サスキア・リリエンソール=ウルフラム

Last-modified: 2017-10-19 (木) 03:57:55

キャラシート

日帰り聖杯戦争

【名前】サスキア・リリエンソール=ウルフラム
【容姿】落ち着いた雰囲気の美人さん。
【願い事】ひどいことをしたい。
【令呪】 3/3 
【HP】 5/5
【筋力】E:1
【耐久】E:1
【敏捷】E:1
【魔力】E:1
【幸運】E:1
【スキル】拷問技術:移動フェイズに陣地を作成できる。陣地内では自身のサーヴァントの先手判定と物理攻撃時、補正値3を与える。
【スキル】令呪追加:マスターの英雄点を5点減らす。初期令呪を1増やす。(上限3)
【その他】属性:混沌・悪 / 特性:人間・獣

名前:サスキア・リリエンソール=ウルフラム
性別:女性
血液型:AB型
好きなもの:悲鳴
嫌いなもの:否定
特技:楽器製作
起源:『加虐』
属性:混沌・悪
魔術属性:『加虐』
魔術系統:黒魔術
魔術特性:呪術・精神汚染
魔術回路・質:A+ / 魔術回路・量:A+/ 魔術回路・編成:異常

 

『加虐』の起源に目覚めた起源覚醒者。
礼節を知り、淑やかに微笑む、若く美しい女性。魔性、獣性に回帰した人面獣心の『狼』達の中の一人。
元時計塔・呪詛科在籍の魔術使い。苦痛を操る、痛痒に笑む――激痛の魔女。

 

黒魔術の大家であるリリエンソール家の長子として産まれる。
歴代の当主と比しても極めて優秀な魔術回路を持って生まれ将来を嘱望されたが、起源に寄り過ぎていたことでその期待は落胆へと変わった。
黒魔術とは、要は贄の苦痛から魔力を引き出し神秘を行使する魔術大系。
だが彼女は、贄に苦痛を与えること、ただそれだけにしか才を持たない少女だったのである。

 

相手を誰よりも苦しめることができる。嬲り、生かし、その苦痛を好きなだけ引き出すことができる。断末魔の絶叫を、淑やかな笑みで受け入れることができる。
だが、そこから先の領域……贄から絞った魔力を用いて行う秘儀の数々を、彼女はまるで使いこなすことができない。
悲鳴から魔力を吸い上げ、それを用いてまた悲鳴を奏でさせる。彼女の魔術はそこで閉じており、そこから先への発展性がまるでない。
哀れな供物に苦痛の絶叫を上げさせること、ただそれだけに特化した鬼才。
それは黒魔術師としては正しく欠陥というもの。贄を虐げるのはあくまでも手段の一つであり、それ自体を目的にしてはならないのだから。
そういう意味で、サスキア・リリエンソールは魔術師として明確に劣等だった。どれだけ優れた資質を持っていようとそこに意味も意義も見出せない。
何の利用目的も設定できないまま、ただ命(資源)を使い潰すことに何の意味がある?
……だが、それを以って落伍の烙印を押すには、彼女は余りにも優れ過ぎていたのだ。
欠陥しかない、魔術と呼ぶことさえ烏滸がましい――その魔技のみで、生家を恐怖で縛り上げる程度には。

 

結局放逐同然に家を出され時計塔に籍を置くものの、そこでも立ち位置は変わらない。
使い道のない才能を持て余し、学友からは遠巻きに見られるのみで、講師も処置無しと口をつぐむ。

 

サスキア・リリエンソールはどうしようもなく終わっている。
その評価が、魔術師になろうとした少女が得た最後の挫折だった。
誰からも認められることもなく、否定されることだけを教わって……ついに己の業を認めた少女は去った。
人を離れ、獣として生きることを選んだ。

 

……現在は、他の『狼』らと共に日々を過ごしている。血も心も繋がっていないけれど、彼らはきっと、実の家族より愛おしい。
だが、代償行為と言えば確かにそうなのだろう。
彼らは己の業を否定せず、私も彼らを否定しようとは思わない。けれど、やはり私たちはそれぞれ違うもので。
友となった少女は居て、彼女の依頼で楽器を造ることもある。己の業を褒められるのは初めての経験で、気恥ずかしくも誇らしいが、友愛と情愛は違うものだと思うから。

 

聖杯にかける願いは『自由にしていい街を一つ得ること』。
世界になんて興味がない。国なんて治めても持て余す。だからきっと、街一つというのがちょうどいい。
箱庭を造ろう。ちゃんと生きた人間が住んでいて、私は彼らを自由にできる。誰にも邪魔をされず否定されず生きていられる。
好きなだけ苦しませて、苦しませて、苦しませて、苦しませて、苦しませて――ああでも死なせたりはしない。いつまでも生き続けさせてあげるとも。
彼らの苦悶で穏やかになれる。彼らの悲鳴が私を落ち着かせてくれる。彼らの絶叫が、きっと誰かを呼んでくれる。

 

一人でいい。心の通ずる伴侶が欲しい。
私は劣悪で、人間であることもやめてしまったけれど、それでも己の全てを肯定されたい。
私を愛して欲しい。私に愛させて欲しい。私を認めて欲しい。間違っている私を正しいと言って欲しい。
私を見て下さい。私を見つけて下さい。私を探して下さい。
私が欲しいのはそれだけなのです。私が求めているのはそれだけなのです。
ここは私と貴方のための庭だから、私は何時までも歌声の中で待っています。だからどうか、私を拾い上げて。

 

そんな乙女の願い事。
端的に、劣悪。

関連人物