【鬼岩城】

Last-modified: 2023-11-27 (月) 18:55:01

DQ10

Ver.4.2で登場するダンジョン。鬼人国の本拠地である岩山の城。
詳しくはこちらを参照。

ダイの大冒険

漫画【ドラゴンクエスト ダイの大冒険】に登場するお城。
【バーン】率いる魔王軍の本拠地として、【ギルドメイン山脈】に建造された。
魔影軍団の【さまようよろい】など鎧兵士の生産工場でもあり、暗黒闘気の力で無限に鎧兵士を産み出す機能を備えている。
 
かなり重厚な岩の要塞なのだが、【フレイザード】がバーンから【暴魔のメダル】を授かったシーンの回想で、『あれは鬼岩城完成の日、俺たち六大団長が初めて一堂に会した時だった』と言っており、生まれてから1年足らずのフレイザードより更に歴史は浅いらしい。
 
ゲーム作品では星のドラゴンクエストのダイ大コラボで【モンスター】として登場したほか、後述のインフィニティストラッシュにおいては【ラスボス】を務める。
 
別名:魔王軍移動要塞
身長:145m
体重:不明

戦歴

劇中序盤はギルドメイン山脈で大魔王の城としてそびえ立っていたのが、【クロコダイン】【ヒュンケル】の裏切りで場所が割れた。
このためバーンから【キルバーン】へ「城を移動させろ」というとんでもない命令が下ったのだが、命令通り玉座の間にある仕掛けを起動すると鬼岩城は周囲の岩を引き寄せて手足を作り出し、岩の魔神のような姿となって移動を始める。城自体が巨大ゴーレムとでも言うべき機能を隠し持っていたのだ。
この機能は【ミストバーン】やキルバーンといった腹心しか知らされていなかったのか、他の軍団長はおろか【ハドラー】ですら驚いていた。
 
真の本拠地【バーンパレス】が隠された【死の大地】へと帰還してからは、近海の海底に直立姿勢で待機していた。
その後、改造中で身動きのとれないハドラーの意向を汲んだミストバーンがバーンから借り受け、【パプニカ王国】を襲撃。
とてつもない大きさだが襲撃を開始するまでミストバーンが濃霧を出して隠していたので、軍艦を破壊されるまで誰も気付かなかった。
胸や背中には無数の砲門を備え、世界一の戦力を持っているとされる【ベンガーナ王国】の戦車隊を軽く壊滅させたり、巨大な軍艦を鷲掴みにするなど圧倒的な戦力で人々を絶望に陥れ、途中からミストバーンの命を受けた【シャドー】が操って王達を抹殺しようとしたが、【ダイの剣】が完成し帰還した【ダイ】【大地斬】により一刀両断され、そのまま崩壊した。
 
最終決戦用の技と装備を揃えたダイの強さを強調する噛ませ犬となってしまった訳だが、魔王軍の最初の本拠地かつ秘蔵の兵器であった鬼岩城の破壊は物語の一区切りとなった。こいつとの戦いの後に【超魔生物】と化したハドラーやその新たなる部下、【ハドラー親衛騎団】が本格参入する後半が始まり、ダイ達の戦いはさらに激しさを増していくこととなる。
 
バーンとの最終決戦時に判明するが、城のデザインはバーンが自身の最強形態をイメージしたものだった。
バーンは魔力の元である第三の目「鬼眼」の力を開放すると【鬼眼王バーン】になるが、魔力の源である自身を変化させてしまうと二度と元に戻れない。
魔王としての姿を保つ限りは決して果たせぬ夢であり、そんな力が必要になる機会が起こるはずもない。だからこそせめて似姿だけでも形にしようと建造した、いわば巨大な玩具という側面もある。
【キルバーン】は「鬼岩城はバーンにとってはお気に入りの玩具」と言っていたが、破壊された際には忠臣ミストバーンが独断で真の姿を見せようとするほど激昂しており、確かにバーンのお気に入りだったようだ。

内部構造

  • 「玉座」
    鬼岩城の顔にあたる部分にある指令室兼操縦席。元々はハドラー専用の玉座であった。
    後ろには邪悪の六芒星のオブジェクトがあり、六芒星の中央にある鍵穴に【バーンの鍵】を差込み移動メカニズムを作動させ、玉座の肘掛けに設置されたコントローラーから魔力を送ることにより鬼岩城を操作する。
    またこの玉座から城の内部をモニターのように映し出す事も出来る。
     
  • 「心臓(ハート)の間」
    肺の間の上に存在する部屋。新呪文の契約、習得が行われる。
    バーンから新たな肉体及び魔軍司令の座を与えられたハドラーは【アバン】討伐の褒美としてここで【ベギラゴン】を習得した。
     
  • 「肺(ラング)の間」
    右胸(図解では左胸)に位置する部分にあり、暗黒闘気を鎧などに吹き込み魔影軍団を無限に生産する部屋。
    性質上、他軍団の者は立ち入りをする必要がないためか「あかずの間」とも言われている。
     
  • 「左肩(レフトショルダー)の間」
    作戦会議室がある所で、この部屋でハドラーと6団長は円卓を囲み作戦会議を行う。
    もっとも、作中ではハドラーと6団長が全員揃って円卓を囲む姿は一度も見られなかった。
    ちなみに右肩の間に関しては不明。
     
  • 「中央の間」
    正面扉をくぐった先にあるロビー風の大広間。玉座の真下に位置する。
    この場所に侵入したダイが大地斬を放ち鬼岩城を破壊した。
     
  • 「眼部」
    光線砲2門が武装されている。
     
  • 「胸、背中」
    合計92門もの大砲が配備されている。
     
  • 「魔法動力球」
    両肘と両腰に設置されている。
    魔力を物理的な動力に増幅変換させる装置。ようはエンジン。
    この装置が周囲の岩石を引きつけることによって巨大な四肢を作り出し、鬼岩城をヒト型の移動要塞の姿に変える。
     
  • 「バーンの鍵」
    鬼岩城の起動キー。
    玉座の間にある六芒星の中央に飾られたバーンの象徴の口の所が鍵穴になっていて、この鍵を差し込むことによりゴーレム形態の鬼岩城を起動させる。普段はバーンが所持しており、鬼岩城起動の必要に応じて部下に預けられる。
     
    またこれらの他に「クロコダインを蘇生した蘇生液のある部屋」「ハドラーが浸かっていた紫色の【温泉】?のある部屋」が確認されている。

元ネタ

元ネタとして明示されたわけではないが、近いイメージや響きの創作物はダイ大以前にも見られる。
 
1909年に発表されたモーリス・ルブランのアルセーヌ・ルパンシリーズ長編第一作のタイトルは『岩城』と邦訳されている。常用漢字の制度が異なる戦前は『奇巌城』と書かれていた。
漢字こそ違うが岩の城で『きがんじょう』というフレーズは戦前からあったということになる。
もっともフランス語の原題は「空洞の針」という意味で、ルブランの奇岩城は巨大な針あるいは角のような形をした岩の内部に隠れ家を築いたものであり、武装した軍事要塞と言うよりは秘密のアジトという趣である。
 
漢字も共通する「岩城」は「ドラえもん のび太の海底鬼岩城」(1982(昭和57)~83(昭和58)年)が初出のようだが、ダイ大の設定としてどこまで意識しているかは不明。
ちなみに同作の副題は当初「のび太の海底城」として発表されていたものが「のび太の海底鬼岩城」に改題された経緯があるため、必ずしも連載開始のタイミングが「鬼岩城」の単語の初出というわけではない。
 
城そのものが魔物となり戦うネタは、ダイ大後のドラクエシリーズだとDQ6の【ヘルクラウド】やDQ8【暗黒の魔人】が該当する。特に後者は人型なのもダイ大の鬼岩城と共通している。
 
戦隊ヒーロー作品「獣電戦隊キョウリュウジャー」に登場した大地の魔神ガドマは石造りの城を人型にしたような姿が鬼岩城と似ているが、同作のメイン脚本家はダイ大と同じ【三条陸】であり、パロディを好む三条の作風もあって、狙って似せたのではと言われることも。

インフィニティストラッシュ

鬼岩城編までが範囲である本作のラスボス。
パプニカ大礼拝堂のテラスにてザコ敵が無限湧きしていく中、鬼岩城の攻撃も避けつつ戦うこととなるが、途中ポップ、マァム、ヒュンケルが一人一人一定時間加勢してくれる。

ある程度ザコを倒すと鬼岩城が手前までやって来て、両腕でかつ広範囲の攻撃をしてくる。しかし見た目通り大振りなので回避は容易い。
腕を攻撃してブレイクすると前方に仰け反り、この状態で一定量ダメージを与えると次のフェーズへ移行し、次の味方が加勢。なお必殺技で大ダメージを与えても一定量の体力で踏みとどまるので、無駄打ちとなってしまう。
ヒュンケル離脱後に鬼岩城が前進した際、青い円形範囲に入るとクロコダインを呼んで攻撃してくれる。ここまで来たらあと一息。

チャレンジモードでも最後のボスで、仲間が加勢してくれる点は同じ。ダイ以外を選ぶとそのキャラが本来加勢するタイミングでダイが加勢する。
だが敵側はハドラー→フレイザード→バラン→ミストバーンが一人ずつ登場するので、必殺技はこの中から苦手な相手に当てたい。
倒すと本編と同じく決戦!鬼岩城!!!パート2(ダイが鬼岩城に突入し、破壊するシーン)→スタッフロールが流れ、直後におまけの決戦!!鬼岩城!!!パート3が流れるので奇蹟の書のコンプには必須。