【竜王のひ孫】

Last-modified: 2024-03-21 (木) 05:11:36

DQ2

名前から分かるように、前作のラスボス【竜王】のひ孫である。つまり、竜王の先祖である【竜の女王】の子孫でもある。
廃墟となった【竜王の城】に住んでおり、会うなり自己紹介してくる。
「『王の中の王竜王』のひ孫」なのか「王の中の王『竜王のひ孫』」なのかはわからない。
…それにしても、なぜ竜王を代々名乗らないのかが謎である。
 
ひ孫というからには、竜王との間に二代(「竜王の子」と「竜王の孫」)がいるはずだが【中村光一】によると、竜王は悪の世界では一流だったから戦いの場に女子供を出さなかったとか。
そのため家族構成はよく分かっていない(キャラバンハートに出てくる竜王は【ルビス】によって封印されている邪悪な存在なので、初代のほうかもしれない)。
【ドラゴンクエスト列伝 ロトの紋章 ~紋章を継ぐ者達へ~】には、竜王がシルバーオーブの守護竜シルヴィアに自らの子供を身籠らせ、その後無事出産した描写がある。明らかに彼の存在を意識した描写だろう。
 
確認できるセリフ、描写の中にはこういった存在にありがちな「あわよくばまた悪の王として返り咲きを狙っている」要素が全くなく、王らしく態度は尊大だが良いヤツである。
(過去の)勇者によって改心した魔族の1人として見る事もできる。
SFC版の【公式ガイドブック】には「長い年月が経過すれば因縁など儚い」という内容が書かれており、竜王に野心さえなければ、DQ1でも同じようなやりとりがされていたかもしれない。
一族が大物であることを窺わせるやりとりである。
FC版ガイドブックに至っては、やたらフレンドリーな笑顔の彼のイラストが描かれている。
なお、この作品からはるか昔の物語であるDQ11の時代では、元々初代【ロト】である【主人公(DQ11)】と彼らの一族の祖先である【聖竜】は協力関係であったことから、ある意味二つの奇妙な因縁を持った一族同士の仲を元に戻した偉大なる存在とも言えるかもしれない。
しかし、彼の部下だろう竜王の城にはびこるモンスターは容赦なくロトの子孫に襲いかかってくるし、逆にこのモンスターを倒したことに関してひ孫から咎められることもない。配下などではなく、野生の魔物なのだろうか?
 
悪の魔物とは言えないが、なんだかんだ言って自分は危険を背負うことなく、特に有益なアイテムなどを与えてくれるわけでもない、いわば口先三寸だけで対立する存在を排することを目論む辺り、間違いない善人とも言い難い。ノリこそ軽いがどことなく強かな節もあるのは血筋というものだろうか。
 
ちなみにDQ1→DQ2は「およそ100年後」とされている上「ひ孫」と3代後である事も明記されているため、城主の平均在位期間は単純計算で一代あたり3~40年程度と計算できる。
人知を超えた力を持つ【モンスター】は人間よりも遥かに長寿であるというのがファンタジーのお約束だが、【たいようのいし】の賢者や【呪い】を解いてくれる【老人】などの例から分かるように、
【ロトシリーズ】ではむしろ人間キャラのほうが(異常なまでに)長寿であるという傾向がみられる(両親や祖父母が隠居してて城に居ないだけで存命の可能性もあるが)。

…はずだったのだが、小説版DQ1では竜王が現れたのは200年前と説明され、さらにはDQ1から数百年経過した後の世界であるビルダーズでは竜王本人が存命であり、なおかつずっと統治を続けていた。
ifの世界とはいえ、単純な時系列的に見れば2より遥かに後の時代なのだが……彼の存在はどうなっているのだろう。
考えられるのは「本来は長寿の種族だが事故・病気などで早くに他界した」、「竜王を名乗れる特別な者だけが長寿」……とかだろうか。
DQ1の時点で既に出生しており、竜王の子や孫は竜王ポジションを辞退したと考えると長命の辻褄も合うし、違和感はないかもしれない。
 
最近【ハーゴン】が偉そうな顔をしているのが実に不愉快らしい。
自分に代わってハーゴンを倒してくれるなら良いことを教えると言い、承諾すると【5つの紋章】【ルビスのまもり】に関する手がかりを教えてくれる。
ただ、この情報を聞かなくてもシナリオ上は問題はない。とはいえ、通常の攻略の範疇ならばレベル上げも兼ねて聞いておくべきだろう。慣れたプレイヤーならロトの剣だけ持ち逃げするかもしれないが……。
 
エンディング中に会いに行くと、ハーゴンが倒されたことをとても喜んでおり、昔のことはともかく自分たちは良い友達になれそうだと言っている。
また、リメイク版ではその直後にお互いを"ちゃんづけ"で呼び合おうとまで言い出す。自分のことは「りゅうちゃん」と呼んでくれと言う。なかなか気の良い奴である。
ただし、GB以外のリメイク版では「○○○○ちゃん」なのに対し、GB版では字数の都合なのか「○○ちゃん」と、「名前の頭2文字+ちゃん」で呼ぼうとしてくる。
(例:主人公の名が"もょもと"の場合→GB版以外「もょもとちゃん」/GB版「もょちゃん」)
GB版だけ異様に馴れ馴れしくなっている。
 
なお、リメイクの際に彼が仲間になるというデマが流れたが、そんなことになればサマルの必要性が……。

「心の狭いやつ」

竜王のひ孫の願いを素直に承諾しない者。
上記のハーゴン討伐の頼みを断ると、こんなことを言われる。

そうか 嫌か…。 お前は 心の狭い 奴だな。

そしてもう一度話しかけると再びハーゴン討伐を頼んでくるのだが、その際には

本当は そなたのような 心の狭い者たちに 頼むのは 気が 引けるのだが ……

などと、ちょっと皮肉めいたことを言われてしまう(リメイク版のみ)。
先祖の遺恨はあれど最初から割と友好的に接したのに、冷たくあしらわれてしまい流石にちょっと傷ついたのだろう。
 
余談だが、リメイクDQ5にも似たようなことを言ってくる人(?)がいる。

ゲームブック(双葉社)

曾孫ではなく「子孫の竜王16世」を名乗っている。
外見は普通の老人だが、城を観光名所にし見物代を取って生計を立てている。
訪れると【ロトのつるぎ】【ロトのたて】を普通にくれる。

小説版・CDシアター

先祖が犯した罪を償うために、城に幽閉されているという設定になっている。
なお、小説版では「竜王の子孫」、CDシアターでは「竜王の血族」とだけ名乗っており、何代後の子孫なのかは不明。
CDシアターでの声優はDQ1の「竜王」と同じ加藤精三。

ゲームブック(エニックス)

上巻・下巻とも終盤で目立った活躍を見せる。
上巻では主人公たちに会った後、竜の姿(DQ1のラスボス形態)に変身。その背中に乗って【大灯台】に乗り込む。(表紙は竜王のひ孫に乗る3人といった構図)
竜形態では、ブレスで豪快にモンスター達を焼き払ってくれたりもする。
大灯台の中では人間形態で直接戦闘には加わってくれないものの、ベホイミの呪文を使って傷を癒すなど、多少のサポートはしてくれる。
下巻ではハーゴンとの戦いの最中に現れ、展開によっては悪魔神官デヌスを丸飲みにするほか、ハーゴンの部下である【キースドラゴン】を圧倒的な力で始末してくれる。【シドー】を倒した後はやはり彼の背に乗って【ローレシア】まで帰還する。
「竜の背に乗る」というシチュエーションはシリーズ原作ではDQ5などに登場するが、ゲームブックではそれを先取りしての登場となった。
 
なお大灯台の最後の戦闘でこちらが負けた場合、竜王のひ孫は王子たちを庇って人間形態を犠牲にし、以降ドラゴン形態から戻れなくなる。このため下巻では矛盾を無くすため、ドラゴン形態でしか登場しない。

ウォーク

DQ2コラボイベント中に登場。見た目はりゅうおうと全く同じ。
クエストの3章1話で登場するほか、2021年6月10日から17日までの間「リュウちゃん」の名称でフィールドにも登場。
話しかけることでロト装備のふくびき補助券が10枚もらえる。話しかけられるのは1日1回までで、ミッションで集める分も含めてふくびき10連分の100枚になる。

タクト

DQ2イベントにて戦闘には一切参加しないNPCとして登場。
りゅうおうとはカラーリングが若干異なるほか、顔つきもおだやかなものになるなどりゅうおうと若干の差別化が図られている。
イベントストーリーではハーゴンに至る手がかりとして【メドーサボール】を連れてくるように依頼してくる。