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Last-modified: 2011-05-30 (月) 22:18:15

フレッドVSAKJ

フレッド「…やはり私ではお嬢様をお守りする力が足りないのですか!?
同じパラディンなら下級職から育てられるカリオンの方がいいとプレイヤーの皆さんも…うっうっ」

 プリシラに敗れ、シグルド氏に救われた私は絶望に打ちのめされる。
シグルド「君がいなければ彼女はAKJに入会していた…彼女を守ってきたのは君だ。
そう自分を責めるものではないよ」
 シグルド氏は私の肩を叩いて励ましてくれる。
シグルド「我々にはKINSHINを滅ぼすという使命がある!こんな所で落ち込んではいられない!」
 雄々しく宣言するシグルド氏。てか我々って…私はお嬢様さえKINSHINの道に入らなければ、
他はどうでもいいんですが…
フレッド「しかし連中はあの手この手でKINSHINを拡大し、紋章町の多くの妹を入会させたそうです。
万一お嬢様が入会されたら、いったいどうやって対抗すれば…」
シグルド「なに、入会したら脱退させればいい。私は説得して何人か会員を脱退させてるよ。
詳しくは13スレ目の175を見てくれ」
つ http://febrother.hp.infoseek.co.jp/1219924730.html
フレッド「なんと…兄妹それぞれに恋人を紹介して、しかもそれを上手くいかせるとは…
他人の恋路をこれだけフォローできるのに、どうしてご自分のほうは上手くいかないのですか?」
シグルド「 大 き な お 世 話 だ ! (´;ω;`) 」

シグルド「まあ、私のことはさておき、今はオルエンの事だ。
そもそも他に彼氏ができればKINSHINなどに走るまい、オルエンにはそういう相手はいないのかな?」
フレッド「 お り ま せ ん ! お嬢様にはそんじょそこらの男なんぞ釣り合いません!」
シグルド「ふと思ったんだが、それなら君が彼氏になればいいんじゃないか?」
フレッド「な、なんですと!?」

 ……考えてみれば、シュターゼ家にお仕えして10数年……
お嬢様のお世話に日々を過ごし、気がつけば一人身のまま25才、
決して老けてるとは思わないが、このまま相手を探す機会があるとも思えない…
それにお嬢様はお美しくなられた…
このフレッド、ご幼少の頃より従者としてお仕えしているが、年々花開くように…
いやいや!相手は主君だぞ!?今なにを考えた私!うぉぉぉぉぉぉ!!!!

 地面を転がる私をシグルド氏は、変な物を見るような目で見ていた…
無理もない…

10

 会社から屋敷へ帰る途中、私はドギマギしてお嬢様の方をまともに見れなかった…
いや、そもそも運転中に後ろを見たら危ないが…

オルエン「どうしたのフレッド? さっきから生返事ばっかり…」
フレッド「はぅあ!?」
 話しかけられていたのか!?…気付かなかった…
フレッド「こ、これは失礼しました!…その…少々考え事をしておりまして…」
オルエン「なにか悩み事なら相談に乗るわよ?」
 嗚呼、お嬢様…なんとお優しい…ですが貴女の事で悩んでいるのに、
貴女にご相談できるはずもなく…
フレッド「いえ、明日の予定の事を考えておりました、悩みというほどの事では…」
オルエン「そうね、明日はお休みだもの、フレッドもたまには羽を伸ばしてくるといいわ
いつも頑張ってもらってるもの」
 お嬢様…私のような者にもお気遣いいただけるとは…
お嬢様のお優しさに、バックミラーに映るお美しい憂い顔にキュンとしてしまう私…
まて!?なんだ今の感覚は!?…以前なら心慰められるところなのに!
ま…まさかこれが萌えというものなのか!?

 いかん、一度意識しはじめると止まらん!
こ…このままでは、守るべき姫君に萌え萌えしたオグマやゼトの同類になってしまう!
オルエン「ちょっ、フレッド!?前見て前!あかしんごうぅ~~~!!!!」
フレッド「うおわぁ!?急ブレーキィィィ!!!」

11

~翌日~

 駄目だ…何をしていてもお嬢様の事ばかり考えてしまう…
私はどうしたらいいんだ…

 この日、休みなのはいいがAKJの事があるので、私は引き続き密かにお嬢様をお守りしているのだが…
いかーん!お嬢様を影から見ていると、ますますキュンキュンしてしまう!
鏡の前で髪をとかすお姿…ご友人と電話でお話して笑っておられるその笑顔…
ケンプフのポスターをダイムサンダで黒こげになさる、少々はしたないお姿までもが私の胸をかき乱す…
こ…これではストーカーか覗き魔ではないか!?うわぁぁぁぁあ!邪な私をお許し下さい!
私は中世に使われていたシュターゼ家の地下拷問室(この前イリオスのお仕置きに使った部屋だ)
に駆け込むと、自分に石を抱かせて戒めとするのだった。

ラインハルト「……何してるんだ?」
フレッド「はぅあ!?」
 いつのまにかお館様がいらっしゃる!?
ラインハルト「まぁ、人の趣味に口を出すつもりはないが…」
フレッド「いえ、違うのです!これは自分を戒めるために!」
ラインハルト「隠すな隠すな、世の中には色んな趣味がある。私はとやかく言うつもりはないさ。
こっちの三角木馬はどうだ?2百年前の物だがまだ使えると思うぞ?
鉄の処女なんてのもあるが、死なないようにな。中のものは自由に使って構わないぞ。
あ、このことは秘密にしておくからな。気にせずゆっくり楽しんでくれ」
 そういうとお館様は私が弁明するヒマもなく立ち去ってしまった。
なんてイヤな気の使い方だ…orz

12

~数日後~

 最近何かフレッドの様子がおかしい…一体どうしたのかしら?
ぼんやりしている事が多いし、やっぱり何か悩みでもあるんじゃ…
オルエン「兄上…最近フレッドに何かありましたか?」
ラインハルト「え!?…ああ…トクニナニモナイゾ」
オルエン「それならよかった!…いえ、最近様子がおかしかったものですから」
ラインハルト「オルエン…人はそれぞれに苦労があるものさ…ストレス発散は必要なんだ…」
オルエン「兄上?」
ラインハルト「フレッドはお前の従者だ。いたわってあげなさい」
 そうか…きっと知らず知らずのうちにフレッドに苦労をかけていたのね…
よし!たまにはフレッドをねぎらってあげましょう!

オルエン「フレッド~~~!肩揉んであげるね!」
 私は椅子に座ってぼんやりとTVを眺めていたフレッドに背後から近づき、
両肩に手をかけた。
肩こってるわね、モミモミ。
フレッド「おわぁ!お嬢様!?そそそそそそのような恐れ多い!」
オルエン「いいのいいの!たまにはこれくらいさせて♪」
 肩を揉んでいて気付いたんだけど…なんだかフレッドの顔真っ赤…
熱でもあるのかしら?

オルエン「ちょっとごめんね」
 コツン…私はフレッドの髪をかきあげると、おでこをくっつける…熱はないようね。
フレッド「あdじゃおおhだ9hえうえあh9だきょdあ」
オルエン「きゃああ!?フレッド!」

13

オルエン「というわけでフレッドが寝込んでしまったのよ…心配だわ…やっぱりどこか具合が悪いんじゃ…」
イリオス(コイツ…絶対わかってねえな…しかしあの野郎けっこう純情なんだな…いい年こいて)

 今日は新作のCMの打ち合わせなんだが、珍しく自分の馬で来たと思ったらそういうわけか。
イリオス「まぁ、なんだな、寝てりゃ直るだろ」
オルエン「それならいいんだけど…」
 正直あの野郎にはいい思い出がなんもねえからな。俺にしてみりゃあの野郎がいないのはせいせいするが。
イリオス「それよりもよ、パッパと仕事の話済ませようぜ」
オルエン「……うん……そうね」
だぁっ!そんな沈んだ顔すんじゃねぇ!なんか悪い事した気になるだろうが!
シャナム「オルエン様お茶とお茶菓子を用意しました。お口に合えばよろしいのですが」
オルエン「まあ、ありがとうございます社長」
イリオス(……情けねぇ…どこまで卑屈なんだ…バカ社長のヤツ…)

~FETV局の外~

プリシラ「ふふふ、フレッドがダウンした今、オルエンの入会は目前です、さあ行きますよ!
今日こそAKJに入会していただきます!」

続く