概要 
その名の通り人や動物が【石】になってしまう状態異常。身体が石になり、一切の身動きが取れなくなる。
多くのRPG作品・ファンタジー作品では「せきか」と読まれる場合が多いが、日本語としての正式な読み方は「せっか」。
「いしか」という読み方もあるが、そちらは園芸用語なので間違えない様にしよう。
【呪文】の【アストロン】とちょっと似ているが、あちらは【鉄化】なので混同しない様に注意。
多くのRPG作品では一種のポピュラーな状態異常だが、基本的にDQでは戦闘用の【状態変化】としては登場しない。
古くから神話・伝説ではバジリスクやメデューサ(ゴーゴン)が石化能力を持っていたりするが、DQではこの手のモンスターが石化ネタに使用されたのはDQB2が初めて。
どちらかと言えばイベント用の設定・用語として用いられていたが、DQB2で初めて状態異常の一種として登場した。
その後はDQRでも手札のカードを使用できなくさせる(拘束する)効果として登場する。
むしろ初期の【麻痺】状態は自然回復せず、上述の「石化」状態に近いものがあり、【死亡】に準ずる扱いでメンバー全員が麻痺状態になると【全滅】扱いになる作品もしばしば。
DQB2の状態異常版は短時間で解除されるが、もしナンバリングにも石化の状態異常が存在したら上記の麻痺に近い、あるいは強化版のような効果(回復手段が限られるなど)になっていたと推測される。
上述の通り「アストロン」は「鉄化」なので、「石化」に似た【特技】といえばDQ11の【ゴールドアストロン】位しか存在しない。同じくDQ11では【黄金病】による黄金化もあった。
DQ3 
【大魔王ゾーマ】が【精霊ルビス】を封印する手法として活用する。
【ようせいのふえ】で解除可能だが、効果と使い方がDQ1と違っている。
DQ5 
SFC版 
【デモンズタワー】の最上階で、【ジャミ】が死に際に行使してくる。
灰色のガスの様なモノを受けた【主人公】とその妻は石となり、8年という歳月を無為に過ごすこととなる。
その後、盗賊の兄弟によって持ち去られ、主人公はオークションで2000Gと恐ろしく安価で買い叩かれる。
青年時代後半になると【サンチョ】や【男の子】と共にやってきた【女の子】の持つ【ストロスのつえ】の効果で、長きに渡り石に封じられていた身体が元に戻る。
妻の方は「アテがある」とのことで別ルートに流され、何の皮肉か【光の教団】の総本山の【大神殿】に安置されることになった。
入手後【イブール】がさらに上から強力な【呪い】をかけたため、純粋にストロスのつえの効果を使用するだけでは解呪不能となっており、
妻・母との再会はイブール討伐後までお預けとなる。
ちなみに妻の石化が解除されるのは10年後、すなわち主人公の石化が解けてから2年後であり、特に【ビアンカ】はこれによって主人公と肉体年齢が並ぶことになる。
なお、再会後にグランバニアに帰還する際のナレーションでは明確に「10年」と言及されているが、
妻の台詞では「8年以上も」という形で微妙に表現が異なる。確かに10年は8年以上に含まれるので矛盾していないが、リメイク版では妻の台詞も「10年」に統一された。
リメイク版 
デモンズタワーの最上階でジャミを倒した後、唐突に出現した【ゲマ】によって行使される。
以降の展開はSFC版と同上だが、この石化の効果をジャミが行うか、ゲマが行うかについてはファンの間でも意見が分かれ、一部では議論がなされている。
ジャミが死に際に石化させるという図式でスルーできていた問題が、スルーできなくなったことが最大の問題点。
以下はゲマが石化させる場合に生じる矛盾点である。
- 幼年時代の主人公が持っていた【ゴールドオーブ】を「念のために」砕いておくほどに慎重な筈のゲマが、なぜ【勇者】の血筋である女性(妻。このことはゲマ自身も自覚している)を、石化させるだけで放置したのか。
- 念のため【グランバニア】に王子と王女が産まれたことを、なぜ調べずに放置したのか。
これらの結果【勇者】は無事に誕生して育ち、大魔王にしては悪い方向に繋がってしまった。
また、命と引き換えに行使したジャミと違い、平時から使えるはずの強力無比なこの石化の技を、これ以降なぜか二度と使おうとしない。
仮に特定の条件が揃わないと使えない技だとしても、その条件に関して一切説明がないし、なによりそんな希少な条件を要する技ならなぜ上記のようにせっかくの機会を無にするようなポカをするのかという疑問が強まる。
こう言った矛盾に対する解答は、残念ながら本編中でもスタッフのインタビューなどでも語られず、全てゲマの茶目っ気として片付けられている。
もちろんゲマが宿敵としてより、キャラが立ったと言う意見も少なくはない。
しかし、そのせいでゲマの存在感が増してしまい、全ての元凶であるはずの大魔王の影が余計に薄くなるという結果にもなっている。
ちなみに、リメイク版での主人公の【石像】の売却価格は、SFC版の10倍の20000Gに跳ね上がっている。
また、ストロスのつえは石化を解除すると崩れ去る仕様に変更され、主人公の石化を解いた時点で失うことになる。
そのため、大神殿で妻の石像に使用できなくなった(この武器自体は【ジャハンナ】で再び入手可能)。
なお、内部データ上はストロスのつえを使用した際の「強力な呪いが掛かっていて効かない!」というメッセージが格納されている。
また、奴隷からイブールが石像に呪いを掛けたという旨の台詞が聞ける点もSFC版と同じ。
元々はSFC版と同様のイベントにするはずが、何らかの事情で没になった模様。
特に理由付け無く妻の石化が解除されてしまうため、なんとも腑に落ちないイベントになってしまった。
また、青年時代後半に【オークション会場跡】で会話をすると「ここで売られた」という旨の話を聞けるが、
石化を解いた直後の妻は「どうしてここに?」といった反応のため、石化中にも意識があるのかどうかは不明。
主人公がプレイヤー視点だということなのかもしれない。
DQ6 
冒頭で主人公達は【ムドー】のまやかしに掛かり、体は【現実の世界】に、心は【夢の世界】に、それぞれ飛ばされてしまう。
こうして物語は始まる。
ただ、【ジーナ】の血塗られた剣や【未来の卵】等、何かと抽象的表現の多い作品であるだけに、
他とは異なり物理的に石にするのではなく「石」と言うのが心が抜けた体に対する一つの比喩とも見て取れる。
石化した自身の半身と対面した【ハッサン】は、
ハッサン「けど うごいてねえぞ。 死んでるのか?
ハッサン「ちがうな……。 死んだように ねてるだけだ……。
と、石化状態に対してはスルーしており、あくまで「眠っている」という表現を取っているのだ。
プレイヤーはこれを比喩と取っても良いし、やっぱり単純に石化したと捉えるのも自由だ。
なお、【主人公】と【ミレーユ】は別の場所へ飛ばされたにも関わらず、ハッサンの肉体の石像だけ【ムドーの城】に残されていた理由は不明。その他の石像を差し置いてわざわざ王の間に続く階段の正面に鎮座させられていたことから、突出した肉体美が気に入られてオブジェとして採用されたのかもしれない。
主人公の場合は、かなり長い間放置されていた影響なのか、自然に石化状態が解け、肉体単体でも自我を持ち始めている。
この点も、単なる石化状態とは異なるものだと理解できる。
また、ムドーが「永遠の時を悔やませる」ために石化状態にさせたというのに、自然に解除されては(ストーリーとしても)台無しなので、主人公の石化状態の自然解除はムドー側が想定していた内容としても想定外だった可能性がある。
なお、主人公の肉体側がいつ自我を持ち始めたのかは不明。
ムドー討伐後~夢の主人公との対面前、物語開始後~ムドー討伐前、そして物語開始前と、主に3つのパターンに分けられる。
だが、どのタイミングで石化が解けたとしても様々な疑問が湧き上がってしまう。詳しくは主人公の項目を参照。
ミレーユについては、物語中で加入するときにはすでに石化状態を脱している状況で、石化時にどういう状況だったのか、どうやって肉体を取り戻せたのかは一切語られることなく謎のままに終わる。
【天馬の塔】の最上部には「抜け殻」となって動かなくなった【天馬】がいる。
「心」である【ファルシオン】との融合時の演出を見ると、これも状況的にはハッサンらのものとほぼ同じと思われる。
こちらは【デスタムーア】の仕業となっており、ムドーがこの術を扱えるのは、デスタムーアが手法を教えたのだろうか。
終盤では、反旗を翻した【牢獄の町】の住民に対し、デスタムーアが叛乱の粛正のために行使するが、
*「返事が ない……。」
と、BGMも無くなってこのメッセージだけしか流れないため、ただ事ではない状勢と恐ろしさを醸している。
こちらは単純で、石にしたり動物に変えたりと従来通り、物質変化系の特殊技と捉えれば良いだろう。
DQ7 
【灰色の雨】として描かれ、これを浴びることで石化状態にしてしまう。その元凶は【あめふらし】。
過去の【ダイアラック】の住民は、この灰色の雨によって石化させられ、さらに長い年月もの間、風雨にさらされることで風化した。
そして【天使の涙】を使用しても元に戻ることができず、ただ時間と共に砕け散るのを待つのみの身体となってしまった。
救う手だてを持っているのに、時既に遅し。救われない人々や鬱な話の多いDQ7の中でもこのエピソードは特にキツいことだろう。
唯一町を出ていたために助かった老人の【クレマン】と、手厚く防護された地下室にいたために風化を免れた【ヨゼフ】少年は共に町を出て、灰色の雨の恐怖を伝える語り部となった。
その後、彼らの動向は過去の【グリンフレーク】で語られることとなる。
そして過去のグリンフレーク。
全ての元凶あめふらしが丁度そこで猛威を振るっていた。
こちらは石化させられて間も無くだったからか、天使の涙で無事全員の石化を解くことに成功する。
しかし、【リンダ】を庇い、より多くの灰色の雨を受けた【ペペ】だけは石化が解けた後も身体が完全に麻痺してしまう。
そこで過去エンゴウの村に一度戻り、イベントを経て【パミラ】からもらった【パミラのひやく】を与えることで、ようやく自由の身となる。
意外とDQの「石化」とは「麻痺」に近いモノなのかも知れない。
漫画版 
漫画版では石化を直す道具は【七色のしずく】に変更された。
また、あめふらしが【メドゥサシャワー】と言うオリジナルの石化呪文を使い、この石化を治すには【メモリアリーフ】の丘にある光るハーブが必要になる。
ゲームでは意味の無かった物にうまいこと意味を持たせている。
【ベゼル】曰く、石化の呪文は現在では使われなくなったが、昔は割とポピュラーな【呪文】だった様だ。
DQ8(3DS版) 
【奈落の祭壇】最深部には石化した【ジャハガロス】がいる。経緯はジャハガロスの項目へ。
DQ10 
命を賭して信念を貫き通した【パラディン】が石になるという設定がある他、身体が徐々に石化する病気が登場する。
また、アスフェルド学園のストーリーでは石化の呪いが登場し、教師や仲間の一人が石化させられる。
戦闘時の状態変化としては、プレイヤーの姿を変化させ、一定時間機能停止に追い込むボスがいる。→【変身】
【ばくだんいわ】や【ピラミッド】といった石製のものに変化させてくる敵も存在する。
その後、【ムドー】が【石化の魔光】という技で石化を仕掛けてくるようになった。
トルネコ3 
シナリオ終盤に【トルネコ】が石化状態にさせられる。
今作のボスとなる【ヘルジャスティス】を命懸けで倒したが止めを刺すに至らずに石化状態にさせられ、
ヘルジャスティスのコレクションとして【ひかえの間】に放置させられてしまった。
その危機を感知した【ポポロ】が後にヘルジャスティスを倒すも、その石化状態は解かれずそのまま石像として残る筈だった。
しかし、ヘルジャスティスを倒した後大地の神の力を継ぐ民こと【イネス】と【ロサ】がその神により遣わされ、トルネコの石化は無事に解かれた。
余談だが、今作ではトルネコがモデルとなっている【身代わりの石像】という【石像】も登場する。
DQB 
【アレフガルド】が【竜王】によって闇に包まれた際、【姫】は生き延びるために石化した。【ラスタン】や【オーレン】は竜王の呪いによって石化していた。
DQB2 
【オッカムル島】の総督である【メドーサボール】が使ってくる。
【ゴージャスプール】が完成し【ハッスルダンス】パーティーを開いていたところに現れ、住民たちを絶望させるためにステージで踊っていた【ペロ】に【石化光線】を浴びせて石化させてしまう。
過去には【ゴルドン】にも浴びせたようだが、元より鉱物に生命が宿った【ゴールドマン】であるゴルドンは【ストーンマン】となってしまうだけで生命活動に支障は無かった。
その後の戦闘時でも石化光線を放ち、敵味方関係なく石化させようとしてくる。
こちらは短時間で石化が解除されるため、上記の石化好きな人は自ら石化光線を浴びに行くことも。
ゴルドンが浴びるとまたストーンマンに戻ってしまうが、大量に必要だったストーリー攻略時と違って【金のインゴット】の1個だけで元に戻る。
DQMSL 
邪教の使徒ゲマが「石化の呪い」という特技を持つ。効果は【ゴールドアストロン】と全く同じ。
長らくラウンド経過でしか解除できなかったが、新生転生した【エビルトレント】の特技「浄化の洗礼」でなら解除できるようになった。
DQウォーク 
ストーリー4章では、魔物によって石化された友人を救おうとするピートという青年のエピソードが中心になっている。
犯人の【ミニデーモン】を倒し、「石解きの錫杖」を入手して石化を解くことができた。
2021年10月のDQVイベントではシナリオ・状態異常の両方で登場。
夫婦に加えスラミチももれなく石化され、主人公の石像のおまけで売り払われることとなる。
その第4.5章では目的地(【お金持ちの屋敷】)のあるフィールド上でプレイヤーキャラ自身が石化する格好となり、昼夜と四季の移り変わりで歳月の経過が表現される。
第5章からバトルの状態異常として「石化」も登場。メガモンスター版を含め【ゲマ】が使用する。石化中は行動が取れず、攻撃や回復を受け付けない状態となる。
同時にガチャで登場した【ストロスのつえ】は石化を解除するスキルを持ち、ゲマのこころには石化耐性の能力が設定されている。
ストロスのつえを持っていない場合はターン経過で石化が解けるのを待たなければいけない。