。
その戦略を立てる材料として、まず、今作の序盤ではギラを覚えるLv4の前後で戦う相手がガラリと変わる点が挙げられる。
Lv3以前で戦える相手はスライム、スライムベス、【ドラキー】がいいところ。【ゴースト】も倒せないことはないが、効率としてはいまいちなので実質1~2ゴールドずつしか稼げないと考えておく必要がある。
Lv4以降は【まほうつかい】・【メイジドラキー】・【おおさそり】が主な稼ぎ所となり、急に強い敵と戦うことになる一方で、1回の戦闘で10ゴールド前後は稼げるようになるので、一気に金銭事情が改善する。
この違いは、購入計画を立てるうえでの1つの参考になる。
これに対する考え方は主に2つある。
1つは、Lv4で強い敵と戦えるように、Lv4ぎりぎりまで稼いだゴールドで装備を揃えるという作戦。この場合は、仕度金と合わせて170~180Gを見込むことができる。
もう1つは、逆にLv4になるまでの稼ぎづらい時期を少しでも楽に乗り切れるように、Lv3以前の初期にある程度の装備を整えておくという作戦。この場合は多くても150G前後で見込む必要がある。
前者は、敵が弱いうちに装備を整える必要性は薄いという考え方である。後者については、初期に狙えるような装備はLv4になればあっという間に稼げるので必ずしも序盤に時間をかけて購入する必要はないという考え方である。
いずれにしても大きな差があるわけではないので、プレイヤーの作戦次第だろう。
Lv4ぎりぎりまで稼ぐ場合は、Lv4時点で以下のような装備が可能になる。与ダメ1増を取るか、被ダメ0.5減を取るかの違いである。
これらに加えて竜の鱗も追加できる可能性がある。特にFC版では竜の鱗を装備してすぐ売れば実質10Gで買える。
また後述のように一応【どうのつるぎ】(180G)を買える可能性もあるにはあるが、それまで全裸を通すとなると縛りプレイやこだわりプレイの域だろう。
- 攻撃力重視:こんぼう(60G)+ぬののふく(20G)+かわのたて(90G)
- 守備力重視:たけざお(10G)+かわのふく(70G)+かわのたて(90G)
一方で、Lv3以前に装備を整える場合は、以下のどちらかを目指す形になる。やはり与ダメ1増を取るか、被ダメ0.5減を取るかの違いになる。
- 攻撃力優先:こんぼう(60G)+かわのふく(70G)+りゅうのうろこ(20G)
- 守備力優先:たけざお(10G)+ぬののふく(20G)+かわのたて(90G)+りゅうのうろこ(20G)
これらのような序盤の目標を決めておき、初期資金で買える5つのパターンからそれに繋がるいずれかを選ぶと良いだろう。
なお予算内に収まりそうなら、竹竿から棍棒に買い替えたり、布の服を皮の服に買い替えたりというステップアップをするのも良い。
竹竿の売買損失は5ゴールド、布の服の売買損失は10ゴールドで済むので、それで宿代を1回程度節約できるならば御の字である。
【取扱説明書】の攻略ヒントでは、「棍棒と布の服か、それとも竹竿と皮の服か?」という組み合わせの選択が載っているが、後に発売された【公式ガイドブック】のプレイ例では前者の組み合わせが選ばれている。
多くのプレイヤーも、速攻で敵を倒せる棍棒を選ぶため、竹竿は見向きもされないことが多い。
守備力を重視したくて皮の服(70Gで守備力+4)に手が出そうになる人もいるだろうが、そもそも安価で買える布の服と竜のうろこを合わせれば、合計40Gで守備力+4が確保できてしまう。リメイク版なら竜のうろこだけで守備力+5である。
それ以上守備を固めても、攻撃力5のスライム相手では乱数次第で1ダメージは普通に受けてしまうためやや効率が落ちる。
少なくとも、FC版発売から30年以上経過した現在においては「棍棒+布の服+竜の鱗」、あるいは最初に多少我慢した上で「棍棒+皮の服+竜の鱗」を目指すというパターンが推奨されやすい。
前者はレベル1の間に比較的安定した戦闘が臨めることと、レベル4で【ギラ】を覚えるのとほぼ同時に皮の盾を買えることが利点。
ギラ習得前後で皮の盾を買うのは些か遅いようにも思えるが、何せ一段階上の【てつのたて】は800Gも要求されるのでこのタイミングでも買う意義は少なからずある。むしろ基本的にスライムとスライムベス、レベル3になっても精々ドラキーが関の山という段階で皮の盾まで目指す恩恵もさほどない。
後者の場合、最初は若干心許ない装備なものの達成さえしてしまえばレベル3時点で確実にスライムベスの打撃を0~1に抑えられる。ドラキーの攻撃もノーダメージにできる可能性が生まれる。(素早さが最も遅い名前だと無理)
皮の盾の購入時期はやや遅れるが、ギラがあれば稼ぎの効率も大幅に上がるのでそこまで問題にはならない。
まあ実際のところは運に左右される部分も大きく、そこまで極端な組み合わせでもない限り好みで選んで良いと言えるだろう。
普通プレイでは物足りなくなった人は、王様からの初期資金では足りない銅の剣を最速で購入するために意図的に裸のまま戦い始めたり、あるいは最初から最後までステゴロや全裸でプレイするような猛者もいる。
ちなみに、FC版のみ竜のうろこは使ったらすぐに売ってよいので実質10G。つまり武器を諦めれば
- 守備力最優先:りゅうのうろこ(先に買って売ることで実質10G)+ぬののふく(20G)+かわのたて(90G)
という組み合わせが120Gに収まるため、もし低レベルの逃げプレイをするのであれば選択肢になるだろう。
リメイク版
前述の通り、竜の鱗の守備力が+5と大幅強化された。
その代わり、FC版と違って竜のうろこは装備中しか守備力がアップしないので、「身に付けてすぐ売る」というテクニックは使えなくなった。
いずれにせよ、竜の鱗の防御性能が皮の服以上に高いので、布にしろ皮にしろ服には見向きもされなくなった。
また、ラダトームの城で新たに【やくそう】を1つ拾えるようになったが、売値はFC版より安く5Gにしかならない。売るよりも取っておく方が良いだろう。
GB版以降はスライムなどのHPが減らされており、竹竿でも十分に渡り合えるため、棍棒を買う意義も大幅に薄れたと言えるだろう。
棒にしろ服にしろ装備品全体の買う意義が薄れたので、つまりは「竜のうろこさえ手に入れれば、後はプレイスタイルに合わせて好きなものを買ってよし」ということである。
というわけで、リメイク版では初期の出費を惜しみ全裸のまま武器と竜のうろこだけを身に着けた、原住民あるいは蛮族そのものな格好で旅立つ人も多くなってしまった。
そしてスマホ版以降、意図は分からないが初期所持品に【たけざお】が追加された(ただし装備はしていない)。
追加するものが違う気がするが…まずはせめて変質者にならぬよう服を着せるべきだったのでは。
サテラビュー版
第1話冒頭にて王様からもらえる支度品のうち、120Gとたいまつは原作そのままなのだが、かぎの代わりにもらえるものはなんと銅の剣に変わった。
サテラビュー版の王様はなかなか太っ腹である。ケチな王様だとか言われ続けてついに折れたか。それともかぎの試用体験は今さら不要と悟ったのか。
それはともかく、メタな理由としては制限時間を設けたことに対する難易度緩和策だろう。しかし勇者の中には銅の剣を受け取ったことに気付かず、町で攻撃力の低い武器を買ってしまったうっかり者もいたようだ。
ストーリーを4話に分割したダイジェスト版という作品の性質から、第2話以降は設定された装備品をすでに身に着けている状態でゲーム開始となる。例えば【竜王の城】攻略がメインとなる第4話でははじめから【ロトのよろい】を装備している。
小説版
主人公アレフは「ラルス16世から授かった宝剣」と、革製の鎧を身に付けて旅立つことになる。
この他、路銀を少なくとも5000ゴールド以上渡されている。もっとも小説版では敵を倒しても金は落とさないし、店で物を売るシーンも宝箱から金を得るシーンも登場しないので、現実的な設定改変ではある。
DQ2
キャラクター | 装備 |
---|---|
【ローレシアの王子】 | 【かわのよろい】 |
【サマルトリアの王子】 | 【こんぼう】【かわのよろい】 |
【ムーンブルクの王女】 | 【ひのきのぼう】【ぬののふく】 |
前作の反省を受け、今作の主人公は最初からかわのよろいを着ており、さらに父王から【どうのつるぎ】を貰って旅立つので、最初からそこそこの戦力がある。
世継ぎの【王子】への餞別としてはなんとも貧相に感じてしまうが、ロトの血を受け継ぐ王家には「勇者を旅立たせるときは甘やかすな」などといった家訓でもあるのだろうか?
あるいは王位継承に異議がある宮廷貴族たちによる陰謀である可能性もありうる。
まあその辺はともかく、スライムをほとんど一撃で倒せる程度の火力は出せるので、前作と異なりそう簡単には死んだりしないハズ。
しかし、武器防具を入手するだけでOKだった前作の癖がついている人が【そうび】コマンドを使わずにそのまま外へ飛び出し、【スライム】3匹に素手のまま戦いを挑んでボコボコにされ屍となりはてることもあったようだ。
当然だが【取扱説明書】には装備コマンドの意味と装備の必要性についてしっかりと説明書きがあるし、仮に読まずに始めたとしても武器や防具はちゃんと装備しないと効果が無いことを教えるキャラもいる。
よほど人の話を聞かない慌てん坊さんでない限りはさすがに装備するだろう。
むしろ装備コマンドを経験してもらうために、あえて最初は武器を装備しておらず、どうのつるぎを受け取る流れになっているのだろう。
どういうわけか後に仲間になるキャラほど装備が貧弱で、参入時期に全く見合っていない。
サマルトリア王子のこんぼうを見るに、【サマルトリア王】はローレシア王をも凌駕するなかなかお厳しい人であったようだ。
ただし主人公と合流するまで何をしていたかわかったものではない(Lv1である点が特に怪しい)ため、最初はいい装備だったものの全滅のペナルティ等でお金に困り、こんぼうになったという可能性もあるかもしれない。
その辺りの考察については、【いやー さがしましたよ。】も参照されたし。
王女は【犬】にされていたのだから、棒や服を最初から装備しているのはおかしい気もするが……。
身に付けている物ごと呪いで変えられたとみるべきか。
ひのきのぼうとぬののふくはどちらも非売品(モンスターの宝からのみ入手可能)で地味に入手し辛いものなので、裸じゃまずいと王子たちが用意したもの……とは考えにくい。
ちなみに棍棒は45G、銅の剣は75Gと売れば序盤では結構なお金になる。
モンスターによるドロップアイテムが初めて採用された本作だが、武具系は全てすでに持っていると戦闘での獲得資金が約2倍になるだけ。
棍棒は【ドラキー】(所持金3G)【タホドラキー】(所持金10G)、銅の剣は【バブルスライム】(所持金4G)と序盤のモンスター落とすのだが、これらのモンスターが持っている所持金はたかが知れており2倍になっても微々たるもの。棍棒や銅の剣を貰ったほうがはるかにトクなのは言うまでもない。
金策効率良化のためになるべく早く【せいなるナイフ】以上の武器に買い換えて、初期装備の棍棒や銅の剣は早く換金した方がいいだろう。
ローレシアの王子が一人のときは、正攻法一本で75G(聖なるナイフの価格 - 銅の剣の売値- 初期に貰える50G)稼ぐのは少々手間がかかるので【ふくびきけん】による錬金術が推奨される。
またあまり気にする人はいないだろうが、FC版等では初期装備のいくつかには入手可能数に制限がある。
このうち武器はいずれも店売りか、ダンジョンの宝箱が復活する仕様により入手数に制限はない。
問題となるのは皮の鎧と布の服で、ドロップでしか入手できないので仕様上1個しか持てない。
それだけならまだ一品物と割り切れるのだが、初期装備なので条件によっては2個入手できてしまう。
しかも2個のうち1個でも手放すとそれ以降は二度と2個同時に所持できなくなってしまう。
…とはいえ、今作は預かり所もないので、そもそもアイテムをコレクションするというプレイ自体ができないのであまり関係ないのだが…。
小説版
ローレシアの王子アレンは、「歴代ローレシア王が受け継いできた宝剣」と、宝物庫から持ち出した【ロトのよろい】を身に付けて旅立つ。
宝剣についてはほぼ前作の小説と同じパターンである。
鎧については、いきなりロトの鎧が初期装備になるわけで、ゲーム的に考えれば、いや小説として考えてもとんでもないバランスブレイクである。
更に小説版では三国それぞれロトの防具が家宝となっているので、ムーンブルク到達時点で剣以外のロト装備が揃ってしまう。バランスブレイクにもほどがある…
一方、金に関しては払うシーン自体が出てこず、行く先々で身分を名乗ることで解決している。上記の通り、アレンは早々にロト装備が揃い、宝剣もあるので装備を買う必要がほぼないという事情もあるのだが。
DQ3
勇者として育てられた主人公はそこそこ能力が高く、さらに装備も最低限のものは持っている。
そのままの状態でもスライムはもちろん、【おおがらす】もほとんどは一撃で倒せるだろう。
しかし、これではゲーム初心者が装備の概念を覚えられないという問題は別方向で回避している。
まず仲間を集めろと言われるが、【ルイーダの酒場】で作成するキャラは全員布の服しか装備していないのだ。
そして王様からはこんぼう2つとひのきのぼうとたびびとのふく、そして50Gをもらえる。
これをやりくりしていく中で、プレイヤーは自然とRPGのなんたるかを学んでいく。
仲間3人は戦士・僧侶・魔法使いが推奨されているので、実質的には戦士が棍棒&旅人の服、僧侶が棍棒&布の服、魔法使いが檜の棒&布の服が初期装備に準ずるものといえる。
それ以外のパーティを組む場合でも多くの場合は餞別(の売却金)と仕度金で工面する形になるが、この50Gがなかなか絶妙な金額である。
武闘家や魔法使いがいないパーティでは、棍棒をもう1本買うことができるので、メンバーの武器をひと通り揃えることができる。
逆に武闘家を除く打撃戦力が2人しかいないパーティでは、棍棒2本と余った布の服を売り払うことで、2本目の銅の剣をぎりぎり買うことができる。
棍棒が2本とも不要(=2本目の銅の剣も不要)になるパーティ構成であっても、皮の盾を勇者に買い与えればよい。
ただし勇者の【一人旅】であれば道具欄の節約をかねて、旅人の服を皮の鎧に買い替えておくのも手。
魔法使い3人という極端なパーティ構成でも、棍棒の売却金があれば旅人の服を1枚追加購入できる。
ちなみに、酒場キャラの初期装備である布の服はサービスなので、キャラ作成→引っぺがして売るという鬼畜行為を繰り返すことで7Gずつ儲けることができる。
正直効率は良くないが、【経験値】を得てはならない低レベルプレイにおいては、【格闘場】のある【ロマリア】到着前に行える唯一の金稼ぎとなる。
【ルイーダの酒場に最初からいる人たち】からだけでも剥ぎ取っておけば、何かの足しにはなる。
参考までに、バグ技で出現する全ステータスがゼロで名前が空欄のLv0勇者は檜の棒を8本持っている(装備はしていない)。
冒険の書作成時のリセット技で出現させることもできるので、道具欄が一杯の状態で王様から餞別を受け取ることもできる。
しかし、その場合はアイテム欄の3番目から6番目が強制的に旅人の服・棍棒・棍棒・檜の棒で上書きされてしまうことがわかる。
本来の初期状態の勇者は銅の剣と旅人の服しか持っていない前提なので、元々そういう処理になっているものと思われる。
NES版
海外のNES版(英語版)では、王様が初期装備を配給してくれなくなった代わりに、ルイーダに登録されているキャラクターが職業に合ったそれなりの初期装備を既に身につけている。
なお下表では日本版での固有名詞で表記する。
キャラクター | 装備 |
---|---|
勇者 | 【どうのつるぎ】【かわのよろい】 |
【戦士】 | 【こんぼう】【かわのよろい】 |
【僧侶】 | 【こんぼう】【たびびとのふく】 |
【魔法使い】 | 【ひのきのぼう】【ぬののふく】 |
【武闘家】 | 【ぬののふく】 |
【商人】 | 【こんぼう】【ぬののふく】 |
【遊び人】 | 【ひのきのぼう】【ぬののふく】 |
勇者の初期装備(防具)も強化され、ローレシアの王子の旅立ち時と同じになっている。
魔法使いと遊び人が同じである以外は、全て異なる組み合わせである。
武闘家以外は、武器も装備している。
特筆すべきは、戦士が棍棒と皮の鎧を装備していること。
新たに登録するキャラも同様なので、戦士を1人登録して装備を売るだけで135Gという序盤では破格の収入が手に入る。
これを繰り返すだけで、日本版とは比較にならない効率でアリアハン大陸で売られる全ての武具をアッサリ買い揃えることができる。
もちろん、ロマリア以降中盤まで買い物する際にも十二分に活用できる。
まあ常識で考えれば、これから冒険に参加しようかという戦士が武器も無しに普段着一丁でスタンバっているわけがなく、世界観としては正しいのだが、おかげで序盤のゲームバランスが完全に崩壊する。
また、逆に武闘家の装備のやる気のなさがひどい。唯一日本版と変わらずである。
仕様上武器が無いのは当然だが、このラインナップなら、武闘家には【けいこぎ】ぐらい初期装備させてもバチは当たらなかったのではなかろうか?
もっとも今作では素早さの半分が守備力となるため、戦士が軽装では守備力が低すぎ、武闘家がまともな装備では守備力が高すぎるための調整であろうことは容易に想像できる。
とにかく、引き剥ぎを一切せず武闘家・魔法使い・遊び人というパーティーでない限り、少なくとも序盤はヌルゲーと化す。
リメイク版
NES版の仕様変更は流石に逆輸入されていない。初期装備と王様から貰えるものについてはFC版に準拠している。
変わった点としては、勇者の部屋の【タンス】の中から【ちからのたね】、【アリアハン】城2Fのタンスから【ラックのたね】が手に入ること。
それぞれ180G、45Gと比較的高めの値段で売却することができる。
多少のステータスの差は【性格】で十分カバーできるため、これらは売ってしまって最初から強力な装備を整えるのもひとつの手段。
そもそも登録時に種5個を使わせてもらえるため、初期能力自体がFC版より大幅に上がっているので最序盤はかなり楽になっている。
これに上乗せしてかわのよろい、【かわのたて】などを揃えれば【ナジミの塔】くらいまではレベル1のままでもほとんどダメージを受けなくなる。
【岬の洞窟】の宝箱に旅人の服や【きのぼうし】(【とうぞくのかぎ】入手後)があることも視野に入れておこう。
これを見越して【かわのぼうし】等余計な装備は買わないようにすると経済的。
小説版
主人公アレルは、【アリアハン王】から【はがねのつるぎ】を授けられて旅立つ。
これまた豪華な初期装備で、これなら多少修行を怠っても【カザーブ】あたりまでは敵なしだろう。
流石に3作続けて「王から授かった宝剣」を手に旅立つのはマンネリだと(そして原作通りにこんぼうを授かるのではお粗末すぎると)作者が思ったのだろう…と思いきや、王が【オルテガ】に授けた宝剣を【イシス】で入手することになる。
なお金に関しては、金額は不明だがアリアハン王から渡されているが、ロマリアで商人のサバロに全額持ち逃げされ、窮状を察した【ロマリア王】から新たに恵んでもらうことになる。
DQ4
キャラクター | 装備 |
---|---|
【ライアン】 | 【どうのつるぎ】【かわのよろい】 |
【アリーナ】 | 【きぬのローブ】 |
【クリフト】 | 【こんぼう】【たびびとのふく】 |
【ブライ】 | 【ひのきのぼう】【ぬののふく】 |
【トルネコ】 | 【ぬののふく】 |
【ミネア】 | 【どうのつるぎ】【きぬのローブ】 |
【マーニャ】 | 【おどりこのふく】 |
【勇者】 | 【どうのつるぎ】【ぬののふく】【かわのぼうし】 |
【ピサロ】※ | 【はやぶさの剣】【ゾンビメイル】【鉄の盾】 |
※ピサロはリメイク版のみ
兜を初期装備で身につけたキャラが登場する初の作品。リメイク版では盾を初期装備で持つキャラも登場。
ライアンの初期装備はここまで比べた中では恵まれている。相変わらず盾は無いが。
まあ王宮の戦士の装備が貧弱すぎても変だし、ライアンは強いのでこのままでも割と頑張れる。
しかし最後まで初期装備で行くのは厳しいので、1章クリアまでに装備の概念を学べるだろう。
ちなみに王宮戦士の初期装備が安物な理由付けとして「【バトランド】の税金が安いため、兵士への官給品の質も下がる」というそれなりに納得できる理由が設定されている。
2章では【素手】のアリーナが目につく。一国の【姫】である以上不自然ではないが、DQ3をプレイした人は、アリーナを【武闘家】と考えて素手のままにしてしまうかもしれない。
実際は武闘家っぽいというだけで、普通の武器を装備しても普通に【こうげき力】が上がる。経験者にとっての微妙な落とし穴と言える。
というより、スタート直後のアリーナは攻撃力が非常に貧弱で、武器を装備していない状態では【スライムベス】を倒すことすらままならない。
とりあえず、クリフトに銅の剣を買い与え、お下がりの棍棒をアリーナに装備させておきたい。
なお、自室のタンスを調べれば【はねぼうし】が手に入るが、この「初期装備に兜が無いが自宅で入手できる」というパターンはDQ7まで続く。
公式イラストで剣を持っているクリフトの武器が棍棒というのは、ファンタジー作品の僧侶タイプのキャラクター=メイスが武器、というイメージ優先のためだろうか。
しかし、3人パーティでどうにか稼げた2章と違って、3章ではトルネコ一人の上に能力も貧弱。
この時点でトルネコは一般人のようなものであるため武器すら装備しておらず、布の服一丁という有様。
スタート地点の【レイクナバ】のどこかで準初期装備の装備品が拾えるといったこともない。
しかし3章のテーマはお金稼ぎなので、簡単に装備は整えられる。
まず武器屋のバイトをしていれば時間効率はともかくとして戦闘することなしに金は稼げる。
また、3章のみ【ドロップアイテム】の仕様が異なっており、そこらへんのスライム等が不意に鉄の鎧などを落としたりするため、それらを売れば大金になる。
トルネコ自身の装備は(運が絡む【はじゃのつるぎ】を除けば)そう時間をかけずとも完璧なものが買い揃えられるだろう。
4章ではミネアはともかく、マーニャが弱いのに3章と違ってお金稼ぎができない。
と思ったら、初期装備のおどりこのふくが300Gと高値で売れるので、これで最弱状態は脱出できる。
FC版では【取扱説明書】の「旅のヒント」にも「この服を売って皮のドレスに買い替えると……」と書かれていた。「マーニャは嫌がる……」とも書かれていたが。
また、【モンバーバラ】の劇場では80Gが落ちている。
これらと最初に座長からもらえる100Gでやりくりすることになる。
そして5章、いよいよ勇者の登場。しかし今回は前作までと違って、王様から選別の品を貰ったりしない。
最初にたどり着くであろう【ブランカ】城の王は謁見はしてくれるが、激励の言葉をくれるだけで金品はくれない。
ブランカの城下町に入ったときに、王様と謁見してきたらしき冒険者パーティとすれ違うことからも、
「主人公を勇者だと知らない」「数多くの冒険者の一人に過ぎない」と言う状況設定が強調されている。
肝心の初期装備はどうなのかと言うと、銅の剣・布の服・皮の帽子と3つも装備している。
勇者であることを前提に村人一丸となって英才教育を施している訳なので、稽古用の装備程度は普段から持ち歩いているようだ。
勇者としての地力に加えこの装備があるので、このまま放り出されてもなんとか戦える。
加えて、すぐ近くの【きこりの家】でかわのよろいが手に入る。
しかもここは【ブランカ】に行った後は【タダ宿】なので、敵が強くて進められないという事態にはならない。
加えてエンドールまでたどり着ければすぐ前の章で十分にレベルが上がり、装備も整ったマーニャとミネアも加わるので、戦力不足も全く問題ない。
慣れたプレイヤーなら3章で【女神像の洞窟】の宝箱を取らず、5章で取ることで鋼鉄の剣や鉄の鎧と言った強力な装備を勇者に揃えることも可能。勇者のレベル上げも兼ねられる。
といった風に、各章ごとに特色がありつつ、様々な形で救済措置も用意されている。
リメイク版で仲間になるピサロは、呪われているはずのゾンビメイルを平然と装備しているのが特徴的。
これによりピサロの能力「呪いの影響を受けない」を知ることができる。
これがもし呪われていない装備だったら、能力に気づかないプレイヤーが大量に発生していたかもしれない。
DQ5
キャラクター | 装備 |
---|---|
【主人公】 | 【ひのきのぼう】【ぬののふく】 |
【ビアンカ】 (子供) | 【くだものナイフ】【ておりのケープ】【おなべのふた】 |
ビアンカ (大人) | 【いばらのむち】【かわのドレス】【うろこのたて】【ヘアバンド】 |
ベビーパンサー | (なし) |
キラーパンサー | 【てつのつめ】【かわのこしまき】 |
【ヘンリー】 (子供・リメイク版) | 【ブロンズナイフ】・【おうじのふく】 |
ヘンリー (大人) | 【ブロンズナイフ】・【ドレイのふく】 |
【フローラ】 | 【モーニングスター】【みかわしのふく】【うろこのたて】【ぎんのかみかざり】《【みずのリング】【シルクのヴェール】》 |
【男の子】 | 【モーニングスター】【はがねのよろい】【マジックシールド】【てつかぶと】《リメイク版のみ【てんくうのつるぎ】》 |
【女の子】 | 【ストロスのつえ】(リメイク版:【まふうじのつえ】)【やすらぎのローブ】【うろこのたて】【けがわのフード】 |
【サンチョ】 | 【おおかなづち】【ステテコパンツ】【おなべのふた】【シルクハット】 |
【ピピン】 | 【はがねのつるぎ】【てつのよろい】【てつのたて】【てつかぶと】 |
【デボラ】※ | 【シャイニーネイル】【シルクワンピース】【ぎんのかみかざり】《【みずのリング】【シルクのヴェール】》 |
※デボラはDS版以降のみ
※《》内のアイテムは装備していない初期所持品
ドラマ性が強化されたDQ5では、各キャラの初期装備でもキャラクター性がわかるようになっている。
まず主人公は、旅の目的も分からないたった6歳の子供であるためか、初期装備が大幅にランクダウン。
DQ2以降ずっと【どうのつるぎ】を最初から装備orスタート地点で無料入手でき、【スライム】程度なら一撃で倒せていたが、本作では【ひのきのぼう】になってしまった。
ひのきの棒ではスライムすら一撃で倒すことができず、その弱さに愕然とした人も多い…のだが、すぐに【パパス】が加勢してくれるので難なく勝利できるだろう。
そのままパパスに連れられて移動することになるが、道中の戦闘で逃げなければレベルアップできて攻撃力が上がるし、【サンタローズ】に到着すれば自宅2階で【かわのぼうし】も回収できるので、その後の戦いは主人公1人でひのきのぼうのままでも何とかなる。よくできた仕様だ。
子供時代のビアンカは、「家にあった日用品で武装してきた」感が良く出ている。
シリーズで初めて盾も装備している。
少なくともアルカパにはさらにまともな武具が売っているため、【ダンカン】を治療する手段を求めてアルカパ~サンタローズを往復するために彼女の母がコーディネートしたものとは考えにくい。
なお、そういう微笑ましい演出のはずなのだが、【アルカパ】を散歩するイベントの時点で彼女のステータスや装備を見ることができるため、理屈ではお化け退治を決意する前から武装していたことになってしまう。
一方で大人ビアンカは、子供時代にアルカパで揃えられる最強装備だが、仲間になる時点では貧弱。
初期レベル10(SFC版)も合わせて、戦いの環境からしばらく離れていたことがわかる。
ベビーパンサーが無装備なのはモンスターなのでわかるが、成長するとなぜか装備を身に付けている。
【パパスのつるぎ】を守っていたことから考えるに、かわのこしまきも遺品だったりするのだろうか?
ちなみにビアンカとこいつについては、幼年時代に別の装備をしていても青年時代には無くなっている。
ヘンリーのドレイのふくは元ドレイだったのだから当然だが、SFC版では装備を変えても外見的にはドレイのまま。
主人公は着替えるのにこれでは不憫と判断されたか、リメイク版では【着せ替え】されるようになった。
リメイク版では少年時代で【古代の遺跡】から脱出する際にステータスを確認すると、おうじのふくというアイテムを装備していることがわかる。……が、リメイク版の青年時代のヘンリーの初期装備はドレイのふくのままである。
男の子は「【てんくうのつるぎ】を装備できたよ」と言いつつ、なぜか初期装備は別である。
やっぱり伝説の武具はプレイヤーが自分で身に付けてほしいということだろうか。
なお天空の剣を入手せずに進めた場合、及び主人公が所持したまま石化した場合は天空の剣に関する台詞が無くなる。
リメイク版では天空の剣を入手しなければ青年時代前半のストーリーが進まないようになり、さらに【デモンズタワー】に向かう前に剣をサンチョに預けるイベントが追加され、「天空の剣を装備できた」旨が必ず告げられるようになった。
また装備こそしていないものの男の子の所持品に天空の剣が加わった。
おそらくモーニングスターと使い分けながら冒険していたのだろう。
一方で女の子は直前のイベントで使ったストロスのつえを初期装備しているのは納得だが、リメイク版ではストロスのつえが使用後に無くなってしまう仕様になったので、装備も変更となってしまった。
そこそこ貴重な魔封じの杖が1本多く手に入るようになったのはメリットではあるが。
ピピンの装備に関しては「ザ・城の兵士」といったところか。それに比べてバトランドやトロデーンときたら……。
といってもバトランド戦士の装備が弱いのは上記の通りちゃんと理由があるが。
グランバニアも町で売ってる装備の質を考えたら決して強いとは言えないのだが、恐らくそちらは冒険者向けの店なのだろう。
とはいえ青年時代後半開始直後は金欠になりがちなので、炎ブレス耐性があり7500Gする【ドラゴンメイル】あたりがあれば売るなり、お下がりさせる等して割と使いまわせたのだが。
DS版以降で登場する追加キャラのデボラは、フローラの姉妹という設定上かぎんのかみかざりが共通。
そしてフローラがオシャレを髪飾りだけに留めて、他を真面目な戦闘用の装備で固めているのに対し、デボラはシャイニーネイルとシルクワンピースでオシャレなまま強さも求めている。
この辺りからも、二人の性格の違いが読み取れるだろう。
ちなみに、デボラのオシャレ装備は彼女の初期装備でしか入手できないレア物。アイテムコンプを目指す人はデボラを必然的に嫁にすることとなる。
サンチョに関しては、初期装備のあまりの珍妙さが度々語り草になっているほどである(詳しくはサンチョの項目を参照)。
なお、今作で新たに【仲間モンスター】システムが導入されたが、モンスターは加入時には皆丸腰のため装備を整えてやる必要がある。
武器や鎧を最初から持っていそうなモンスターも丸腰で加入するので、プレイヤーから「その武器は飾りか!」と散々ツッコまれることに。
この点は後のDQ10にて「攻撃力0の武器を初期装備している」と設定された。
一応本作及びDQ6でも「DQ10と同様に攻撃力・守備力0の装備を着けているが(各人間キャラが鎧を着ていなくても全裸ではないのと同様に)アイテム欄に表示されないだけ」と解釈できなくはない。
仲間の数も多くなるし、全体的に装備品の価格も高くなっているので、とにかく金策に苦労する作品。
今まで初期装備だった銅の剣はこれまで100Gで買えていたのだが、本作からは270Gと大幅に値上げされた。その価格を見て驚いた人も多いだろう。
しかも、モンスターから得られるゴールドも、過去作に比べて少なくなっている。
その代わりかどうかは定かではないが、モンスターのドロップ率が高めに設定されている(ただしバグで落とさない状況もあるので注意)。
ナンバリングではDQ2に次ぐあるいはそれ以上かもしれないほど確率の平均値が高い。次作以降と比べると一目瞭然である。
青年時代前半の金策難時期もモンスター勧誘を狙って戦闘を繰り返していれば、うろこの盾、鉄の盾、青銅の鎧、鉄の胸当てと言った、彼らモンスターにとってはある意味初期装備的なものがある程度調達できることもしばしば。他にも不要な副産物がドロップで手に入るので、それらを売却して新しい武具を買ってあげると良い。
また、外した装備品はすぐに売らず、新たにお下がりとして他の仲間に装備させるなど、節約テクニックを有効活用したい。
ピピンを使う必要がない場合、ピピンの初期装備を引っぺがして【ゴーレム】に渡す、男の子の装備は天空シリーズにして【アンクルホーン】になどといったことはよく行われている。
DQ6
キャラクター | 装備 |
---|---|
【主人公】 | 【ひのきのぼう】【ぬののふく】 |
【ハッサン】 | 【たけのやり】【かわのこしまき】【かわのたて】 |
【ミレーユ】 | 【ブロンズナイフ】【きぬのローブ】 |
【バーバラ】 | 【いばらのむち】【かわのドレス】【ヘアバンド】 |
【チャモロ】 | 【ゲントのつえ】【たびびとのふく】【かわのぼうし】 |
【アモス】 | 【はじゃのつるぎ】【はがねのよろい】【てつのたて】【てっかめん】 |
【テリー】 | 【らいめいのけん】【ドラゴンメイル】【ドラゴンシールド】【プラチナヘッド】 |
本作の主人公は17歳の立派な青年なのだが、DQ5と同様に貧弱な装備で、このままでは【ぶちスライム】すら倒すのに2ターンかかる。
一応、実家のタンスからは【かわのぼうし】が手に入るが、それ以外はスタート地点・ライフコッドの村中を漁り歩いても端金しか手に入らない。
支度金で武器を買う等といったことができないので、ほぼ確実に初期装備のまま戦うことになる。
前作のパパスのように一緒に戦ってくれるキャラもいないので、この貧弱装備で、たった1人で戦わなければならない。
だが、DQ6の序盤は歴代でも珍しく難易度が高め。
ライフコッド周辺は敵の同時出現数が少ないので、【タダ宿】たる自宅へ駆け込みながら1~2回ずつ戦えばまだ何とかなるが、
冒険の最初の目的が「【山肌の道】を通過した先にある町へ行く」であるため、ライフコッド周辺で一度も【エンカウント】せず、数歩先にある山肌の道に足を踏み入れる人がほとんどであった。
そしてこの山肌の道は、初期装備・初期レベルで少しでも進んでしまうと、生きてライフコッドへ帰ることすら困難な魔境。
外観では、ひのきのぼうで倒すのに2ターンかかるぶちスライムや【ファーラット】が最大4匹で現れ(4匹だと全部倒すまでに8ターンかかる。その間集団でタコ殴りにされ、1戦闘で15回前後殴られることも珍しくない)、初期装備では毎戦闘【やくそう】の消費を強いられることもザラ。
洞窟に入ると初期装備のこちらに対して通常攻撃1発で5ダメージ前後を食らわせる敵も当たり前のように出てくる。こんなの冒険開始直後の通常攻撃で食らうダメージではない。
山肌の道を探索すると【こんぼう】と【たびびとのふく】が回収できるが、そこまでたどり着くのに棍棒+旅人の服クラスの装備が無いと厳しい。
そのため、慣れていない人は山肌の道には入らず、ライフコッド周辺の狭い範囲内で、いきなり稼ぎを行うことが推奨される。
逆に、慣れた人は宝箱の位置が分かっているので、死んだらリセットする覚悟で敵から逃げ続けてまずは旅人の服の回収を目指し、回収したらすぐに自宅へ逃げ帰るのが得策。
旅人の服と皮の帽子を装備すれば被ダメージを多少は抑えられるので、逃げながらの進軍も多少はやりやすくなる。回復&セーブを済ませたら、次いで棍棒を回収し、それから戦い始める人が多い。
そして今作で導入された【かっこよさ】の威力はハッサン加入時に初めて発揮される。
初期装備のかわのこしまきがかっこよさマイナスなせいで、ハッサンはかっこよさの初期値が0なのだ。
決してハッサンが不細工なわけではない。初期装備のセンスが少々悪かっただけなのだ。
後に仲間になるミレーユ・バーバラ・チャモロは、あまり戦闘向きの性格ではなく、初期装備も弱い。
しかし、チャモロのゲントのつえだけは別。武器としては弱いが、道具使用で【ベホイミ】が使えるという超便利な道具なのだ。
【ムドー】直前でこれの効果に気付いているのと無いのとでは、DQ6の難易度は大きく変わる。
これほど強力なものを普通に所有する【ゲント族】はやはり只者ではない。神の使いと呼ばれるだけある。
今作では5までと違い、序盤からムドー討伐あたりまでは町中やダンジョンに至るまで色々な武器や防具を入手できる。
宝箱やタンスなどの設置物の回収は節約の基本であることを再認識させると同時に盗賊などのチュートリアルやゲームバランス的な措置かもしれない。
特に【てつのつめ】と【ほのおのツメ】は無いと難易度が跳ね上がるので注意。
アモスはバリバリの戦士なので、当然初期装備も充実。と言うか加入時点ではどれも最高クラスの装備なので、しばらくの間は初期装備のままでも十分。
テリーもそれは同様なのだが、後に丸腰で仲間になる【ドランゴ】の方が圧倒的に強い上に、その初期装備の大半を彼女に流用できるという不幸が待っていた。そのせいで付いた蔑称がドランゴ引換券である。
唯一らいめいのけんはドランゴには装備できないが、道具として使っても強力な武器なので持たせるキャラには困らない。
今作でも仲間モンスター(リメイク版では【スライムスカウト】)が登場するが、やはり加入時は丸腰。
DQ7
キャラクター | 装備 |
---|---|
【主人公】 | 【布の服】 |
【マリベル】 | 【布の服】 |
【キーファ】 | 【ひのきのぼう】(リメイク版)、【たびびとの服】 |
【ガボ】 | (なし) |
【メルビン】 | 【はがねのつるぎ】【くさりかたびら】【せいどうの盾】【鉄かぶと】 |
【アイラ】 | 【ユバールの剣】【おどりこの服】【シルバートレイ】【ぎんのかみかざり】 |
「元々魔物がいなかった世界」という設定のため、初期メンバーの3人は当初普段着しか着ていない。
キーファは剣の訓練をしていたのだから、彼ぐらいは武装していても良かった気がするのだが。
小説版では、なんと最初から【王者のつるぎ】を装備していた…のだが、【太陽石の指輪】を持ち出した一件で父王にボッシュートされてしまい、丸腰でウッドパルナに行く羽目になっている。
リメイク版ではキーファの初期装備にひのきのぼうが追加されたのは、訓練用の木剣ということだろうか。
その代わりというべきか、主人公の家の宝箱からは【皮のぼうし】が、マリベルの家の宝箱から110Gがそれぞれ手に入る。エスタード島では他にも【ヘアバンド】が隠されているので防具は何とか格好はつく。さらにひのきのぼうが1本タンスから手に入る。
しかし、これ以外武器の入った宝箱は軒並み【扉】か宝箱が鍵付きなので探しても武器を手に入れることができないのが難点。
ひのきのぼう1本で【オニムカデ】や【ちゅうまじゅう】と戦うのはただの無謀以外の何物でもない。
【マチルダ】がいる間に大量に戦闘をこなし、金を稼いで【ウッドパルナ】で武器を整えるのが最も効率が良い。
次に加入するガボはさっきまでオオカミだったため、すっぽんぽんで加入する。
何かと初期装備の貧弱さに泣かされる作品。さらにこの作品では異様に物価が高く、敵からの獲得ゴールドも少ない。DQ5のようにドロップ率が高いわけでもない、いやむしろ低い部類である。
メルビンは一通り装備はしているものの、加入時期からすると彼の初期装備の大半は主人公一行の袋の中に転がっている武具にも劣ると言っても過言ではない。急いで着替えさせよう。
この装備で神々の戦いに付き合わされていたのかと考えると……。
リメイク版では「メルビンは封印されている間にある事情から力を吸い取られた」という設定が加わったので、装備品もそのせいで劣化したのかも知れない。
アイラのユバールの剣が異常に強いのは先述した通り。
攻撃力90と明らかなオーバースペックであり、【つるぎのまい】を叩きこむと凄まじい威力を発揮する。
しかし防具はメルビン同様貧弱、と言うより防具の守備力の合計がメルビンの初期装備防具と同じという有り様。こちらも速攻で防具を整えてあげよう。
DQ8
キャラクター | 装備 |
---|---|
【主人公】 | 【兵士の剣】【布の服】【バンダナ】 |
【ヤンガス】 | 【こんぼう】【とうぞくのこしみの】【皮のぼうし】 |
【ゼシカ】 | 【皮のムチ】【たびびとの服】【ヘアバンド】 |
【ククール】 | 【レイピア】【騎士団の服】【聖堂騎士団の指輪】 |
【モリー】※ | 【鉄のツメ】【たびびとの服】【ちからの指輪】 |
【ゲルダ】※ | 【鉄のおうぎ】【みかわしの服】【はねぼうし】 |
※モリー、ゲルダは3DS版のみ
主人公は【トロデーン城】の兵士であり、ムービーではそれなりの装備(鉄の胸当てと鉄兜らしきもの)をしていたことが窺えるが、旅立つ際になぜかその装備を捨ててしまい、布の服にバンダナという軽装に。
せめて兵士時の装備を捨てずに袋にでも入れておけば、序盤の冒険がだいぶ楽になっていたに違いない。
あるいは旅を始めるにあたって最低限の装備を残して路銀にしてしまったのかもしれないが、それにしては旅立ってすぐの時点でいきなり所持金が尽きかけている。
有り金はたいて馬車でも購入したのだろうか…
ヤンガスも、回想シーンでは【鉄の斧】を装備しているのだが、吊り橋が崩れた際に川へ落としてしまい、結局棍棒を装備するハメになる。落としてなければ船入手まで武器には困らなかったのに実にもったいない。
そんなわけで、今作も最初からいるキャラの初期装備は貧弱なままであった。
ゼシカの皮のムチは弱いが実はレアなアイテムであり、そして【ヘビ皮のムチ】へと錬金させるための素材として大活躍する。
「今作はいらなくなった武具でもむやみに売ってはいけない」という教訓を学ぶことができる。
ククールが装飾品である聖堂騎士団の指輪を装備した状態で仲間に加わる。
装飾品を装備して仲間に加わるのは彼が最初である。
3DS版の二人は相変わらず加入時期に反して装備品が貧弱だが、初期装備はどちらも【専用装備】。
「新しい武具種を使えるよ!」というのを暗にわかりやすくしているのだろう。実にDQらしい配慮である。
DQ9
デフォルトキャラ
キャラクター | 装備 |
---|---|
戦士(男) | 【どうのつるぎ】【皮のよろい】【ぬののズボン】【サンダル】 |
戦士(女) | 【どうのつるぎ】【皮のドレス】【ぬののズボン】【サンダル】 |
僧侶(男) | 【ものほしざお】【ぬのの服】【皮のぼうし】【ぬののズボン】【サンダル】 |
僧侶(女) | 【かしの杖】【ぬのの服】【皮のぼうし】【ぬののズボン】【サンダル】 |
魔法使い | 【かしの杖】【きぬのローブ】【サンダル】 |
武闘家(男) | 【ものほしざお】【けいこぎ上】【ぬののズボン】【サンダル】 |
武闘家(女) | 【はねのおうぎ】【けいこぎ上】【ぬののズボン】【サンダル】 |
作成キャラ
キャラクター | 装備 |
---|---|
戦士 | 【どうのつるぎ】【ぬのの服】【ぬののズボン】【サンダル】 |
僧侶 | 【たけやり】【ぬのの服】【ぬののズボン】【サンダル】 |
魔法使い | 【かしの杖】【ぬのの服】【ぬののズボン】【サンダル】 |
武闘家 | 【ものほしざお】【ぬのの服】【ぬののズボン】【サンダル】 |
盗賊 | 【くだものナイフ】【ぬのの服】【ぬののズボン】【サンダル】 |
旅芸人 | 【はねのおうぎ】【ぬのの服】【ぬののズボン】【サンダル】 |
クエストで仲間になるキャラ
キャラクター | 装備 |
---|---|
【ルイーダ】 | 【シーブスナイフ】【ルイーダの服】【ルイーダのくつ】【ラッキーペンダント】 |
【ロクサーヌ】 | 【ロクサーヌドレス】【皮のブーツ】 |
【リッカ】 | 【リッカの服】【リッカのバンダナ】【リッカのくつ】 |
【イザヤール】 | 【ひかりのつるぎ】【イザヤールの服】【ホワイトシールド】【イザヤールのズボン】【イザヤールのくつ】 |
【天使】である主人公は当然天使の装備一式でスタートするが、能力的には今までと同様に貧弱である。
ちなみに天使としての正装は天使の服のみらしく、服を脱いでいると天使界の仲間から怒られて話が進まないが、タイツとブーツは脱いでも何も言われない。
本作では装備部位が増えたので、天使グッズを分割することでそれを伝える役目も果たしている。
またDQ1以来に「道具」と「装備」が分けられ、装備時には専用の画面も用意されるようになった。
それを見れば盾や新装備の腕部防具といった未装備の部位もあることは一目瞭然であり、装備を変更すると見た目にも反映される着せ替えシステムの本格導入も手伝い、装備の重要性を直感的に理解しやすくなっている。
ただ、これらのシステムは当時の他のRPGと比べて革新的で親切というわけではなく、どちらかと言えば今までのDQシリーズが進化に取り残されていた感がある。
本作では久々にDQ3とよく似た【キャラクターメイキング】が行えるが、最初の町にルイーダの酒場があったDQ3と異なり、本作では少し冒険の進んだセントシュタインにルイーダの酒場がある。
そのため、ルイーダ加入キャラは布の服1枚だったDQ3と異なり、本作では最初から武器や各種防具をひと通り装備している。
ただ、キャラを作る→装備をはがして売るだけで金策が行えてしまうとゲームバランスに影響をおよぼすためか、ルイーダの酒場で加入したキャラの初期装備と同じ品は、通常よりも売値が安く設定されている。
通常、アイテムを売却する場合売値の50%で買ってくれるが、酒場で作成したキャラが装備しているものと同じ品は、売値の10%で買い叩かれてしまう。
なお、ルイーダの酒場で作成したキャラよりも、ルイーダの酒場にデフォルトでいるキャラの方が、上半身防具が多少強い。
気になる人はデフォの人を呼び出し、装備をはがして自作キャラにつけかえてやろう。
ちなみに、最初からいるキャラの上半身防具は、通常通り売値の50%で売れる。
クリア後に配信クエストをこなすことで加入する名ありキャラは、それぞれのコスプレ装備を身につけている。
これらは他に入手法がない上に、リッカのバンダナ辺りは結構利用価値が高い。
なお、初期装備は酒場に加入しただけでは【おしゃれカタログ】に登録されないので、カタログをうめたいなら名ありキャラは一度は仲間に呼び出す必要がある。
DQ10オフライン
キャラクター | 装備 |
---|---|
【主人公】 | 【エテーネの剣】【エテーネの服】【エテーネのこしぬの】 |
主人公の武器
最初に選んだ【職業】によって異なる。
主人公の防具
選んだ種族によって異なる。
種族 | 装備 |
---|---|
【オーガ】 | 【オーガの村人服】【オーガの村人くつ】 |
【プクリポ】 | 【プクリポずきん】【プクリポの服】【プクリポのズボン】 |
【エルフ】 | 【エルフの平服上】【エルフの平服下】 |
【ウェディ】 | 【ウェディの服】【ウェディのズボン】 |
【ドワーフ】 | 【ドワーフ作業ぼうし】【ドワーフ作業首まき】【ドワーフ作業前かけ】 |
仲間キャラ
【出身村のおはなし】ではプレイヤーが選んだ種族の名前を冠した服が初期装備となっている。
また最初に選んだ職業が使用できる初心者用の武器種を1つずつ、計3つ持っている。
DQ10オンライン
防具がオフライン版より細分化されているので、その分だけ数が多い。
当初、出身村のおはなしでは武器を初期装備はしていなかったが、村の出入り口に立っているNPCが、君は武器を持っているから忘れずに装備するように教えてくれる。
しかし村人の話を聞かない慌て者、またはいざ装備しようとすると「新品の装備です。本当に装備してよろしいですか」という警告が出るので、装備を躊躇してしまった新米冒険者達がスライムへ鉄拳を喰らわせる姿が良く見られた。
その後の更新で、武器の1つを装備した状態で始まるようになり、更なる更新で残りの2つも新品ではない状態で始まるようになった。
そしてVer.5になって一部の職業で装備できる武器種が増えると、それに合わせて新たに【初心者用のハンマー】と【初心者用ブーメラン】が追加された。
なおオンラインゲームである本作は新品に限り装備品を他のプレイヤーと受け渡しすることができるが(警告が出るのもこれが理由)、初心者用の武器は新品でも受け渡し不可能になっている。そして店売りもされていないのでおしゃれカタログのコンプリートは不可能になっている。新品ではない状態で始まるようになったことで存在意義がなくなってしまった初心者用の武器だが、それでも先述の通りVer.5になって2つ追加され、オフライン版にも店売り品として登場している。
仲間モンスターも基本は丸腰だが、【キラーマシン】のような元々武器を持っているデザインのモンスターは、素手の状態でも「攻撃力0の武器を装備している」扱いになる(本来素手では使えないとくぎが使えたり、○○装備時攻撃力+××といった効果が有効になる)。
【勇者姫アンルシア】も一部の仲間モンスター同様、デフォルトでは「攻撃力0の【王家のレイピア】を装備している」扱いになる。
かつてプレイできた「オフラインモードのつづき」では、【主人公の兄弟姉妹】は武器として【ローリエの小枝】を初期装備していた。防具は主人公と同じエテーネの服セット。
DQ11
キャラクター | 装備 | 所持 |
---|---|---|
【主人公】 | 【イシのつるぎ】【布の服】 | 【イシの大剣】 |
【カミュ】 | 【カミュの短剣】【たびびとの服】 | 【兵士の剣】【かしのブーメラン】 |
【ベロニカ】 | 【ベロニカの杖】【ヘアバンド】【きぬのローブ】 | 【いばらのムチ】 |
【セーニャ】 | 【セーニャのステッキ】【ヘアバンド】【きぬのローブ】 | 【せいどうのやり】 |
【シルビア】 | 【シルビアの剣】【はねぼうし】【たびびとの服】 | 【せいなるナイフ】【いばらのムチ】 |
【マルティナ】 | 【マルティナのやり】【かげのターバン】【みかわしの服】 | 【鉄のツメ】 |
【ロウ】 | 【ロウの杖】【かげのターバン】【毛皮のポンチョ】 | 【鉄のツメ】 |
【グレイグ】 | 【デルカダールの剣】【あつでのよろい】【誓いのペンダント】 | 【グレイグの大剣】【ナイトアックス】 |
過ぎ去りし時を求めた後:【デルカダールメイル】 |
ふっかつのじゅもんを入力して開始した場合は、主人公の初期装備に別の【アイテム】が追加されていることがある。
初心者にも武器の使い分けを意識させるためか、DQ10のように装備可能な武器種を全て1つずつ持った状態で加入するのが大きな特徴。
そのうち初期装備になっている武器には各メンバーの名前が冠されており、全てそのキャラクター専用かつ売却不能(例外として、異変後のセーニャ覚醒後から過ぎ去りし時を求めるまでの間のみ、セーニャがベロニカの杖を装備可能。)
また、今作はムービー中の武器はPS4版の主人公を除けば原則変わらないため、イベントでは各自の名前あり武器を装備していることが多い。
ただし、名前が任意入力の主人公は【イシのつるぎ】【イシの大剣】という出発地点の村の名前。
また、グレイグは専用武器であるグレイグの大剣がサブ所有になっており、初期装備であるデルカダールの剣は他のメンバーも装備できる。
各キャラの名を冠していない装備は基本的に売れるが、今作の初期装備は非売品が多く、売却して手放してしまった場合はモンスターが落とすものを狙わなければ再入手できないケースが多い。
アイテムコンプリートを狙っているプレイヤーは注意。特にふっかつのじゅもん(DQ11内で聞けるもの)を使用して開始した場合、それらの入手履歴もないので、収集アイテムリストを埋めるには敵からの入手が必須となる。
それこそ全アイテムの最大数所持なんて目指そうものなら、延々該当モンスターを狩る日々に明け暮れることとなるだろう。
なお、世界に異変が起きた後の再加入時は装備が【たびびとの服】のみ(シルビアのみ【パレードの服】)。
過ぎ去りし時を求めた場合は、各キャラの持ち物は【始祖の森】への道を開いたときの状態に巻き戻るため、初期装備と呼べるものは存在しない。グレイグのみ、過去の世界でもう1度仲間にすることになるが、上記の通り初期装備は【デルカダールメイル】のみである。大剣やペンダントは未来から持ってこれるので、こちらの世界のグレイグが持っていても意味がないからだと思われる。
DQ11S
グレイグを除き、世界に異変が起きた後は離散前の状態を引き継ぐので、初期装備と言えるものは無い。
Lv90で始まるふっかつのじゅもんを使用した場合についてはこちらを参照。
【2D/3Dモードにする】の機能を使ってストーリーを遡れば、初期装備一式を増やすことができる。
具体的には、遡る前に該当キャラのアイテムを全てふくろに入れ、そのキャラが仲間になる前の地点まで遡ればいい。
その場合、ふくろにある初期装備とは別に、各キャラが初期装備一式を持った状態で仲間に加わる。
ただし、主人公は例外で、遡る前に主人公のアイテムを全てふくろに入れて最初の地点まで遡っても、主人公は初期装備を持っていない。
また、それとは別に主人公以外の適当なキャラに、初期装備を持たせた状態で「そろった6つのオーブ」まで遡り、過ぎ去りし時を求める所まで進めれば、初期装備を増やせる(この方法では主人公の初期装備も例外なく増やせる)。
ヒーローズ1
本作は歴代でも珍しく、どのキャラクターも基本的に加入時点での店売り最強武器を装備している(ただし【オーブ】は装備していない)。
アクションゲームということで加入後すぐに使用感を試せるよう配慮されたのかもしれない。
これにより途中加入キャラも即戦力として起用できる一方、初期装備よりも下位の武器は出番がほぼなくなってしまっている。
またアリーナ・クリフト以降の加入キャラは、初期装備とは別に各キャラ専用の最弱装備も所持している。
アクションが装備と連動している都合上、装備を売ってしまい手ぶらという状況が発生するのを避けるための措置だろう(最弱装備は売却不可)。
ヒーローズ2
※ライアンはSwitch版のみ
主人公(職業別)
【転職】した際の初期装備。
職業 | ラゼル | テレシア |
---|---|---|
【僧侶】 | 【男僧侶のやり】 | 【女僧侶のやり】 |
【魔法使い】 | 【男魔法使いのスティック】 | 【女魔法使いのスティック】 |
【武闘家】 | 【男武闘家のこん】 | 【女武闘家のこん】 |
【盗賊】 | 【男盗賊のツメ】 | 【女盗賊のツメ】 |
【賢者】 | 【男賢者の杖】 | 【女賢者の杖】 |
基本的には前作と同じだが、【マネマネ】工房で装備の見た目固定ができるようになったため下位の武器も全くの無意味ではなくなった。
ビルダーズ1
章ごとにセーブデータが分かれており、その都度装備品もリセットされるのが特徴。
【1章 メルキド編】では初期装備は【ボロのふく】のみ(ただし最初のチュートリアルでひのきのぼうを入手できる)。
【2章 リムルダール編】と【3章 マイラ・ガライヤ編】はこんぼう、【おおきづち】、たびびとのふくが初期装備となる。
しかし【終章 ラダトーム編】では素材調達すらままならない地域ということを表現するためか、ひのきのぼう1本に裸という状態でスタートする。この状態で空は真っ黒な呪われた灰色の大地に放り出されるので絶望感がひしひしと伝わってくる。
【フリービルドモード】ではひのきのぼう、おおきづち、たびびとのふくでスタートする。
ビルダーズ2
初期装備は【ビルダーのふく】のみだが、前作同様にチュートリアルでひのきのぼうを入手できる。
本作では新しい島にも装備をそのまま持ち込めるが、【かんごく島】のみ装備を全て没収され【ボロのふく】1枚からのスタートとなる。