【山肌の道】

Last-modified: 2023-02-09 (木) 17:48:18

DQ6

山頂にある【ライフコッド】の村と、山の麓を結ぶ【山道】【フィールドダンジョン】
ライフコッドが上下の世界に存在するのと同様に、こちらも上下の世界に存在する。
上の世界でも下の世界でも外観部分はBGMがそれぞれのフィールド準拠なので、下の世界の山肌の道を歩くと雰囲気の違いを感じる人もいるかもしれない。

上の世界

スタート地点のライフコッドのすぐ南にあり、【シエーナ】(リメイク版では【マルシェ】)に行くために最初に攻略するダンジョン。
作りは単純で、道をひたすら進むだけ。
入った直後に3方向への分岐があるが、1つは【たびびとのふく】が入った宝箱がある行き止まりで簡単に戻ってこれる。
残りの2つはどちらへ行ってもクリアできる。
落とし穴(ショートカット+一方通行)や、洞窟内と外での出現モンスターの違い、アイテムの探索等、攻略の基礎がしっかりと詰まっており、まさにチュートリアルといえる。
 
では簡単かというと、歴代の「最初のダンジョン」の中ではかなり難しい部類に入る。
その大きな理由は、今までのシリーズでは最初のダンジョンに入るまでにフィールドを散策するところから始まるが、このダンジョンは「スタート地点の数歩先」にありすぐ入れてしまうこと。ダンジョンである以上、フィールドとは違って(【キメラのつばさ】を買っていない限り)危なくなってもすぐ拠点へ帰ることはできない上、ライフコッド周辺に比べて敵の出現数がかなり多いため、1回の戦闘でかなり消耗させられる。
ライフコッド周辺は敵の同時出現数が少ないので、【主人公】の貧弱な【初期装備】でも、【タダ宿】たる自宅へ駆け込みながら1~2回ずつ戦えばまだ何とかなるが、
冒険の最初の目的が「山肌の道を通過した先にある町へ行く」であるため、ライフコッド周辺で一度も【エンカウント】せず、数歩先にある山肌の道に足を踏み入れる人がほとんどであった。
そしてひとたび山肌の道に入ってしまうと、敵の同時出現数が3~4匹と多いのだ。
初期装備の【ひのきのぼう】では、【ぶちスライム】ですら1ターンに1匹倒せない。
敵を1匹倒すのに2回ずつ殴る場合、3匹の敵を倒すまでに9回は殴られる。4匹なら15回も殴られる。
そのターン倒すはずの敵に先制されるともっと殴られる。
そのため、毎戦闘【やくそう】の消費を強いられることもザラ。酷い時は1戦で複数の薬草を使うハメになる。
さらに、洞窟に入ると初期装備のこちらに対して通常攻撃1発で5ダメージ前後を食らわせる敵も当たり前のように出てくる。こんなの冒険開始直後の通常攻撃で食らうダメージではない。
【ランド】が気軽に昼寝や散歩しているから通行も簡単だと思い油断すると、簡単に全滅してしまうだろう。
 
また、上記の分岐のいずれに行ってもクリアできるというのが曲者で、片方には序盤としては強力な【こんぼう】と道中で必要になるであろう【やくそう】が落ちているのに対し、もう一方には20Gのはした金が落ちているのみ。
しかも前者は短いのに対し、後者は旨味がないくせに長い、完全にハズレのルート。ロクな稼ぎもないままハズレを引いて棍棒を取らずに進んでしまうと、かなり苦しくなる。
そのため、慣れていない人は山肌の道には入らず、ライフコッド周辺の狭い範囲内で、いきなり稼ぎを行うことが推奨される。少なくとも、ライフコッドの村内を漁りまわって薬草や【かわのぼうし】を確保することは大前提だ。
 
逆に、有利な道順で進めば棍棒や旅人の服を入手でき、かなり楽になる。
そして、棍棒ルートよりも旅人の服ルートの方が容易に戻って来られるので、探索の手順としては、旅人の服→棍棒が最適解である。
慣れた人は宝箱の位置が分かっているだろうから、死んだらリセットする覚悟で敵から逃げ続けてまずは旅人の服の回収を目指し、回収したらすぐに自宅へ逃げ帰るのが得策。
旅人の服と皮の帽子を装備すれば被ダメージを多少は抑えられるので、逃げながらの進軍も多少はやりやすくなる。回復&セーブを済ませたら、次いで棍棒を回収し、それから戦い始める人が多い。
 
なお、本作には前作のようなレベルごとのパラメータ上限値と成長制限がないので、村で拾える【すばやさのたね】【まもりのたね】などのドーピングアイテムをさっさと主人公に使ってしまってもほぼデメリットはない。
これらを(できれば吟味して最大値であがるように)使っておけば、かなり楽になる。ドーピングアイテムは序盤ほど1個あたりの上昇値を実感しやすい。
無事にシエーナにさえ着いてしまえば、一気に大金が手に入るので装備を整えられる。
 
やはり難度の高さを意識してか、道を降りた先では【宿屋】が営業している。
最初のダンジョンなのに回復スポットがあるというのもロトシリーズ以来である。
ただ、この宿屋の宿泊費は1人10Gと、この時期にしては高い。
一応、DQ6の世界では標準的な値段なのだが、こんな寝心地の悪そうなところでこれはぼったくりである。
事実、リメイク版でこの宿屋に泊まってから仲間と会話すると、大抵の場合不満そうな返事が返ってくる。
 
なお、リメイク版では全モンスターのHPが減った影響で、ひのきの棒でもだいたいの敵を1ターンに1体ずつ撲殺できるようになったため、比較的難易度は下がった。
また、敵の出現率についても下方修正されており、上記の正解ルートを通って装備を整えれば、よほど運が悪くなければ、普通にマルシェまでたどり着けるだろう。
最初のダンジョンらしい難易度になったとも言えるが、SFC版時代の脅威を知っているプレイヤーは少し拍子抜けするかもしれない。
だが、これでもはずれのルートを選べば苦戦する。
 
ムドー撃破後に訪れるとライフコッドの住民が何人が降りてきている。
この時墓の前にいる老人の話から、墓に埋葬されているのはライフコッドの住民であることが分かる。

下の世界

【マーメイドハープ】入手以降なら、いつでも訪れることができる。
下の世界の山肌の道は、上の世界とは逆にライフコッドに向かうために下から登っていくことになる。
訪れるのが中盤以降ということもあり、当然ながら出現する敵は変わっている。しかし、時期相応の敵かと言うとそうでもなく、その傾向はやや特殊。

  • ケダモン
  • じごくのたまねぎ
  • スカルライダー
  • スライム
  • ダークホビット
  • どくろあらい
  • はねせんにん
  • ポイズンキャロット
  • メガザルロック
  • メダパニとかげ

強いモンスターと微妙なモンスターと弱いモンスターが混在している。
スライムに関しては【ぶちスライム】の考察の裏付けとも言え、他も共通点はある。
それは、上の世界での登場モンスターの色違いが中心になっていること。

ちなみにこの中でステータス的に一番強いのは【メガザルロック】だが、こいつは勝手に自滅してしまうので問題ない。
地底魔城~運命の壁あたりの敵が混じっている理由は謎。
また、時期としては【エリアレベル】はかなり低く設定されており、外観はLv22、内部はLv24となっている。
周辺のフィールドに至ってはLv15と、完全に場違いなほどに低い。
つまり、主人公のレベルが29以上なら【トヘロス】で完封できる(時期的に到達していてもおかしくないレベル)。
 
経験値が少なく倒しやすいスライムを筆頭に、どくろあらいやケダモンのような雑魚も出てくるので、レベル上げを極力抑えつつ熟練度を稼ぐには便利。
しかし、上述の通りエリアレベルも低いので、熟練度に上限レベルがある点には注意が必要。
ちなみに魔術師の塔以降のダンジョンで熟練度レベルに制限があるのはここだけである。
 
麓近くの宿屋は営業していないが、この付近で【ジュディ】がウロウロしている。弱いのもいるとはいえ、それなりに強力なモンスター達も出るのだが...
 
ここを登って頂上付近で、主人公の実体との初対面となる。と言っても、本人はランドとの会話に夢中で、こちらには気づかずに去ってしまうが。
また、ライフコッドで対面した後、主人公の実体はなぜかここに逃げ込んでくる。
また、逃げ込む場所が上の世界で棍棒が落ちていたフロアなので、ルートを間違えると見つけるのに苦労することになる。
村人は誰もヒントをくれず、麓付近にいたジュディも宿屋のベッドで寝ているため、情報をくれたりはしない。
これはひどいということになったのか、リメイク版では山の頂上付近ですぐに見つけられるように改善された。
 
余談だが、墓が3つあるところには階段が隠れており、SFC版で下の世界でこの階段を何度か出たり入ったりすると、なぜか上の世界の同じ場所に出るという現象が起きる。上の世界で同じことをやっても何も起きない。
下から上への移動としては使えなくもないが、モンスターに遭遇したりしてちょっと手間がかかる。
明らかにバグであるが、「下の世界」→「上の世界」という方向しか起こらないのが、せめてもの救いだろう。逆が起こったら、目も当てられない。