| 時を同じくして、ロッサムセクターの外、Nullエリアの荒野。 | |||
| アントニーナがカタカタとキーボードを叩き、プログラムを構築して背後の追手を阻む。 戦闘エージェントたちが立ち止まっては敵を倒し、再び前進するのを繰り返す。 | |||
| {教授} | 背後のエントロピーは? | ||
| アントニーナ | 減っていませんね。ロッサムにいたエントロピーの大半を、おびき出せたんじゃないですか。 | ||
| アントニーナ | こうなるとわかってて、私を同行させましたね? | ||
| (選択) | 1.ありがとう、本当に助かるよ。 | A | |
| 2.君が頼りになるからだよ、能者多労と言うじゃないか。 | B | ||
| A | アントニーナ | フン……わかればよろしい。 | C |
| B | アントニーナ | 上司としては最低ですね。 | C |
| C | {教授} | それはそうと、オペランドの消費は大丈夫なのか? | |
| アントニーナ | ええ、演算効率は最適化しておきましたから。 | ||
| アントニーナ | ……それを訊ねたということは、今度は何を企んでいるんです? | ||
| {教授} | 君の分析によれば、オディールが今回の黒幕、 もしくは黒幕の一人だということになる。 | ||
| {教授} | 戦いは避けられないだろう、体力は温存しておかないとね。 | ||
| アントニーナ | 私個人がいかに温存しようと、たったこれだけの人数で、どうなるものでもないでしょう。 | ||
| {教授} | もし増援を呼べたら? | ||
| 私は前方を指さした。 | |||
| {教授} | 今、エントロピーのほとんどが11時の方向に集まってる。 ロッサムのある位置だ。 | ||
| {教授} | まずは2時方向にむかうぞ、そこなら比較的安全だろう。 | ||
| アントニーナ | 何をしにいくんです? | ||
| {教授} | ついてくればわかるよ。 | ||
| {教授} | ロッサムだけじゃない。キュクロプス、ヘリオス…… 数多くのセクターがエントロピーの襲撃を受けてる。 | ||
| {教授} | それなのに、2時方向だけにエントロピーの痕跡がないのは、なぜだと思う? | ||
| アントニーナ | おそらく、何者かによって殲滅されたんでしょう。 | ||
| アントニーナ | 私たちの他に、エントロピーと互角に戦える存在……浄化者、あるいは「アルカディア」? | ||
| {教授} | さっき数名を偵察に向かわせた、答えはすぐにわかるさ。 | ||
| アントニーナは軽く唇を噛みしめたまま、 やや恨めしげに私から視線をそらし、端末の操作に戻った。 | |||
| 戦闘エージェント | 教授、戻りました!前方に浄化者の哨戒タワーが見えます! | ||
| アントニーナ | ……間違いありませんね、こちらでも確認できました。ロッサムがサンドボックス障壁を起動した後、しばらくして建てられたようです。 | ||
| (選択) | 1.ほらね、言っただろう? | D | |
| 2.……その、私もついさっき思いついたところでね。 | E | ||
| D | アントニーナ | チッ、いつもこうだ…… | F |
| E | アントニーナ | その態度、余計腹が立つんで、やめてもらえます? | F |
| F | {教授} | とにかく、この距離なら信号を飛ばせるな。 試してみよう。 | |
| アントニーナ | なら、さっさとしてください。追手は増え続けてるんですよ。 | ||
| 救難要請を発信すると、すぐに返事が来た。 | |||
| ?? | 【不明な救難信号を検知しました、応答願います】 | ||
| アントニーナ | 早い……数分はかかると思ったのに…… | ||
| ?? | 【ID情報を提示し、そちらの状況をご説明ください】 | ||
| {教授} | こちらエージェント。 エントロピーウイルスに追われている、浄化者の援助を求む! | ||
| ?? | 【……通信チャンネルを切り替えています……】 | ||
| 下位浄化者 | 【こちら浄化者No.05哨戒タワー、救難信号を検知しました。そちらの状況をご説明ください】 | ||
| アントニーナ | またですか!?まるで役に立たないな、下位浄化者は! | ||
| {教授} | 繰り返す!敵に追われている、緊急事態だ! 身分ならイオスフォロスが保証する! | ||
| {教授} | 救援を要請する、今すぐにだ! | ||
| 下位浄化者 | 【上位の命令なしに、哨戒タワーを離れることはできません】 | ||
| アントニーナ | なるほど。一般エージェントがウイルスに侵されるのを、ただ眺めていたいと? | ||
| 下位浄化者 | 【上位の命令なしに、哨戒タワーを離れることはできません】 | ||
| 下位浄化者 | 【当哨戒タワーによるスキャンは完了しています、管轄範囲内にウィルスは存在しません】 | ||
| アントニーナ | つまり、管轄内にエントロピーを連れてこいと……? | ||
| {教授} | アントニーナ、哨戒タワーまでの距離は? | ||
| アントニーナ | 今のスピードだと、約10分ほどですね。 | ||
| {教授} | こちらは約10分後に、大量のウイルスを連れて到着する見込みだ。 戦闘準備を。 | ||
| 下位浄化者 | 【?】 | ||
| 返答を待たずに、私は通信を切った。 | |||
| {教授} | あっちが茫然としてる間に、浄化者の管轄内に向かうぞ。 | ||
| アントニーナ | 借刀殺人(しゃくとうさつじん)とは、よく考えたものです。 | ||
| {教授} | ウイルスの駆除が浄化者たちの生業だろう。 それに、その表情。君もまんざらじゃないんだろう? | ||
| アントニーナ | なにせ、借りるのは浄化者の「刀」ですから。これでしばらくは安全ですね。 | ||
| {教授} | その前に、生きて哨戒タワーにたどり着けたらね。 |
