ソルはたちまちダークレンジャーNの行く手を塞ぐと、 両の剣を擦り合わせて炎を起こし、勢いよく彼女に斬りかかっていった―― | |||
ガシャンッ…… | |||
ダークレンジャーN | うぐっ! まずい…… | ||
ソル | !! | ||
その一撃で、ダークレンジャーNのマスクが砕けた。 彼女の顔を見たソルは、驚きのあまり目を見張る。 | |||
ソル | お前…… | ||
ダークレンジャーN | フッ……やるな、異相レンジャーΩの後輩なだけはある! | ||
ダークレンジャーN | だが、これで終わりと思うな…… | ||
???? | そこまでだッ! | ||
突如、一筋の光がさながら流星のように降りそそぎ、 もつれ合う者たちの間に落下し、燃え盛る炎を蹴散らした。 | |||
消えゆく炎の中から、白い戦闘服を着た戦士が立ち上がる。 | |||
異相レンジャーΩ | ダークレンジャーN!お前の運命は、俺が終わらせる! | ||
野次馬エージェント | 異相レンジャーΩだ! | ||
野次馬エージェント | やっと主役が登場したか! | ||
ソル | その名前、それにその格好……お、思い出した…… | ||
人々の歓声の中、戦闘服に身を包んだエージェントがダークレンジャーNへと近づく。 | |||
ソル | ま、まさか『異相レンジャー』の特撮パフォーマンスだったのぉ!? | ||
ひとしきりの戦いを経て、異相レンジャーΩとソルはダークレンジャーNを倒した。 | |||
異相レンジャーΩ | 正義は無敵だ! | ||
ダークレンジャーN | 今回はお前たちの勝ちだ、だが喜ぶのは早いぞ。 | ||
ダークレンジャーNは口元の血を拭い、陰険な眼差しで後ずさる。 | |||
ダークレンジャーN | 私はあきらめないぞ……暗闇は、けして消えはしない! | ||
黒衣のエージェントたち | おぉーーッ!! | ||
ふいに煙が上がり、ダークレンジャーNとその取り巻きは 私とイオスを抱え、舞台から消え去った。 異相レンジャーΩはソルの手を引いて、それを追いかける。 | |||
野次馬エージェント | わぁぁーーーッ! | ||
野次馬エージェント | かっこいいーーッ!! | ||
ソル | えーっと……そのー…… | ||
異相レンジャーΩ | しッ…… | ||
異相レンジャーΩ | お疲れさま、ソルさん。これが終わったら、おいらと制作スタッフのとこに来てよ。 | ||
ソル | へっ、わ、わかった…… | ||
ソル | (ナシタの傷……あっちゃー、やり過ぎちゃったかな……) | ||
ソル | (うわぁぁぁぁぁぁ……やらかした、完全にやらかした!) | ||
制作スタッフの休憩エリア。 | |||
ペルシカ | …… | ||
ペルシカ | ……それで仕方なく、教授は彼女とカップルを演じることに? | ||
(選択) | 1.そう、仕方なかったのよ。 | A | |
2.本音を言えば、けっこう面白かったけど。 | B | ||
3.ペルシカ、もしかして怒ってる? | C | ||
A | ペルシカ | そうでしたか…… | D |
B | ペルシカ | ご……ご冗談を…… | D |
C | ペルシカ | もしかして、って……こんなに危険なパフォーマンスに参加するなんて、心配しないほうがどうかしてます! | D |
D | イオス | それにしては、随分と楽しそうだったけど。アドリブのあたりなんて特に。 | |
イオス | 普段とは違った雰囲気だから?新鮮だったのかしらね? | ||
ペルシカ | う…… | ||
異相レンジャーΩ | みなさ~ん、お疲れ~ッス!じゃじゃん、ソルっちを連れてきたぜい! | ||
{教授} | (た、助かった!) | ||
ソル | きょ、教授……! | ||
ソル | ご、ごめん……あたし、まさか演技だとは思わなくて…… | ||
(選択) | 1.謝る必要はないよ。 | E | |
2.そんなことより、来てくれて助かった。 | E | ||
E | {教授} | 私よりも、彼女に謝ったらどう? | |
ソル | あ……確か、ニューラルクラウド計画に参加してたナシタさんだよね? | ||
ナシタ | ああ、久しぶりだな、ソル。それに教授やペルシカも。 | ||
ナシタ | まさか、あいつらの捕まえた観客がお前たちだったとは……驚いたぞ。 | ||
ソル | 本当にごめん!ついやり過ぎちゃって……あたしてっきり…… | ||
ナシタ | 心配するな!こっちはアクション専門の俳優だからな、あれくらい痛くも痒くもないさ。 | ||
ソル | でも……あたしのせいでパフォーマンスが台無しに…… | ||
ナシタ | それも大丈夫。お前が舞台に上がった後、異相レンジャーΩにフォローを頼んだんだ。 | ||
ナシタ | 観客の反応も悪くない、謝る必要はないよ。 | ||
ソル | そ、そっか、いやでも……う、ぅぅああああああかいた恥がマグラシア全土にぃぃぃ……もう駄目だ今後は顔を隠して暮らしてくしかない……! | ||
ナシタ | なんでそうなる?お前は今や、ダークレンジャーNを倒したヒーローなんだぞ。 | ||
ソル | そんなのナシタのおかげじゃん……じゃなきゃ赤っ恥の上塗りだよ、なんべん謝ったら許してもらえるか…… | ||
ナシタ | パフォーマンスが観客にウケればいいさ。まぁでも、筋書きを無視したわけだから、監督がなんて言うか…… | ||
ナシタ | 彼女はとんでもなく厳しいんだ。説得できる者なんて、バーバンクにはいやしない…… | ||
ペルシカ | そういえば、ナシタさんはなぜバーバンクに? | ||
ナシタ | 七花とクロがここを離れてから、しばらくして流れ着いたんだ。ちょうど役者が足りてなくて、ここのアドミニストレーターに匿ってもらってたのさ。 | ||
ナシタ | 味方役を獲得するには、少し遅かったが…… | ||
ペルシカ | それなら、私たちとオアシスに戻りませんか? | ||
ソル | あっ、そうそう!クロたちは今、オアシスに来てるんだよ。それに野良っていうプロの脚本家もいるし。ナシタみたいに凄い役者が来てくれたら、本当に映画1本撮れちゃいそう! | ||
ソルの厚意あふれる誘いを前に、ナシタは迷っているようだ。 | |||
ナシタ | あ、ああ……考えておく…… | ||
ソル | へっ?なんで? | ||
ナシタ | とりあえず、次のステージが終わってから…… | ||
異相レンジャーΩ | ナシタ、監督から連絡だぜぃ。 | ||
ナシタ | えっ? | ||
ナシタ | お、怒ってたか? | ||
異相レンジャーΩ | ……んー、わかんね。とにかく、みんな監督んトコに来いってさ。 | ||
異相レンジャーΩ | あ、ソルさんもね! | ||
ソル | えっ、あたしも?や……ヤバイヤバイヤバイ、切腹の準備していかないと…… | ||
ランコ | まぁま!そう緊張しなさんなァ、ソルの姐さん。カントクさんはいい人ですゼ! | ||
ソル | うわっ!?ランコ!? | ||
ソル | ど、どっから出てきたのさ? | ||
ランコはしっぽを振っている。 | |||
ランコ | ぜ~んぶ見てやしたゼ!もう、この目でキッチリと!いやぁ~、ソルとナシタの姐さん方によるパフォーマンス、サイコーでやんした! | ||
ランコ | あんだけスバラシー舞台を見せられて、カントクさんが怒るわけねェですって! | ||
ナシタ | それはどうかな…… | ||
ランコ | それにこーゆんは、やっちまったモン勝ちでしてね。今後のシナリオ考えりゃ、カントクもソルの姐さんに頼るっきゃねェでやんしょ。 | ||
ランコ | こりゃオアシスの御客人方を、バーバンクフェスティバルの舞台にお招きする大チャンスですゼ! | ||
ソル | な……なんか、さっきとは違ってやけに元気だな。ランコ、特撮が好きなの? | ||
ランコ | あっしどころか、み~んな見たいに決まってらァ!チケットバカ売れ間違いなしでさ! | ||
ソル | その「みんな」って、ホントに自分だけじゃなくて……? | ||
ペルシカ | 教授、ソルさんを行かせて大丈夫でしょうか? | ||
ペルシカ | まだアドミニストレーターとの連絡も取れてないのに、ソルさんが隊を離れては…… | ||
(選択) | 1.大丈夫よ。 | F | |
2.困るけど、断れそうにないしね。 | G | ||
G | {教授} | もうパフォーマンスには登場しちゃったし。 | F |
F | {教授} | それに、私の予想が確かなら…… | |
{教授} | アドミニストレーターとは、すぐに連絡がつくと思うよ。 | ||
バーバンクセクター、クレシェンテ劇場、楽屋。 | |||
ランコ | カントクさんは、大抵この先ですゼ。 | ||
ソル | よく知ってるなぁ。 | ||
ランコ | ここ最近は、あっしが物資分配を担当してンで。 | ||
ランコ | あっ、物資と言や、大道具のメンテナンスを忘れっちまってたァ。 | ||
ランコ | 御客様方、ちょいと失礼さして頂きやすゼ!舞台用の道具を点検して来まさァ!そんじゃ、また後で! | ||
ソル | ……あの子、ホント神出鬼没だなぁ。通貨トレーダーってみんなそうなのかな? | ||
ランコ | あっ、そうそう。 | ||
ソル | うわぁぁっ!?また出た!?あ、あんた、足音しないの!? | ||
ランコ | えーっと……存在感の薄さがあっしの自慢ですンで、ハイ。 | ||
ランコ | カラオケ1号、同行願えやすかィ?舞台用の衣装も見ときてェんで。 | ||
異相レンジャーΩ | えっ、お、おいらはいいけど、ナシタが…… | ||
ナシタ | 気にするな、あたし一人でも大丈夫だ。 | ||
ナシタ | 行って来い、カラオケ1号。あたしとソルで監督に会ってくるよ。機嫌が良いことを祈っててくれ…… | ||
異相レンジャーΩ | …… | ||
ランコ | そんじゃ行きやしょ、カラオケ1号さん。 | ||
異相レンジャーΩ | はいよ、りょーかい。関係ないけどさ、戦闘服着てる時は「異相レンジャーΩ」って呼んでよ。 | ||
ランコ | あっと、ごめんなすって。「カラオケエージェント1号」は世を忍ぶ仮の姿でござんしたね。つい口が滑っちまったィ。 | ||
異相レンジャーΩ | へーきへーき。おいらが主役になれたのも、ランコのおかげだし……ん? | ||
?? | ニャー! | ||
ふいにカラフルな毛玉が飛び出してきて、ランコの胸にぶつかったと思うと、 一目散にその場から逃げ出した。 | |||
ランコ | こーんッ! | ||
ランコ | ありゃ……猫、ですかィ? | ||
ランコ | ヘンだな、あんなカラフルな猫……フェスティバルのオペランドで注文したっけか? | ||
ナシタ | 着いたぞ。 | ||
ナシタ | メリル監督、失礼する―― | ||
メリル | どうぞ。 | ||
ソル | ……って、うぉあッ!近ッ!! | ||
メリル | じー…… | ||
メリル | あんたが第一幕に乱入してきて、ダークレンジャーNのマスクを砕いたとかいうエージェント? | ||
ソル | は、はひ……そうで、す…… | ||
ソル | ご、ごご、ごめんなさい!!ステージをめちゃくちゃにしたばかりか、マスクまで…… | ||
メリル | ほんと。まさかあれだけ硬いマスクを、一撃で壊せるヤツがいたとはね。大金はたいてわざわざオーダーメイドまでさせたのに。 | ||
ソル | あ、あたしのせいです!お金はないけど弁償できるならなんでもします!配達でも使いっぱしりでも小道具の修理でもなんだってやります細かい仕事苦手だけど頑張りますから…… | ||
メリル | 小道具だけならまだしも、あんたはダークレンジャーNを傷つけた。戦闘服もない一般人のくせに、気合だけで悪役どもを怯ませた。戦力バランスをいとも容易く崩すなんて…… | ||
ソル | も、ももも、申し訳ありませんでしたぁぁぁッ!!! | ||
ナシタ | 監督!場をコントロールできなかったあたしにも責任はある、どうかここは…… | ||
メリル | 凄いッ!凄いよあんたッ! | ||
ソル&ナシタ | へっ? | ||
メリル | なんで今まで思いつかなかったんだろ?いつも観客が言ってるじゃない、『異相レンジャー』なんか登場人物一覧さえ見れば結末がわかっちゃうつまらない作品だって…… | ||
メリル | これよ……「乱入」「型破り」「意外性」!足りなかったのはこれなのよ!でしょ!? | ||
メリル | 素晴らしい、素晴らしいわ!あんたってばサイコーよ! | ||
メリル | 自己紹介を。私はバーバンクセクターのアドミニストレーター兼『異相レンジャー』の舞台監督、メリル。 | ||
ソル | あ、あたしはソル…… | ||
メリル | あんた職業は?アクション俳優?武術指導?その身のこなし、一般人じゃないね? | ||
ソル | えーっと、前は観測隊のガイドをやってて…… | ||
メリル | ド素人!ナシタとアドリブで渡り合えるとは……見事だわ、尋常じゃない。まさか素人にしてやられるなんて! | ||
ナシタ | か、監督…… | ||
メリル | でかしたわよ、ナシタ。よくぞここまで有能な新人を引き入れてくれた。この子なら、フェスティバルに新たな彩りを添えられるはず。 | ||
メリル | ソルだっけ?今日からあんたは『異相レンジャー』の主役第二号よ。 | ||
周囲の人たち | ええーーッ!? | ||
メリル | 隣の楽屋を使って、演技指導とメイク係はΩと共用ね。すぐに手配しとくから。 | ||
ソル | ま、待って!あたしが演技……?そんなの聞いてないよ! | ||
メリル | あら、なんでもやるんじゃなかったの? | ||
ソル | で、でも、演技なんか勉強したことないし…… | ||
メリル | 売れっ子役者が全員演技を学んでるとでも?それに演技なんていらない、あんたはそのままでいいの。細かいことはナシタに教わって、すぐに成長できるわ。 | ||
メリル | それとも何、私の監督能力が信用できない?私のチームが信じられないの? | ||
ソル | そ、そういうわけじゃ。ただその、心の準備が…… | ||
メリル | ふぅん、あっそう。 | ||
メリル | なら、あんたが第一幕に乱入したせいで被った経済的損失、それから今後のシナリオ修正の人的コスト、ダークレンジャーNのマスクの修理費……心の準備ができてるのはどれ?順に取りかかろっか。 | ||
ソル | え、演技したいです!いきなり演技がしたくなりました!! | ||
メリル | ふふ……そうこないとね。それじゃ、今後のスケジュールを…… | ||
ナシタ | で、でも、監督…… | ||
メリル | 一般人から異相レンジャーになったことにしよ、そのへんのシナリオ書き直しとくわ。ナシタも修正後の演技を…… | ||
ナシタ | 監督! | ||
メリル | ん? | ||
ナシタ | ……そんな風に、気安く脚本を変えて本当にいいのか? | ||
メリル | なに、文句でもあるの? | ||
ナシタ | 他の役者や、脚本家、道具係、メイク係……みんな迷惑を被るんだぞ! | ||
メリル | 変化にリスクはつきもの。そんな小さな迷惑と比べたら、ここにいるソルさんがもたらす喜びのほうが、よっぽど期待できると思うけど? | ||
ナシタ | そ、そんなの……無責任すぎる! | ||
ナシタ | カラオケ1号を異相レンジャーΩに任命した時は、せめてもの舞台経験があると自分を説得できた…… | ||
ナシタ | それが今度は経験のない素人か?舞台のクオリティはどうなるんだ? | ||
ナシタ | もし失敗でもしたら、正義の異相レンジャーを誰が信じるんだ? | ||
メリル | 話はそれだけ? | ||
ナシタ | あ、あたしは…… | ||
周囲を見渡すと、皆の視線がナシタ一人に注がれていた。 彼女は大きく深呼吸をする。 | |||
ナシタ | ……すまない、みんな。見苦しい真似を。 | ||
メリル | とりあえず、さっきの傷を治してきたら?ソルのことは後でもいいわ。 | ||
ナシタ | ……わかった。 | ||
ナシタはそう言うと、私たちに頭を下げてその場を去った。 | |||
ソル | ナシタ……あたしのせいで…… | ||
メリル | 気にしなくていいの、ああいう性格だから。 | ||
メリル | 真面目で人一倍責任感あるのよね。あの子のおかげで、ステージのクオリティは心配しなくて済む。 | ||
ソル | でも、ナシタの言い分ももっともだよ! | ||
メリル | えぇ……? | ||
ソル | ナシタはプロの役者だ。ナシタが任せられないって言うんなら、あたしも軽々しく引き受けられない。 | ||
ソル | あんたたちにかけた迷惑は、ちゃんと責任とるよ……ごめん、教授。あたし、ナシタを追いかけてくるね。 | ||
(選択) | 1.行っておいで。 | H | |
2.面倒事は起こさないでよ。 | H | ||
H | ソル | うん! | |
メリル | ……まったく。 | ||
ペルシカ | ソルさんを止めないんですか? | ||
メリル | さっきの表情、見た?間違いない。あの子、この役にうってつけだわ。 | ||
メリル | 結局はナシタの弟子になるんだし、これで距離が縮まれば儲けものよ。 | ||
メリル | それに性格も似てるしね。真面目で責任感があって、融通のきかないバカ二人。 | ||
ペルシカ | ナシタさんは…… | ||
メリル | あの子がバーバンクに来た時、『異相レンジャーΩ』のオーディション、もう終わりに差しかかってたの。 | ||
メリル | あの子はヒーロー役を希望したけど、残念ながら空いてたのは悪役だけ。 | ||
メリル | それでも彼女、毎日異相レンジャーΩ――ああ、カラオケ1号のことね。彼の演技を熱心に指導してるのよ。 | ||
メリル | 異相レンジャーΩの人気は、あの子の努力あってのものね。 | ||
イオス | ふふふ、意外だわ…… | ||
メリル | ヒーロー役に執着でもあるのかしら、それとも役に入り込みすぎ? | ||
イオス | 役者にとっては、役に入りすぎて困ることはないでしょう。 | ||
メリル | まぁね。役者じゃないなら、気をつけたほうが身のためだけど…… | ||
(選択) | 1.あなたも「監督」という役柄にのめり込んでるしね? | I | |
2.なんだかんだ言って、ナシタたちが気がかりなのね。 | J | ||
I | {教授} | あなたの本職は、セクターのアドミニストレーターでしょう。 | |
メリル | みんなを楽しませてあげられるなら、どっちも同じよ。 | ||
メリル | せっかく掴んだ第二の機会を、逃してたまるもんか。 | K | |
J | {教授} | 彼女の性格やクセもよく知ってる。 | |
メリル | 監督である前に、私はアドミニストレーターだもの。 | K | |
K | {教授} | そうね。あなたがれっきとしたアドミニストレーターであることは疑わないわ。 | |
{教授} | そこで、バーバンクのさらなる発展のために、私たちオアシスと手を組む気はない? | ||
メリル | オアシス?聞いたことあるわ。 | ||
メリル | 祭りの最中にビジネスの話だなんて、デリカシーないのね。 | ||
メリル | 少なくともソルみたいに、フェスティバルで多彩さを証明してからでなきゃ。 | ||
{教授} | それはつまり、私たちもステージに上がれってこと? | ||
メリル | さて、どうかな。チャンスだって自ら勝ち取るものよ? | ||
そう言って、メリルは暗闇の中へと消えていった。 |