【魔戦神ゼメルギアス】

Last-modified: 2022-09-25 (日) 14:07:06

テリワン3D

今作の【裏ボス】。ジュヒョウ編最後のボス。名前はストレートに「メイザー」+「ルギウス」か。
 
【凶魔獣メイザー】を倒そうとした【魔戦士ルギウス】が丸呑みされて進化したモンスター。
赤と黒のツートンカラーの身体と金髪ロン毛、樹の根のような翼を持つ異形の巨人の姿をしており、6本の腕は【ジェノダーク】のように下段の両腕が腕組みしている。
一見全裸だがよく見ると【ブーメランパンツ】を身に付けているようだ。見事なV字で【デュラン】もびっくり。

顔つきはルギウスとメイザーを足して割ったような感じで、どことなく【アギロゴス】にも似ている。
戦闘前には「最強の魔戦士の力を取り込み、我はついに神へと生まれ変わった。 この地底より出でて、樹上の国に住まう全ての者に破壊と絶望を与えよう」などとのたまい襲ってくる。
そのネーミングや容姿、そしてこの台詞から、一部では「中二病」呼ばわりされている。また、見ての通りほぼ全裸なので「露出狂」と言われたりする事も。確かに明らかな人型モンスターで全裸なのはこいつくらいのものである。
【エスターク】は完全に全裸だが、彼を人型と見るかどうかは人それぞれだろう)。
 
【ヒヒュドラード】がそうだったように、こいつも第一形態とでもいうべき前座(凶魔獣メイザー)との連戦になるが、ジュヒョウの樹がちゃんとこちらを回復してくれるので安心しよう。
その間、ゼメルギアスはジュヒョウの能力によって拘束されっぱなしになっているが、よく見てみると「ぐぬぬぬ」という表情をしている。
また、神に生まれ変わったという演出の為か、凶魔獣メイザーは性別が♂であったのに対し、ゼメルギアスは神らしく?万能(両性具有)の性別を持っている。「どうせ仲間にはならないのだから関係ない」と言ってしまえばそれまでだが、なかなか興味深い演出である。
ただし、配合やめぐりあい出現の際に万能が生まれやすくなる様に設定されている魔物など今作にはいないので、仲間にした後の彼は基本的に♂となる。
 
また、凶魔獣メイザーは闇の呪文であるドルマドンを使用したのに比べ、神に生まれ変わった為か後述の通りモンスターズでは光属性の様な扱いを受けているデイン系の呪文に乗り換えている。本人の耐性自体は光に弱く闇に強いままの様だが。
体技等を使う際のモーションはルギウスのそれと似ている。
 
一度全滅した後に再度挑もうとすると、「ジュヒョウタイジュマルタカレキ。樹上の国に(ry」と言うが、
1つ忘れられている国があるような……
撃破後は元の凶魔獣メイザーと魔戦士ルギウスへと分離し、ルギウスがメイザーにとどめを刺そうとするも、【タイジュ王】の計らいにより精霊石を分けてもらいメイザーも元の姿に戻ることができた。
  
それにしても、コイツの人格はいったい何者なのだろうか?
ルギウスともメイザーとも性格が似ておらず、さらにジュヒョウを含めた全ての国を滅ぼすという野心もルギウスたちが抱くはずの無いものである。

イルルカのライブラリにある『失敗に終わったと思われた禁断の秘術が完成した姿』との記述からすれば「ゼメルギアス」ないし何らかの名を持つ、または名無しの滅びを司る魔神が存在し、400年前にジュヒョウ滅亡を回避するためにルギウスが行った儀式が、実際にはその魔神を生み出すためのものであったということも考えられる(ちなみに名前に関してはDQ9にて偶発的に誕生した存在がその場の思い付きで自分の名を決めたケースがある)。
すなわち、ルギウスたちは滅亡回避のためと思って実際には滅亡の根源を生み出していたことになり、根本的に「儀式を行ったのが誤り」、つまり400年にわたって空回りをしていたというなんともやるせない結論が出てしまうのだ。
誕生の経緯などから【大魔王オルゴ・デミーラ】との類似点(こちらも滅亡を回避する手段の完成によってこの世に姿を現し、滅亡をもたらそうとした。空回りし続けていた関係者がいた)が多いが、関連性は不明である。
せめてもの救いは、魔戦士達に犠牲者が出なかったことと、結果としてジュヒョウを守る精霊石が得られたことであろう。

ちなみに攻撃モーションは格好いいがやたらと長い。
 
通常攻撃・大半の斬撃→水色の光線で敵全体をなぎ払い凍結させる
呪文→巨大な氷塊を生み出したあと、それを自ら思いっきりぶん殴って砕く
体技・息・踊り・一部斬撃→黒いエネルギーのような何かを圧縮して双頭剣を突如それぞれの手の中から出現させ、クルリと宙返りしてX字状の衝撃波で切り払う
 
倍速なんて気の利いたシロモノはないのでテンポが悪くなりやすく、人によってはイライラさせられるかもしれない。通常攻撃に至っては連続攻撃というわけでもないのに無駄に長ったらしいので尚更イラつくことだろう。
氷を使ったモーションとなっているのはジュヒョウの国を意識しているのだろうが、メラガイアーだのれんごく斬りだの炎系を撃ってもこれは変わらずちょっと違和感がある。
 
余談だが開発段階での名前は「魔戦鬼ラスヴォサーン」であった。凶魔獣メイザーも「ラスヴォス」であるため名前の設定は【魔空5兄弟】のオマージュともとれている。

敵としてのゼメルギアス

凶魔獣メイザーとの連戦で戦うが間に回復が挟まるので万全の状態で臨める。
戦闘BGMは【君は勝てるか?】
この【ミレーユとの戦い】(【強敵に挑む】)→【君は勝てるか?】というBGMの変化は後の作品でも定番となっている。

また、ここで全滅すると凶魔獣メイザーからではなく、こいつからの再戦となる。
HPは7570で、守備もDQMJ2Pの【ヒヒュドラード】よりは低いが、他のステータスはそれ以上。
特性はギガボディ、AI2~3回行動、いてつくはどう、星のいかり、一族のほこりでメイザーの時と全く同じ。
サイズと星のいかり以外後述の味方版と全く違う上、こちらのほうが強い気がしなくもない。
【星のきせき】【魔神斬り】【オーロラブレス】【ジゴデイン】【グランドネビュラ】を攻撃手段に持ち、
「通常攻撃→星のきせき→まじん斬り→オーロラブレス→ジゴデイン→グランドネビュラ→…」
のローテーションで毎回2~3回行動してくる(戦闘開始時にどの行動から始まるのかは不定)。
まず何よりも「魔神斬り」の痛恨を防ぐための【会心封じ】が重要。
まともに受けると650近いダメージになるので、痛恨が複数ヒットした日にはみがメタ(特にメタルキング)でさえ危険。これの有無だけでもかなり違ってくるが、あつらえ向きにメタルキングは封じブレイクがあるので会心封じが効きやすい。だがよりによって斬撃封じは効かない。
グランドネビュラも耐性によっては400以上のダメージを受ける事がありかなり危険。
【赤い霧】を使うと魔神斬りもグランドネビュラも打てなくなるので非常に効果的だが、こちらも物理攻撃が使いにくくなってしまう。
全能力を上げる「星のきせき」も厄介。
攻撃してこない分マシだが、可能であれば【いてつくはどう】を使って消し去ってしまうといいだろう。
ベホマズンを使いながら凌ぎ、弱点のイオ系やデイン系を持つ特技も交え、バイキルトで強化した物理攻撃で大ダメージを狙おう。一気に大ダメージを狙えるてんいむほう斬がおすすめ。
ただし、この時限定の特性として「いてつくはどう」があるので、補助呪文の積み過ぎには注意。

メイザーと同じく開幕からバフがかかっている表示が出るので前作の裏ボスのようにアタックカンタやマホカンタでも張っているのかと驚くが、やはり一族のほこりなので彼らほど注意をする必要はない。
…しかしメイザーならともかくこれからジュヒョウを滅ぼそうとする彼に誇りなんてあるのか……?

仲間としてのゼメルギアス

モンスターとしては???系のSSランクで、全種族の中で最も位階の高いモンスター(位階は609)。
今作の配合チャートの終着点だけあって、配合手段は非常に面倒。
仲間にするには凶魔獣メイザーと【アギロゴス】の配合が必要になる。
シナリオでは神に生まれ変わった等と自称し聖なる光の呪文を使用したりしたので、DQ9内で聖なる心とも呼ばれたアギロゴスは配合素材として適しているだろう。
凶魔獣メイザーの時点でも十分な苦行だが、アギロゴスを生みだすのも苦労の連続。
2012年8月2日以降、アギロゴスはノーマルプレゼント対戦でも登場するようになった。いっそ凶メイザーを配信してほしかったが、まあ贅沢は言えまい。
それを入手すれば労力をある程度軽減できるが、当然凶メイザーの難易度が高すぎるのは変わらない。
通信手段や【引越しアプリ】を使わない通常プレイにおいてこいつを仲間にする為には最低でも以下のモンスターを自力で用意する必要がある。

  • ソフト単体ではタマゴからしか生まれないモンスター
    【ポンポコあにき】【わたぼう】【少年レオソード】、神獣など。
    高価な【にじのタマゴ】からしか生まれないモンスターも多数必要。
    タマゴから生まれる種族が全てランダムで決まる関係上、これらのモンスターを狙って仲間にする事は不可能。
    可能であればローカル交換や【すれちがい通信】などで貰ってしまうのも手だが、一番狙いたいわたワルはSSランクなのですれ違いではスカウトできず、出てきても見る事しかできない。

これら以外にも必要なモンスターは山ほどいるが、用意するのが特に面倒な素材が上記の4タイプである。
この中でもタマゴと他国マスターは完全ランダム運任せ。他国マスターは酒場が出るフロアの直前でセーブすればある程度は厳選できるが、タマゴに関しては本当に手の施しようがない。
なので、運が悪いといつまで経ってもこいつを完成させられない可能性もある。
 
このように非常に多くのモンスター(入手困難なモンスターも含む)を仲間にして、配合していかなければこいつを仲間にする事はできない。
前述の通り裏ボス撃破は大前提、【すれちがい通信】【他国マスター】、前作からの【引越しアプリ】、にじのタマゴの購入資金を得る為の【勝ち抜きバトル】、同じモンスターが複数必要になるので(竜神王やグレイナルなど)それらを入手する為の【めぐりあいの扉】など、ソフトの隅々まで遊び尽す必要がある。
少年レオソードや神獣などをすれちがい通信で運良く手に入れられればある程度は楽に生み出せる。
それ無しでも生み出せない事はないが、それができたらもう廃人の領域だろう。
特に少年レオソードが厄介で、生まれる確率が異常に低く設定されているので、すれちがいも引っ越しもローカル交換も無しでこいつを作るとなると途方もない程膨大な時間がかかってしまう。

 
この地獄のようなやり込みの果てにようやくご対面相叶うゼメルギアスだが、苦労がなんだったのかわからないくらい微妙。
特性は【ときどき赤い霧】【光のはどう】【星のいかり】を持ち、+25で【いあつ】、+50で【やみのはどう】が加わる。何気に特性の「やみのはどう」を持つのはこいつだけなので、特性のコンプリートにもこいつが不可欠。
所持スキルは固有の【魔戦神ゼメルギアス】
 
凶魔獣メイザーと比べるとMPや守備力以外は上回っており、合計値は15位と確かに高いのだが、HP以外に1000を超えるステータスが一つもない。
メイザーと比べて攻撃力と賢さが上昇しているのに、攻撃力はときどき赤い霧でほぼ無駄になり、MPがガタ落ちしている為賢さ依存の呪文を多用するとすぐにガス欠を起こす。
攻撃力や賢さに依存しない体技やブレスなら言うまでもなくメイザーの方が優秀。
進化前や敵の時は持っていたいてつくはどうが光のはどうになっているが、そもそもこいつ自体は全状態異常無効で能力低下ぐらいしかかからないという始末。
星のいかりとのシナジーがある【亡者の執念】も無くなっており、守備力も低下している為下手をすれば動く前に死んでしまう事も。
しかも行動回数が1~3回に弱体化しているのもあり、HPや素早さが上昇しているのに明らかに凶魔獣メイザーに比べて行動を確保するのが難しくなっている。
そんなわけでシナジーの塊だった進化前と真逆で特性とスペックが悉く噛みあっておらず、非常に残念なことになっている。
  
ときどき赤い霧で斬撃を無効にした上、そのまま行動終了だなんて事態を避ける為に斬撃抜きでの構成をしたいところだが、体技や呪文を使おうにもこいつはコツもブレイクも持っていない。
戦闘ではこれでもかと氷のモーションを多用するのに、ヒャドや吹雪ブレスのコツorブレイクさえ持っておらず、火力不足なのは言うまでもない。
赤い霧状況下での運用を想定するならば攻撃力を捨てた能力配分な上に賢さも高い【マガルギ】の下位互換にならぬ様注意を払う必要がある。
耐性もマホトラ無効こそ優秀なもののそれ以外はショボく、
魔王系共通のイオ以外にも本編でデイン系を使っていたくせにデイン弱点がついている。
斬撃封じは無効だが、そもそも勝手に赤い霧を張るのに何の意味があるというのだろう?

使いこなせれば間違いなく上級者だが、対戦で活躍させたいのなら素直に凶魔獣メイザーのままにしておいたほうがいいだろう。

テリワンSP

配合先が追加されており、【魔王オムド・レクス】【真・魔王ザラーム】【ガルビルス】との配合で【大魔王マデュラージャ】が作れるため、配合ツリーの頂点ではなくなった。配合が大変なのは相変わらず。

イルルカ

配合での作り方は前作と同じだが、今作では何と【錬金カギ】の報酬として貰う事が可能。
こいつが報酬として貰えるカギを作れれば前作での労力がウソみたいにあっさり入手できてしまうが、???系のSSランクが報酬として選ばれるカギは非常に多くのモンスターが候補になるので、
そのカギを作るのがなかなか容易ではない。配合で地道に作るのとどちらが楽かは人それぞれ。
ただ、中にはこいつが報酬のカギを配布している親切なプレイヤーも。
 
本作では配合チャートの終着点ではなく、【冥王ネルゲル】との配合で【冥獣王ネルゲル】が生み出せる。チャート的には終着点の2つ手前と言ったところ。
冥獣王ネルゲルは本作での配合終着点である【名もなき闇の王】を作るのに必要な為、頑張ってこいつを手に入れよう。

相変わらず性能は微妙で、こいつを実戦で使おうと思うと大きな愛が試される。
なんとこいつ、ギガボディの仕様変更に伴ってか、3枠のくせにマインド、マヒ、眠りに完全耐性を持たない。
???系のくせに混乱耐性すら完全ではない。
全ガード+かこうどうおそいを付ければ行動不能は防げるが、その他の耐性や特性もあまりいいものとは言えずステータスも芳しくない。
その為、こいつを使いこなすには前作以上に愛と力が必要になる。
その癖デメリット指数が高い特性ばかり持つために、【新生配合】の際に移植する特性をかなり自重しなければデメリット特性がついてきてしまう。
そもそもちぐはぐな特性のくせにデフォルトで【強者のよゆう】を押し付けられる。
過去の裏ボスたちは、程度の差はあれど続編で能力・特性面での充実が図られるなどの救済があったのだが、彼はそれに当てはまらなかった。元々強くなかったとはいえ、前作の配合チャートのトップがここまで落ちぶれるとはだれが思ったであろうか。

そして次回作のジョーカー3には出演できなかった。
能力配分や固定特性にもよるが、【超生配合】を駆使して特性をどうにかできれば実用に耐えうる性能を手に入れられる可能性もあったのだが…

イルルカSPでは超ギガボディ化で超ガードブレイクを習得…してしまう。
ぱっと見強い特性だが、そもそもデフォルトで強者のよゆうがついてきたことを覚えているだろうか。
…こいつの場合強制的に【アンラッキー】と強者のよゆうがついてくるのである。
サイズダウンもできるようになったが、全ての状態異常が素通しという残念耐性な上にひかりのはどうとときどき赤い霧を失うので相も変わらず評価は極めて低い。

DQMJ3P

満を持して復活。存在は発売前から判明していた。
ランク、系統ともに変化なし。
 
配合のレシピが変更されており、魔戦士ルギウス×魔戦士ヴェーラ×わたぼうor【ワルぼう】×【オムド・ロレス】の4体配合。
面倒な組み合わせの上に配信モンスターが複数必要になるため作るのはなかなか大変だが、【時空の裂け目】の魔王エリアに出現することがあるので、引継ぎなどを使って歴代魔王をすべて埋めておけば割と簡単に手に入る。
今回凶魔獣はいないものの、リアクターで調べると「魔戦士を取り込んだ凶魔獣の姿」と説明される。
 
特性はイルルカと同じだが「ときどき赤い霧」が固定になり、超ギガボディ化すると【ミラクルボディ】が追加される。
合体特技は【神の裁き】で、合体特性は【破壊神】である。
イルルカに比べるとHPとMPが下がりそれ以外のステータスが上昇しているが、器用貧乏な傾向なのは相変わらずで耐性面も芳しくない。特に痛いのは呪文型のステータスなのにMPが400止まりという事だろう。今作では超生配合・改によって特性を自由に入れ替えられるが、ときどき赤い霧が固定されてしまっているのでどうあがこうがそこそこ高い攻撃は赤い霧によって台無しである。せめて元専用特性だったやみのはどうならば攻撃を生かすこともできたのだろうが…
ステータスと合体特技の関係で破壊神もかなり生かしづらい。
テリワン3Dやイルルカに比べれば活躍の機会は増えたと言えるが、それは他のモンスターも同じなのでやはり使いこなすには愛と工夫が必要になるだろう。
 
イベントバトルでは4日目のわたぼうが使用。
テリワンリメイク前の配合終着点とリメイク後の配合終着点繋がりで、【ダークドレアム】と共に繰り出してくる。
 
スキルは「ゆうきの斬舞」が追加された以外は同じで名前が変わった【ジュヒョウの戦士】