【獣王の鎧】

Last-modified: 2021-06-12 (土) 18:51:45

ダイの大冒険

【ドラゴンクエスト ダイの大冒険】に登場する防具の一つ。
【クロコダイン】が普段から身に付けている黒い鎧。ステータス画面上では守備力は65ぐらいになっている。
特殊な能力は描かれないので地味な存在だったが、クロコダインの守備力を支える重要な防具であろう。
人間には重量があり過ぎて装備できないほどで、ステータス欄の紹介では、巨大な獣人やモンスターが装備可能な最強レベルに近い鎧と評されている。
 
クロコダインにとっては戦装束であると同時に普段着であり、初登場から平和になった後のエピローグまでクロコダインは結局この鎧を一度も脱ぐ事はなかった。
宴会や捕虜時も脱がず蘇生液に浸かる時も鎧のまま、戦闘後の治療でも何故か鎧の上から包帯を巻くという徹底っぷり。
更にはリアルに考えたら鎧着用など自殺行為に等しい水中活動(それも命綱付きとは言えバルジの大渦や、トカゲであれワニであれ爬虫類には苦手なはずの低温環境である死の大地近海といった過酷な海)ですら着たままなのだ。実は外骨格なのでは…?
 
鎧は破損してもクロコダインの肉体は突破されない映写は多くあったが、【ギガブレイク】をまともに2発受けても原型を留めていることからもわかる通りこの鎧は相当頑丈であり(【ダイ】が着ていた【騎士の鎧】は加減した1発で粉々に破壊された)、クロコダインの鋼鉄の肉体と合わせて鉄壁とされている。
この鎧は量産品なのか一品ものなのか不明(【ヒュンケル】戦では「真新しい鎧」とされている)だが、戦闘で破損してもクロコダインが戦線から離れて復帰する間に、必ず修復された状態で出てくる。
特に肩当てと手甲の部分は【獣王会心撃】【獣王激烈掌】を撃つたびに筋肉の隆起で弾けて破損しており、防具としての役割よりもクロコダインのパワーの演出に一役買っている。
さすがに【バーン】との初戦時から敗北後、処刑される時までは休息する時間がなかったため、鎧にヒビが入って修復していない状態で最終決戦に参加することになる。
 
守備力65という数値設定を連載当時のDQ3やDQ4に登場する鎧と比較してみると、戦士が装備できる鎧としては3の【大地の鎧】【刃の鎧】、4の【魔神の鎧】を上回る守備力を持っており、呪いで動けなくなるというデメリットがある【地獄の鎧】と同等。
獣王の鎧には行動を阻害する描写は無いので、当時のゲームに登場する最強の鎧よりも強いという事になる。
なんと天空の勇者専用の【天空の鎧】と比べても5点しか負けていない。
 
ただし、3の【戦士】や4の【ライアン】たちは盾や兜でさらに守備力を高めるのが普通だが、クロコダインの防具はこの獣王の鎧のみ。
いかにこれがゲームに登場する鎧を超えたスーパーアイテムであっても、実は【鋼鉄の鎧】【鉄の盾】【鉄兜】のセットとたいして変わらない守備力である。
一応、クロコダインは常に腕当てや脛当て、ちょっとした兜の様な物も身にまとっているが、それら全てを含めて獣王の鎧という扱いのようで、腕当てなどの守備力は数値設定として反映されていない。
しかも、守備力に関するデータが【みのまもり】ではなく【すばやさ】だった当時はクロコダインの強靭な肉体は守備力に反映されず、逆に素早さの低さが影響して「クロコダインの素の守備力は低い」という事になってしまっていた。
(体力による耐久性については、守備力ではなく【HP】の高さで表現されている。その点についてはクロコダイン本人の記事に詳しく書かれている)
 
以上の「素の守備力の低さ」「鎧以外の防具不使用」という悪条件を一気に跳ね返して強固な壁役としての性能を確保するため、獣王の鎧の守備力は、当時の戦士最強の鎧よりも強くなければならなかったのである。
 
……だが、実はこの守備力は【鎧の魔槍】に負けている。あちらは守備力80で【光の鎧】より固い。強すぎる。(盾や兜が無いぶんだけヒュンケルやラーハルトの守備力は勇者ロトの完全装備には及ばないという事情はクロコダインと同じ)