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Last-modified: 2008-10-19 (日) 13:34:56

252 名前: 緑風対漆黒 [sage] 投稿日: 2008/09/13(土) 01:38:39 ID:ze+lEQ7t
サザ   「勝負だ、漆黒の騎士!」
漆黒の騎士「愚かな……身の程を弁えよ」

マルス  「えー、というわけで始まりました、第……何回目だっけ、リーフ?」
リーフ  「157回目だよ兄さん。ちなみに戦績は157勝0敗でしっこくさんの勝ち越し」
マルス  「よくやるよねサザさんも! というわけでオッズはいつものとおり1対1000ぐらいな感じで」
リーフ  「毎回思うんだけどよく賭けが成り立ってるよねこれ」
マルス  「毎回ミカヤ姉さんがサザさんに賭けるからね」
ミカヤ  「もちろん今回もサザに賭けるわ。あの子もずいぶん修行したみたいだし、今回こそは勝てるはずよ!」
マルス  「泣かせる愛情ですね」
リーフ  「兄さん棒読みすぎ」
マルス  「さてそれでは張り切って解説しましょうか!」

サザ   「喰らえ、奥義『瞬殺』!」
漆黒の騎士「身切り持ちにそんなものが効くか! 『月光』!」
サザ   「グアアアアアアッ!」
漆黒の騎士「……ふむ。この一撃に耐えて見せるとは……確かに、多少は鍛錬したようだな」
サザ   「ぐぅぅぅぅ…」
漆黒の騎士「だが、それで動けなくなっているのではまだまだだな」
サザ   (……そうだ。俺はもう動けない。そう思い込んで、近づいてこい……!)
漆黒の騎士「では、止めの一撃、受けるがいい」
サザ   (この瞬間を……待っていた!)

 ニア盗む

 ニア漆黒の兜

サザ   「ダァァァァァァァッ! 漆黒の兜、ゲットだぜ!」
漆黒の騎士「!!? ぐおっ……き、貴様……!」
サザ   「フ、フフ……腕力で劣る俺にも、あんたに勝っている部分はある……
      それが鍛えに鍛えたこの技と、密偵を名乗れるほどの俊足! お前の兜はもらったぞ!」
漆黒の騎士「くっ……か、返せ……! それがないと、それがないと……! ウオオオォオォォォォォォッ!」

 赤くなった顔を隠して脱兎のごとく逃げ去る漆黒の騎士。予想だにしない光景に、周囲の群衆が阿鼻叫喚の叫び声をあげる。

マルス  「お、落ち着いて、落ち着いてください!」
リーフ  「大番狂わせ、大番狂わせです! なんと、あの緑風(笑)サザ選手が、漆黒の騎士に初勝利をあげました!」

サザ   「……」
ミカヤ  「やったわね、サザ」
サザ   「ミカヤ……」
ミカヤ  「対人恐怖症という騎士様の弱点を突いた、見事な勝利だったわ」
サザ   「ああ……しかし、やっておいてなんだがこれは相当卑劣な手なんじゃ……」
ミカヤ  「そうかもしれないけど、兜を盗むこと自体、あなたの努力がなければ成せなかったことよ。胸を張りなさい」
サザ   「……そうだな。俺はついに、漆黒の騎士に一矢報いたんだ……!」

 喜びに身を震わせるサザだったが、後日リターンマッチでフルボッコにされたのは言うまでもない。