【東映アニメーション】

Last-modified: 2023-11-03 (金) 21:06:01

概要

東京都中野区に本社を置くアニメーション制作会社。旧社名は「東映動画」。
本社は幾度か移転しているが制作スタジオは長年東京都練馬区に置かれている。
同社のアニメ映画『長靴をはいた猫』の主人公である猫のペロを起用したシンボルマークが特徴。
 
1956年に東映が教育用アニメ映画の制作委託先としていた日動映画を買収するとともに「東映動画」へ改称し、以降東映傘下にてアニメ制作を担当。
1998年に以前から国外向けに用いていた呼称の「東映アニメーション」へ社名変更した。
 
日本のアニメ黎明期を支えた長編アニメ映画に始まり、1960年代からはテレビアニメも手掛けるようになる。ロボット・ヒーロー物から魔女っ子物、コメディなど、媒体・ジャンルを問わず今日まで膨大な数のアニメ作品を制作している国内最大手のアニメ制作会社。
『Dr.スランプ アラレちゃん』や【ドラゴンボール】など、【鳥山明】原作漫画のアニメ化もこの会社が手掛けている
特に「アラレちゃん」の商業的成功により少年ジャンプ作品のアニメ化を積極的に推し進めるようになり、数多くのジャンプ原作アニメが同社の代表作としてその名を残すこととなった。
 
前身企業の創立は1948年からと長い歴史を持ち、著名なアニメーターを多数輩出している。
元所属スタッフでゲーム業界に転身した人物には任天堂の情報開発部長を務めた池田宏、同じく任天堂でキャラクターデザインやイラストレーションを手掛けた小田部羊一がいる。
 
2022年3月には不正アクセスの被害に遭い、TVアニメ4作品の放送やドラゴンボールの劇場版公開が延期を余儀なくされる事態となった。

DQシリーズとの関わり

【ドラゴンクエスト ダイの大冒険】のアニメ版(1991年TBS版と2020年テレビ東京版の両方とも)を制作した。
1991年版はバラエティ番組枠拡大を目的とした局の意向から、放送期間を延長することなくエピソード途中で打ち切り終了となった。
2020年版は前述の不正アクセスにより新エピソードの制作が一時中断されるトラブルに見舞われたものの、放送期間を予定より1ヶ月延長、東映アニメーションも番組スポンサーに加わり完結した。
 
このほかドラクエ関係では一時期【公式ガイドブック】にイラストを提供していた。
また、スラもりシリーズ1~3のCM用アニメも手掛けた。特に1・2は当時東映スタッフだった細田守監督のもと、東映の精鋭スタッフで制作されており、短いながら素晴らしい出来栄えになっている。

ゲームソフト事業

東映動画は1980年代のLDゲーム用アニメーションの制作でゲーム業界と関係を持っていたが、ファミコンブームによりゲーム業界への異業種参入が続く中、1986年にファミコン参入第一弾ソフト『バルトロン』を発売。ゲームソフト販売事業も手掛けるようになった。
以降『北斗の拳』をはじめとした自社アニメや、『スケバン刑事III』『もっともあぶない刑事』など東映グループによる実写作品のキャラクターゲーム、原作のないオリジナル作品、アーケードやPCソフトの移植作も発売した。
しかし一部を除けば評価は芳しくない。発売ソフトのパッケージやメディアには開発会社が明記されており、ショウエイシステムまたはマイクロニクスの名を見ることができる。
このゲームソフト販売事業は1993年末発売のスーパーファミコンソフト『北斗の拳7』まで続けられた。
 
その後は自社作品のライセンス、ゲーム用アニメーションムービーの制作協力、PCやニンテンドーDSソフトなどの単発発売に留まっていたが、スマホの普及後は自社名義によるゲームアプリの配信・運営も行っている。

関連項目