キャラシート
【クラス】フォーリナー
【真名】フー・ファイター
【容姿】羽の生えた少女。
【英雄点】30点(ステ15点・スキル15点):令呪0画消費
【HP】15/15
【筋力】E:1
【耐久】C:3
【敏捷】A:5
【魔力】D-:1
【幸運】A:5
【スキル1】領域外の生命:B
5点:交戦フェイズ中に相手前衛に対し、奇襲攻撃を行える。
交戦フェイズごとに1回まで、相手のクラス固有スキルの補正値を無効にする。
【スキル2】飛翔(奇):D
5点:奇襲攻撃時、補正値4を得る。先手判定時、補正値3を得る。
【スキル3】無明現象:C
5点:奇襲攻撃時、補正値3を得て、相手のスキルによるダイスのプラス補正を無効にする。
【宝具】『星間よりの未確認有翼淑女Foo』(フー・ファイター・ザ・ウィングド・レディ)1/1
【ランク・種別】E:対人宝具 レンジ:1~10 最大捕捉:50人
【効果】敵前衛1体に対し、補正値10を得て奇襲攻撃を行う。
攻撃時、攻撃対象を変更するスキルの効果を無効化する。
宝具発動かクラススキル発動まで、このサーヴァントのクラスは「ライダー」に偽装される。
【属性】混沌・中庸・天 女性 神話生物
【その他】真名看破時は、ビヤーキー、バイアクヘー、UFO、及び同義の名称でも可。
泥
キャラクター個人データ
真名:フー・ファイター
クラス:フォーリナー
出典:近代都市伝説
性別:女性
身長・体重:159cm・46kg
地域:全世界の空
年代:1940年代~現代
属性:混沌・中庸・天
好きなもの:空、宇宙
嫌いなもの:銃火器
ステータス
筋力:E
耐久:C
敏捷:A
魔力:D-
幸運:A
宝具:E
クラス別スキル
・領域外の生命:B
地球の理では測れない程の生命を宿している事の証左。
星々の間を飛び交う───という幻想を担うフォーリナーは、同じ生態を持つ生命体の力をその身に宿している。
・狂気:E
存在の根源そのものが既に著しく歪んでいる事を示す、『狂化』とは似て非なるスキル。
Eランクでは、歪んでいるとは言っても、人間社会の共通常識を理解できないという程度のもので、理性によって充分この欠落を補うことは可能。
ただし、フォーリナーが率先して補おうとするかは別問題である。
・神性:-
フォーリナーがその身に宿すそれは、神性としては捉えられない。
故に、『神性』スキルは機能していない。
保有スキル
・情報抹消:E
対戦が終了した瞬間に目撃者と対戦相手の記憶から、能力、真名、外見特徴などの情報が消失する。
例え戦闘が白昼堂々でも効果は変わらない。これに対抗するには、現場に残った証拠から論理と分析により正体を導きださねばならない。
Eランクではその効き目は極めて薄く、目撃された事実自体を忘却させることはできない。
精々、自身の風貌などについての記憶を曖昧にさせる程度であるが、これについては、カメラなどの確固たる情報媒体に記録を残すことで容易に無力化可能。
・自己改造:B-
自身の肉体に別の肉体を付属・融合させる適正。このスキルのランクが高くなればなるほど、正純の英雄からは遠ざかる。
厳密には、肉体の付属・融合というよりも、文字通りの「改造」。
既に存在する自身のエーテル体を素材とし、これを任意の形や機能に変化させるもの。
外部から肉体を取り込むことができない訳ではないが、成功率が著しく下がる上、フォーリナー本人が嫌がる為、まず行われない。
また、霊基としての本質を改造することまではできない。
・飛翔(奇):D
翼を持つ英雄が特別に保有するスキル、の変種。
地形効果を無視し、更に空中であれば敏捷値にプラスの補正を得るが、その軌道は滅茶苦茶である。
フォーリナーはその背に奇怪な様相の翼を持ち、飛翔することが可能であるが、逸話にある通り、とにかく真っ当な飛び方をしない。
ジグザグに動いたかと思えば唐突に静止したり、次の瞬間には別の場所に瞬間移動していたりと、マスターにすらその行動は予想できない。
・無明現象:C
人間が認識し、分節し、定義づけることで成立している世界。その外にあり、未だ“わからないもの”として未分化な『 』を限定的に制御する能力。
何についてでも行使できる訳ではなく、主に魔術・科学の摂理に於いて、現在の理論で説明しきれないものについて、
その淵源を自分自身に求めることで、これを定義づけるもの、現象の主体者としての立ち位置に滑り込む。
現象を引き起こす原因である以上は、一切の現象を生むも消すも変えるも自由自在となる。
フォーリナーの場合は、「人間が確認できていない飛行物体、或いはそれと認識される現象」について、
その起源を全て自身に帰属させることで、それらが起こす様々な行動や機動を自身の能力として発揮できる。
『自己改造』スキルとの併用で、己の身体を機械などに変化させることも可能。
ただし、能力の本源である現象の正体を証明或いは解明されると、途端に効力が失われる。
実際に正しいかどうかではなく、それが何かしらの形で説明可能であるかどうかが重要である為、
フォーリナーに対して現象の解釈を押し付け、魔力判定に成功することで容易に無効化可能。
・磁界疾駆:A
フォーリナーがその肉体に宿した異星の理を持つ生物、その生態に基づく特殊スキル。
磁力を操作して特殊な空間を形成し、それを利用することで、最大で光速の400倍もの速度での移動を可能とする。
ただし、一般的な聖杯戦争では、宝具発動時以外にこのような超高速移動を扱う機会はほとんどなく、事実上封印されていると言っても良い。
音速を突破するのにすらソニックブームが発生するのであり、光速を突破した時、フォーリナーの周辺に何が起こるか、想像に難くはないだろう。
もし、このスキルが存分に活用されることがあるとすれば、それは宇宙空間で戦闘を行う時くらいのものであろう。
宝具
『星間よりの未確認有翼淑女Foo』(フー・ファイター・ザ・ウィングド・レディ)
ランク:E 種別:対人宝具 レンジ:1~10 最大捕捉:1人
彼女が自身の要素として取り込んだものの一つ、星間を飛び交う異形の生命。
それが持つ「肉体から魂を抽出し、保持しつつ運搬する」機能を利用し、対象の魂……サーヴァントである場合は霊核を捕捉。
これを体から引き剥がし、自身のスキルを用いた“星間飛行”に強制的に招待する。キラッ☆
本来であれば、これは運ばれる魂の側が特殊な術式により保護を行ってから為される過程であるが、この宝具の発動時には、その保護を行わない。
その為、運ばれた霊核は星間空間の超高速飛行により損傷を受ける。
仮令サーヴァントという特級の霊的存在であろうとも、この影響を免れることは容易にはできない。
性格
この世の何よりも未知を愛する、冒険心に満ち溢れたハイテンションなフライングガール。決まりごとには縛られない、とかく奔放なお転婆娘である。
英霊としての形を得ることで初めて“自意識”と呼べるものを持ったことから、身の回りの全てに興味津々。
少しでも目を離したが最後、どこへともなく飛び去って、自分の気が済むまで好きなように行動することだろう。
質の悪いことに、聖杯によって社会常識を知識として与えられてはいるが、フォーリナーとして召喚された為に、本質的に人類社会と馴染むことが難しく、
また馴染もうと努力をすることに価値を見出していない為、突飛な行動をすることに対するブレーキがない。
一方で、人間という存在に対しては、その夢見る心、そしてその夢を達しようとする意志を輝かしいものとして、
心底からの敬意を抱いており、これを害することを基本的に望まない。
常識を持たないことも合間って、仮令それが社会的な悪であろうとも、人間を直接攻撃することは殆ど無い。
動機・マスターへの態度
聖杯にかける願いは、己を維持したままに受肉すること。
何物でもなく、何者でもないフォーリナーが、英霊としての形を得て召喚されるような事例は稀であり、
そして彼女は、人の世を生きることを望むものでもある。千載一遇、またとないこの好機に、世界を楽しみ尽くしたいと考えているのである。
この為、自身の願いを叶える機会を与えてくれたマスターには、基本的には好意的である。
ただし、聖杯戦争としてのルールも理解しており、もし敗退が目に見えている時には、マスターを裏切ってでも戦いを継続することに躊躇いがない。
一応、喚んでくれた恩もあるので殺しまではしないが、気絶させて令呪を剥ぎ取ることくらいについては、
それが致命的な傷とならない限りは平然とやってのける。
───しかし、それでも彼女は、人間が好きなのである。
もし、自分の持つ狂気と、それによる非常識をも受け入れ、そして彼女の願いの為に共に戦ってくれるような人物がマスターであるならば、
或いは、深い絆を結ぶことも不可能ではないかもしれない。
史実上の人物像
1900年代中葉。二度目の世界大戦勃発を皮切りとして、主に戦線に立つ兵士達によって、奇妙な飛行物体の目撃事例が相次いだ。
それは帰属する陣営、国家を問わず、世界中で発生したものであり、およそその全てに共通するのは、
「光の球、あるいは金属板などのような物体が空を飛んでおり」、
「それらは時に一つだけで、時に群れを為しながら奇怪な動きをし、そして人間の手が届く前に消えてしまう」ことのみ。
発生時間、場所、あらゆる条件に共通性を持たないそれらは、目撃者の前に突然現れては、大した痕跡も残さずに消失するということを繰り返した。
その飛び方があまりにも奇妙であったこと、また理解不可能な行動を繰り返すことから、
これらは、「Fucked Up Beyond All Repair」、つまり全く修理などできないほどに滅茶苦茶な、という意味の
「FUBAR」の語と引っ掛けて、米国内で「Foo Fighter」と名付けられた。
この呼称が指し示すような、奇怪な飛行物体の目撃例は、次第に数を増していった。
戦後に至ってからも同様の目撃事例は全世界で相次ぎ、時には、同時間帯に全世界で謎の飛行物体が目撃された、というような事件も発生した。
このような飛行物体は、後に、Unidentified Flying Object、即ちUFOと名付けられ、
航空・軍事の分野で「正体不明の飛行物体」を指し示す言葉として用いられるようになった。
更に、この語は後に、軍関係者などの書籍を介して人口に膾炙し、またそれがオカルトの分野に結び付けられたことで、様々な解釈や幻想を生んだ。
敵国の未知の秘密兵器、気象現象による幻影、宇宙人の乗り物、未来人の時間旅行機械、エトセトラ。
数多の幻想を孕んだそれは、現代に至ってもなお、人類の心に根付き、未だその正体を知られぬまま、人々を惹きつけている。
───空に浮かぶ未知の何か、それに対する無数の幻想が形を得たもの。
科学が発達し、神秘が衰退し、その中でもなお神秘を保つ幻想。
それが、UFOなのである。
聖杯戦争TRPGにおける人物像
UFO、そしてフー・ファイターと呼ばれたこれらの飛行物体の正体については、数えきれないほどの仮説が存在している。
しかし、重要なのは、それがどのようなものとして見えるか、ではなく、何故そのようなものが観測されるか
……しかも、極めて類似した形状、行動様式を持つものとして……ということである。
全世界で、何時、何処の、誰が見ようとも、これらの飛行物体は「奇妙な動きをし」、そして「人類が明瞭な分析を終える前に消えてしまう」。
どれだけ捕獲が容易な状況にあろうとも、必ずそれらは逃げ果せてしまう。それは何故か。
その答えは、人類の集合無意識……魔術世界において、アラヤと呼ばれるそれにある。
人類がその支配領域を拡大し、物理法則という理を惑星に敷いていく過程で、あらゆる神秘は駆逐されていった。
嘗ては不可侵であった海の果ても、恐るべき脅威であった夜の闇も、多くの英雄達によって切り開かれ、その幻想は消え果てた。
そんな人類が次に手を掛けたのが、空であった。
空。己の手が届かない場所を尊び、それに幻想を見出してきた人類が、遂にその手を届かせようとした、無明の領域。
星を飛び出し、やがては宇宙へと至らんとする人類がまず征服するべきは、この蒼穹であった。
その先鞭として、人は気球を、飛行船を、そして航空機を作り出し、嘗て神がおわしますとすら仮想したその領域を、己のものとして取り込んでいった。
されど、それでも、その征服は、人類自身の手によるものではなく、道具を介する必要があった。
それは人類の特権である。道具を作り、自身の能力を拡張するのは、人類種に与えられた、数少ない特権の一つである。
しかし、それ故に、人類は“憧れた”。己の身によって飛翔する鳥に。気ままに浮かび漂う雲に。何処ともなく彷徨う風に。
どこまでも拡大した自己によらねば届かない其処に、人類は憧れたのだ。
アラヤに潜む、空に対するこの意識は、人類が種として抱き続けた夢のカタチ。
カール・グスタフ・ユングが定義するところの“元型”。“未知の潜む、己の手には届かぬ場所”。
好奇心に突き動かされ、そして己の身でそれを確かめようとする人類種が、どう足掻こうとも辿り着くことのできないものに対する“憧憬”。
それこそが、英霊“フー・ファイター”の正体である。
……なお、現界にあたっては、通常彼女は「人々の憧れを乗せたもの」、つまりライダーとして召喚されることになる。
しかし、空のみならず、宇宙をもその憧憬の対象として認識するものをマスターとする場合、
彼女は、「宇宙空間を飛ぶ未確認物体」としての側面を補った状態で召喚されることがある。
その未確認物体こそが、彼女がその身に宿すモノである。
それが語られる逸話群に於いて、ほぼ唯一と言っても良いほど珍しいことに、人類と親和的な交流を持ち得る存在であること。
人類自身の魂を実際に空を運び上げるその機能が、彼女に望まれる機能と良く合致したことなどから、
『自己改造』スキルの存在もあり、比較的容易にフォーリナーとしての霊基を以て召喚されることができた。