【NHK交響楽団】

Last-modified: 2021-04-03 (土) 14:11:44

概要

日本最高峰のオーケストラ。略称はN響。
大正時代の1925年に発足した「日本交響楽協会」を起源とし、1931年より現在の日本放送協会(NHK)と関わりを持つ。戦後の1951年より現在の「NHK交響楽団」という名称となる。
 
【交響組曲ドラゴンクエストシリーズ】を最初に録音したオーケストラ。【すぎやまこういち】の楽曲をドラクエ以前から度々録音していた楽団でもある。
 
DQ3、4、5と演奏したがどれも昭和末期から平成初期にかけての録音のため、音質はあまり良くない。特に金管楽器の音質については迫力がないと言われており、これが最大かつ唯一の欠点と言われているが、「金管楽器が出しゃばらず、結果的に音量バランスが良くなり、統率の取れた演奏である」と、肯定的に評価する人も一定数いる。
その点、金管楽器に迫力があるが弦楽器が薄すぎて音量バランスが悪いと言われる【東京都交響楽団】とは対照的であると言える。
 
東京都交響楽団がホール録音なのに対し、NHK交響楽団はスタジオ録音であるため、比較的ドライな音質になっている。ちなみに【ロンドンフィルハーモニー管弦楽団】もスタジオ録音である。
スタジオ録音の特徴は、響きの豊かさを犠牲にして、代わりに1つ1つの音の粒立ちが非常に良く分かるようになっていることである。そのため、弦楽器のアタックや打楽器の打点が、ボヤけずにハッキリと聴こえる。
 
演奏技術は高く、3楽団の中では最もゲーム内の音楽を忠実に再現しているため、評価は非常に高い。
中でも、オーケストラの土台である弦楽器の演奏が上手く、抜群の安定感を誇る他、打楽器も上手く、オーケストラの中でもしっかりした存在感を放ち、インパクトを与えてくれる。
「DQ3~5のオーケストラはN響に限る」との呼び声も高い。
 
N響は原作(DQ3~4はFC版、DQ5はSFC版)の質感を大切に演奏しているためなのか、リメイク版に合わせた演奏であるロンドンフィル版とは大きくテンポが異なる曲もある。
リメイク版しか知らない人からは「テンポ違う」と言われることもあるが、これは原作であるFC版、SFC版を忠実に再現しているからである。
ただし、一部FC版とも異なるテンポで演奏している曲もある。
 
特にRPGの目玉である戦闘曲やフィールド曲の演奏に定評がある。
中でも戦闘曲のスピード感は他の追随を許さず、それでいて崩れることも無く正確に演奏する。劇伴音楽経験の豊富さを生かし、縦の線をキッチリと揃えており、途中でモタつくことも無い。N響演奏の戦闘曲は、魂をアツくさせてくれること間違いなしである。
 
PS2版DQ5は、一部の曲(【哀愁物語】【淋しい村】【はめつの予感】【さびれた村】)を除いた全てのBGMがN響のフルオーケストラで奏でられている。音楽の質にこだわるプレイヤーにとって、PS2版は相当に贅沢なソフトと言える。
 
すぎやまこういちが徹子の部屋に出演した際、楽団の中に『ドラゴンクエスト研究会』なる物があったことを言及している。
この楽団はドラクエ好きな人が多かった模様で、すぎやまに対して「次のドラクエの録音はいつですか?」と、楽しみに聞いてきたという。
現在もこの研究会が続いているのかは不明。
 
初めて発売されたDQの音楽CD「組曲ドラゴンクエスト」および次作「ドラゴンクエストの世界・ドラゴンクエストⅡ」は、このNHK交響楽団の選抜メンバーである【東京弦楽合奏団】が演奏・録音を行っている。
N響の首席奏者4人からなる「マティアス・ムジクム・カルテット」も【弦楽四重奏によるドラゴンクエスト】の演奏・録音をし、コンサートも行った。