荒川 啓一郎

Last-modified: 2017-05-30 (火) 20:36:02

――子供の頃は。 誰かがきっと、救ってくれるのだと信じていた。

　
【マテリアル】
　読み：あらかわ けいいちろう
　身長：163cm / 体重：62kg / 年齢：18歳
　イメージカラー：黒
　正義の味方を目指す青年。
　
【略歴】
　本名一之瀬 桜子(いちのせ さくらこ)。
　男性ではあるが女物の服や下着を着せられる、顔に化粧を施される等、『女の子』として育てられていた。
　十を数える頃、ある人物が家に出入りするようになり――。
　同時期には生殖器も切除され『男性的』な特徴を無くされているが、関連性は定かではない。
　
　身体的な虐待によって多くの傷が身体に残されており、
　打撲痕、切り傷、小さな円形状の火傷、ケロイド状にまでなった大きな熱傷等が今もなお痛々しく刻まれ、
　しかしその殆どが『服を着ていれば』目立たない様に付けられている。
　ただし、顔の傷だけは自分から付けたもの。
　時には骨折、広範囲の火傷等、命にかかわる大怪我を負うこともあったが、
　極大のストレスや生存への本能的な欲求により無自覚に魔術を行使してこれを治していた。
　
　カルデアには一般公募枠で参加しており、
　上記の経歴から採用される可能性はまず無かったのだが、マスター適性が高かったために当選が決定された。
　訓練期間を経た後、マスター候補として数えられる。
　
　英霊召喚によって召喚したサーヴァントは、
　日本神話に於いて有名な竜殺しの物語『ヤマタノオロチ退治』に登場する女神『クシナダヒメ』。
　正義の味方に救われなかった彼と、正義の味方に救われた彼女との出会いは、まさしく――。
　
【人物】
　塩基配列はヒトゲノム。 霊器属性は中立・善。
　ある程度ルールを遵守しつつ、自らの正義感に則って動く。
　一人称は『俺』。 幼少期は『わたし』。
　
　ぶっきらぼうな言動や態度が目立つがそれは表面的なものであり、
　根の臆病さを隠し、『女の子らしく』ならないようにするための自衛行為のようなもの。
　目付きの悪さも意図して行っていることであり、しかしキャスターや親しくなった人物を相手にする時だけ若干険が取れる。
　表情もあまり変わらないが、良く見れば細かく動いているので長く付き合えば容易にわかるようになるだろう。
　
　正義の味方を目指すのは善を成したいというものもあるが、
　根底には母親や自分を見捨てた人々、世界に対する憎悪や怒りと、自らは不要な人間ではないか、という恐怖から来ている。
　つまりは復讐の代償行為のようなものであり、これを成していなければ精神的に追い詰められていってしまう。
　
　『見捨てられる』、『裏切られる』ということに対して酷く恐れを抱いており、
　それら二つは壁となって人から向けられる親愛等を拒み、信じられなくしている。
　上記の様な感情も知られれば軽蔑されると思い、キャスターに対してでさえもそれを明かしていない。
　よって総じて受け身。 自分から仲良くなろうとすることができない。
　
　壁は分厚いが一度心を許すとその相手に対して依存気味になる傾向がある。
　しかし愛されたことがないためそれを返す方法がわからず、結局は仲良くなってもあまり態度は変わらない。
　もし変わるのだとしたら上記の感情を明かした上で受け入れてくれた場合と、その相手がいなくなってしまった時だろう。
　
　そう言った面で、カルデアとは初めて自分をまともな一個人として扱ってくれた施設であり――。
　
　
　一人称：俺、わたし(幼少期)　二人称：お前　三人称：彼、彼女、あいつ