蒸気発電の場合 
蒸気発電は安く確実な発電を行えるが、常時燃料を消費する。
初期からの主な燃料は石炭だが石炭は限りのある資源であるため、大量消費すれば資源枯渇の問題が出てくる。長期的には時間当たりの生産量は落ちるが無限な資源である原油から固形燃料を生産して使う事が望ましい。
下限2/s油田から全固形燃料化の熱量計算
- 油井1台:90kW、下限生産量2/s
- 発展的な石油加工 0.1台:42kW、水1/s
- 出力:重油0.5/s、軽油0.9/s、石油ガス1.1/s
- 重油から軽油分解 0.025台:5.25kW、水0.375/s
- 出力:軽油0.375/s
- 軽油から固形燃料 0.255台:53.55kW
- 出力:固形燃料0.1275/s
- 石油ガスから固形燃料 0.11台:23.1kW
- 出力:固形燃料0.055/s
- 合計して、出力は固形燃料0.1825/s (2190kW相当)、対して機器の消費電力は213.9kW。
なおこの計算では、以下の要素は考慮していない。
- 各設備の待機電力
- 水の汲み上げ電力
- ポンプなどの輸送に必要な電力
- 各種モジュール・ビーコン
- 研究による油井の出力向上
下限の油井1基当たり概算で2MW(最終出力約2.2MW、経費約0.2MW)ほどの電力を生産できる。
ビーコン(480kW)を利用するなら、合計で油井約0.25台分の出力向上ができる配置なら消費電力のお釣りがくる計算になる。
無論全ての油田を発電だけに使うわけにはいかないので油田の数と相談しつつ工場で余った軽油・重油だけを発電用の固形燃料に回したり、下記のソーラー&蓄電で補うようにしたり、あるいは将来的に原子力発電の建設も検討すると良いだろう。
ソーラー&蓄電池の場合 
使用している電力を把握し、ソーラーパネルと蓄電池をそれにギリギリ対応できる数だけ設置することよって、土地と材料が節約できる。
そこで、ソーラーと蓄電池の必要数の計算方法について解説する。
必要数の簡単な計算方法 
- 消費電力を確認する
- 蓄電池を電力ネットワークから外すか、蓄電池が満充電になるまで待つ
- 電柱をクリックして電力ウィンドウを表示する
- 「5s」ボタンを押す
- 左上の「消費電力」が消費電力合計(秒)となる
- その値から以下のシートを埋める
項目 計算式 消費電力 (MW) (上で調べた数値) ソーラーの必要台数 消費電力 (MW) / 0.042 日中の余剰電力 (MW) 消費電力 (MW) × 0.428 1日の余剰電力量 (MJ) 日中の余剰電力 (MW) × 233 蓄電池の必要台数 1日の余剰電力量 (MJ) / 5
計算が面倒なら、消費電力 1 MW につきソーラーを23.8台、蓄電池を20.0台とすると上表と同じ計算結果が得られる。
もっと面倒なら、電力不足が起きなくなるまでソーラーと蓄電池を6:5または25:21の比率で敷き詰めるとよい。
いずれの場合も突発的な電力消費量増加に備え、ソーラーと蓄電池の台数を5%増しくらいにすると安定する。
なぜこうなのか 
1日の移り変わりと夜間ソーラー発電量低下
1日は417秒。そのうち昼、夕方、夜、朝があり、昼以外はソーラーの発電量が下がる。
時間帯 | 継続時間 | 発電量 |
昼 | 208秒 | ソーラー効率100% |
夕方 | 83秒 | 1秒ごとにソーラー発電量が約1.2%ずつ下がり、やがて0%になる |
夜 | 42秒 | ソーラー発電量が0%になる |
朝方 | 83秒 | 1秒ごとにソーラー発電量が約1.2%ずつ上がり、やがて100%になる |
朝と夕方の平均稼働率は50%なので、1日の平均稼働率は「(昼 + 0.5×(朝方 + 夕方)) / 1日」で求まる。
これを計算すると、70%となる*1。
今の工場がどれだけ電力を消費しているのか
基本的には電柱から消費電力を確認することになる。
しかし、蓄電器に充電中の場合、充電分も消費電力に含まれるので分かりにくい。
したがって、以下のいずれかの状態を作った上で消費電力を確認する必要がある。
- 蓄電池が満充電になる
- 蓄電池への電源接続を一時的に切る
- 蓄電池が放電している
以下、この消費電力が 10 MW と想定して解説する。
どれだけソーラーを置けばいいのか
ソーラー1台あたりの最大発電量が 60 kW、稼働率が70%なので、1日平均発電量は 42 kW になる。
工場の消費電力が 10 MW なので、10×1000 / 42 = 238機が必要になる。
どれだけ蓄電すればよいか
上で算出した数のソーラーが生み出す余剰電力を受け止められる分だけの蓄電池を配置する。
ソーラー1機の出力は 60 kW なので、239機のソーラが生み出す電力は 239×60 kW = 14340 kW = 14.34 MW になる。
工場の消費電力が 10 MW なので、4.34 MW の余剰電力がある。
ソーラーパネルが先述の必要量ピッタリの場合、発電量が70%を上回っている時のみ蓄電池に充電される。
発電量が70%を上回る時間帯は、以下の通りである。
- 朝の内の30% (25秒間)
- 昼 (208秒間)
- 夕方の内の30% (25秒間)
この内、昼は 4.34 MW が丸々余剰電力になる。
一方、朝夕の各25秒間は余剰電力が変動するが、この平均は 4.34 MW / 2 = 2.17 MW となる。
したがって、1日あたりの余剰電力量は下式の通りになる。
- 4.34 MW × 208秒 + 2.17 MW × 25 秒 × 2 = 1011 MJ
どれだけ蓄電池を置けばよいか
蓄電池は、以下の3つの制限がある。
- 最大蓄電量: 5 MJ
- 最大放電速度: 300 kW (0.30 MW)
- 最大充電速度: 300 kW (0.30 MW)
これら3項目それぞれについて必要な蓄電池数を求め、この最大値を取ることで実際に必要な蓄電池数を算出できる。
- 蓄電量
- 1日あたりの余剰電力量が 1011 MJ なので、 1011 / 5 = 202台
- 放電速度
- 夜間は消費電力 10 MW 全てを蓄電池で賄うので、 10 / 0.30 = 33 台
- 充電速度
- 昼間は余剰電力 4.34 MW を充電するので、 4.34 / 0.30 = 14 台
したがって、蓄電池の必要数は蓄電量に基づいて決まり、この数は202台である*2。
これらの計算を消費電力合計から行えるようにしたのが、上の「簡単な判断方法」シートとなる。
堅苦しい説明 
まず、ソーラーパネルの枚数を考える
ソーラーの最大出力は0.06MW/枚
出力は一日のサイクルで変化するので、
平均すると最大出力の約70%:0.042MW/枚になる。
充電池の消費or出力電力の影響を除いた消費電力をP(MW)とすると、
これを賄うために必要なソーラーパネルの数Nsは
Ns = P/0.042 ~ 23.81 * P 枚
となる。
次に、蓄電池の台数を考える
夜間に蓄電池で出力を代替することを考えた場合の必要台数Na1は
蓄電池の入出力は0.3MW/台なので、
Na1 = P / 0.3
日中に余剰分をすべて充電することを考えた場合の必要台数Na2は、
ソーラーの最大出力の70%が消費電力になるようにしているので、
1日周期で、ソーラーが70%以上の出力をしている期間の
余剰出力の積分値を保持できる分設置すれば良い。
昼間208秒は100%、朝方夕方は83秒かけて線形に出力が変化するので、
余剰出力の積分値は、
(208 + ((83*0.3)/2)*2) * (0.06*Ns - P)
= 232.9 * (0.06*Ns - P)
蓄電池の容量は5MJ/台なので、
Na2 = 232.9 * (0.06*Ns - P) / 5
Ns = P/0.042であるので、
Na2 ~ 20 * P
Na2 > Na1なので、Na2の値を採用する
以上から、消費電力をMW単位で表したとき、
ソーラーパネルは消費電力の値の23.81倍
蓄電池は消費電力の値の20倍置けばよい。