【モンスターレベル】

Last-modified: 2023-12-14 (木) 02:43:37

概要

3以降のシリーズに存在する、【モンスター】のステータスの1つ。
と言っても、プレイヤーのようにモンスターが経験を積んでレベルアップする訳ではない。
ドラクエにはそこに出現するモンスターがプレイヤーより強いのか弱いのかを判定しなければならない状況が多々あるが、実際に戦って勝てるのかどうかという考え方をすると、戦い方などでいくらでも変わってくるため一概に比較できない。
そんな時に使われるのがこのステータスである。
 
FC版DQ4以降、【エリアレベル】というものが新たに設定され、逃げるの判定やトヘロス判定はこちらを利用するようになったため、一旦はお役御免となった。
しかし、DQ6以降で主に【特技】の威力判定という別の用途で復活した。
 
通常、ゲーム内では直接的には知ることはできない隠しステータスとなっている。
というか、ドラクエではモンスターのパラメータは基本的に直接知る手段はないが。
後述のトヘロスや逃げるの実行、これを参照する特技のダメージ値などからこれを逆算することはできる。
また、FC版DQ3の【公式ガイドブック】にはこれが記載されている。
 
【シンボルエンカウント】が導入されてからは、プレイヤーを見つけた際のモンスターの反応にも影響するようになった。

DQ3

初登場。
前作までは【トヘロス】【せいすい】【にげる】の判定は【攻撃力】【守備力】【素早さ】の数値を参照していたが、本作ではモンスターレベルを参照するようになった。
一応、モンスターの強さを大まかに示す指標になっていると言えなくもないが、後述の通り例外も多々ある。
 
以下の条件を満たした場合、トヘロス、聖水でそのモンスターと遭遇することがなくなる(フィールド限定)。

先頭キャラのレベル≧敵の中で最もレベルの高いモンスターのモンスターレベル+5

また、以下の条件を満たすと確実に逃げられるようになる。

先頭キャラのレベル≧敵の中で最もレベルの高いモンスターのモンスターレベル+10

これに関して有名なのが【スライムベス】で、ステータスそのものは最序盤【アリアハン】大陸のモンスター級に弱いのだがLv63という意味不明なレベルの高さを誇っている。
【ゾーマの城】内に出てくる最高レベルの雑魚でも40台なのに、である。
なんと【バラモスブロス】【ゾーマ】などのボス連中と同じ。
GBC版ではこれよりさらに高く最大で72の敵が出現する。
スライムベス自体は【アレフガルド】に到達している【レベル】ならば弱いので、スライムベスのみで出現したのなら問題にはならない。
しかし強敵と一緒に出現すると、無駄に逃げにくくしてくれるので迷惑以外の何者でもない。
因みに逃走判定のレベルはエンカウントした時点で固定。高いのを先に倒しても次のターンで補正されたりはしない。そのためスライムベスだけを一掃しても意味はなく、逃げにくいままである。
逆のケースでLv23の【どくどくゾンビ】が呼ぶLv29の【ゾンビマスター】・Lv35の【マドハンド】が呼ぶLv43の【だいまじん】といった具合にさらにレベルの高いモンスターが呼ばれて追加されても補正されて引き上げられることはない。
 
なお逃げると同じく、上述の通り、トヘロスの判定も戦闘単位なので、異なるレベルのモンスターが混在する場所で使うと、本来は封じられるレベルのモンスターが、高レベルなモンスターのお供として堂々と出現するといったことが起こる。
例えば、【ラダトーム】周辺の敵を封じられるレベルになっても、上記のスライムベスが他の強敵を護衛としてつれてくる。
ただし、【スー】周辺の【はぐれメタル】は基本的に単体で出現するため、レベルを調整して、こいつだけをあぶりだす手法が使えるのが有名だろう。
 
また、【判断力】が高いモンスターが設定された行動の中の「逃げる」をキャンセルするかどうかの判定にも使用されている。
閾値は先頭キャラのレベル-5になっており、モンスターレベルがこの数字以上のモンスターは「逃げる」をキャンセルする。
そのため、行動ローテーションの最後に逃げる設定になっている【まほうおばば】【おどるほうせき】はこれをキャンセルしないように異様に低レベルに設定されている。
出現域に生息する他のモンスターと比較して16程度低くなっており、そのために他のモンスターを伴っていなければ、適正レベルならこちら側がラクラク逃げられるという副作用がある。
この判定は判断力0のモンスターには適用されず、【メタルスライム】【ごくらくちょう】などはレベルに関係なく逃げる。
 
【公式ガイドブック】では【カンダタこぶん】がLv15、【カンダタ】がLv25、【やまたのおろち】がLv44となっているが、これは誤りで実際はボス系に関しては強さに関係なく均一でLv63である(後に【アレフガルド】で通常エンカウントする【ボストロール】を除く)。
同書の当該モンスターの数値はあくまで「強さの指標」として他のモンスターと相対的に比べて数値化したものと思われる。Lv10程度の時期に戦う敵をバカ正直に「63」と書いてもさすがに違和感しかないので、そこに配慮したのかもしれない。
 
一方、【格闘場】ではオッズの計算に利用されている。
モンスターレベルが低いほど高いオッズがつく。
実際の勝ちやすさとは乖離している場合があり、鉄板でありながら大穴扱いになっていたり、逆の場合もある。

リメイク版

SFC版以降では、後のシリーズに従ってエリアレベルが導入されたが、エリアレベルはトヘロスの判定に使われるだけで、逃走確定の判定は相変わらずモンスターレベルを参照する。
ただ、エリアレベルは基本的にそのエリアに出現するモンスターの中でレベルが最も高いモンスターを基準に設定されているため、無関係というわけではない。

また、【あやしいかげ】の中身判定がこれを参照するように変更されている。
先頭のキャラのレベルよりモンスターレベルの低いモンスターの中から選ばれる。
分不相応にレベルが低く設定されているモンスターは、やたら早いうちからあやしいかげの中身として出てくる場合があり、脅威となっている。【まほうおばば】はその代表例であると言える。
ちなみにFC版ではあやしいかげの中身はモンスターNo.を参照にしており、モンスターレベルとは無関係。
 
格闘場ではモンスターの組み合わせもオッズも固定になったので、モンスターレベルは関係がなくなった。

DQ6

久しぶりに復活。
こちら側の逃走判定やトヘロスの判定は相変わらずエリアレベル制なのだが、敵側が逃げるをキャンセルしなくなる判定に使われている。
具体的には主人公のレベルがモンスターレベルとエリアレベルのどちらか低い方+3以上になると逃げるをキャンセルしなくなる。
例えば、【ぶちスライム】【ファーラット】はモンスターレベル1なので、いずれのエリアで出てきてもLv4以上あれば逃げるをキャンセルしないのに対し、モンスターレベル2の【ねずこうもり】【山肌の道】(エリアレベル1)では主人公Lv4以上で逃げ出すのに対し、【トルッカ】周辺(エリアレベル4)ではLv5以上から逃げ出すようになるという具合。
また、新たに登場した【かまいたち】【しんくうは】等の、使用者のレベルによって威力が増減するタイプの特技の威力計算にも使われる。
これらは味方キャラが使ったときと全く同じようにモンスターレベルから威力が算出されるのだが、場所相応のレベルから計算してしまうと威力が高くなりすぎてしまう。
そのため、この手の特技を使うモンスターは周囲のモンスターに比べてレベルが低く設定されていることが多い。
DQ6では、ボスモンスターの場合、【とうのへいたい】のLv11から1ずつ上がっていく。
例えばしんくうはを使う【ブラスト】兵士長を筆頭にした【アークボルト】兵士達は、【スコット】はLv22、【ホリディ】はLv23、【ガルシア】はLv24に対し、ブラストはたったのLv5しかない。
 
また、気づきにくいが【仲間モンスター】を仲間にできるかどうかを判定するのにも使われている。
そのモンスターのレベルが【魔物使い】の熟練度×8倍以下なら仲間にできる。
例えば【スライムナイト】を仲間にするのは時期的に遅れるが、モンスターレベルが低いため魔物使いの【熟練度】が低くても仲間になる。
この設定上、レベル依存の敵とは逆に周囲の敵よりもレベルが高い場合が多く、【キラーマシン2】の場合レベル52という数値になっている。

DQ7・DQ8

引き続き特技の威力判定に使用されている。
DQ7はDQ6と同様にモンスターレベルの調整が行われているが、DQ8ではこの手の調整がなぜかされていないモンスターが多く、かまいたちで思わぬ大ダメージを受けることがある。
ただし、【キャプテン・クロウ】については意外にもLv12。

DQ9 

ブレスを始めとするレベル依存の特技が多数登場した。
【大魔王の地図】のボスなんかはLv99まで上がるので、最終的に凄まじい威力になる。

DQ10

【しらべる】コマンドで自分とのレベル差をおおまかに判断できたり、【経験値】に強敵ボーナスが付いたりと、比較的容易に判別可能。高いものでは100を大きく超えるものも。
詳しくはこちらを参照。

DQ11(海外版)・DQ11S

【楽な戦いは経験値なし】のしばりプレイは、エリアレベルではなくこちらで計算される。

スキャンバトラーズ

モンスターチケットの強さを現す指標であり、レベルの合計値が高いとより強い相手に挑めるようになる。
極限モンスターのレベルはゆうに200を超える。