【おつげをきく】

Last-modified: 2023-05-11 (木) 13:07:28

概要

DQ4から登場している【教会】のメニューのひとつ。
セーブ機能が【王様】などから教会に移動したDQ4から、【おいのりをする】と共に追加された。
 
この項目を選択すると、神官が「神の声が聞こえます」と言った後、
次のレベルアップまでに必要な【経験値】を教えてくれる。
今までの王様セーブだと、【冒険の書】への記録に内包されていたため、必要無いときでも記録するたびに強制的に全員分聞かされて時間がかかっていたが、項目として独立したことで、セーブだけしたいときはスムーズに行えるようになった。
 
「おいのりをする」と同様、元はタダで行えていたシステム的なお仕事だからか、この項目を実行しても寄付金は特に取られない。
また、「おいのりをする」はゲームの都合上セーブ機能を用意されていない街の教会には無いが、「おつげをきく」はDQ5以降の作品では全ての教会に必ず存在する(初出のFC版DQ4にはない教会もあり、DQ5にはおいのりできない教会が無い)。
DQ5のNPC扱いの仲間は11111111というありえない数値の経験値が必要だと言われるが、そもそもレベルアップしないので関係ない。
 
DQ9でも相変わらず存在するが、DQ9では【しんこう心】スキルで習得できる【特技】【かみのおつげ】を使うことによっても同じことができるため、こちらを覚えているとセーブのついで以外では「おつげをきく」は使われなくなった。
 
ちなみに、FFシリーズを含めた他のRPGでは次の【レベル】までの経験値はステータス画面を開いて一目瞭然である場合がほとんどで、このお告げシステムはドラクエらしさの象徴の一つである。
そもそもFFシリーズはレベルごとの必要経験値自体も全キャラで統一されており、累積経験値が揃っているなら1人確認すれば十分だったりする。
次のレベルまでの経験値確認のためには特定の場所まで移動しなければならないことや、1人だけ確認したい場合でも全員分のテキストを強制的に読まされるという点にわずらわしさを感じる人もいるかも知れない。
しかし、【堀井雄二】は常々「人間の温かみ」を重要なこだわりの一つとしており、この手の一見無駄に見える演出を大切にしているのである。
このお祈りとお告げシステムもその一環として20年近くも頑なに残し続けていたのだが、前者を残しつつ後者を突然放棄した理由は明らかにされていない。
堀井は上記のこだわりを公言する一方で「遊ぶ人のことを考える」ことが信条とも発言しているので、世界観の演出とゲーム性の変化、ユーザビリティーの向上などのバランスを考慮した結果なのだろう。
 
余談だが、神のおつげとは言うものの神が直接教えてくれる訳ではなく、あくまで神父や「かみのおつげ」を実行したキャラが聞いたものを教えてもらうだけなので、「神」がそれぞれの作品において神のような位置づけにある存在と同一なのかは不明(DQ4・DQ5の【マスタードラゴン】、DQ7の【神さま】、DQ9の【創造神グランゼニス】など)。
もっとも、DQシリーズに登場する教会そのものが、具体的に何の神を崇めているのか明確になったことは無いのだが。
 
DQ4では、【お告げのほこら】なる場所があって、名前通りにここではお告げを聞くことができるが、教会で聞ける方のおつげとは別物で、攻略に関わるヒントのようなモノである。

DQ10以降の動き

DQ10オンラインではステータス画面に次のレベルまでの経験値が表示されるため、お告げシステムは無い。
スマホ版および3DS版のDQ8でも同様にステータス画面に表示されるようになったほか、教会の【神父】【シスター】に話しかけメニューが表示される画面のとき、画面に自動で全員分の次のレベルまでの経験値が表示されるため、項目自体が削除された。
モンスターズシリーズでもステータス画面で常時確認できるため、教会のある作品においてもこの項目は存在しない。
 
一方、DQ11ではPS4版でのみ復活。
次のレベルまでの経験値の確認はステータス画面で確認できるため、実用性は低い。
長年DQシリーズの人気を支えてきてくれた古参ユーザーに対するほんのささやかなファンサービスだと思われる。
前述の通りステータス画面で経験値の確認はできるため、これをわずらわしいと思うユーザーとの棲み分けはきちんとできている。
DQ10オフラインでも搭載されており、ステータス画面での必要経験値表示と共存している。【モガレ修道院】【シスター・ニニカ】が担当する場合のアレンジ台詞もしっかり用意されている。
 
3DS版DQ11では経験値の確認はステータス画面のみで、教会でお告げを聞くことはできない。
憶測になるが、3DS版の教会には「3D/2Dモードにきりかえ」というPS4版にない役割があるため、それに加えてあまり選択肢を増やすと煩雑になるのが理由の一つだろう。
むしろモード切り替えがないPS4版に、その代替のオマケとして「おつげをきく」があてがわれた、といった方が正確かもしれない。