バーブル・ミールザー

Last-modified: 2020-11-21 (土) 21:13:08

キャラシート

【クラス】キャスター
【名前】バーブル・ミールザー
【容姿】羊皮紙を脇に抱えた虚ろな目をした少年
【英雄点】30点(ステ14点・スキル16点):令呪1画
【HP】35 / 35
【筋力】D:2
【耐久】B:4
【敏捷】E:1
【魔力】A:5
【幸運】D:2
【スキル1】陣地作成 D-
10点:移動フェイズに陣地を作成出来る。
    陣地内では魔術攻撃と物理防御と魔術防御と奇襲防御時、補正値5を得る。
    また、遠距離攻撃フェイズで受けるダメージを無効にする。
【スキル2】芸術審美 C
5点:任意のタイミングで真名看破を行える。
相手の乗騎・宝具を使用した攻撃に対する防御時、補正値5を得る。
【スキル3】高速詠唱 E 
1点:HP15を得る。
【宝具】『久遠に消えゆく忘却の十六年』(ロスト・ストルム) 1/1
【ランク・種別】B:対軍宝具 レンジ:1~20 最大補足:50人
【効果】キャラシート作成時、令呪1画を消費する。攻撃を行う代わりに使用できる。
    交戦フェイズの間、相手前衛全員はキャスターへの判定時にクラススキル以外のスキル・宝具・奥義によって得られる補正値が半分になる。
    またこの宝具使用時点で、キャスターの所属陣営に真名を看破されている相手は、キャスターに対する全ての判定に補正値-2を受ける。
【その他】中立・中庸 人属性 男性

マテリアル

キャラクター個人データ

真名:バーブル・ミールザー
クラス:キャスター
出典:史実
性別:男
身長・体重:150cm・43kg
地域:中央アジア・インド
年代:15世紀
属性:中立・中庸
好きなもの:メロン
嫌いなもの:自分自身、読みにくい文章

ステータス

筋力:D+
耐久:C
敏捷:B
魔力:A
幸運:E
宝具:B

クラス別スキル

・陣地作成:D-
「魔術師」のクラス特性。魔術師として自らに有利な陣地な陣地「工房」を作成可能。バーブルが作るのは工房ではなく、記録を残すための「書斎」である。そしてその周囲には嵐が吹き荒れている。
・道具作成:C
「魔術師」のクラス特性。
魔力を帯びた器具を作成可能。 Aランクとなると、擬似的な不死の薬すら作成可能。

保有スキル

・芸術審美:C
芸術品・美術品に対する理解、あるいは執着心。
バーブルの場合は芸術・美術面の逸話を持つ宝具を目にした場合、中確率で真名を看破できる。
・軍略:D
多人数を動員した戦場における戦術的直感能力。自らの対軍宝具行使や、逆に相手の対軍宝具への対処に有利な補正がつく。バーブルは攻勢に出ている場合において有効な補正を得る.
・高速詠唱:E
魔術の詠唱を高速化するスキル。一人前の魔術師でも一分は必要とする大魔術の詠唱を半分の三十秒で成せる。
バーブルは、魔術ではなく記録の執筆速度に多少の恩恵がある。

宝具

・『久遠に消えゆく忘却の十六年(ロスト・ストルム)』
ランク:B 種別:対軍宝具 レンジ:1~20 最大捕捉:50人
バーブルは即位してから死亡するまで自身の記録を漏れなく35年にわたり記載したと言われ、それは後の世に『バーブル・ナーマ』として残っているが、そのうち16年分については嵐によって散逸したと伝わっている。しかし、バーブルがそのうちで自身に都合の悪い記録を晩年に整理を兼ねて処分したともいわれている。そんな、バーブル・ナーマに関する逸話が宝具となったものである。
父には不幸はあったが、始りは幸先よく、全てが万事うまくいくだろうと、記録を残すことにした。しかし、それからは屈辱と挫折に満ちた戦いの日々であった。その記録には、名誉も、誇りも、価値もなく。遺すべきにあらず、故に抹消すべきである――
バーブルは自身のことについて漏れなく記載を残し、後にその一部を抹消した。そこに由縁して、相手についての原稿を書き上げて書物を作成し、そこから記録を部分部分ランダムに抹消することで相手自身からもその部分についての能力を一時的に封印することができる。
また、バーブル自身も召喚直後にこの宝具を使用し、自身の真名についての情報を抹消しており、真名看破に対する耐性も持つ。

解説

ティムール朝王家の血を引いた王の内の一人。王族内や外敵との争いの末多くを失い、それらは彼の生涯に大きく影を落とした。
父ウマルは、鳩の世話中に事故死。それを知った親戚らはバーブルが父より受け継いだフェルガーナ領国に侵攻した。
バーブルは幼少であったが、部下と母方の祖母の助けでこれを退けた。それから後継者同士の争いが起こった隙を見てウズベク・ウルスのシャイバーニー・ハンを利用してサマルカンドを占領するが、逆に利用したはずのウズベクの反攻を受け姉ハンザーダ・ベギムをシャイバーニーに送る屈辱的な和平を結び、高原を放浪するはめになってしまった。
その後、カブールを本拠として二度サマルカンドの奪還をもくろんだが失敗。その間にシャイバーニーは滅び、姉ハンザーダはサファヴィー朝によって救出され再会を果たすも、あまりの変わりように弟だと認知されなかった。
バーブルはサファヴィー朝に臣従する代わりに支援を取り付け再度サマルカンドを奪還したが色々ありサマルカンドを失い、それから二度と戻ることは出来なかった。
のちにサファヴィー朝から離脱し、戦いの場を内乱の続くインドへと移し地元の軍を圧倒し、ムガル帝国の初代君主となった。
毒殺されそうになったこともあったが、幸運にも生還し、その実行犯には象による踏み付けの刑などを処したが首謀者に対しては寛大な処置をしたという。
晩年は、まだ帝国としての体制が固まる前に病に倒れ死亡した。病に倒れた息子に祈祷を施しその身代わりになったとも言われる。

人物

諦観のこもった瞳をした少年。サーヴァントは最盛期で召喚されるという原則に逆行すると思われるだろうが、彼は父からフェルガーナ領国を受け継ぎ、叔父らの侵攻を食い止めた12歳頃が自身の全盛期だと考えている。
それ以降は、姉を宿敵に捧げ、幾度となく戦えども敬愛する初代ティムールの青の都には届かず、いざ届けば人々の失望と軽蔑を一身に受け、最後は異郷の地で命を落とすという、悔いしか残らない生涯であり、自身が英霊として存在していること自体に疑問を抱き、また――その存在の消滅を望むようになっている。息子に対する行為も愛情もあったがそれ以上に、自身の責任を手放したかったが故である。また、残っている文から寛容だったといわれるが、実際のところは興味がなかったからである……全ては彼自身の言葉である。ミールザーとはティムール帝国において『王子』を意味する言葉である。

ライダークラスもしくはアーチャークラスにおいては壮年期の姿で召喚されうるらしいが、事例はほとんどない。
それらのクラスであれば巨象を駆り、重火器を武器として用いるものと思われる。

しかし、その場合は良くも悪くも虚ろで嫋やかな王子ではなく残虐無慈悲の血腥い征服者としての姿を表すことだろう。彼の忘却と喪失が露わになるようなことがあれば、彼は別の彼となる。

武器

・『羽ペン/羊皮紙』
記録を取るための道具。バーブルはメモ魔であり、暇があれば何かを書いている。
・『巨象』
ローディー朝イブラーヒームの母が首謀となって行われた毒殺未遂事件において下手人の処刑に用いた象。ライダークラスで召喚されれば象を操るとか。
・『短弓』
インド侵攻の際、火器(大砲など)と同じくらい弓兵たちも大きな役割を果たしたという。バーブル自身もある程度の弓の腕はあるが、並みの英霊レベルしかない。

因縁キャラ

ハンザーダ・ベギム:五歳年上の姉。再会時に弟と気づかれなかったことが今も深くバーブルの心に刺さっている。
・アーイシャ・スルタン・ベギム:十代後半の時に結婚した最初の妻。女子ができるが夭折。愛も冷めて離婚した。
・バーブリ―:バーブルの協力者である商人の息子である数歳下の少年。バーブルが17歳くらいの頃に熱い恋に落ちて、アーイシャと離婚する原因になった美少年。しかし、それはもう終わったちょっとした気の迷いだとバーブルは振り返る。
・フマーユーン:バーブルの長男で後継者。目麗しく堂々たる体躯を誇り、教養も深かったためにバーブルは深く息子を愛し、そのためにならば自分の命すら惜しくはなかった……らしいのだが。

セリフ例

一人称:ぼく 二人称:きみ  三人称:この、あの、その

「はぁ…………キャスター、バーブルだ。全く、見る目がない人だね、きみは」
「どうせなら、美しく無垢な子と戦いたかったけど…………まあいいか」
「ぼくは全てを書き残した……そして今からきみについても書き顕そう。まあ、最後は全部消すんだけどね」 
「消えてしまえ、消えてしまえ……その記録は美しくない」

絆礼装

SR 『遥か、蒼き星』
コスト9 ATK100 HP100
効果:バーブル・ミールザー装備時のみ、味方全体のスター発生率とクリティカル威力が30%アップ。
そこは、絶対に治めないといけなかった。
先達の偉大なる『吉兆の星』が繁栄させた希望の象徴、キュレゲンとしての権威の証。
かの王が開いた帝国は分裂し、混迷を極めた。自分は、その血を引きし者として幾度となくそこを占領したならず者へと戦いを挑んだ。どんな手段を使っても。たとえ、自分の中の正義や信仰を捻じ曲げたとしても。
結局、蒼き星サマルカンドは自分を受け入れることはなく、私は東方へと逃れ、そこに帝国を作り上げた。
願わくば、いつか我が血を引きし者が星をつかみ、ティムール帝国の復興をなすことを望む。