【牧野アンナ】

Last-modified: 2023-02-03 (金) 08:45:37

概要

DQ2の【復活の呪文】入力時のBGMとしておなじみ【Love Song 探して】を歌った沖縄出身のアイドル歌手。
DQ2のゲーム内にも【アンナ】として登場している。
 
1971年12月に東京都内で生まれ、翌年に返還されたばかりの沖縄県に移住。
父はかの沖縄アクターズスクールの校長であり、他にも多数の芸能界関係者を輩出した芸能一家である牧野家に生まれる。
スクールでのライバルに刺激を受け、14歳で父の反対を押し切って上京。
本人はゲームに興味があったわけではないが、「人気のDQとタイアップさせてアイドルデビューできるオーディション」の話を聞かされ、これに合格。
【アポロン音楽工業】所属のアイドルとなり、1987年1月21日にシングル『Love Song 探して』でデビュー。作曲した【すぎやまこういち】とは共にテレビ出演をしたこともある。
しかし当時のファミコンのゲームではアニメと違い、歌詞が流れるわけでもなくゲーム内のグラフィックも他のNPCとの汎用のものであり、アンナ本人にとってはこれらが懸念点であったという。
結果、大ヒットゲームとのタイアップという大きな後押しを得ながら、売上はオリコン33位に終わった。
その3か月後の2枚目のシングル『瞳は元気なブルースカイ』はさらに売上が落ちてしまい、その後アポロン音楽工業を脱退した。
 
その後、アイドルとしての再デビューと再引退を経た後、ダンス指導者としてその才能を開花。
沖縄アクターズスクールのチーフインストラクターとしてSPEEDやMAXといったトップスターを続々と輩出し、沖縄アクターズスクール黄金時代を築き上げた。MAXは、その前身である「スーパーモンキーズ」時代に彼女自身もメンバーとして参加している。
現在は自身が立ち上げたスクール「ラブジャンクス」にてダウン症の子どもたちにダンスを教える活動を行いながら、AKB48やその姉妹グループの振り付けを担当している。
 
なお、ここではDQ2以降の事柄はかなり簡略して記しているが、1度目のアイドル引退後の彼女の人生は実に激しいものである。
その波瀾万丈ぶりは尋常ではないので、一度検索してみる事をおすすめする。

アンナを探せ!キャンペーン

DQ2発売当時に行われたキャンペーン。
DQ2の発売から一ヶ月あまり後に発売されたサントラアルバム『ドラゴンクエストの世界 ドラゴンクエストII 悪霊の神々』とのタイアップ企画である。
 
DQ2の世界のどこかに「牧野アンナ」が隠れている!
彼女の写った画面を撮った写真と「ドラゴンクエストの世界~」に付属している応募券を、このアルバムの販売会社であるアポロン音楽工業に郵送すると抽選で豪華景品をプレゼント! という大変時代を感じる企画で、その豪華賞品の内容は次のとおり。

  • エニックス社製のFCソフト…毎月15名様
  • DQ2ロゴ入り缶ペンケース…毎月500名様
  • 牧野アンナ直筆サイン色紙…毎月300名様

なお、毎月と言っても抽選は2月末締切分、3月末締切分、4月末締切分の3回だけ行われた。
 
【アポロン音楽工業】はDQ1のサントラも製造販売した会社であり、そのよしみで自社がプロデュースしたアイドルを大人気ゲームであるDQに出してもらい、アイドルの知名度アップとサントラの売上アップを図ろうという一石二鳥の作戦だったようだが、牧野アンナがその後歌手としては鳴かず飛ばずで消えていったこと、その後、据え置き機のドラクエではこのようなタイアップキャンペーンが見られなかったことから判断するに、あまり効果はなかった模様。
とはいえこのキャンペーンの事はWii版【みちくさ冒険ガイド】など近年の書籍にも紹介されており、牧野も自身のサイトで普通に触れたりしているため、いわゆる「黒歴史」にはされていない。
 
ちなみに、ゲーム内では「町の歌姫アンナ」として【ペルポイ】の町に入ってすぐの場所に居るので、順当にプレイしていれば難なく見つける事ができる。
ただし【きんのカギ】が必要なので、攻略情報なしでプレイすると、鍵を手に入れるまでに時間がかかるかも知れない。
 
豪華賞品の中には「エニックス社製ファミコンソフト」とあるが、当時の時点ではエニックスはファミコンソフトを4本しか発売していない(最終的にもわずか7本であるが)。そしてそのうち一本は本ソフト(ドラゴンクエストII)となっていることから当選者に賞品として送られたソフトは残りの3本「ドアドア」、【ポートピア連続殺人事件】【ドラゴンクエスト】のうちのいずれかであったものと思われる。
 
現在は当然キャンペーン期間が終了しているばかりか、アポロン音楽工業自体も(バンダイミュージックエンタテインメントへの社名変更を経て)2000年に解散している。