| 数日後、夜、ラレド戦区。 | |||
| 電子音声 | 【IDコード識別完了】 【クロトさん、こんにちは】 | ||
|---|---|---|---|
| 電子音声 | 【任務リストが更新されています、任務No.039をご確認ください】 | ||
| 電子音声 | 【地理識別コード:N273201W992851】 【帰属:L軍事エリア、遺体回収目標:4】 | ||
| 電子音声 | 【本任務は衛生兵部隊とともに行います、ご注意ください】 【回収目標にバイタルサインがあれば、衛生兵に緊急措置を取らせてください】 | ||
| 電子音声 | 【任務内容に問題がなければ、速やかに任務地へと赴いてください】 【再生終了】 | ||
| ヘル | おい、クロト!ダーリン!マイハニー!起きろって!仕事だ仕事! | ||
| クロト | ん…… | ||
| センタウレイシー | 新しい任務? | ||
| クロト | ええ……生魂を救いし聖者と、道を共にする。 | ||
| センタウレイシー | あなたと暮らしてから知ったけど、死傷者も少なくないのね……前線の状況は熾烈なようだわ。 | ||
| センタウレイシー | クロト。素体の傷は直ったばかりよ、安全にはくれぐれも気をつけて。 | ||
| クロト | ええ、わかっている。 | ||
| 同じ部屋で暮らし始めてから、クロトからだんだんと堅苦しさが消えていった。 彼女はセンタウレイシーに微笑むと、はにかんだ様子でスカートの裾をつまんだ。 | |||
| クロト | 戻ったら、紅茶をお願いできる? | ||
| センタウレイシー | もちろん。傷が少なかったら、クッキーもおまけするわ。 | ||
| センタウレイシー | アフタヌーンティーを準備して、あなたの帰りを待ってる。 | ||
| クロトの眉間がほぐれる。 彼女は軽やかな足取りで部屋を去った。 | |||
| 戦いのあった廃墟で、クロトはたった一人、生存者を探していた。 | |||
| ヘル | ヒュ~、今日の日差しはサ・イ・コー、夜の月もまんまるだ~♪うーん、生きてるって素晴らしいっ! | ||
| クロト | 戦場は遊び場じゃない……静かにして、ヘル。 | ||
| ヘル | そりゃ、死んだヤツは憐れだけどさ、オレたちにだって生活はあるだろ? | ||
| ヘル | レイシーと数日暮らしただけで、オマエの服のホツレはぜんぶ元通りだ。ようやく、自分を大切にすることを学んだようだしな。 | ||
| クロト | センタウレイシーの部屋に間借りするなら、彼女に心配はかけられない。 | ||
| ヘル | アイツ、いいヤツだよなぁ~。ラケシスにちょっと似てるな…… | ||
| クロト | ヘル。 | ||
| ヘル | わぁったわぁった、静かにしてるよ……ん?なんだ、この音。銃か? | ||
| クロト | ……しまった、奇襲―― | ||
| クロトのやや鋭い警告と同時に鳴ったのは、その場にあってはならない銃声だった。 |
