概要
M1カービン(英語: M1 Carbine)は、1941年にアメリカで開発された自動小銃。拳銃よりも射程や威力に優れた補助火器として、後方要員をはじめとする歩兵銃を携行しない兵士に対して配備された。
BR・Tier
項目 | 数値 |
---|---|
Tier | 2 |
BR | II |
距離毎ダメージ減衰率
距離によるダメージ減衰 (改修前⇒改修後) | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
距離(m) | 10 | 100 | 200 | 300 | 400 | 1000 | 1500 |
打撃力 | 7.3⇒** | 5.7⇒** | 4.6⇒** | 3.7⇒** | 2.9⇒** | 0.7⇒** | 0.3⇒** |
貫徹力 (改修前⇒改修後) | ||
---|---|---|
距離(m) | 10 | 1500 |
貫徹力(mm) | 1.0 | 0.1 |
性能
項目 | 初期値⇒最大値 |
口径(mm) | 7.62 |
---|---|
打撃力*1 | 7.3 ⇒ △△ |
銃口初速(m/秒) | 560 ⇒ △△ |
発射速度(発/分) | 320 ⇒ △△ |
リロード時間 (秒) | 2.6 ⇒ △△ |
垂直反動 | 56 ⇒ △△ |
水平反動 | 18 ⇒ △△ |
供給システム*2 | 15発弾倉 |
重量(kg) | 2.4 |
弾倉質量(g) | 12.7 |
射撃方法 | セミオート |
銃剣 | - |
解説
特徴
他のセミオートライフルと比較して単発火力が低いが、その反面小さい反動と15もの装弾数を持つ。
【火力】
単発火力は他のセミオートライフルよりも圧倒的に低く改修しても1ケタしかなく、至近距離でも2~3発命中させる必要がある為セミオートライフルやボルトアクションライフルに撃ち負けやすい。先制攻撃、ヘッドショットを心がけよう、また弾薬数は15発と多く中近距離でドバドバ打ちまくって当てることが出来る。
ライフルでありながら至近距離では.45ACP弾を用いるM3 Submachine GunやM1A1 ThompsonのようなSMGと大差ない打撃力しかないのにセミオートなので連射はあまり効かず、他のライフルと比較して距離減衰の減少量は少ないのだが元の値が小さいためどれだけ距離を離しても逆転することはない。
【適正距離】
至近~中距離戦が望ましい。
火力がどうしようもないので先制して発砲し、可能な限り撃ち合いは避けるべきである。
【命中精度】
セミオートライフルとしては平均的。反動は少なく精度自体も明らか悪いということは無い。
【総論】
単発火力が低く数発命中させる必要があるのでノルマンディー・バルジのような広いマップは苦手。
幸いチュニジア・太平洋では狭い建物や洞窟での屋内戦が多く活躍できる機会が全く無いわけではない。
低反動故に連続して当て易く、人によってはガーランドより使いやすいという人も。
アメリカ軍低BR専用装備としては唯一のセミオート通常武器なので、ボルトアクションが苦手な人はこれを選ぼう。
本銃を使う上でのおすすめは、装弾数や所持弾数の多さや銃そのものの重量も軽いことからライフル兵としてではなく突撃兵のような立ち回りをしSMGとセミオートライフルの中間距離での戦闘を心がけるとよい。
最後に気をつけるべき点を一つ。本銃のような低威力のセミオート銃は、AI兵の行動パターンと照らし合わせてみると装備の相性として最悪である。
本銃を装備したAI兵は大抵の場合、AI兵同士の殴り合いで負けてしまうだろう。
あまり操作しない分隊員に本銃を配備するのは考え直した方がよい。
史実
概要
600万丁以上が製造され、第二次世界大戦から朝鮮戦争、ベトナム戦争頃までアメリカ軍で使用されたほか、友好国の軍隊に向けて多数が輸出された。また、1960年代頃からは警察用・民生用ライフルとしても普及した。
M2カービンはM1カービンにセミオートとフルオートのセレクティブ・ファイア機能を備えたモデル、M3カービンはM2カービンに夜間暗視装置を装着可能にしたモデルである。
M1 Carbineは前線後方を防衛する後方部隊の警備用火器としてアメリカが1941年に採用した半自動騎兵銃。拳銃弾をそのままスケールアップさせたような弾丸である.30カービン弾を使用する。
開発の経緯
米軍の後方部隊はそれまで予備兵器庫から引っ張り出してきたM1917エンフィールドなどで武装していたが、5キロを超える重量を常に持ち運ぶのは兵士にとって過酷でありかといって拳銃や短機関銃では射程が不足していると考えられた。WW2が始まると問題は顕在化し、1940年に中間弾薬を用いる軽小銃の設計要求が出されウィンチェスター社の提出した本銃が採用されることになった。
運用
全長が約90センチと従来の小銃より20センチ以上短縮され、重量も半分近くまで軽量化された。ガーランド]と異なり一発ずつ弾薬を込めることができたため、ライフルグレネードを使用する必要のある兵には前線でも本銃かM1903が配備されていた。改良型のSpringfield M1903 with grenade launcherやM3 Carbineを含めると600万挺以上もの数が生産されたが、改良型のM2/M3 Carbineは朝鮮戦争において打撃力不足や動作不良が指摘され前線での評価は芳しくなかったという。拳銃より打撃力と射程がある銃として開発された本銃が本格的なライフルと混成運用されたが故の悲劇といえよう。
その後
1945年8月、終戦を受けてM1カービンの製造は終了した。
1950年に勃発した朝鮮戦争でもM2カービンは使用されたが、前線部隊、とりわけ海兵隊からは酷評された。
1957年、アメリカ軍における標準的な歩兵用小火器、すなわちM1ガーランド、M1/M2カービン、M3/M3A1短機関銃、M1918自動銃の全てを更新する銃器としてM14小銃が採用される。
その後もアメリカ軍における正式な退役宣言はしばらく行われず、M1カービンはM14やM16小銃に更新されつつもベトナム戦争を通じて使用された。空軍の基地警備隊では少なくとも1970年代を通じて使用されたという。
アメリカ軍で長らく使用されていたことや様々な戦争映画に小道具として登場すること、また軽量で低反動という特性がいわゆるホームディフェンス用途に適していることから、アメリカ合衆国における民生用ライフルとしての人気は根強い。
小ネタ
本銃の威力
.30カービン弾という中間弾薬を使用するためアサルトライフルなどと比較されることもある本銃だが、アサルトライフルと比べると非力でありどちらかといえばPDWに近いと言えよう。エネルギー量的には.44マグナム弾に近く、同時期に開発されたドイツの7.92mmクルツ弾やソ連の7.62×39mm弾と比較しても明らかに低打撃力である。
逸話
ウィンチェスター社が設計=開発主任だったデヴィッド・M・ウィリアムズは殺人容疑で収監中に許可を得て自動カービンの設計・試作を行っており、再審で無罪となって釈放後にウィンチェスター社に入社した。この逸話は後に映画にもなっている。
豆知識
当初、セミ/フルオートの射撃モードをもたせる予定だったが、ヨーロッパの戦況を受けて開発が急がれたため、セミオートマチック専用銃となった。
出典/参考文献
コメント欄
- 敵に銃弾当てるとダウンさせなくても制圧効果というか、敵の動きを大分阻害させられるよね?横移動しながら敵に乱射してるとその効果なのか全然敵がこっちに命中させられなくなって楽しい -- 2024-10-07 (月) 17:54:08
- 低レート低威力、それからくる撃ち合いの弱さの三拍子そろったクソofクソ銃。 -- 2024-10-07 (月) 17:54:28
- 歩兵や通信兵のような、SMGもショットガンも持てない兵士とBR2歩兵の予備スロットに持たせられる代用SMGとして優秀。 -- 2024-10-07 (月) 17:54:50
- 最初は「なんだこのクソ銃!?」と思ってたけど、ガーランドを使いだしてからこれがいかに低反動で連射のきく使い勝手のいい銃なのかに気がついた -- 2024-10-07 (月) 17:55:02