バーバンクセクター、ステージ区画の街道。 | |||
クロ | へぇ~、ナナって言うんだ。覚えやすいじゃん! | ||
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クロ | 手伝ってくれたわけだし、今後はあんたもクロ一味ってことで。 | ||
ナナ | えっ?あ、あの、私、まだ仕事が…… | ||
クロ | 仕事なんかより配信のほうがダンゼン面白いって!それにファンだって言ったのそっちじゃん! | ||
クロ | (もう追っかけ回されて這いつくばるのはコリゴリだもん) | ||
クロ | (このエージェント結構賢そうだし、弟子にしちゃえばバーバンクはこっちのモンよ!うくくく……) | ||
クロの誘いに、ナナは困ったような表情を浮かべた。 | |||
彼女はクロを見て、緊張した様子で服の裾をぎゅっとつかんだ。 | |||
ナナ | わ、私、戦ったこともないし……や、役に立たないと思う…… | ||
クロ | げっ、初心者かぁ……そりゃ困った。 | ||
クロ | まぁでも、バーバンクのスパチャシステムがあれば、あんたでも何とかなるっしょ! | ||
ナナ | そ、そうかもしれないけど、でも…… | ||
クロ | デモデモデモ……デモがにゃーんの役に立つ!? | ||
ナナ | えっ!?にゃ……にゃーん? | ||
クロは彼女の手をむんずとつかんだ。 | |||
クロ | プロの配信者をナメないでよね!人をハッピーにするためなら、な~んだってできちゃうんだから!初心者の一人や二人連れて飛んだって問題ないない! | ||
ナナ | ……ほ、本当に飛べるのかな? | ||
クロ | もっちろん!あんたにその覚悟があればね。 | ||
クロ | 行こ!私と二人でバーバンクを灯してやるんだ! | ||
クロの瞳を映すナナの目に、何かが再び芽生えたようだった。 | |||
ナナ | セクターを灯すって……なんだかすごい夢だね。 | ||
ナナ | 私も連れてって! |