臨界爆震 STAGE 20 切り札-4

Last-modified: 2025-02-05 (水) 01:44:03

データセンター、ホール。
オデットいらっしゃい……観客のみなさん。
 黒紫色に染まったホールの中心に、オデットとチューリングはいた。
ハンナチューリング……!
 オデットに捕らわれたままのチューリングは、
首をかしげた状態で、目を半開きにさせている。
逸るハンナの呼び声は聞こえていない。
 目の前の景色が、記憶の中の光景と重なり合う。
情緒が乱れるのを必死に抑え、ハンナは拳を握りしめた。
ハンナチューリングに何をした!?
オデット彼女が、生き延びるかどうかは……あなた次第……それだけ覚えておいて。
オデットこちらの条件は、砲台を破壊すること……でも、あなたはまだ、約束を果たしていない。
ハンナわかってる、だから約束のために交渉しにきたの。チューリングを放して、代わりに私が人質になる。
オデット嘘つき……わかってるのよ。
オデットどうせ手下をつれて……私を殺しにきたくせに。
ハンナ……
 一触即発の雰囲気に、戦闘エージェントたちが装うのをやめて武器を構えた。
ソルも剣を抜いて、戦闘態勢を取る。
オデットあなたなら……立派なコメディアンになれそう。
オデットお姉さまが言ってた……どうせ、オアシスの連中に唆されて……約束を破るに違いないって。
 オデットの低い声とともに、ハンナたちの背後から、
紫色のエントロピー液がじわじわと溢れ出した。
オデットせっかく良い方法を思いついたのにね……そんなちっぽけな人数じゃ……逆に呑み込まれちゃうね?
オデットぜんぶを欲張れば、ぜんぶを失う……そうでしょう?
ハンナ……
オデットその表情……期待外れだわ。
オデットつまんないの……少しは慌てたら?
ハンナなにせ、お前の行動が期待通りだったものだから。
オデット……?
 オデットがハンナの意図を測りかねていると、ふいにメンタルの奥がざわついた。
オデットどういうこと……!?
オデットお姉さまの声が……変だわ……
オデットまさか、誰かが、お姉さまに侵入しようと……!
ハンナ今だ!総員攻撃!!