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Last-modified: 2008-07-05 (土) 12:29:31

134 名前: 助けて!名無しさん! [sage] 投稿日: 2008/05/26(月) 22:59:34 ID:ZreGkdj0
 ~兄弟さん家のお向かい、『めぞん漆黒』~

フロリーナ(そわそわそわそわ)
ファリナ 「こーらフロリーナ、こんな夜中にどこ行こうってんだ?」
フロリーナ「げぇっ、ファリナお姉ちゃん! え、ええと、ちょっとお散歩……」
ファリナ 「そうか。じゃあたしもついてってあげるよ。あんた一人じゃ危ないし」
フロリーナ「だ、大丈夫よ! わたしだってこれでも天馬騎士」
ファリナ 「いや、あんたじゃなくて相手が危ないって言ってんの。
      この間も夜道ですれ違った男に向かって金切り声上げながら槍で襲い掛かったっていうじゃん」
フロリーナ「だ、だって、攻撃されたら反撃しなくちゃならないのがFEのルールだもの!」
ファリナ 「いや、すれ違っただけだろっつの!」
フロリーナ「男の人って存在自体がわたしにとっては攻撃に等しいのよ!」
ファリナ 「わけ分かんないこと言ってんじゃないの! ……ったく、大体、散歩なんて嘘でしょあんた」
フロリーナ「う」
ファリナ 「どーせ、お向かいのヘクトルんとこ行くつもりなんでしょ?」
フロリーナ「ど、どうしてそれを……! いや、違うの、わたしはヘクトルさまじゃなくてリンのところに」
ファリナ 「そ。じゃあわたしも一緒に行こうかなー」
フロリーナ「うう……おねえちゃんのいぢわる……」
フィオーラ「はいはい、そこまでにしておきなさい」
フロリーナ「あ、フィオーラお姉ちゃん」
フィオーラ「フロリーナ、ヘクトルさまに会いたい気持ちは分かるけれど、こんな夜更けに訊ねてはご迷惑でしょう?」
フロリーナ「う、うん……」
ファリナ 「どうせ行こうか行くまいかウダウダ悩んでて、ようやく決心したときにはこの時間でしたーってオチなんでしょ?」
フロリーナ「ど、どうしてそれを……!」
フィオーラ「いい、フロリーナ。恋をするのは素晴らしいことだけれど、相手のこともちゃんと考えなくてはいけないわ。
      愛情だなんだと綺麗な言葉で飾りたてたって、相手の気持ちを慮れないようでは結局はただの身勝手なのだから」
フロリーナ「うん……」
フィオーラ「いい子ね。それじゃ、わたしは明日に備えてもう休むから。お休みなさい」
ファリナ 「お休みー」
フロリーナ「……やっぱりフィオーラお姉ちゃんはすごいな……お姉ちゃんだってエリウッドさまに会いたいはずなのに、
       今までほとんど兄弟さんの家にお邪魔してないもんね」
ファリナ 「だなー。こんな近くにいると、たまーに気持ちが抑えられなくなるのになー」
フロリーナ「……誰に対する気持ちが?」
ファリナ 「さて、わたしも寝るとしようかなー!」
フロリーナ「お姉ちゃん!」
ファリナ 「だ、誰だっていいじゃんそんなの……でもフロリーナも気をつけなよ?」
フロリーナ「え、なにが?」
ファリナ 「あんたみたいに真面目一本で通してきた人間ってさ、恋愛とかにはまると見境なくなる傾向あるから。
      ストーカー化したり変態化したり……」
フロリーナ「そんなのしないもん!」
ファリナ 「ははは、ま、あんたなら大丈夫かな……っと、姉貴の部屋、もう電気ついてないや」
フロリーナ「ホントだ、真っ暗」
ファリナ 「夜更かしもしないなんて真面目だねー姉貴は」
フロリーナ「……? あれ、でもなんか声が聞こえるような……?」
ファリナ 「え、まじ、どれどれ……?」

 二人が扉にぴったりと耳をくっつけてみると、中からこんな声が聞こえてきた。

?????「うひょー、エリウッドさまの生着替えキターッ! U☆NA☆JI! U☆NA☆JI! 生足ハァハァ……」
フロリーナ「……」
ファリナ 「……そういや、姉貴の部屋って兄弟さん家の真向かいだったっけ……」
フロリーナ「……偵察とかに使うからって性能のいい双眼鏡買ってたような……」
ファリナ 「……姉貴もさ、隊長さんだからいろいろストレス溜まるし疲れてるんだよ。
      フロリーナもバイトとかするようになって、その辺の苦労が少しは分かったでしょ?」
フロリーナ「うん……」
ファリナ 「そっとしておいてやろうな」
フロリーナ「うん」
?????「ちょ、マッパなんですけどw CHIKUBI丸見え天国w」
ファリナ 「……」
フロリーナ「……」