【NPC行動用モンスターデータ】

Last-modified: 2021-06-07 (月) 08:38:01

概要

戦闘に参加するタイプのNPC(以下、便宜的に【NPC戦闘員】と表記する)が存在する作品にはNPCの行動パターンやステータスを設定したモンスターが存在する。
これはNPC戦闘員と戦うような展開を想定しているわけではなく、戦闘中NPC戦闘員を動かす際に専用のプログラムを用意するよりも、
いっそモンスターと同じ扱いにしてしまって動かした方が容量節約になるため。
なので、このモンスターは通常は出現することがない。
 
ちなみにデータ内にはグラフィックも存在するが、どれも他のモンスターの絵を使い回したもの。
NPC戦闘員専用のグラフィックが存在するわけではないし、そのNPC戦闘員とモンスターに関係があるわけでもない。
また、【ドラゴラム】を唱えるとステータスが変化するが、これも同様にモンスター扱いで格納されている。
ドラゴラムはNPC戦闘員の存在しないDQ3が初出だが、DQ3では敵の【ドラゴン】と同じステータスに変化する。

データ改造を用いればこれらのモンスターを強引に出現させることができるが、当然ながら【没モンスター】とは異なる。ただし、DQ5におけるようせいびと(SFCのみ)やてんくうびとのように没になった行動用データもなかには存在する。

DQ4(FC版)

後述の8人のNPC戦闘員用の行動パターンがモンスターデータ内に格納されている。
どのモンスターも名前が無く、グラフィックも適当なモンスターが使い回されている。
また、ドラゴラム用のドラゴンの他、【パルプンテ】の効果の中にある【光り輝く竜】のステータスも用意されている。
なお、光り輝く竜はデータ内では【ホワイトドラゴン】と名付けられている。
行動パターンのうち通常攻撃については装備している武器の特殊効果が通常通り反映される上、敵モンスターとは違って【会心の一撃】が出ることがある。
 
FC版で耐性を無視した【まどろみのけん】の眠り効果が、PS版になってもパノンのみ修正されなかったのは、恐らくFC版の「モンスターとしてのパノン」のデータをそのまま流用してしまったせいだろう。
データ内の彼が持っている【ねむりこうげき】は相変わらず耐性無視の設定になっているからだ。当然、通常攻撃の方ではボスを眠らせる効果はない。
ロレンスは通常攻撃を持っておらず、打撃は必ず【まひこうげき】を使っている。そのため、彼だけは会心の一撃がでないのだが、FC版では「かいしんのいちげき!」と表示されないだけで会心の一撃相当の打撃が出ることがある。
 

【ホイミン】
判断力2 ランダム行動(偏向型)
ホイミ/ホイミ/ホイミ/通常攻撃/防御/通常攻撃
※ホイミは使用条件を満たさなければキャンセル。
【スコット】
判断力1
通常攻撃/通常攻撃/通常攻撃/通常攻撃/通常攻撃/通常攻撃
【ロレンス】
判断力2 ランダム行動(偏向型)
ホイミ/ホイミ/ギラ/ラリホー/麻痺攻撃/ホイミ
【オーリン】
判断力1
通常攻撃/通常攻撃/通常攻撃/通常攻撃/通常攻撃/通常攻撃
【ホフマン】
判断力2 ランダム行動(偏向型)
通常攻撃/痛恨の一撃/力溜め/通常攻撃/痛恨の一撃/力溜め
※FC版では選択してもキャンセルされる。リメイク版では選択されるようになり、会心の一撃が出やすい。
【パノン】
判断力2
不思議な踊り/通常攻撃/眠り攻撃/ラリホー/通常攻撃/眠り攻撃
※実は通常攻撃時にも【まどろみのけん】の効果が発動して敵を眠らせることができる。
【ルーシア】
判断力2 ランダム行動(偏向型)
ベホマ/ベホマ/通常攻撃/ルカナン/防御/マヌーサ
※ベホマは使用条件を満たさなければキャンセル。
【ドラン】
判断力0
吹雪/痛恨の一撃/吹雪/痛恨の一撃/吹雪/甘い息
【ドラゴラム】
判断力0 ランダム行動(偏向型)
激しい炎/激しい炎/通常攻撃/通常攻撃/通常攻撃/通常攻撃
【光り輝く竜】【ホワイトドラゴン】
判断力0
輝く息/輝く息/吹雪/吹雪/マヒャド/マヒャド

DQ5

今作では名前が与えられている。「パパス」以外はそれぞれのキャラの肩書きである。
SFC版における姿は「パパス」以外はカラーパターンが指定されていない、黒塗りのスライム。
耐性もそれぞれのモンスターデータにあるものが適用される(そちらについては各キャラクターの項を参照)。

【ちちおや】
通常の【パパス】の行動を担当。
1~2回行動で、通常攻撃・守備力貫通型の会心・自分以外にベホイミ(リメイク版ではホイミ)を同じ割合でランダムに行う。
ただし【判断力】が最高の2なので、HPがある程度減っていなければベホイミ(またはホイミ)を使わない。
会心は敵の痛恨と同じものであり、発動率は1/6(リメイク版では1/4)、ダメージは攻撃力の1.1倍程度。
ちなみにプレイヤーが確認できるステータスと、NPCとしてのステータスは異なっており、若干弱い。
しかし実際の戦闘中は、プレイヤーが確認できるステータスが使われるので、問題ない。
(SFC版で確認済。本作のNPC戦闘員は通常キャラにNPCフラグをつけることで成立しており、単純なパラメータはNPC行動データを参照しない。これは、後述のNPCフローラがレベルアップで成長した分がきちんと戦闘に反映されることでもわかる)
【パパス】
イベント戦で攻撃しないパパスの行動を担当。
耐える」→「耐える」→「気合いため」→「防御」→「耐える」→「力ため」の順の完全ローテーション。
このときの防御はダメージを軽減しない完全な【無駄行動】
ただし特殊な防御というわけではなく、何らかの処理の問題で防御が機能しない模様(簡単に言えばバグ)。
姿は【さんぞくウルフ】と同じだが、これだけ姿が別に設定されているのを見るに、当初はDQ3のオルテガVSキングヒドラのような画面を想定していたのかもしれない。
あるいは、データ内でさんぞくウルフと隣り合っているので、たまたまそうなっただけか(そもそも主人公の父親が完全なモンスターの姿という時点でさすがにおかしい)。
PS2版ではイベントの仕様により使われていない没データになったが、DS版で再びイベントの仕様が変わって使われるようになった。
DS版以降では「耐える」→「気合いため」or「防御」→「耐える」or「力ため」の3段階ローテーションになり、防御したターンはダメージ軽減されるようになった。
【○○○○のつま】
青年時代前半の【フローラ】の行動を担当。
防御>ベホイミ>ベホイミ>通常攻撃>防御>通常攻撃のランダム行動(偏向型)
こちらもちちおやと同様、判断力が最高なのでベホイミは傷つかないと使わない。
防御はパパスと同じくダメージ軽減のない無駄行動。
NPC行動データ用に用意された数値はLv1のものだが、実際はパパスと同様にNPC側の数値は使用されない。
使用されるのはSFC版のみで、リメイク版では没データになっている。
【ようせいびと】
SFC版では没データ。元々SFC版でも【ベラ】を命令不可にさせる予定だったらしく、その行動。
ホイミ>通常攻撃>ルカナン>ギラ>通常攻撃>マヌーサのランダム行動(偏向型)、判断力2。
リメイク版ではベラが命令不可になり、この行動パターンがそのまま採用されている。
【てんくうびと】
データ内に何も無いが、【プサン】を戦闘参加させるつもりだった?
リメイク版でもそのまま没データとして残っている。

また、装備品の【さまようよろい】による自動行動はそのまま敵の【さまようよろい】の行動パターンが使われている。ただし、ホイミスライム呼びはキャンセルされる。
なお、SFC版ではなぜか前作に存在したドラゴラムや光輝く竜の行動パターンのデータは存在しない(予備の枠は複数残っているので容量の都合ではなさそう)。
ドラゴラムはどうせひたすらを吐くだけなので不要と判断されたのかもしれないが、その弊害で激レアな光輝く竜の行動がドラゴラムと全く同じになってしまっている。

DQ6

ドラゴラムの他に【へんしん】のデータも存在する。へんしんは【モンストラー】とは別物。
また、【しょうかん】で呼び出せるタッツウ・デアゴ・サムシン・バズウがデータ内に格納されている。
ドラゴラム、へんしんを使うことで使用者のステータスがそれに置き換わり、しょうかんを使うことで各種精霊が主人公の仲間に加わる仕組みになっている。
彼らは人間ではないモンスターだが、グラフィックはスライムと同じなので、もともとモンスターとして登場させる予定が無かったことが明らかに分かる。
 
ちなみに、この手のデータはモンスターとして例外なので大体リストの最後に固められているものなのだが、DQ6におけるこいつらのデータ番号はデスタムーア、ダークドレアムの後ろで最後尾……と思いきや、そのさらに後ろに【チャンプ】がいる。【スライム格闘場】は例外中の例外のようだ。
チャンプとの戦いは、案外開発の最後の方で急きょ追加された要素だったりするのかもしれない。

DQ7(PS版)

NPC戦闘員の他に【しょうかん】【ドラゴラム】【へんしん】のデータが存在している。

NPC戦闘員
【マチルダ】【ハンク】【木こり】【フーラル】【カシム】【ザジ】【フォズ】【ハディート】【老楽師】【サイード】【海賊たち】
しょうかん
タッツウ・デアゴ・サムシン・バズウ
その他(詳細不明に付き加筆求む。)
むすめ
ガボ

以上がモンスターデータ内に格納されており、グラフィックは適当なモンスターだけではなく霧?のようなエフェクト画像も用いられている。

なお、リメイク版ではNPC戦闘員のシステムが変更されたため削除されている。

DQM・DQM2

ドラゴラム用のドラゴン、しょうかんで呼び出せるタッツウ・デアゴ・サムシン・バズウがデータ内に格納されている。
厳密にはNPCではないが、イベントで貰えるモンスターや【お見合い】できるモンスターのデータも敵のデータとして格納されている。
召喚獣のグラフィックは、DQM1ではいずれも【ダークドレアム】(または【デュラン】)の色違いで、タッツウが白っぽい色、それ以外が青となっている。
DQM2では召喚獣もドラゴラム用のドラゴンも【ドラゴスライム】の色違い(いずれも紫色)になっている。

PS版

上記の他、【まおうへんげ】用の魔王も格納されている。
召喚獣のグラフィックは【かりゅうそう】(系図画面では【かくれんぼう】になる場合がある)になっている。
ドラゴラム用のドラゴンも、戦闘時のグラフィックは【りゅうおう】(変身)なのだが歩行グラフィックはかりゅうそうになっている。
まおうへんげ用の魔王(名前が「しんりゅうへんげ」になっている)も、戦闘時のグラフィックは【しん・りゅうおう】なのだが、やはり歩行グラフィックはかりゅうそうである。