アルテローゼ・ディ・ビーネン・ケーニギン

Last-modified: 2021-09-17 (金) 22:08:02

マスター
【名前】アルテローゼ・ディ・ビーネン・ケーニギン
【容姿】薔薇の飾りをつけたドレスの少女
【願い事】無し。リソースとして聖杯を持ち帰れればよい
【バッドエンド】死亡…?
【グッドエンド】聖杯を持ち帰る。そのリソースを使い彼女は…?
【令呪】 3 / 3
【HP】 15 / 15
【筋力】E:1
【耐久】C:3
【敏捷】A:5
【魔力】E:1
【幸運】A:5
【スキル1】翅刃虫:英雄点5を得る。サーヴァントに対し、通常のダメージを与える。
【スキル2】鱗毒虫:交戦フェイズ中に相手前衛に対し、奇襲攻撃を行える。
【奥義】『刻印・女王虫(シュペーア・コイシュハイト)』:奇襲攻撃時、補正値10を得る。
【その他】
そこそこ歴史が長い魔術師の一族ではあるが、進歩することなく衰退する一方であった蟲操魔術に長けた魔術師の家系に生まれ落ちた鬼才。
本来であれば刻印の継承権は持たぬ次女であるが、蟲蔵に入れられた際に蟲の支配権を党首である父から奪い取ったことで党首となる。
その際古き因習と共に家名を破棄、新たにケーニギンを名乗り始めた。
その体に幾多の蟲を住まわせており、それらを使役することで戦闘を行う。
高飛車で魔術師的な性格。好んで使役する蟲は蝶と蜂。
聖杯戦争への目的はリソースとしての聖杯を持ち帰る事、そしてそのリソースを使い、自らの手で姉を殺すこと。
………
『姉は優しい人だった。それこそ、魔術師としては相応しくないほどに。
蟲操魔術にも長け、蟲達をまるで花を愛でるかのように愛し、蟲達もまたそれに答えようとした。
そんな才能故だろうか、我が父が凶行に及んだのは。
この娘であれば我が家の魔術は飛躍的な進歩を遂げると、姉を蟲蔵へと押し込んだ。
それは使役するための蟲ではない。この家の魔術の神秘そのもの。
即ち、“歴代の魔術師達を蟲へと喰らわせ、その才能を貯蔵し続ける”ための蟲蔵だ。
アルテローゼは……間に合わなかった。
使用人の制止を振り切り、蟲蔵のドアを魔術で吹き飛ばしたアルテローゼの目に飛び込んできた光景。
それを姉と認識するのには時間がかかった。
まるで抜け殻のようになった姉の屍に群がる蟲達。
そして、その屍から、まるで羽化するように巨大な蜂が這い出てきた。
ああ、そうか。これこそがこの家の真実か。魂を食らわせ、変質させ、蟲と化す。
──その日、アルテローゼは人間として生きることを放棄すると決めた。
それより先は、修羅の日々であった。ただひたすらに知識を蓄え、技術を高める。
父は狂ったように喜んだ。
姉は死んでも死なぬ死徒の如き蟲となり、一族の技術が永遠に保証されるであろう最高傑作と化し、妹はまた姉の背中を追うように蟲操魔術の才能を開花させたのだから。
そして、アルテローゼは自ら望み蟲蔵へと足を踏み入れた。
理由は決まっている。姉は蟲を愛したが、私が蟲を愛せようはずもない。
だから支配した。全ての蟲達を。
あの時の驚愕した父の顔は今でも忘れられない。それはそうだろう、一族の結晶が、全て一人の少女に傅いているのだから。
アルテローゼは、父を喰らった。母も、使用人も、この家に纏わる全てを喰らった。
……そして、姉であった蟲だけは、そのままに体へと取り込んだ。
今の私では殺せない。殺してあげることができない。
だからせめて一緒にいよう、貴女を殺してあげられるその日まで、と。』
………
とある聖杯戦争で出会った、自分に似た境遇の少女。
自らを化物として受け入れたアルテローゼと、それでも人間でありたいと願う彼女。
そんな彼女に過去に囚われた者の末路は悲惨であると、自らの命を持って伝え、彼女はその命を散らした。
生きて欲しい。前を向いて欲しい。そんな祈りとも呪いともつかぬ言葉を最後に。