【メタル系】

Last-modified: 2024-04-04 (木) 01:51:11

モンスターズに登場する特性については【メタルボディ】を参照。

概要

DQ4およびDQ6以降で登場するモンスターの【系統】
また、【メタルスライム】をはじめ同様の特徴を持つ高経験値モンスターを指して一般に「メタル系」と呼ぶことが多いため、本項目ではこちらについても解説する。

高経験値モンスターとしてのメタル系

ドラクエでは、本編シリーズ・外伝作品を問わず、一般に「メタル系」と呼ばれる高経験値(高報酬)のモンスターが登場するのが恒例となっている。
以下で、シリーズや作品別に見ていく。

本編シリーズ

DQ1でメタルスライムが登場して以来、本編シリーズでは下記の共通した特徴を持つモンスターが毎回登場している。

  • 周辺の同時期の敵に比べて突出した経験値を持つ
  • 打撃がほとんど通らないほどの高守備力
  • 呪文の類はほぼすべて無効(補助系に穴がある場合もある)
  • 素早さが高く、よく逃げる

メタルスライムに加えてDQ2からは強化版の【はぐれメタル】、DQ4からはさらに高ランクの【メタルキング】が登場し、この3種は代表的な高経験値モンスター(メタルスライム系)として、ナンバリング作品の常連となっている。
その他、作品によっては【プラチナキング】【メタルブラザーズ】など、同じ特徴を持つモンスターが登場する。
 
これらのモンスターは、守備力がその作品における上限値に設定されていることが多く、そうでない場合も非常に高い値を誇る。
リメイク版DQ2やDQ9以降に至っては、【数値無限化設定】によって実質的にステータス上限値を超えた守備力を具えている。
このため、DQ1、FC版2、6~7を例外として、こちらの攻撃力をいくら上げたとしても【会心の一撃】を除く通常攻撃のダメージが0(ミス)か1に固定される。ほとんどの打撃系特技も同様。
【耐性】もほぼ鉄壁で、FC版DQ1の攻撃呪文(まれに命中する)やDQ3の【ドラゴラム】のブレスなどを例外として、ダメージ系の属性攻撃(各種攻撃呪文および炎・吹雪ブレス)を基本的に無効化する。さらに、【無属性規定ダメージ攻撃】すら無効化してしまう作品が多い。
反面、最大HPは極端に低く設定されている場合が多いのだが、それでも打撃のわずかな蓄積ダメージだけで倒すのは容易ではない。HPを削りきる前に逃げられてしまうからである。
ただし、作品ごとにこれらのモンスターを倒すのに有効な手段が用意されているのが恒例で、それを駆使しつつ積極的に狩って経験値を稼ぐことを【メタル狩り】と呼ぶ。
詳細については当該項目を参照されたい。
 
長年、メタル系に該当する高経験値モンスターは【スライム系】に限定されていたが、近年は【聖銀のどくろあらい】(けもの系)や【メタルハンド】(ゾンビ系)など、同じ特徴を持つスライム系ではないモンスターも登場している。
 
なお、【メタルライダー】のように多少経験値が高く、多少守備力が高くて、多少逃げやすいスライム系という半端者もいるが、これを「メタル系」に含めることはあまりない。ただしDQ6のように、後述の「系統としてのメタル系」に含まれる場合もある。
 
メタル系の高経験値モンスターとは逆に、「金持ちモンスター」と呼ばれる、経験値ではなく【ゴールド】を大量にくれるモンスターも各作品に登場しているが、作品ごとにモンスターが変わることも多く、行動パターンや耐性などの設定もメタル系ほど一貫していない。
また、金持ちモンスターとして【ゴールデン系】と呼ばれるモンスターが出てくる作品もあり、後述の「系統としてのメタル系」に含まれる場合もある。

不思議なダンジョンシリーズ

【トルネコの大冒険】を代表とする不思議のダンジョンシリーズで、トルネコ1でははぐれメタル、トルネコ2ではさらにメタルスライム、トルネコ3ではそれに加えてメタルキングと【プラチナキング】が登場。
操作キャラクターから倍速移動やワープで逃げ回り、やはり防御力が高いなど倒しにくい。
そしてはぐれメタルは倒すと必ず【幸せの種】を落とすなど、報酬もやはり大きめに設定されている。
 
なお、トルネコ3の【ドラゴメタル】は他のメタル系のスライムとは異なり単純に【スライムブレス】系の上位種族として登場している。
また、【ゴールデンスライム】は本編シリーズではDQ9で初めてメタル系になったため、それ以前に発売された不思議のダンジョンシリーズでも他のメタル系スライムのような挙動はしていない(ただし報酬はやはり大きい)。
メタルライダーもトルネコ2から登場しているが、やはり【スライムナイト】の上位種として普通にこちらに向かってくる(ただし移動速度は倍速)。

モンスターズシリーズ

モンスターズシリーズでも、「守備力」「素早さ」「耐性」が高く、「HP」が低いという点は概ね同じ。
ダンジョン内で遭遇した際にはやっぱりよく逃げるのもお約束となっている。
また、同種族のメタル系のスライム同士の配合によって、より上位のメタル系のスライムを生み出すことができるのが初代テリワンからの伝統になっている。
 
【ゴールデンスライム】は初代テリワンが初出であり、以来モンスターズではメタル系の特徴を持っている。
本編に出てこないモンスターとしては、【メタルカイザー】【ダイヤモンドスライム】【はぐれメタルキング】【メタルスター】【メタルゴッデス】【メタルエンゼル】【ゴールドエンゼル】が該当。
スーパーライトではさらに【メタルドラキー】【メタルリザード】【メタルバニー】【メタルナスビ】【メタルゴーレム】【メタルゴースト】【メタルサボテン】?【メタルジャボテン】?が出てくる。
なお、作品によっては野生では出てこない種もいる。
 
このシリーズはモンスター同士の対戦に主眼が置かれているため、ゲームバランスの調整として本編作品よりも弱点が多めに設定されている。
また、野生の敵として出るときと味方になったときでは性能(特に守備力とHP)が異なるのが基本となっている。
ジョーカー1以降は特性として【メタルボディ】【ライトメタルボディ】【ハードメタルボディ】【超ハードメタルボディ】が登場し、メタル系のモンスターを特徴づける特性となっている。
このうち、ライトメタルボディは本編作品におけるスライム以外の金属系のモンスターの位置づけに近い。
 
スーパーライト、どこでもモンパレ等でのソーシャルゲーム作品では、クエストで出現した際は倒すと大量の経験値を獲得できるほか、モンスターだけではなくプレイヤー自体のレベルを上げる存在でもあった。仲間にすることも一応可能だが、スーパーライトでは大した戦力にはならず、どこパレではそもそも編成することすらできない。
例外的に、モンパレ(ブラウザ版)では通常パレードに編成できる上、同種配合やとくぎの伝授を繰り返すことで壁役として戦力になることができた。
スーパーライト、モンパレ、どこパレではまた、【気合伝授】することで仲間モンスターに大量の経験値を与えることができた。
 
スーパーライトでは、『ファイナルファンタジー ブレイブエクスヴィアス』とのコラボイベントで、???系としてメタルサボテンとメタルジャボテンが登場した。
ブレイブエクスヴィアスでも経験値獲得用キャラで、パロディキャラがパロディ元に登場したかたちとなっている。

その他の外伝作品

ドラけし!では主にメタル系スライムの書を使うと戦える。盤面上を動き回り、たまに逃げ出すうえ行動不能系スキルを使っても防げない。
ドラけしとして入手も可能で、スキルに獲得経験値を増やす「けいけんのほほえみ」を持つがドロップ率はかなり低い。
 
魂の絆では、一日一枚配布される「成長チャレンジチケット」を消費することで戦える、いわゆるデイリー要素で登場。
本作では呪文もスキルに統合されている関係上、メラやギラでもダメージを与えられることがある。シナリオ上では、これは【ピラちゃん】の尻尾についている【時空のカギ】の効果で、魔法が命中した瞬間に打撃ダメージに変換しているからだと説明されている。

系統としてのメタル系

システム上の分類としてのメタル系。
これに該当するモンスターは、【はぐれメタルのけん】【メタルぎり】など特定の攻撃手段の対象になったときに被ダメージが増加する、という弱点を持つ。
この意味での系統としては【ドラゴン系】に次いで歴史が長い。
ただし、本編作品で「メタル系」の表記が公式に出てきたのはDQ7の公式ガイドブックが最初で、それ以前の作品のゲーム内では「メタルボディ」など別の呼称になっている。
 
前述の高経験値モンスターとしての「メタル系」とはかなり被っており、初登場のDQ4以来、この系統が設定されている作品では【メタルスライム】【はぐれメタル】【メタルキング】の3種は必ず属しているほか、同様のメタリックなボディを持った【聖銀のどくろあらい】(DQ10)、【メタルハンド】(DQ11)も属している。
また、DQ9・10の【ゴールデントーテム】【ゴールデンスライム】のような【ゴールデン系】モンスターが該当していることもある。
さらにシリーズで異例だが、DQ6では【キラーマシン2】【てっこうまじん】【ランドアーマー】といった金属でできたモンスターや金属で覆われたモンスターが多く含まれている(これらの一部は、DQ8以降【マシン系】に分類されるようになった)。
一方、DQ1~3およびDQ5ではシステム上の弱点が設定されていないので、これらの作品のメタルスライムなどは系統的な意味でのメタル系ではない。
 
なお、ここでいう「弱点」、および対応する「有効な攻撃手段」(後述)というのは、あくまでシステム上の話である。
実際に戦闘で倒す際の効率でいえば、【どくばり】による即死や【まじんぎり】【会心の一撃】を狙うといった別の攻撃手段を駆使したほうがよい場合も多い。
 
DQ8ではすべてのモンスターが14の「系統」に分類・整理されたが、それとメタル系の系統は別枠になっている。
 
なお、DQ7に登場する【メタルスライムS】は、リメイク版も含めてどういうわけかメタル系には属していない。
また、【ドラゴメタル】も「メタル」を称する「スライム系」だがPS版DQ7ではメタル系ではなく、リメイク版でメタル系になった。ついでに言うと、PS版のこいつは【ドラゴン系】でも【浮遊系】でもなく、まさに見た目詐欺。
 
ジョーカー1以降のモンスターズシリーズでは、【メタルボディ】等の特性が本編シリーズの「メタル系」の特徴(性能および弱点)をある程度反映している。詳しくは当該項目を参照。

作品ごとの該当モンスター

DQ4
【メタルスライム】【はぐれメタル】【メタルキング】【プラチナキング】(リメイク版)
DQ6
メタルスライム、はぐれメタル、メタルキング、【がったいメタルスライム】【メタルライダー】【キラーマシン2】【キラーマジンガ】【アイアンタートル】【ランドアーマー】【てっこうまじん】【ガーディアン(DQ6)】【メガボーグ】【エビルフランケン】
DQ7
メタルスライム、はぐれメタル、メタルキング、プラチナキング、【ドラゴメタル】(リメイク版)、【メタルブラザーズ】(リメイク版)、【ゴールデントーテム】(リメイク版)、【メタルパペット】(リメイク版)、【ゴールドパペット】(リメイク版)、【ダイアパペット】(リメイク版)
DQ8
メタルスライム、はぐれメタル、メタルキング
DQ9
メタルスライム、はぐれメタル、メタルキング、プラチナキング、メタルブラザーズ、ゴールデントーテム、【ゴールデンスライム】
DQ10
メタルスライム、はぐれメタル、メタルキング、プラチナキング、ドラゴメタル、メタルブラザーズ、【メガトンブラザーズ】、ゴールデントーテム、ゴールデンスライム、【メタルホイミン】【メタルトリュフ】【メタルーキー】【はぐメタルーキー】【聖銀のどくろあらい】【ゴールデンボックス】
DQ11
メタルスライム、はぐれメタル、メタルキング、【メタルハンド】

有効な攻撃手段

なお、モンスターズシリーズに登場する【メタルネイル】は通常攻撃の1回あたりの与ダメージに+1する効果であり、HPが少ない特徴を持つ(高経験値モンスターとしての)「メタル系」に有効ではあるが、「メタルボディ」持ちを判別して弱点を突いているわけではない。
また、同シリーズでは、この意味における「メタル系」に対して有効な特性として【メタルハンター(特性)】、「メタルボディ」持ちに特効を持つ特性として【メタルキラー】がある。