【ドラゴンクエストヒーローズ 闇竜と世界樹の城】

Last-modified: 2024-03-17 (日) 09:57:07

概要

ドラゴンクエストシリーズの派生作品であり、ドラゴンクエストヒーローズシリーズ第1作。
発売日は2015年(平成27年)2月26日。対応機種PlayStation4とPlayStation3のマルチ。DQシリーズでは少年ヤンガス以来9年ぶりのPS系据置機での発売となった。
シリーズとしては初のアクションRPGかつシリーズ初のCERO:B(12歳以上対象)作品である。
 
本作の開発は『無双』シリーズを手がけるコーエーテクモゲームスの【ω-Force】が担当している。
シブサワ・コウこと同社社長の襟川陽一が2011年頃に【堀井雄二】に投げかけた「ドラクエでアクションゲームを作りませんか」という提案が始まりである。
襟川陽一は、本作は同シリーズの特徴である「一騎当千の爽快感」と、同開発チームの作品である『討鬼伝』の「大型モンスターとの攻防の醍醐味」という要素に、さらに「新しい面白さ」を加えた作品になると語っている。
タイトルの由来は『ドラゴンクエストモンスターズ』に対して仲間たち=ヒーローの物語であることから(【月刊Vジャンプ】2014年12月号)。ここでいうヒーローズとは主要キャラであるアクト、メーアだけでなく下に挙げられているプレイヤーキャラ全員をさす。ヒーロー=主人公なのでそれらの人物全員が主人公ということになる。
さらにDQソード以来となる【キャラクターボイス】が採用され、本作では歴代のDQキャラクターにもボイスがついた。
 
本作の発売を記念して、特別デザインの「PlayStation4 ドラゴンクエスト メタルスライム エディション」が2014年12月11日に発売された。
本体とデザインを統一したコントローラや、はぐれメタルのUSBカバーフィギュアが同梱されている。
また、スペシャルプロダクトコードも同梱されており、発売日の前日からダウンロード版で遊ぶことができた。
日本での初週販売本数は59.4万本(2機種合計)。
 
本作には無料の【ダウンロードコンテンツ】が用意されており、ソフトをアップデートすることで新ステージや新キャラクター、新衣装などが追加される。
キャラクターについては、【天空シリーズ】とDQ8以外の作品からは登場していない。

海外展開・移植など

PS4版は海外展開も行われている。英語タイトルは "DRAGON QUEST HEROES The World Tree's Woe and the Blight Below" 。
ちなみに海外ではスラもり2が "DRAGON QUEST HEROES Rocket Slime" として発売されているが、本作とは何の関係もなく、偶然一致してしまっただけだろう。
2015年12月3日にはSteam版(Windows用)が配信開始されたが、日本語には対応していない。
 
2016年4月28日には「アルティメットヒッツ」のレーベルでPS4・PS3版の【廉価版】が発売されている。
 
2017年3月3日には日本国内にてNintendo Switchのローンチタイトル『ドラゴンクエストヒーローズⅠ・Ⅱ for Nintendo Switch』としてヒーローズ2とともにカップリング移植された。
かつて10年前にDQソードがWiiのローンチとして計画されていたものの延期されてしまっていたが、本作はその雪辱を果たし、シリーズ初のローンチタイトルとなった。
ヒーローズ1側ではヒーローズ2で採用されたシステムの改良など細かい修正が行なわれている。

ストーリー

巨大な【世界樹】の麓に位置する王国【エルサーゼ】
ここでは人間と魔物が共存し、仲良く暮らしていたが、ある日、突然として魔物が人間を襲い始めてしまう。
エルサーゼ城の親衛隊長である主人公とその幼馴染は、暴れ始めた魔物を止む無く倒しながら、自らも武器を持ち闘う国王、【コートルダ】の女性魔法研究家、そして別世界から現れた仲間たちと共に、原因を突き止め、再び人間と魔物が仲良く暮らす世界を取り戻すべく、世界中を奔走する。

アイテム関連

薬草や魔法の聖水といった基本的なアイテムは持ち込むことはできず、各ステージ上に落ちているのを拾うか、敵を倒すことで手に入れることができる。
HPの回復方法は【ホイミストーン】や一部のキャラの特技のみとかなり限られている。HPが減ったらアイテムをすぐに拾うか、そもそも本作はアクション要素が強いため、いかにダメージを受けないかも重要。
今作では、防具は一部のキャラが装備できるを除き、その鎧の力を宿した【オーブ】に差し代わっているが、装備して守備力や耐性を得るという点では変わらない。
アクセサリーは3つまで装備でき、錬金屋で作成料と素材を支払うことで作ることもできる(ステージ内で拾える、あるいは【ちいさなメダル】で交換できるレシピが必要)。
本編シリーズ、特にDQ10から流用されたアイテムが多いが、全体的に元の作品とはまるで違う効果が設定されているものが多い(続編では改善されている)。

クエスト

敵を規定数倒す、アイテムを入手するといった基本的なものの他、システムの解放(テンションの上限上昇、装備品袋の拡充など)といった重要なものもある。

システム解説

拠点

ボタン動作
PS4PS3NSw
Lスティック移動
Rスティックカメラ操作
タッチパッドクリックSELECT-出現モンスターを確認(ステージ選択時。未経験ステージを除く)
OPTIONSTART+メニューを開く
A便利ボタン

拠点は、最初の内は野営キャンプ、コートルダクリア後は【空艦バトシエ】となる。
拠点には、【ルイーダの酒場】【武器屋】、防具のオーブ屋、郵便局、錬金屋【教会】、さらには【メダル王】までと、必要な設備が一通り揃っている。
教会ではお祈り(セーブ)に加え、ホイミストーン、スキルの振り直しなどができる。
本作初登場の施設として【表彰所】、クエスト屋がある。
ただし、酒場と錬金屋の利用は空艦バトシエに移ってからとなる。
行き先(ステージ)の選択もここでできる。

戦闘(ステージ内)

ボタン動作
PS4PS3NSw
Lスティック移動
Rスティックカメラ操作
R3(Rスティック押し込み)中型・大型モンスターをロックオン、解除
タッチパッドクリックSELECT-地図の拡大、縮小
OPTIONSTART+メニューを開く
Y攻撃1
X攻撃2
Aハイテンションになる(テンションゲージ満タン時)
必殺技(ハイテンション時)
○長押しA長押しテンション溜め(通常時)
×Bジャンプ(移動中)
宝箱を開ける(宝箱の前に立つ)
戦闘不能者を復活(該当者の近くに立つ)
R1+□R+YMPを消費して呪文、特技(一部は長押しで威力上昇)
R1+△R+X
R1+○R+A
R1+×R+B
方向キー←→仲間モンスター選択
方向キー↑仲間モンスター召喚
方向キー↓2回仲間モンスター消去
R1+方向キー←→R+方向キー←→ホイミストーン選択
R1+方向キー↑R+方向キー↑ホイミストーン使用
R2ZR身かわし
L1L防御、カメラリセット
吹っ飛び中にL1吹っ飛び中にL受け身
L2ZL操作キャラクター切り替え

□(Y)と△(X)の2ボタンを組み合わせることで各キャラの様々な攻撃技を消費MPなし(一部を除く)で使うことができる。
□(Y)4連続押しや、□(Y)3回+△(X)1回と組み合わせは様々。攻撃を当てると【テンションゲージ】が溜まっていき、ハイテンションになると一時的に攻撃能力が極めて高くなるなどする。
□(Y)1回か△(X)1回で攻撃が繰り出せる「かんたん操作」も搭載されているが、MPの消費の有無や狙って出したい技をはっきりしたいなら「ガッツリ操作」でプレイするのがお勧め。
攻撃呪文や一部の特技は段階に分かれており、ボタンを長く押すほど上位になっていき(威力が上昇し)、離した時点で発動する。
凍結や【眠り】状態になると動けなくなるため、すぐ他の味方に切り替えよう。
 
HPは【薬草】などの回復アイテムを拾うかホイミストーンを使うことで回復する。当然だが、0になると戦闘不能になってしまう。
MPは時間経過で自然回復するが、他シリーズと同じく【魔法の聖水】【エルフの飲み薬】を取るか、必要な【スキル】を習得していれば【会心の一撃】を出すことでも回復する。
戦闘不能者は生存者が近づいて×ボタンを押すと一定数持ち込める【世界樹の葉】を消費して復活させられる。
 
ステージは、基本的には【防衛対象】を狙ってくる敵から守り切るか、全てあるいは一定数の敵、もしくはボスを倒すとクリア(勝利)となる。
ただ、当シリーズと他作品との大きな違いは、一度に現れる敵の数の多さにあるといってもいい。
他作品、とりわけナンバリングにおいてはせいぜい8匹くらいまでが限度だったが、当作においては数十匹は当たり前、時には100匹近い大群に立ち向かわなくてはならないような局面もある。
ステージクリアには、ただ敵を倒し続けるだけでなく、どう動いてどう戦うかの戦略も重要になってくる。
防衛対象のHPが0になるか味方全員が戦闘不能になると敗北となり、ステージの最初からやり直すか拠点に戻るかを選ぶことができる。
 
また、本作は敗北によるペナルティが一切存在しない。
敗北しても他作品とは違い所持金は減らず、獲得経験値や獲得アイテムも無くならずに残る。危なくなったら途中での撤退も可能(一部ステージを除く)。
戦闘を繰り返せば確実に強くなっていけるのが大きな特徴の一つでもある。

主要キャラクター

【アクト】
【メーア】
【ディルク】
【ジュリエッタ】
【ホミロン】

他作品からのキャラクター

他作品からのキャラに関しては「そのキャラの出身世界からいきなりヒーローズの世界に飛ばされてきた」という設定になっており、神鳥レティスがその橋渡し役となっている。
例外はゼシカとヤンガス、ピサロの3名で、前者2人は予めレティスから事情を知らされた上で送り込まれており、後者は同胞(魔物)を操り利用している輩を懲らしめるべく自分の意志でやって来ている。
 
基本的に原作終了後の時系列から飛ばされてきている中、ビアンカとフローラのみ結婚イベントの真っ最中(選ばれる日の前夜)というとんでもないタイミングで飛ばされてきている(ルドマンは違うようだ)。
ちゃんと 花嫁を 選ぶまでは 旅に出るわけには いかない!」などと主人公が考えている最中に選ばれる花嫁が突如異世界へ飛んでいったのだから本編の世界もビックリだろう。

DQ3

【カンダタ】(NPC)

DQ4

【アリーナ】
【クリフト】
【マーニャ】
【ピサロ】(DLC第2弾)

DQ5

【ビアンカ】
【フローラ】
【ルドマン】(NPC)

DQ6

【テリー】

DQ8

【ヤンガス】
【ゼシカ】

DQ9

【ルイーダ】(NPC)

その他のキャラクター

【ガゴラ】
【光の女神】
【光の番人】
【ヘルムード】
【闇竜シャムダ】
【調停者の長】

余談

「人間と仲良く一緒に暮らしていたモンスターが悪しき者の影響で突如人間に牙を剥く」というストーリーがダイの大冒険で「【ダイ】と仲良く
一緒に暮らしていた【デルムリン島】のモンスターたちが魔王の思念の影響を受けて凶暴化する」というストーリーのオマージュともとれる
(悪しき者の影響をホミロンだけ受けない、という設定も【ゴメちゃん】を連想させる)他、
【モンスターコイン】【国王会心撃】といったところにもオマージュがある。