22-22

Last-modified: 2011-06-05 (日) 12:07:27

22 :夕日:2009/11/16(月) 14:50:41 ID:f35E+4hn
ここはとある喫茶店。
2人の女性がお茶をしている。

エスリン「それで結局のところどっちが本命なの?」
ディアドラ「そうですねぇ…」

ディアドラには2人の婿候補がいるが、まだどちらにするか決めかねている。

ディアドラ「顔と収入ならアルヴィス様、性格ならシグルド様でしょうか…」
エスリン「まぁ焦ることはないし、ゆっくり考えればいいと思うけどね」

女同士なので遠慮なくあけすけな話もできる。
この会話をアルヴィスとシグルドが聞いたらどんな表情をするだろう。

その時ディアドラの携帯にメールがきた。
ディアドラ「あら? ちょっとごめんなさい…シグルド様から夕食のお誘いです」
エスリン「どうするの?」
ディアドラ「今日はアルヴィス様と先に約束してたので…ご・め・ん・な・さ・い・とっ」
携帯を操作して返信のメールを打つ。
エスリン「もうっ罪な人ね」
ディアドラ「ふふふ…女は想われる事で綺麗になるんですよ?」

ディアドラの冗談に苦笑いを返すとエスリンはティーカップに口をつけた。
個人的には夫の親友を応援しているのだが、結局選ぶのはディアドラである。
どちらが彼女の心を掴むのか…野次馬根性とわかっていても興味は尽きない。

エスリン「そろそろ夕飯の支度しなきゃ…今日は楽しかったわ」
ディアドラ「ええ…また遊びましょうね」

2人は店を出ると手を振って別れた。
1人は愛する夫のために家路を急ぎ、
1人は誰を生涯の伴侶とするか決めかねつつも、どちらかに心捕らわれる日を待っている。

紋章町には夕日が差していた…

終わり