10-746

Last-modified: 2008-07-05 (土) 12:07:42

746 名前: 特効薬 [sage] 投稿日: 2008/05/17(土) 20:56:18 ID:1f1ogx+i
ヘクトル  「ただいま」
アイク   「おかえり。
       ん?どうしたんだ、その傷は?」
ヘクトル  「ああ、ちょっとな…」
アイク   「また喧嘩か。まぁいい、とりあえずリンあたりに見付からないうちに特効薬でも使え」
ヘクトル  「そうするわ」
リーフ   「………」

エフラム  「姉上、特効薬が何処にあるかしらないか?」
エリンシア 「特効薬なら何時も薬箱に入っているけど、何かあったの?」
エフラム  「ミルラが突然、腹痛を訴えだしたんだ」
エリンシア 「まぁ、それは大変ね。少し待っててね、今お薬を持ってくるから」
エフラム  「すまない」
リーフ   「………」

セリカ   「う~~~」
シグルド  「どうしたセリカ?」
セリカ   「なんか、体がだるいの。頭も重いし…」
シグルド  「風邪かな?
       (セリカの額に手を当てて)少し熱があるな、エリンシアにお粥を作ってくれるよう頼んでこよう。
       特効薬も持ってくるから、暖かい格好をして部屋で横になってなさい」
セリカ   「ありがとう、兄さん…」
リーフ   「………」

ミカヤ   「さっきから目を擦ってるけど、どうしたの?」
エイリーク 「それが、先ほどから目が少し霞んでいて…」
ミカヤ   「勉強のし過ぎで目が疲れたのね。勉強も程ほどにしないと目が悪くなっちゃうわよ?」
エイリーク 「申し訳ありません…」
ミカヤ   「別に怒っているわけじゃないわよw
       ちょっと待っててね、特効薬取ってくるから」
エイリーク 「ありがとうございます」
リーフ   「………」
747 名前: 特効薬 [sage] 投稿日: 2008/05/17(土) 20:56:59 ID:1f1ogx+i
リーフ   「………」
マルス   「どうしたんだいリーフ。何か、考え事かい?」
リーフ   「あのさぁ、今まで何とも思ってなかったんだけど、特効薬って一体何なの?」
マルス   「どういう意味だい?」
リーフ   「だって、特効薬って傷薬の上位互換のようなものでしょ?
       傷に効くのは兎も角、腹痛や風邪、果ては眼精疲労にまで効くのはおかしくない?」
マルス   「リーフ、まず君のその認識が間違ってるよ。
       特効薬は『特に効く薬』と書いて『特効薬』なんだよ?」
リーフ   「それがどうかしたの?」
マルス   「まだ解らないのかい?
       特効薬は傷薬のように、何に特に効くのか書いてないんだ」
リーフ   「!」
マルス   「つまり、裏を返せば何にでも効くという事だね」
リーフ   「で、でも、そんな薬作れるわけないじゃないか!」
マルス   「そうだね、折角だからリーフに特効薬の秘密を教えてあげようか」
リーフ   「秘密って?」
マルス   「実はあの薬、薬として必要な成分は全く入ってないんだ」
リーフ   「!!」
マルス   「つまり、あの薬の効果はプラシーボ効果100%なのさ」
リーフ   「そんな!そんな薬とも言えない様な液体が、あんな高値で売られてるの!?」
マルス   「あははは、冗談だよ、冗談」
リーフ   「そ、そうだよね。
       プラシーボ効果は当然として、そんな何にでも効く薬なんてあるわけないもんね」
マルス   「いや、冗談はプラシーボ効果のところだけで、何にでも効くっていうのは本当だよ。
       あのアシュナードも特効薬で骨折が直ったっていうし、
       ドズル重工のランゴバルト社長なんか特効薬以外の薬を一切使わずにガンを治したっていうし」
リーフ   「…何と言うか、そこまで行くとプラシーボ効果の方が現実的だね…。
       でも、そんな薬どうやって作ってるの?というか、何が入ってるの?」
マルス   「それが、どこで作られてるか、全くわからないんだよね」
リーフ   「お店や卸業者に聞けば分かるんじゃないの?」
マルス   「それが、誰に聞いても拷問されても教えられないの一点張りさ。
       並行して色々調べてみたりもしたけど全くわからなかった」
リーフ   「凄く怪しいね…」
マルス   「使われてる物もよくわからなかったんだけど、人体に有害な成分は見付からなかったからね。
       これからも安心して使うといいよ」
リーフ   「いや、そんな話聞いたら安心して使えないよ!」