- 時たまある勘違い
- Q&A
- Q.「エミリア」って「レミリア」の誤字?「真ピナ」って原作主人公のこと?なんであいつをわざわざ「偽ピナ」って呼ぶの?
- Q.偽ピナってレミリア追放までは恐ろしい手腕で周囲の人々を次々と篭絡し操る悪女って感じだったのに、レミリア追放後は何をやってもうまくいかない馬鹿女になったのはなんで?
- Q.魅力の香水や恋の秘薬って洗脳や魅了で正気を奪う効果でもあるの?抵抗も不可能?そんなのが市販されてるってヤバすぎない?
- Q.みんな四馬鹿に辛辣過ぎない?薬のせいなら同情の余地はあると思うんだけど?
- Q.ウィリアルドはなんで婚約破棄なんて言い出したの?国王もなんで承認したの?
- Q.何故ロマノたちのような質の悪い連中が、一人娘で王太子の婚約者という重要人物なレミリア付きの使用人をしているの?
- Q.エミや偽ピナをこの世界に転生させた黒幕の神みたいなのはいないの?そいつ倒さなきゃ根本的な解決にならないんじゃ?
- Q.結局『星の乙女』ってなんなの?
- Q.もしエミとリィナが別人に憑依していても世界は救われた?
時たまある勘違い
断罪に関わった者の末路は全てレミリアの意思によるもの
誤→偽ピナが鉱山内で虐待されているのもそうだし、偽証した者は『研究室』へと拉致され『ネズミ』として非人道的な実験で使い捨てられている
正→レミリアが行ったのは偽ピナの捏造を証明してエミの冤罪を晴らしただけで、その後の裁決や処罰には偽ピナへの助命嘆願以外は一切関与していない
そもそも王国貴族としては最下級の準男爵位で役職も持たない田舎領主のレミリアには何の権限もない
被害者面で口出しするのも魔国の威を借りて凄惨な厳罰を要求するというのも『エミのレミリア』がするはずがないので当然レミリアもしない
むしろレミリアは偽ピナの収監場所さえ知らされず、後日偽ピナの現状を調べようとしても情報制限のせいで苦労したほど蚊帳の外だった
ただし偽ピナを発見後は、夢を見せる魔法を使うことでより苦しむような拷問の仕方を看守に吹き込んだり正気を失いかけた偽ピナに都合のいい夢を見せて正気に戻す「工夫」は行っている
また偽証を行った者たちは全員貴族も平民も関係なく王国法による罰を受けた後、「平気で他人を貶め偽証という重罪を犯すような人間は信用できない」という当然の烙印を押されそれぞれの社会的制裁を受けただけ
先述の通りレミリアにそんな権限はなく、解決後のレミリアは色々と多忙な身なのでいちいち有象無象に構うような暇はない
『ネズミ』にされたのは「エミが無実と知りながら悪意を以って偽ピナの共犯となった」元レミリア付の護衛ロマノ含む三人と侍女二人の合計五人だけ
研究途中でこの五人が使い物にならなくなった時の補充要員として検討されている三人も、「悪意を以てエミの誹謗中傷をばら撒き積極的に貶める」という偽ピナの工作が容易になる下地を作っていた元貴族令嬢たちである
コミカライズ版では最終話の副題通りもう終わった事として四馬鹿や偽ピナの今後への興味すら失っている
代わりに親友面をしながら裏切っていた通称糸目ちゃんが『ネズミ』の一員になっている
偽証者たちの扱いは原作と同じで王国法による処分とそれに伴う社会的制裁のみのようだ
デイビッドの兄、剣聖シルベストについて
誤→主君と剣にしか興味が無いサイコパス
正→騎士としての実績で主君の立場を守りつつ、主君の意志を尊重して爪を隠している忠臣
一部の貴族には「王太子の友人になったデイビットに比べ、出世できない第一王子に付き従っている兄は見る目がない」と思われており、本人もデイビッドに対し自分は政治に向いていないと語っていた。
しかしこれは主君の道楽同様に無用な波風を立てないための擬態だったらしく、エルハーシャ決起後は第二王子派の切り崩しや取り込み工作で辣腕を振るっている
またシルベストではなくデイビッドが嫡男になっていると誤解している人もいるが、シルベストは騎士団長である父との関係も良好であり書籍版では彼が嫡男だと明記されている
さらにエルハーシャや自分が軽んじられない為に鍛えた能力や挙げた功績から、騎士団内には彼に心酔する派閥も存在している
仮に社会不適合な人格破綻者ならば、嫡男のままでいることも剣聖と讃えられることも他の騎士に慕われることもない
それにただでさえ主君が微妙な立場であえて道楽者を装っているくらいなのに、その側近が非常識な言動で敵を作れば攻撃材料に使われ主君の身が危うくなってしまう
二次創作の中には狂言回し役やカップリング上のデフォルメとしてエルハーシャ至上主義で高慢な狂人扱いした上でさも正しい設定であるかのように喧伝しているものもあるが、あくまでも原作を無視した独自設定でしかないことに注意
そもそも小説版では「デイビッドには剣聖と呼ばれる兄が居る」「幼少期は劣等感から避けていたがエミリアの助言で和解した」「偽ピナに籠絡され鍛錬をサボり始めてからは顔を合わせ辛くなり再び避けるようになった」「夜会で王の指示により偽ピナを取り押さえた」という情報だけのセリフすらない名有りモブでしかなく、コミカライズでもまともな出番は19話と最終話と番外編の『第一王子が来た』くらいであとは24~26話で数コマ出て一言二言呟いている程度しかない
コミカライズ登場後の反響に応えて原作者が書いた外伝小説でも、神童と持ち上げられても増長することなくドミニッチ家嫡男としての自分の立場や大人たちの事情を考慮するなど社会的秩序を尊重する人物像が描写されている
中にはデイビッドを人扱いしない冷血漢だという中傷も散見されるが、そもそも小説でもコミカライズでもデイビッドの方が功名ある二人への劣等感や鍛錬をサボっている引け目から父や兄を一方的に避けている以上の描写はない
むしろ、かつて作者のXで明かされていた和解の様子ではシルベスト側は突然謝罪されて心当たりがないことに首を傾げつつも、俺にはない魔法の才能があるお前を羨ましく思っていたと持ち上げ励ましてさえいた
オトキシ時空のデイビッドは父や兄を指して「自分には信頼と尊敬ができる大人が身近にいた」と述懐しているほどであり、中の人時空でも虐げていたとは考えにくい
エルハーシャは放蕩息子で国王に虐げられている
正→道楽息子です。「放蕩(酒や女遊びで家の財産を食い潰す)」ではなく「道楽(仕事より趣味や遊びに熱心)」です
あくまでも「王位継承権に興味はない」というアピールのためにそう振舞っているだけで、国庫を傾けたり後難の種を作る気はない
それに後のことを考えない放蕩ならば「実家が傾いては遊んでもいられまい」という発言は出ないし、危機を解決しようと立ち上がりもしない
実際、遊ぶための資金は国の金ではなく自分が投資などで稼いだ私財で賄っており、自分に惚れそうな女性には「私のような男に本気になっちゃいけないよ」と窘めるなど、問題を起こさないようにしている
また一見冷遇されていそうな境遇だが、作中の描写からは考えにくい
もし王に嫌悪されているならば道楽王子と呼ばれるほどの行動の自由など与えられるはずがない
不祥事を起こしたウィリアルドの謹慎を王に直接進言し採用されていることも合わせると、無関心や苦手意識から距離を置いている程度の扱いだと思われる
なおレミリアが彼を「たおやか」と評しているが、これは「しなやかで優雅」という意味の言葉である
たまに「たおやめ(手弱女)」と読み違えている人もいるが、文脈的に褒め言葉として使ってるのにか弱い女性呼ばわりするのは意味が通らなくなってしまう
国王は愛人宅で亡くなる
正→数年後「暗殺されて死因を公表できないような恥ずかしい」最期を迎える。具体的な状況は不明
『王様は数年以内に「本当の死因を公表できないようなすげー恥ずかしい死に方」して嫌な意味で歴史に名を残します』
『王様は暗殺されて恥ずかしい死に方します』
感想返しまとめに転載されているが、2024年12月時点で原作者の感想返しによって明かされているのはここまで。
愛人宅や腹上死などのそれっぽい内容は全てスレ内で出た憶測に過ぎない。
犯人についても言及がなく、また動機になりそうな心当たりが没落貴族の逆恨みなど複数ある為これもまた不明。
夜会の断罪劇にて偽ピナとロマノの痴態がすべて公開される
web版・書籍版 →ふたりが半裸になってキスをするところまでは公開されるが行為が始まる前にレミリアが止めている
コミカライズ版→不浄の穴を使用するところまで公開されてからレミリアが止めている
web版・書籍版ではエミならば偽ピナであろうと尊厳を傷つけることはしないだろうと止めに入っている
この直前にレミリアが偽証の映像を集めている最中に映像の全容を見てしまいそれに珍しく狼狽えたことを回想している文章が入っており、不浄の穴を使うアブノーマルプレイの衝撃もあって読み違えていると思われる
コミカライズでは不浄の穴を使うところまで公開されたが、あくまでもコミカライズ限定の展開なので注意
星の乙女が持つ精霊の加護について
誤→誰からも好かれてあらゆる物事が都合良く進む、強力無比な主人公補正
正→周囲に好影響を与える精霊の性質を利用して、間接的に星の乙女の心身を守るもの。他人の意思や行動に直接干渉し操るような力は無い
精霊曰く、精霊の近くに居る人は『幸せを感じたり、魔法の力が強くなったり運が良くなったり怪我が早く治ったりする』らしい
星の乙女の周囲にいる人もお裾分けのような形で恩恵を受けられるため、『ぼくらと一緒に居る人と過ごすのが心地よく感じすぎて、なんだか好きになっちゃう』だけである
そもそも本作中で星の乙女の認定を受けているピナは実父から暴力を受けていたり商売客からセクハラ被害を受けていたりと辛い境遇にあり、オトキシの設定でも入学以前は悲惨な生活であったことが語られている
つまり何でも思い通りになりあらゆる障害が排除されるご都合主義的な万能の力などではない
エミは悪役フェチの厄介ヲタ
正→レミリアに興味をもったのは悪役だからではなく好みの容姿だったのがきっかけ 。主人公やウィリアルドたち四人のことも好き
「気が強そうな吊り目の美形に弱い」と自己評価している。その上でレミリアの境遇を知り、彼女も救われて欲しいと思ったのが推しになったきっかけ
結局最後まで救いがないことを嘆いてはいるが、いわゆる厄介ファンが主張しがちな作中での悪行を矮小化したり悪である事を否定したり許されないのはおかしいと開き直るような発言はしていない
夢想していた内容も、いっそ全く違う環境で生活して闇堕ちそのものを回避できればよかったのにという悪役自体からの解放パターンである
つまりゲームのレミリアやアンヘルに対する感情移入は悪役だから贔屓しているわけではなく、不幸な境遇をどうにかできないかという人の良さから来るもの
実際悪役ではない主人公や初期メンバー四人も好きだと公言しているオトキシというゲームそのもののファンであり、一番見たかったのはレミリアが闇堕ちせず「ただ主人公と友達になってハッピーエンドを迎えた世界」だったと語っている
Q&A
Q.「エミリア」って「レミリア」の誤字?「真ピナ」って原作主人公のこと?なんであいつをわざわざ「偽ピナ」って呼ぶの?
A.だいたいこんな感じで使い分けられている
エミリア:レミリアが表に出る前、エミが表人格だった頃のレミリアのこと
『エミのレミリア』:エミがこうであってほしいと願った、「愛され報われた幸せなレミリア」のこと
「エミならばこうする」という外付け良心回路としてレミリアの行動規範にもなった
エミとレミリア双方がお互いを贔屓目で見ている相乗効果により、周囲からは聖女にしか見えない存在となっている
なお「世界」と書いて「エミ」、「エミ」と書いて「主よ」と読むようなレミリアにとって、エミの夢を叶えるのは大きな喜びであり、そう振る舞う事に苦労や葛藤の類は一切ないらしい
その為この演技は死ぬまで続けられ、演技だと疑われることすらなかったとのこと
レミリア様:本編主人公レミリアのこと。
『エミのレミリア』を実現し、エミを陥れた者たちへ復讐する為に動き始めた少女
エミリアや作中人物から見た「聖女レミリア」と区別しやすいようにこう呼び分ける者が多い
真レミリア・ゲミリア:ゲーム版で何度も主人公たちの前に立ち塞がりラスボスも務めた悪役令嬢レミリアのこと
親からの愛を一切与えられず、それに匹敵する愛を婚約者に求めたせいで疎まれ、狂愛と妄執から世界を滅ぼそうとした少女
実は「レミリアたんは寂しかっただけ」というのはエミの妄想というわけではなく、オトキシ運営も認めるところだったりする
最期の「私も誰かに愛されたかった」という一言が初めて人前で吐いた弱音で、他人に抱きしめられたのも力尽き倒れた彼女を主人公が抱き支えた時が生まれて初めてだったとのこと
真ピナ:ゲームの主人公であり、本来の星の乙女。この作品でおそらく最も悲惨な存在
偽ピナとの対比でこう呼ばれるようになった
父に虐げられながら育つも善性を失わず、星の乙女であることを見出されて王都へ招かれたが登城した翌朝に偽ピナに身体を奪われた
エミの愛で満たされ救われたレミリアとは逆に、リィナの悪意に満ちた思考や悍ましい行動を見せつけられ続ける
そして追放劇でエミが絶望したその時、彼女もまたもう嫌だと絶望して魂と身体の繋がりが断絶、その魂は精霊界へ戻り保護された
偽ピナ:前世名は「リィナ」。同じ名で呼ばれるのは真ピナが気の毒すぎるということでこう呼ばれるようになった
前世でも今世と同じくでっち上げた証拠や証言で他人を貶め男を奪う行為を繰り返していたが、大学時代に悪行の証拠を掴まれ露見
引きこもった末、エアコンが故障した部屋に閉じこもったまま死亡。症状から熱中症とペットボトル症候群(急性糖尿病)の併発で死亡したのではないかとファンには推測されている
なお前世でオトキシをプレイしており、やりこみ派を自称し特にアンヘルについては全台詞に加え本人の知らないことまで知っていると豪語しているが、作中での実際の言動から考察すると信憑性は極めて疑わしい(レミリアが転移門を作った事やアンヘルと取引して魔族侵攻を起こした事を知らない、攻略対象キャラたちの性格を把握していないなど)
四馬鹿:ウィリアルド、クロード、デイビッド、ステファンのこと。ただし現在ではスレで使うと嫌がられることも多い
裏四馬鹿:エミ付の元護衛ロマノ含む三人と元侍女二人のこと。五人ともレミリア追放劇後は偽ピナの口利きで王宮勤めになっている
Q.偽ピナってレミリア追放までは恐ろしい手腕で周囲の人々を次々と篭絡し操る悪女って感じだったのに、レミリア追放後は何をやってもうまくいかない馬鹿女になったのはなんで?
A.端的に言えば真ピナの離脱で精霊の加護が失われたから。感情的かつ怠惰で思慮が足りないのは前世からの素
そもそも偽ピナこと素のリィナ自身に人誑し能力はほとんどない
それは入学前に王宮で教育係が匙を投げるほどの問題児扱いされていたこと、卒業後は貴婦人たちを怒らせ社交界から締め出されていることからもわかる
学園に来た当初もウィリアルドの目の前で何度もわざと転び助け起こすのを待ったりいきなり抱き着いてきたりなどの奇行を繰り返す馴れ馴れしい無礼者として四人全員から内心疎まれていたのだが、思い通りにならないことに業を煮やした偽ピナが魅了の香水と恋の秘薬を使い始めてから流れが変わることになる
前述のとおり、婚約破棄までは真ピナの魂も存在していたため精霊の加護による特性(他人から好かれやすい、魔法やアイテムの効果が強化されるetc.)が偽ピナにも反映されていた
そのため本来ならばおまじない程度の効果しかない香水と秘薬の効果が超強化され、好かれやすい特性と組み合わさって凶悪な代物になっていた
しかし真ピナの魂と共に精霊もいなくなったことでその加護は消滅、薬の効果が激減した上にやがて在庫も尽き、男漁りをしたければ自力のコミュ力でやるしかなくなったわけだが……
「ゲームでの正解選択肢を言ったはずなのに!」(曲のイメージとは逆の感想を言われても…by篭絡前のステファン)
「ゲームでは本で好感度が上がったでしょ!?」(興味がないジャンルの本なんか押し付けられても困るby某攻略対象)
「なんであいつら頼みを聞いてくれなくなったの!?ゲームと違って時間経過で好感度が下がるの!?」(薬で上げた好感度よりも彼女に対する嫌悪感の方が上回るようになっただけ)
とゲームのイベントを再現すれば簡単に落とせるという決めつけからくるTPOを無視した一方的なアプローチしかできないため、既に薬漬けで好感度がカンストしていた(=嫌悪感より下にならなくなった)ウィリアルドとその周囲の人間以外には冷ややかな目で見られるようになっていった
そのウィリアルドでさえ本命は依然エミリアのままで、偽ピナ本人が目の前にいる時は好意的に接しているが我儘と浪費の繰り返しや聞き分けの悪さに内心苛立っているほど
そのせいで「レミリア嬢もあれ相手なら嫌がらせくらいしたくなっても当然だな」と冤罪に納得する者も出るなど、嫌な意味で説得力が生じていたりする
なお時々if考察でリィナの憑依先が星の乙女ではない別人だったら?という話題が出ることがある
しかし上記の通り星の乙女の肩書きや精霊の加護が無いリィナには好かれる要素がないため、偽ピナのように立ち回るのは不可能と思われる
Q.魅力の香水や恋の秘薬って洗脳や魅了で正気を奪う効果でもあるの?抵抗も不可能?そんなのが市販されてるってヤバすぎない?
A.好感度が上がるだけで洗脳などの追加効果はない。また先述したように本来これらの薬の効果はおまじない程度の効果しかない
良い匂いがしたらそっちに気を取られるのは普通のことだし、そもそも渡された食べ物を口にする時点でそれなりの親密さはあるので、本当にちょっと勇気を出してアプローチしようというきっかけに使い仲が深まるのを後押しするためのおまじないでしかない
……はずなのだが、星の乙女の加護(アイテムの性能強化)が発揮されたせいで本編の惨状になってしまった
とはいえ香水は好感度の上昇量が2倍になるだけなので、スフィアや王妃、外伝で偽証を断ったジェシカのように偽ピナを疑ったり嫌っている人物、好感度が上がるきっかけが無ければ意味がない
本編中でも篭絡されていない一般生徒がいたことは書かれている
もっとも王太子の権力や集団内での孤立を恐れて沈黙していたようだがそれは仕方がないとレミリアも納得している
秘薬も好感度を強制的に大きく上げるだけで、洗脳や服従などの効果はないと作者が明言している
本編中にウィリアルドは偽ピナの度を越えた浪費や我儘を諫めたり薄着で迫られた際に拒絶したりと正常な判断力は残されている
ついでにメタ的なことを言うと、原作者の性癖が小説家になろうの自己紹介にあるように「ツンデレ、嫉妬、当て付けなど自業自得の理由で失恋して後悔して泣く美形」なのでそこから外れる要素は含まれていない
Q.みんな四馬鹿に辛辣過ぎない?薬のせいなら同情の余地はあると思うんだけど?
A.同情の余地がある被害者なのは確かだが、自分勝手な妄想と陰湿な欲望を優先した加害者なのも事実だから
確かに彼らは偽ピナの被害者ではある
とはいえ先述の通り彼らは偽ピナへの好感度を上げられただけで、洗脳されたりエミリアに対する好感度を下げられたりしたわけではないことも忘れてはいけない
自分と親しい二人が揉めているならば、普通ならば共通の知人として双方の話を聞いて仲裁するか、せめて距離を置いて冷静になるよう促すもの
また実際の被害が出るほど深刻な事態になっているとなれば、二人の接触を防いだり監視や護衛を手配するなどの手を打つ必要がある
しかし彼らはそんな行うべき措置を取ろうともせず、偽ピナの言い分だけを聞いてエミリアを一方的に悪者扱いし、彼女が傷付く姿を見て「あのレミリアが醜い嫉妬をするほど自分は愛されている」「あのレミリアが弱った姿を見せている」という妄想や優越感に浸っていた
また相手が偽ピナなのでうっかり忘れがちだが、彼らは星の乙女の世話役として保護する役目を請け負っているにも関わらず被害を受けた方が都合がいいとばかりに放置している
しかも性質の悪いことに四人とも本当に愛しているのはエミリアで、レミリアは何をやっても許してくれて自分を変わらず愛し続けてくれると思い込んでいる、両方に対して不誠実な勘違い男達だった
ただし前述のように過度に貶めたり過剰に罵倒されることは現在は避けられる傾向が強い
これはゲーム時空や偽ピナが現れなかった時空といったif世界では人間的な成長を遂げていることが番外編で示されているため
そもそも根っからのクズなら作者の性癖から外れてしまう
不自然な行動も、通常の恋愛感情にも付随する好きな相手を悲しませたくないとか嫌われたくないという反応のせいでは?あるいは理性による嫌悪感と刷り込まれた好意的感情の齟齬が大きすぎるせいで生じたストレスから逃避しようとして辻褄合わせをした結果では?という意見がある
もっともそんなことは被害者であるエミとは無関係な彼らの個人的事情なので、レミリアも彼女の復讐心という個人的事情で応じている
批判すべき点も同情すべき点もあれど一番はレミリアが許さなかったというのが大きい
Q.ウィリアルドはなんで婚約破棄なんて言い出したの?国王もなんで承認したの?
A1.各種発明や新魔法開発などで既にウィリアルドよりも人気が高いレミリアの名声を一旦落とし、罪を許してやったという形で弱みを握って頭が上がらないようにするため
A2.レミリアの発明の特許料による多大な利益で勢力を増した公爵家から彼女を引き剥がし、その才能を王家で独占するため
問題はこの策はレミリアに消えない汚名を押し付けるものであるということ
さも恩着せがましく公的な記録には残さないでやると嘯いているが、衆目の前で糾弾などすれば噂は正しかったと事実化され悪評が学園外まで広まらないはずがない
そもそもこんなことをしなくても、2.に関しては彼らが外戚として野心を抱く危険性を説明すればレミリアは理解を示すし、1.に関しても次期王妃に人格的欠点という瑕疵がつくのはそれこそ国母に相応しくないと反対する大義名分になり王家の権威にまで傷が付きかねない
つまり二人がレミリアに対する優越感を抱けるくらいしかメリットがないのだ
しかも当事者であるレミリアへは全く根回しもしていないにも関わらず、彼らは当然彼女が言いなりになると考えていた
そしてレミリアが冤罪であると主張し彼らの提案を飲まないという当然の対応をしたことで計算が狂い苦境に陥ると、流石に口にはしないが内心では本気で婚約破棄する気はなかったのに茶番に乗らなかったレミリアが悪いと責任を擦り付ける有様である
小説中でももしレミリアがそんな二人の身勝手な内心を知ったら復讐計画を放り投げて即座に転移魔法で斬首しに行くだろうと書かれている
Q.何故ロマノたちのような質の悪い連中が、一人娘で王太子の婚約者という重要人物なレミリア付きの使用人をしているの?
普通公爵家みたいな高位貴族の使用人って代々仕えてたり国や他の高位貴族などから紹介されるような一流の人材ばかりじゃないの?
A.グラウプナー家の場合、現当主の浅知恵のせいでほとんどの上級使用人は能力や人格に問題のあるクズばかりだから
公爵は「どうせ人を雇うなら寄子の子女の中で就職先がない者を上級使用人として引き取ってやれば恩も売れて一石二鳥」と考えているのだが、身元が確かでコネもあるのに就職先がないという時点で質が知れるというもの
実際レミリアは彼らをごく一部を除きろくに仕事もできないくせにプライドと自己評価ばかり高い連中だらけと評している
しかも敬意を抱かれるような姿を見せることも使用人としての教育も全く行っていないようで、肝心の本人たちは公爵への恩義を感じておらず、それどころか踏み台扱いで忠誠心は皆無と言っていい
レミリア付きの護衛や侍女の人選についても、夫婦揃って育児放棄するほどレミリアに興味がなかったのでわざわざ選別しなかったか、見映えや出身家など能力以外の理由で選んだのだろう
コミカライズ第一話で熱を出して寝込んでいる幼いレミリアの傍に誰もおらず、レミリアも人を呼ぼうともせず自分で水を取りに行こうとしている姿が普段からの扱いを雄弁に語っている
Q.エミや偽ピナをこの世界に転生させた黒幕の神みたいなのはいないの?そいつ倒さなきゃ根本的な解決にならないんじゃ?
A.いません。二人がこの世界に転生したのはただの偶然です
そう原作者が感想返しで明言しています
神と人の馴れ初めについては「地上にいる人間を見つけた創世神が手助けを始め、それを見た他の神々も興味を持つようになった」と語られており、あの世界にいる神はあくまでもあの世界における天界出身の生物というだけで、世界の創造や根幹を司っていたり異世界へ干渉したりといった超越的な存在ではありません
魂の循環や生まれ変わりといったシステム的なものを管轄しているのは精霊の方になります
Q.結局『星の乙女』ってなんなの?
A.魂を管理する精霊王が地上に派遣した問題解決要員
『星の乙女』の正体は、輪廻システムのエラー要因となる大量死が発生した時に備え、それを解決させる為の代行者として地上に派遣された精霊王管理下の特殊な魂が宿った人間のこと
つまり歴代の星の乙女は全員魂的には同一人物の転生体になる
とはいえ記憶はなんとなく既視感を感じる程度にしか受け継がないらしいので人格的には別人と言っていい
実をいうと、精霊はその在り方が人間とはかけ離れており価値観も大きくずれていたせいで作中の事態が悪化してしまった面もある
偽ピナに身体を乗っ取られている事に気付かず、真ピナが偽ピナの悪行に対してなんとかしたいと願うほど「よくわからないけど困っているようだから」と加護が強化されてしまい、ますます偽ピナの思い通りになるという悪循環が起きてしまったのだ
流石に身体との繋がりが切れた(死亡した)時には異常を感じて保護しに来たが、彼女の受けた心の傷はとても深く精霊界に戻されても自然には癒えなかった
精霊界にいる限り今世の記憶が消えず永遠に苦しむ事になる、生まれ変われば今世の記憶は消えるがまた同じような目に遭ったらと思うとそれも選べないと、恐怖で身動きが取れなくなるほどに
Q.もしエミとリィナが別人に憑依していても世界は救われた?
A.基本的には救われますが例外が2パターン+αだけあります
原作者の感想返しやXでの発言によると、真レミリアと偽ピナの組み合わせの時、及びリィナがレミリアに憑依してしまった時は世界が滅んでしまうそうです
理由は前者の場合偽ピナでは真レミリアに勝てないから、後者の場合リィナでは転移門を作れない為魔国へ行けず瘴気問題を解決できないからとのこと
因みに同じく感想返しによれば、もしエミが絶望した時にほんの僅かでも世界を恨んだり転生したことを後悔する気持ちを抱いていたらレミリア様は「そうねこんな世界に存在価値なんてないわ」と本編の世界救済RTAではなく世界滅亡RTAを始めて滅ぼしていたそうです